Unreally   作:羅糸

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バレンタインは女の子の特別な日

 つむぎはUnreallyのデパートにねねこと二人でおり、ショッピングを楽しんでいた。

 今日咲夜は軽音部の練習に付き合っておりいない。

 

 Unreally外のUINEなどでは先輩先輩と言ってくるねねこだが、Unreallyにいるときはリアルで会う前と変わらない関係であった。

 

 そんな中二人はショッピングモールを歩く。

 

「もうバレンタインかぁ」

 

 つむぎは歩きながら店内にあるチョコレートのお菓子の山をみて呟いた。

 

 

「そうね、チョコレートもこんなにたくさん置いてる訳だし」

 

 

 ねねこが頷く。

 新年から一ヶ月が経ちもう二月。バレンタインはもうすぐだ。

 

 店頭には普段の何倍もチョコレートの商品がたくさん置かれていた。

 

 

 バレンタインは友チョコをひなたたちと送り合うくらいだ。手作りでもなくお店で買ったお手軽でいい感じのやつだが。

 

 そんなことを思いながらデパートのなかを歩いているととある聞き覚えのある曲が聞こえてきた。ねねこのしっぽがセンサーのようにビーンと立つ。

 

 

「ねねこちゃん!?」

 

 

 ねねこは無言でその曲が聞こえる方へと向かっていった。

 

 そこにはディスプレイとチョコレート菓子が置かれていた。

 ディスプレイに映っていたのはティンクルスターだった。先程から聞こえるのも彼女たちの曲だ。

 

 ねねこはじっとそのディスプレイを見つめていた。つむぎも見ることにする。

 

 

◆ハピハピバレンタイン☆│ティンクル☆スター

 

 

「2月14日は~女の子たちの特別な日バレンタイン☆」

 

 

 クルスタのリーダー、イルミナが人指し指をシーっとするように口元に当て可愛らしく言った。

 

 

「感謝の気持ちを込めてエトワールの皆さんにティンクル☆スターからチョコレートをあげちゃいますぅ!」

 

 

 カペラが星形の箱に入ったチョコを両手のひらで乗せるように言った。

 

 

「2月14日Unreallyではお近くの店頭でボクたちの手作りのチョコが購入できるよ」

 

 

 両手で抱き締めるように四角いチョコの箱を支えるミラ。

 

 

「一生懸命作ったからみんな食べてよね☆」

 

 

 画面の視聴者に向けて渡すようにハートのチョコを渡すイルミナ。ウインクはかかさずにおこなった。

 

 

 

「クルスタのバレンタインチョコ……! 食べる用と観賞用と保管用買わなきゃ……」

 

「そんなグッズみたいに食べ物を買わなくても……いやアンリアルだから賞味期限とかないけども」

 

 

 まるで使命感とでも言うべき顔で右手をぎゅっと握りしめていたねねこにつむぎは思わず突っ込む。クルスタの事になるとねねこはつむぎ以上にオタク気質なところがある。

 

 

「でもこんなに店頭でチョコレート売ってるのってやっぱりバレンタインだからみんな送り合うのかな?」

 

 

 つむぎは疑問に思ってたことを言う。

 お祭りごとになると盛り上がるUnreallyだ。

 だからそのせいもあるのだろう。

 それに対してねねこが答えた。

 

 

「それもあるけどバレンタインはUドリーマーなら誰でも作ったチョコを販売できるのよ。これをやってるのはティンクルスターだけではないわ」

 

「へぇ、だからなんだね」

 

 

 つむぎは納得した。チョコレートはすでに加工済みの商品も多く売られているが原材料のチョコや生クリームなどお菓子に使う材料がたくさん売られてある。チョコだけでもビター、ミルク、ホワイトなどいろんな種類のものが売られてあった。

 

 

「ねねこちゃんもバレンタインチョコ販売するの?」

 

「まぁするけどあたしはバレンタイン用の動画も撮るわ。Unreallyにいる人だけがファンじゃないもの」

 

 

 やはりねねこのことだ。バレンタインチョコを販売するとは思ってた。

 なおかつ動画も投稿するのはさすがファン想いのUドリーマーであるねねこらしい。

 

 

「そっかぁ、ねねこちゃんはやっぱりファン想いなんだねぇ」

 

「そ、そんなことないし!//」

 

 

 顔を赤くして照れるねねこ。素直じゃないがそんなところがかわいい。投稿されるバレンタイン動画が楽しみだ。

 

 クルスタやねねこをみてると自分もなにかやりたいとつむぎは想いが強くなる。

 そしてつむぎは決意する。

 

 

「よーし、じゃあわたしもバレンタインの動画出すぞー」

 

 

 つむぎは右手を上にあげ意思表示をした。

 

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