Unreally   作:羅糸

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ティンクルスターに会ってみよう!

 11月になりつむぎはリアルで自分の部屋に居た。しかし様子がおかしい。

 

 さきほどからスマホを片手にちょろちょろと歩き回っている。

 

 それの原因はとある動画を見た方が早いだろう。

 

 

◆ティンクル☆スター定期ライブ サンキューエトワールフェス開催! │ティンクル☆スター

 

 

「キラッとハッピー!キラハピ☆ ティンクルスターよ! 今日は待っていた人もいる定期ライブ、サンキューエトワールフェスの告知があるわ!」

 

 

 アンリアルアイドル、ティンクル☆スターのピンク髪のセンターの少女宝城イルミナがバーンと画面に可愛らしいポーズを取り言う。

 

 

「えっと……ライブはDreamtubeで生配信……Unreallyではチケットを買えば生でボクたちの姿を見れるよ……」

 

 

 大人しい無口の青髪の少女星屑ミラはゆっくりとした口調で話した。

 

 

「ふわわっ! しかもチケットには500名限定でカペラ達と会ってお話しできる握手会もできる抽選付きらしいですぅ! これは会うのが楽しみですねぇ!」

 

 

 おっとりと、しかし天然な少女星屑カペラが驚いたようなポーズをして言った。

 

 

「さぁ、ボクたちの時間を独占したくない?」

 

 

 最後にミラがお決まりのポーズをして動画は終了する。

 

 

 

 この動画がつむぎがUnreallyにも行けずリアルでそわそわしていた理由だ。

 つむぎはティンクルスター、略してクルスタのライブにチケットを買い生で見ようと思っていた。その抽選結果が今日行われる。

 

 Unreallyでのライブはアンリアルなため会場が満席になってもサーバーが変わるように新しい席が生まれ見ることができるようになっている。

 

 つまり3万人しか入らない会場に11万人がチケットを買ったとしても4分割に会場のサーバーが変わり、ライブしてるクルスタメンバーの姿を同じ光景を生で見られるらしい。

 

 なのでライブを見ることに落選は存在せず参加できることに変わりはない。

 

 

 問題はその後開催される握手会だった。

 

 そこではクルスタメンバー三人の中から好きなメンバーと握手してお話しする時間がもうけられる。

 しかし彼女達の中身は人間だ。こころのように分身したりはできないので時間は有限。

 

 なので握手会は現実のチケット抽選と同じようにメールで抽選結果が送られてくる。

 

 

 つむぎははじめてチケットを買いライブを見に行く。クルスタのライブは動画で見てたりしたがUフェスで実際にライブを見たときのすごさを実感したので今回また見たいと思っていた。

 

 なので別に握手会は外れてもいい。なにせティンクルスターのチャンネル登録者は800万人でいくらUnreallyでのファンがそこまでいなくても、500名限定なら倍率は恐ろしいほど羽上がっている。

 

 

 でも万が一当たったらいいなという感情がつむぎの中にはあった。

 

 

「きた!」

 

 

 するとピコンとメールの通知音が鳴る。

 

 つむぎはメールの内容を見た。

 

 

 

ティンクル☆スター

─────────────

 

 つむぎ様

 この度は、サンキューエトワールフェスのチケットをご購入戴き誠にありがとうございます。

 

 チケットをご購入いただいた特典の握手会抽選結果をご報告いたします。

 

 抽選させていただいた結果、握手会にご当選されました。是非とも参加の際は握手会にもご運び願います。

 

 

 

「やったあぁぁ!」

 

 

 つむぎは大きな声で喜ぶ。抽選結果は当選だ。

 これで実際にUフォースであるティンクルスターとお話しすることができる。

 

 この喜びは大きい。

 

 つむぎはその気持ちをそまりとさやがいるUINEグループにチャットをすることにした。

 

 

つむぎ:そまりちゃんわたしティンクルスターの握手会当選したよ!

そまり:つむぎ先輩もですか!? 

    おめでとうございます!

    実はあたしもです! 

    5回目でようやくですよ!

    倍率100倍以上らしいので奇跡です!

 

 

 

 そまりからすぐに返信がきた。そまりはもう何度もエトワールフェスに参加してるらしいが今まで握手会は参加できなかったらしい。

 

 そんな中二人一緒に握手会に参加できるとは奇跡以外の何物でもない。

 

 

つむぎ:楽しみだね!

さや:ティンクルスターってそんなにいいの?

 

 

 さやが会話に入ってくる。

 さやはあまりティンクルスターのことはよく知らないようだった。

 

 

そまり:当たり前ですよ! クルスタはUドリーマー界を一変させたアンリアルアイドルなんですから!

 

 

 

 そこからそまりは自信満々に長文でクルスタの良さを語りだしてきた。

 

 ティンクル☆スター それは三年前に結成されたアンリアルアイドル。

 

 星空プロダクションという声優事務所の若手声優三人が抜擢され声優アイドルとアンリアルドリーマー二つを両立させたアイドルユニット。

 

 本来アンリアルドリーマーの現実の姿を知るものは少ない。

 しかしティンクル☆スターだけは正式に顔出しもする声優という職業を利用してリアルでの正体を明かしている。

 

 実際にはUnreallyではリアルの姿は親友といって話しているがCDや公式サイトを見るとCVが記載されている。またリアルでは本人が自分がティンクルスターの中の人であると言い場所によって切り分けているのだ。

 

 

 その三人の説明をしていこう。

 

 

 一人目は星屑カペラ 

 天然でおっとりとした性格の少女。

 CVは成美ゆり19歳。

 本人は設定同様天然でドジっ子な部分を持っているが演技している時はプロそのもの。

 ティンクルスターでは一番の最年長。

 

 二人目は星屑ミラ。

 カペラの双子の妹でボクっ娘。

 CVは天都しずく17歳。

 しずく本人もミラと変わらないくらい大人しい。デビュー作、終焉少女ワルキューレではヒロインのワルキューレに抜擢され当時から期待の新人として話題に。ゆりとは実際に親戚でゆりねぇとプライベートでは言ってるらしい。

 

 

そまり:そして最後に宝城イルミナちゃん!みんなをスマイルにするあざと元気なクルスタのリーダー! 愛称はイルミー! 

 声優は小春うららちゃん18歳!本人はイルミーと違って真面目で礼儀正しい子!

 元天才子役でファンになる前からテレビで見たことがあります!

 子役時代にはじめて人外マスコットの声優をやって、その時声優になれば何にでもなれる。どんなキャラクターだって演じることができるって知ってから声優になることを決意。仕事に対する熱意、プライドが高くてそれがかっこよくて憧れの人です!

 

さや:そう

つむぎ:そまりちゃんはイルミナちゃん推しなんだね(*´∀`)♪

 

そまり:はい! なによりうららちゃんは生きざまがかっこいいんですよ! 

 元天才子役であるという経歴をあえて偽装して一から……

 

 

 それからもそまりはイルミナの中の人、小春うららのことについて事細やかに説明していった。

 自分が長文を打っているのに気づくのはかなり後だった。

 

 

そまり:ってあたしなにやってるの!? ごめんなさいごめんなさい!(;>_<;)

 ティンクルスターのことになるとつい夢中になっちゃって……

 

さや:つむぎで慣れてるから平気

 

つむぎ:わたしっていつもあんな感じなの!?

 

 

 つむぎは自分が好きなアンリアルドリーマーのことになると今のそまりのようになっていることに自覚がなかった。

 

 

さや:つむぎは誰推しなの?

つむぎ:わたしはミラちゃん推しだよ

さや:……そう

そまり:なるほど……

つむぎ:二人ともどうしたの?

さや:なんでもない

そまり:なんでもないですよ♪

 

 

 二人はつむぎに対してなにかを察していた。しかしつむぎにはそれがわからない。

 

 

 こうしてUINEでのやりとりを終えつむぎはサンキューエトワールフェスが行われる日を楽しみに待つことにした。

 

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