Unreally   作:羅糸

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いざUnreallyへ!

 つむぎは学校に通いバイトをし、暇な時間にアンリアルドリーマーの動画を見る。

 

 そんな日々が数週間続き、そして時が来た。

 

 一つの荷物がつむぎの家に届く。『Unreally』と正面に書かれた箱だった。

 

 お給料が入ったつむぎはすぐさまUnizonでUnreallyの機械を注文していた。

 

 開けてみるとそこにはVRゲームをしてる人がよくかぶってるのに似たヘッドマウントディスプレイらしきものと、説明書が入って見た。

 

 するとスマホの通知が鳴る。UINEにひなたから通知があった。

 

ひなた:Unreally届いた?

つむぎ:うん!さっき届いたばっかり

ひなた:そっか。じゃあたしはあっちの世界に行って待ってるから~

つむぎ:わかった!

 

 つむぎはまたねと犬の可愛らしいスタンプを押しスマホを置く。

 

 ひなたとは今日、Unreallyを一緒にやる約束をしていた。経験者のひなたが一緒ならUnreallyをやるのも安心してできる。

 

 説明書を見る。説明書にはヘッドマウントディスプレイの付け方と使用方法が書かれていた。

 

 Unreallyをプレイするときは寝れるスペースを確保してから、ヘッドマウントディスプレイを頭にかぶってください。

 

 そしたら起動です。

 起動方法はヘッドマウントディスプレイの右側にあるボタンを押すか「リアルの向こう側へ」と言ってください。

 

 するとあなたの精神はアンリアルの世界へと導かれます。そのあとのことはUnreallyにいってから説明いたします。

 

 

 説明はこれだけだった。

 

 

 とりあえずものは試しと、つむぎはヘッドマウントディスプレイをベッドに持っていき頭にかぶる。

 

 目はヘッドマウントディスプレイで覆われ視界が真っ暗だ。

 

 そして寝た体勢で少し気恥ずかしいがポツリとつぶやく。

 

 

「いざ、リアルの向こう側へ」

 

 

 するとふわっと浮くような感覚が全身を纏う。それと同時に真っ暗だった視界が徐々に光を刺し白い空間へとやってくる。

 

 

『ようこそUnreallyへ、ここはチュートリアルワールドです』

 

 

 どこからか声が聞こえる。どうやらチュートリアルのナビゲーターらしい。

 

 

『まずあなたの名前を決めてください。名前は後からでも変えられます』

 

 

「えっとつむぎでいいかな」

 

 

 つむぎは答える。名前は決めてなかった。

 だがこのままでいいだろうと思う。

 

 

『つむぎさんですね。Unreallyの移動方法はリアルと同じです。脳で思った通りにこの世界でも動きます。精神だけこっちに来ているので、Unreallyではどれだけ動き回ってもリアルには影響しません。では自分の手を見てください』

 

 

 つむぎは言われた通り手を動かしてみる。感覚も動きもリアルと同じままに手が見えた。

 

 

 しかし手は灰色で人の肌をしていない。

 

 

『あなたはまだ自分の姿を手に入れてません。なりたい姿になるには二通りあります。一つはキャラクタークリエイト。ゲームでよくあるのと同じでいくつかの種類から選んで調整していきます。

もう一つはイラストからの出力。ここで絵を描いて細部から衣装まで細かくデザインするのが簡単にできます。絵が得意な人におすすめです』

 

「それじゃあ……」

 

 

 少し考え間を置いて言う。

 

 

「イラストから出力でおねがいできるかな?」

 

 

『了解です。絵を描く準備をします』

 

 

 すると突如白い空間に机と椅子が現れる。机の上には紙とペンが置かれてる。

 

 

『それでは自由に描いてください』

 

 

 言われた通りつむぎは椅子に座り絵を描きはじめる。

 イラストで3Dに出力できるのはつむぎにとっては都合が良かった。

 

 

 前に落書きしてたときと同じのを思い浮かべていた。ずっとなりたかった姿。ここ数週間ずっと思い浮かべてた姿。

 

 そうして線画ができ色を塗っていく。ようやくなれるんだと思うとにやりと口が微笑む。

 

「できた!」

 

 完成したイラストを持ち上げるつむぎ。

 

 

『完成ですね。それではスキャンして出力していきます』

 

 

 そう言って描いたイラストが光だし、イラストの描いた部分が抜き取られ形付けられていく。

 

 

『完成しました。これでどうですか? 細部調整が必要なら言ってください』

 

 

「これがわたしの姿……!」

 

 

 そこには理想通りの姿をした立体の少女のモデルが現れた。

 

 髪型はクリーム色で両端がお団子と小さな ハーフツインが合わさった髪型。

 瞳はオレンジで、服は青色のリボンをしベースが白、模様として青色が入っていた。

 

 

「これで大丈夫!」

 

 

『わかりました、メニューや設定などは思い浮かべることで表示されます。メニューの中のカメラを選んでもらえば自分の姿を確認できるので是非チェックしてください。チュートリアルは以上です。それでは本格的にUnreallyの世界へどうぞいってらっしゃいませ』

 

 

 ナビゲートが終わると3Dモデルが自分の方へと向かって来て3Dモデルは自分の中に入っていき一心同体になる。

 

 そして視界はまた暗くなりなにもかも見えなくなった。

 

 

 

 

人が会話している声がする。

まばたきをする、光がさし暗闇から解放されたことを知る。

 

 見てみるとそこは不思議はで非現実的な世界だった。

 空はパステルピンクの色をしており、建物はゆめかわ系な色をしつつも都会の町並みだった。

 

 

 今は広場らしきところに建っており大きな噴水が目の前にある。

 

 あたりにはアニメのキャラのような不思議な容姿をした人やけも耳を生やした人、人ではないなにかなどがいた。

 

 

「ここがUnreally……非現実世界……」

 

 

  自分がUnreallyに来たのだと真に実感する。

 そういえばメニュー画面があるんだっけと思いだしメニュー画面を思い浮かべる。

 

 するとアバター、アイテム、能力、フレンド、設定などさまざまな項目が現れた。

 

 その中にカメラという項目がある。

 タッチすると羽が生え丸い形をしたカメラが現れモニターが表示される。

 

 モニターにはつむぎの理想の姿が映っていた。

 

 

「これがわたし…」

 

 

 モニターを見ながらつむぎは動く。腕を回してみたりくるりんと一回転してみたり。

 

 そうするだけで楽しかった。理想の姿になって動くだけでとてもかわいくて素敵だ。

 

 

「わぁ……」

 

「おーい、つむぎ~」

 

 

 一人で微笑みながら自分を観察していると声をかけられる。

 聞き慣れた声だ。

 

 

「ひなたちゃん…!? ん、ミーシェル?」

 

 

 振り向くとそこにはひなたの声をしひなたに似た容姿をした少女がこっちへ走って向かってきていた。

 

 だがしかし、メニュー画面で見ると上の名前にはミーシェルと書かれている。

 

「ひなただよ! その名前は気にしなくていいからっ」

 

 

 手を大きく振りながらひなたは強く言う。

 

 

「そっか、じゃあひなたちゃん。よく会えたね」

 

「とりあえず最初はここにくるのはわかってたしつむぎの名前呼べば気付くとおもってね。まさかUnreallyでもそのままの名前使ってたとは思わなかったけど」

 

「あはは、とくに考えてなかったからそのままでいいかなーって」

 

 

 後で変更もできるようだしとりあえず名前はこれでいいだろう。

 するとひなたはじろじろとつむぎの姿を見る。

 

「でもふーん……つむぎはそういう姿が好きなんだぁ」

 

「へ、変かな?」

 

「ううん普通にかわいいぞっ」

 

「よかった! ひなたちゃんはリアルとあまり変わらないね」

 

「ま、まぁね。これはアバターのひとつに過ぎないし…」

 

 

 目をそらしながら途中から小声でぽつりとひなたは言う。

 

「それにしてもUnreallyってすごいね! 自由に動き回れて現実世界にいるのとかわらないよ!」

 

 

 深呼吸をし、つむぎは大きく動き回る。

 

「ちょっ……そんなにはしゃいだら……」

 

「へぶっ!」

 

 動きすぎた反動で足をつまずき転倒するつむぎ。

 現実世界ほど痛くはないが多少の痛みがつむぎを襲う。

 

 

「いたた……」

 

「まったくだからいつも言ってるじゃん。つむぎはるんるん気分になるとドジるんだから」

 

「あはは、そこはアンリアルでも治らないか」

 

 

 えへへとつむぎは笑い、ひなたは呆れる。

 

「あらためて……ようこそUnreallyへ」

 

 

 ひなたは右手を広げ言う。

 

 

「それでUnreallyって具体的になにするゲームなの?」

 

「まぁいろいろ? ここで第二の生活を送ったり友達を作ったり、探検したり、冒険にでてファンタジーな世界で戦ったり大抵のことはいろいろできるよ。アンリアルドリーマーの動画でやってるようなこととかね」

 

「そうなんだ、すごい楽しそう!」

 

 

 かなり自由度の高そうなゲームだとつむぎは胸が高鳴る。

 

 

「まぁ手始めにあそこへ行きますか」

 

 

 ひなたはにやりと笑い言った。

 

 

 

 

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