というわけで、裏京都を出てやってきました拠点。
と、言っても何処にでもる二階建の一軒家なんだけど。
マンションやアパートじゃなのいのは、建物自体に結界や最悪、丸ごと転移をすることが出来るからだ。
元々、幽霊が出るって噂があって長年売れていなかった家だったらしく安く買い取る事ができたそうだ。因みに幽霊が出るというのは本当で、陰陽師たちにガチなお祓いをしてもらった。
流石に幽霊が出る家に住むのは神殺しだろうがなんだろうが、嫌だから。
「さて、荷物の整理も終わった所で、黒歌、お前の『悪魔の駒』の摘出するぞ」
「え?そんな事できるのかにゃ?」
「いや、やってみないと分からないけど、出来ないって気がしないから多分、いける」
「…権能ってそんな感覚的なものなんですか」
白音、しかたないんだ。
権能は目に見えないからさ、感じ取ってそれを意識するしかないんだよ
「いいからやるぞ、悪魔のままだと色々と面倒だからな」
床に腰を下ろし。
黒歌と向かい合うように座る。
目を閉じ、聖句を唱える。
「この行いは神からの哀れみ、罰せられる行いであろうと根底にあるのは恩寵。文化と技術を進歩させた原初の火は神からの恵みなり」
英雄神プロメテウス。
ギリシャ神話の神にして天界の火を盗んで人類に与えた存在とされ、また人間を創造したとも言われる。
ゼウスに火を取り上げられ、自然の猛威や寒さに怯える人類を哀れみ、火があれば、暖をとることもでき、調理も出来ると考えたプロメテウスがヘファイストスの炉から火を盗み、人類は火を基盤とした文明や技術など多くの恩恵を与えた。同時に与えられて火から武器を作り出し戦争を始めるという結果に至ったが、根底にあったのは一柱からの人類への哀れみと恩寵だ。
その行動こそが権能『
プロメテウスの盗みという行為つまり“盗む”事だ。
『盗みの極意』は、他人の所持品や能力、保管さている物を盗み取る。
人から盗みには直接、触れていないと発動しないし。盗みたいものをしっかりと認識できないと空振りみたいに疲れだけ残って成果なしなんて事もある。
それでも、使い所さえ間違えなければ十分に戦闘の最中でも状況をひっくり返せるくらいの力がある。
今回は、黒歌の魂に混ざっている『悪魔の駒』を抜き取るから十分に気を付けながらしないといけないけど、時間が掛かっても問題ないから多分、いけるだろう
ゆっくりと手を黒歌の胸の中心に当てる。
肌に触れた手の平から感じる黒歌の体温。
いつも自分の中にある権能を感じ取るように、黒歌の中にある全てを感じ取る。
淡く輝く炎のように鼓動を刻んでいる黒歌の生命力。
水のように透明でありながらそのある事が分かり流れ続けている魔力。
丸く緩やかに漂っている黒歌の魂。
あった、魂に巻き付いている黒い鎖。それを辿った大元に真っ赤なビショップのチェスの駒がある。
異質。
この一言に尽きる。
本来、人間が生まれつきもっているはずのない人口の歪さが感じられる。
これがあるから黒歌が悪魔になった。
こんなものがあるから。
黒歌の魂に巻き付いている『悪魔の駒』をゆっくりと『盗みの極意』で丸ごと剥がしていく。
強引にやって黒歌の魂を傷つけないように慎重に、しないとな。
「だー、疲れたー!」
時間にして僅か十分。
それでもやっている身からしたら一時間やっていたんじゃないかってくらい疲労が返ってきた。
手の中に赤いチェスの駒が目に見える形になると何とも忌々しいものだ。
日本神話に送って解析してもらえば何か分かる事もあるだろ。
「本当に『悪魔の駒』を取り出せるなんて……権能凄すぎます」
白音からの讃頌に照れるなんて余裕はない。
権能や道具を盗むのとはまた違った疲れがある。
魂にくっついている以上、力技じゃなくて技術で剥がさないといけないわけだな。こりゃー一日に何回も出来んぞ。
「黒歌、違和感とか。体調不良はないか」
「今の所は大丈夫にゃ。寧ろ、すっきりした感じがあるにゃ」
自分の胸の中、いままであった悪魔の力が無くなった事を実感してるんだろ。
「分かった、何か違和感が出てきたらすぐに言ってくれ。明日まで様子を見て後遺症とか出なければ、八坂たちにも報告をしないとな」
横になったまま、手を挙げて見つめる『悪魔の駒』。
これの研究が少しでも進めば、権能を使わなくても転生悪魔から『悪魔の駒』を取り出す方法や事前に無効化する方法が分かるようになるかもしれない。
なにせ魂に干渉するものだ。日本はそういう意味じゃ魂、ひいては魂魄、精神など目に見えないものを神聖視している分、多くの知識と文学がある。それらを集約すれば成果が出るでることだろう。
「…何やってんだ黒歌」
「何って膝枕にゃ」
頭の近くでもぞもぞ、と黒歌が動きながら何をやっているのかと思えば、頭を持ち上げられ柔らかい何かに乗せられた。
「ありがとうにゃ、蒼燕。猫魈に戻してくれて」
「どういたしまして」
目を閉じ、ゆっくりと全身の力を抜く。
折角なので黒歌の膝枕を堪能しておくとしよう。
@ @ @
賞金稼ぎ。
言い方は色々ある。
便利屋、掃除屋、厄介者、場所は勢力によって呼び方や印象も大きく事なるらしいけど、日本では便利屋の側面が強い。
はぐれ悪魔の討伐、異業種の討伐、神器所持者の保護及び調査、危険地帯の素材採取、その依頼の大半は異形の存在を知った一般人や魔術師など様々だ。
確かに実力があっても組織に所属していない人物を有効に活用するって意味では十分に使い勝手のいい存在だろう。
中には五年と長く直接のやり取りをしている賞金稼ぎもいるそうだ。
基本は、情報屋か賞金稼ぎを斡旋している酒場などで依頼を受けて、報告をして報酬を受け取る。
俺は一人でその賞金稼ぎたちが出入りしている酒場に来たわけだ。
木製の扉を開けて店内に入ると、あちこちから一斉に視線が飛んできた。
観察する視線、子供が何しに来たという侮った視線、その多くは格下を見る目でこちらを見ている。
真っ直ぐにカウンターでお客に酒を提供している、顔に傷のある強面の店主の元に向かう。
「見ない顔だな。こんな小僧が賞金稼ぎとは世も末だな」
「そういうのいいから、仕事の説明してくんね」
「口の悪い小僧だ。どっからの紹介だ?」
子供に仕事を受けさせたくないのか若干、態度悪いな。
こういう時の為に、天照に紹介状を書いてもらっておいた。日本の賞金稼ぎに斡旋しているお店や情報屋を管理しているのは陰陽師だが、その上司は日本神話だ。
「ほい、紹介状」
「おい、マジかよ!どんな人脈だよ、小僧!」
封筒から綺麗に三つ折りにされて紹介状を取り出し、目を通すなり紹介状を俺を何度も見返す。
「まあ、紹介がある以上は追い返すわけにもいかないか」
やれやれ、って言いたそうな態度でこっちだ、と案内してくれた。
まあ、高校生に命が掛かった仕事を案内するって倫理的にどうかと思うよね。
まあ、異形の存在知っている人間からしたら実力のある奴を倫理観がどうので戦わないようになんて言えないか。相手ば自分たちより格上だ、約束を守る保証もない。遊びながら人を痛めつけ、穢し、殺す存在だ。
「ここに貼られている用紙が依頼だ」
酒場の端のコルクボードに画鋲で貼り付けられてA4サイズの依頼書。
ゲームみたいな展示方法だけど、貼られているのはコピー機で印刷されて元デジタルデータで、しっかりと依頼内容、報酬、対象、依頼人などファーマットに沿ってしっかりと内容が書かれて読みやすい。
しかも、コルクボードの端にはQRコードがありスマホやパソコンからでも依頼の確認や更新、依頼の受注も出来るそうだ。
賞金稼ぎも情報化社会に適応するとこうなるのか。
内容は比較的、はぐれ悪魔関連が多いか。
「受けたい依頼が決まったら俺に言え。それと店の番号とメアド、サイトを登録しておけよ、緊急の依頼が入った時は時間に関係なく通知される」
「会社の情報共有みたいだな」
「アナログなのも悪くないが、世界中の情報を管理するにはデジタルの方が楽なんだよ。今時スマホの使えない奴は賞金稼ぎに居ねえよ」
言われて通りスマホでQRコードを読み取りサイトに情報を登録していくと依頼一覧の横に要注意人物!と大きな文字。
試しにタップしてみるとページが読み込みされ、表示されてのは写真と名前、今までの経歴だ。
「俺や情報屋、賞金稼ぎたちが発見したり、目撃されて色んな勢力危険人物をまとめたもんだ。目は通しておけよ、出会ったら兎に角逃げるが一番だが、弱点を知っていれば時間稼ぎなんかもできるからな」
「へぇー随分と至れり尽くせりだな」
試しにある名前をタップする。
銀髪に教会の神父の服に不釣り合いの拳銃と刀身が光で出来た光剣を持ったエクソシストの姿だ。
「フリード・セルゼン。はぐれエクソシストね」
「ソイツは正統派の教会に所属していたが、問題ある行動をしたために教会を追放されてそうだ。教会と言っても裏で人体実験をしてるって噂もあるし、エクソシストは狂信者みたいな奴が多い。敵とは限らないが味方じゃないから気をつけるこったな。それより親切に説明してやったんだ金くらい落としていきやがれ」
そう言いながら店主はメニューを投げ渡してくる。
酒場とは裏腹にメニューは酒やつまみ以外にもしっかりと食事も乗っている。
「シンプルに焼肉定食でも頂こうかな」
カウンターの席に腰を下ろし、要注意人物や賞金稼ぎとしてのルールなど注意事項に目を通しながら注文した焼肉定食が来るのを静かに待った。
取り合えず、フリードを味方に勧誘まで普通にオリジナルストーリーとするか、次の話から原作突入するか検討中。
色々、感想をもらった所は、フリードがなかなか仲間になることに抵抗あるかた多いみたいですね。なのでアンケート取ります。
フリードは味方でもイケるのか!
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イケる
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イケない
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そも、そんなキャラモブだろ?
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フリードのTS希望(男の娘じゃないよ)