Unreally   作:羅糸

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魔法少女キララマジカル

 ある日の学校での出来事。

 

 休み時間、雨宮ひなたは自分の席でスマホで一人動画を見ていた。

 

 

「ひな、つむたちの動画見てるの?」

 

「うん? ああことねかぁ」

 

 

 ことねがひなたに声をかけた。

 ひなたが見ていたのはつむぎが年末に咲夜たちと過ごしていた動画だ。

 

 

「楽しそうだなぁって思ってねぇ」

 

「ひなは出ないの? せっかくUnreally持ってるのに」

 

「そうねぇ……」

 

 

 楽しそうなら自分もUドリーマーになって動画に出ればいい。それは前に咲夜にも言われたことだ。

 

 

「そろそろ覚悟……決めるか」

 

 

 ひなたはことねに聞こえないくらいの大きさでぽつりと呟いた。

 

 

 ◇

 

 

 場所は変わって放課後のUnreally。

 つむぎは自分の家にねねこを呼んでテレビを見ていた。

 とある番組をみるためだった。

 

 

「もうすぐね」

 

 

 ねねこがテレビを見て呟く。

 腕にはペットである猫のブランを抱いて撫でていた。ブランはにゃーんと可愛らしい声で鳴いている。

 

 ねねこが言ったあとしばらくしてCMが終わり番組が変わった。

 

 

『魔法少女キララマジカル特集! 今日はキララマジカルの一年をまとめた総集編をダイジェストでお送りするよ!』

 

 

 番組は魔法少女キララマジカルの特集だった。

 今声を当てているのは主人公のキララルビー役の声優、成美ゆり。ティンクルスターの星屑カペラだ。

 

 

 そしてキララマジカルのダイジェスト映像が始まる。

 

 

『私、くるみ中学二年生!どこにでもいる普通の女の子!』

 

 

 主人公が変身する前の姿でナレーションが始まった。今は学校が終わり下校途中のシーンだ。

 主人公のくるみは平凡な普通の女子中学生だ。

 だが彼女の人生を一変させる出来事が起きる。

 

 

「あれは猫?」

 

 

 目の前には不思議な雰囲気を醸し出す白い猫が現れた。身体は傷だらけで歩いているが今にも倒れそうであった。

 

 

「傷だらけ!? いそいで家に行って手当てしなきゃ!」

 

「いかなきゃ……」

 

「猫がしゃべった!?」

 

 

 その猫は人の言葉を話すことができた。

 

 

「そんな身体でどこへ行こうって言うの!?」

 

「デーモンと戦わなきゃ……この世界を守らなきゃいけない」

 

「デーモン?」

 

 

 くるみは頭にはてなを思い浮かべる。

 

 次にデーモンと呼ばれる悪役が登場するシーンへと変わった。

 

 

「デビデビッ!」

 

 

 街を破壊していくライオンの姿をしたデーモン。住民は悲鳴をあげ逃げていく。

 

 

「あれと戦うの? 危ないよ!」

 

 

 傷を手当てしてもらった猫エルはデーモンと戦おうとしていた。

 

 

「でも戦わなきゃ……せめて魔法少女がいれば」

 

「魔法少女? それって私でもなれる?」

 

「純粋な心を持った女の子ならなれるからくるみちゃんならなれるはず……けどこれから危ない戦いに巻き込まれるよ?」

 

「それでもいいよ! こんな光景を見て見過ごすなんて私にはできない!」

 

 

 そしてくるみははじめての変身をした。

 

 

『マジカルチェンジ!』

 

 

 その声と共にステッキにハートのジュエルを入れると髪の毛は長くなり、魔法少女らしい可愛い戦闘フォームになった。

 

 

「情熱の赤で勝利に導く! キララルビー!」

 

 

 ポーズを決めキララルビーに変身したくるみ。

 

 そして戦いはデーモンを追い詰めるところまできた。

 

 

「デビデビィ!」

 

「キララルビー! 最後に必殺技で浄化してあげて!」

 

 

 エルの言葉に従いステッキのジュエルを光らせキララルビーは必殺技を唱えた。

 

 

「マジカルレッドスプラッシュ!」

 

「デビデビィッ!」

 

 

 ハートの光線を出したその必殺技はデーモンにぶつかりデーモンを浄化させていき消滅させた。

 

 これがキララマジカル1話目の内容だ。

 

 

 

 

 その後シーンは変わりキララサファイア登場シーンへとなった。

 

 

「きゃあぁ!」

 

「ルビー!?」

 

 

 鳥のデーモンの攻撃に苦戦するキララルビー。

 

 そこに一人の少女が現れる。

 

 

「魔法少女って存在したんだ……」

 

「君は?」

 

 

 エルはこの場から逃げずにいた一人の少女に問いかけた。

 

 

「私はあおば。あなた魔法少女のマスコット?」

 

「そうだけど? ボクを見て驚かないの?」

 

「そう言うのアニメでよく見るから。魔法少女にしゃべるマスコットは必須でしょ?」

 

「そ、そっか現代の子ってすごいね……」

 

 

 あおばと名乗った青髪の少女は随分とその場の適応力がはやかった。このキャラを演じるのはティンクルスターでは星屑ミラをやっている声優天津しずくだ。  

 

 

「仲間がいないなら私を魔法少女にしてよ。私剣道やってるし普通の女の子より戦える」

 

「いいんだね? 魔法少女の変身アイテムはあと一つしかない……でも君ならたぶんいけるよ」

 

 

 エルは剣とひし形の青いジュエルをあおばに渡した。

 

 

『マジカルチェンジ!』

 

 

 あおばは剣にジュエルをはめ込むと魔法少女の姿へと変身した。

 

 

「慈愛の心でみんなを守る! キララサファイア!」

 

 

 剣を構えかっこよくポーズを決めたキララサファイア。彼女の適応力は凄くデーモン相手に圧倒した。

 

 

「マジカルブルーブレード!」

 

 

 そして必殺技を言ったサファイアは斬撃を光の刃に変えデーモンに放った。

 

 

「デビィッ!」

 

 

 デーモンは浄化され消滅していった。

 サファイアが仲間となるこれが二話だった。

 

 

 それからくるみとあおばの二人が魔法少女として互いに絆を深めながら成長し強くなっていくのがダイジェストとして流される。

 

 そして大きな変化がありその後の物語に重要なキャラが登場する回が流された。

 

 

「まったくどうしてこう人間はポイ捨てをするんだ! 自分が食べたものくらいちゃんと片付けろ!」

 

 

 金髪の女の子がポイ捨てされたごみを見て怒っていた。

 

 

「ああ!!むかつくなぁ! いでよデーモン! この辺のゴミを食べてしまえ!」

 

 

 少女はデーモンを生み出した。

 それは今までの動物の姿をしたデーモンとは違い四角い形をした物体のデーモンだった。

 

 

「さすがデビッ。レグナ様の力でこの世のゴミというゴミを食べるデビッ!」

 

 

 黒髪の少女レグナに従える黒い猫が言った。

 この少女、レグナを演じるのはティンクルスターのリーダー、宝城イルミナであり声優の小春うららだった。

 

 

「デーモン! 悪さはさせないよ!」

 

「私たちがみんなを守る」

 

 

 するとキララルビーとキララサファイアが現れた。

 

 

「なんだお前ら? あぁ噂されてる魔法少女ってやつか」

 

 

 レグナは二人に気が付くとそちらに振り向いた。 

 

 

「女の子? ここにいたら危ないよ!」

 

「違う、これはきっと敵勢力、幹部クラスだよ」

 

 

 レグナを普通の女の子だと思ってるルビーに対し、サファイアは剣を構え戦闘体勢に入っていた。

 

 

「あたしはレグナ。おろかな人間たちに制裁を下す者……魔法少女だかなんだかしらないけど邪魔する者は遠慮しないよ! デーモンやっちゃって」

 

「デビィッ!」

 

 

 レグナはデーモンに命令をし二人に攻撃をしかけた。

 

 

「くうっ……」

 

「このデーモン……今までのより遥かに強い……」

 

 

 魔法少女たちは防戦一方で全然攻撃を与えることができなかった。それだけレグナの生み出したデーモンは強かったのだ。

 

 

「もっと……力を!」

 

 

 すると二人のジュエルが光り始める。

 

 その力は二人に新たな力を与え二人の背中には天使の羽が生えた。

 

 

「これはエンジェルモード!? 古代の魔法少女が使ってた能力が今開花するなんて!」

 

 

 エルはその能力について知っていた。

 エンジェルモードになった二人は傷が治り必殺技を繰り出した。

 

 

「マジカルレッドスプラッシュ!」

 

「マジカルブルーブレード!」

 

「デビィッ!」

 

 

 二人の必殺技は今までのより遥かに強くなっておりデーモンを一撃で消滅させた。

 

 

「ふん、次があったら覚えてろよっ!」

 

 

 レグナは捨て台詞を吐きその場を去った。

 

 

 それからはレグナの生み出すデーモンと魔法少女の戦いがメインで行われた。

 

 レグナがデーモンを生み出す理由は食わず嫌いはいけない、嘘をついてはいけないなどなにかしらの人間の行動に対して怒りを表して生み出していた。

 

 そして怒ってないときはたとえ魔法少女たちとはち会わせても戦うようなことはせず、もし自分が生み出したデーモン以外の動物型デーモンに魔法少女たちが苦戦していたら、気に食わないからという理由で弓を使って手を貸すこともあった。

 

 レグナは本当は悪い子ではないのではないかと視聴者や魔法少女たちは思うようになっていた。

 

 

 そして最終回になりレグナの正体が明かされる。

 

 

「ぐあぁぁぁぁぁ!」

 

「レグナちゃん!」

 

 

 戦いが終わった後、いつものようにレグナが去ろうとした時レグナの体から邪悪なオーラが飛び出していった。

 

 

「ついにこの時が来てしまったデビッ!」

 

「あぁ……でも今の三人ならいけるよ!」

 

 

 魔法少女たちのマスコットである白い猫エルとレグナのマスコットである黒い猫ティマが口を揃えていう。

 

 

「ふたりともなんなのか知っているの?」

 

「レグナ身体には大昔に封印された最凶のデーモンがいたんだ。彼女は身体にデーモンを封印された天使なんだ」

 

「あたしが天使……!?」

 

 

 驚くレグナ。無理もない。

 天使は魔法少女に近い存在だ。

 その天使の一人が悪魔を生み出してきたレグナだったなんて信じられない。

 

 

「レグナ様思い出して欲しいデビッ! 今までレグナ様がデーモンを生み出した理由は人がよりよい未来にいくように願ってのこと……心はずっと天使のままだったんだデビッ!」

 

「じゃあなんで悪魔を生み出す能力が……」

 

「それはデーモンを生み出すことで最凶のデーモンの力を弱らせるためだよ。昔の魔法少女は願ったんだ。いつかこのデーモンを浄化させられる魔法少女が現れるようにって。そして魔法少女である二人が来るべきその日のため、強くなるための修行に君は必要だった」

 

 

 エルとティマは説明をする。二匹はお互いに天の使いで面識があったのだ。それを今までずっと隠していた。

 

 

「じゃあ私たちは……お互いに強くなるために戦っていたの?」

 

「それだけがすべてじゃない。動物型のデーモンの正体は未だに不明だからね。でも強くなるために三人が出会う必要はあった」

 

 

 話しているうちに邪悪なオーラはすべてレグナから抜き出され形作られていった。

 

 大きな巨大な邪悪なデーモンの姿が現れる。

 

 

「これが最凶のデーモン、アヴァドン。古代の魔法少女でも倒すことが不可能だった存在」

 

 

 エルがそのデーモンの説明をする。

 

 

「さぁレグナ様真の姿を取り戻すデビッ!」

 

 

 レグナの黒い弓は表面にひびが入り砕け光輝き真の姿を取り戻す。そしてレグナの手には黄色のダイヤモンド型のジュエルが握られていた。

 

 

「レグナちゃん……!」

 

 

 レグナを真剣な表情で見つめるルビー。

 

 

「あたしは……ほんとうはみんなを幸せにしたかった。みんなを笑顔にしたい。だからこいつはあたしが……あたしたちが浄化させる!」

 

 

 弓とジュエルを手にしたレグナは変身を行った。

 

 

『マジカルチェンジ!』

 

 

 するとその変身はふたりの変身とは大きく違った。髪色は黒から金髪に変わり、変身した段階ですでに天使の翼が生えていた。

 

 

「ダイヤの輝きは希望の光! キララダイヤモンド!」

 

 

 レグナはキララダイヤモンドと魔法少女としての名前を言い放った。

 

 

「行こう! みんな!」

 

 

 ルビーが先頭に立ち三人は戦闘体勢に入った。

 そしてお互いの武器を光らせ必殺技を放った。

 

 

「マジカルレッドスプラッシュ!」

 

「マジカルブルーブレード!」

 

「マジカルシャイニングアロー!」

 

 

「デビイイイィ!」

 

 

 それぞれがそれぞれの技を放ち最凶のデーモン、アヴァドンを打ち破った。

 

 こうして平和が訪れ、レグナはくるみたちと同じ学校に通う中学生となり深夜版の最終回、ニチアサ版の一年目の最終回にあたるシーンが終わりを遂げた。

 

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