Unreally   作:羅糸

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正体ばれちゃいました!?

「身バレしたってどういうこと!?」

 

 

 身バレ。つまり咲夜の正体がさやだとバレたということだろう。

 しかし一体どうしてだ?

 

 

「文化祭での演奏と歌が原因。現状まだ一人にしかバレてないから大丈夫」

 

「それでバレるものなの? でも一体誰に?」

 

 

 普通それだけでバレるハズがない。咲夜の歌声などをよく聞いている人物じゃなければわからないはずだ。

 すると咲夜は意外な人物の名前を上げる。

 

 

「相手はねねこだよ……」

 

「ねねこちゃん!?」

 

 

 まさかねねこにバレるなど思いもよらなかった。何故そうなったのか。

 

 そこから咲夜は先程あった出来事を話していく。

 

 

 

 ◇

 

 

 時刻は少し前。いつものように咲夜は人気のない駅前でギターを演奏していた。

 それは咲夜にとっては日課のようなもので相手がいるいないなど関係はなかった。

 

 そうしていた頃の出来事だ。

 

 

「咲夜ちゃんちょっといいかしら?」

 

 

 ギターを弾いてた時、ちょうどねねこが現れ咲夜はギターを弾くのを一旦やめる。

 

 

「なにねねこ?」

 

 

 ねねこがこうやって自発的にこちらに来るのは珍しいと咲夜は思っていた。

 

 

「あたしはあなたの正体を知ってしまったわ。姫乃女学園の文化祭でギターボーカルをやってた水色の髪の子。あれあなたよね?」

 

「っ!?」

 

 

 咲夜はいきなりのことに驚く。だがそれを表情に出してはいけない。それを表情として出すということはつまり認めると言うことになるから。

 

 なので冷静に咲夜は対処するようにした。

 

 

「そんな根拠あるの?」

 

「あの歌声は紛れもなくあなただったわ。何回聴いたと思ってるのよ!」

 

「ただの似た人かもしれない」

 

 

 素直ではないが何度も歌を聞いてくれてることは分かる。

 するとねねこは咲夜のギターを指差した。

 

 

「なによりそのギターがそうよ! その白黒のエレキギター全く一緒のもので他の人が似たのを使っているのを見たことがないわ! どう?認める?」

 

 

 ねねこは強気に言った。意地でも咲夜の正体を見抜こうとしていた。

 

 その意気込みに咲夜は半場諦めため息をする。

 

 

「はぁ……そうだよ。それがリアルの私。それでどうするの脅し?」

 

 

 咲夜は自分が文化祭でギターボーカルをやっていたことを素直に認めた。

 正体を握っていると言うことは今ねねこが有利な立場だ。なにかしら目的があるのだろう。

 

 ねねこは髪をなびかせて言った。

 

 

「そ、そうよ。正体をバラされたくなかったら……そんなことしないけど。あたしの言うことを聞きなさい!」

 

「それ脅しになってなくない?」

 

 

 話が矛盾している。バラさないためにねねこの言うことを聞くなら分かる。しかし正体をバラさないならこちらがねねこの言うことを聞く理由がない。

 

 

「とにかく言うことを聞きなさい!」

 

 

 顔を少し赤くしながらねねこはいう。

 尻尾は猫のように尻尾を震え立たせていた。

 

 そこで咲夜はある提案をする。

 

 

「じゃあこうしよう。実際にリアルで会って願い事を聞く」

 

「へっ!?」

 

 

 ねねこは変な声を出した。

 

 

「そっちだけ私のリアルを知ってるとかフェアじゃないよね?」

 

「それは……たしかに……」

 

 

 ねねこは咲夜が言うことに納得する。本来脅しならフェアもなにもないがねねこ相手なら丸め込めそうな感じがした。

 

 

「さすがに会うのは嫌だよね? ということでこの話はなかったことn「いいわよ! なら会いましょう! 今度の土曜のお昼、姫乃駅前で待ち合わせよ!」

 

 

 これで丸め込めてこの話自体を無かったことにしようと思った咲夜だがねねこは会うことを約束した。自分の顔もバレるというのに特に躊躇いはなかったようだ。

 

 

 ◇

 

 

「ということなんだよ」

 

「なんか大変なことになってるね……」

 

 

 つむぎは心配そうな顔で言う。

 自分から言わないと言ってるのでねねこの性格上、他人に言いふらすことはしないだろう。

 

 

「それでさ、つむぎに頼みがあって……つむぎも会うときついてきてくれないかな?」

 

「わたしが?」

 

「その……自分で言っておいてなんだけどいきなりリアルで会うのはちょっと怖い……」

 

 

 咲夜は申し訳なさそうに、なんでこんなこと言ったのだろうと頭を抱えて後悔する。

 

 

「あはは……たしかにわたしも心配だしついて行くよ」

 

 

 つむぎは苦笑いをしながら土曜日咲夜についていくことを約束した。

 

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