書くかは全く別で面白くね?ってネタだけ渡されたんですよね。
「ん~!旨いのう、蒼兄!」
口に黒蜜の掛ったあんみつを口に運びながら笑う九重。
「一番高いの選んで正解だな」
黒歌の『悪魔の駒』の摘出後の後遺症がないかどうかを念のために妖怪専門の医師に見せた一方で、俺の方は陰陽師たちと初の顔合わせだ。
その案内役として行動している九重があんみつを食べたい、と言い出したので会合の時間に余裕もあったので少しゆっくりに甘味処に足を運ぶ事にした。
メニューを開くなり最初に出てきたおすすめの商品。こだわりあんみつ全部盛り、1860円税込みが目に飛び込んできた。九重は目を輝かせてメニューを見ていたので二つ注文をしてこうして二人でフルーツ山盛りとアイスが三つのったお値段相応のあんみつをパクついているわけだ。
「京都の街は歩きなれてないから助かるよ」
「うむ、存分に頼ると良いぞ。それに母上から蒼兄にしっかりと可愛がられて愛人にしてもらうように言われておるからな」
「……今、なんて?」
「?、しっかり可愛がられて」
「いや、そこより少し後」
「愛人にしてもらうように、と」
「八坂…娘に何を吹き混んでやがる」
はぁー、とため息をこぼしながらバニラアイスを口に運ぶ。
確かに、九重は幼いながら美形に八坂の血をしっかり引いていると分かるくらいに可愛い。
将来はきっと美人になる、と母と娘のツーショットを見ればそう口にすることだろう。
「母上も同じく蒼兄の愛人になる、と言っておったぞ。現に屋敷に来た時にスキンシップが激しかったであろう?」
九重にそんな事を言われて思い返す。
確かに、黒歌や白音は抱きしめる程度だったのに対して、俺は頬擦りされており、抱きしめながら顔を胸に埋めるような姿勢にしてきたりとスキンシップは激しかった。てっきり息子とか甥の成長を楽しみしている親としての目線かと思っていたけど違うのか。
アピールであり、マーキングだったのね。
「私も蒼兄のお嫁さんになれるように、花嫁修業頑張っておるからな!」
あむ!とあんみつを頬張りながら元気にお嫁さん宣言をしてくる。
高校生が十歳ほどの幼女にそんな事を言われていると完全にロリコンだが、白音が彼女な時点でロリコンと言われても既にって感じなので諦めるとしよう。
「そっか、じゃあ楽しみにしてるよ」
必殺、先延ばし!
あとの面倒事は未来の自分に投げておくに限る。
「さ、食べて陰陽師たちに会合に行こう」
「うむ、私も精一杯頑張るぞ!」
こだわりあんみつの全部盛りを食べ終え、待ち合わせの場所に行くと地味に暑いこの時期にぴしっ、とスーツを着た男性が立っていた。
俺と九重の姿に気づくと、遠くでぺこりと一礼をしてアピールしてくる。
「お待ちしておりました。大宮蒼燕様と裏京都の統領の娘、九重様ですね。私は、
「おう、案内よろしく」
「承知致しました。ご案内させて頂きます、こちらです」
前を歩く陣の後をついて行くとついたのは、十五階建てのビル。
会社が会議などを行うのに借りたりする何処にでもある、普通のビルだ。
てっきり、和風建築にでも案内されるのかと思っていたけど、現代の陰陽師は随分と適応してるんだな。
エレベーターに乗ると、陣が最上階のボタンを押してそのまま上へと昇っていく。
ポーンと、音がなると同時に扉が開き通路を進むと扉がある。
「中で京都を取り仕切る陰陽師の当主がお待ちです」
横に避けてお辞儀をする陣。
「いっちょ、頑張りますか」
改めて気合を入れ直し、扉を開け中に入ると既に立ったまま待っている女性が一人。
「お待ちしておりました、大宮蒼燕様。私は、京都に住まう陰陽師たちを取り仕切っております。土御門家現当主、土御門
「よろしく。俺の紹介は良さそうだな、こっちは裏京都の統領の娘の九重だ」
「よろしくな」
「ええ、よろしくお願いします。では早速ではありますが、本題に入っても?」
「構わないよ、話すことはおおいだろ」
「心遣い感謝いたします。まずは陰陽師の現状についてご報告から。陰陽師たちは三大勢力が表で起こした事件や事故の処理が主です。神器所持者の拉致、殺害時の現場の処理。この被害で多く見られるのが悪魔なのですが、悪魔は行動の隠蔽を魔法を使って記憶を消すことで対処しているようですが、残後の記憶との矛盾が多々見られ、それが理由で処理したはずの記憶が戻る、という問題が何度が生じています。そのまま、家族の仇を取る為に裏側に身を投じる一般人も少なくありません」
「そういう人は見たことあるな。賞金稼ぎしているとそれが理由で賞金稼ぎをしながら仇の情報を集めているって奴に何度か会った」
賞金稼ぎとしても長くやっていると一緒に仕事をする時もある。その時に、相手から自分の過去について話されることがある。悪魔に娘を殺され仇を追い続けている男や堕天使に妻を殺され、仇である堕天使を殺しても憎しみが消えず殺しまわっている、という人間は多くいる。
「その通りです。一般人から裏側に関わろうとすると必然、手段は限られます。その一つが賞金稼ぎ、もう一つが陰陽師です。陰陽師といえど人間、足跡を完全に消すことはできず、発見されることは無いとは言い切れません。その場合は、そのまま身内に引き込んでしまう場合が多いですが」
「そうなのか、てっきりまた記憶を消して無かったことにするのかと」
「記憶を消す魔法は一度、キャンセルされると二度目からかかりが悪くなります。変に術が解けてまた同じ状態になるくらいならば最初からこちらに引き込んでしまった方が面倒も少ないのです。と言っても、一般人から陰陽師に加わったものは陰陽術の才は少ないので基本は情報処理など裏方に周ったもらう事が多いです」
「陰陽師はそうやって体制を整えてるってわけね」
「陰陽師と一括りには呼ばれますが、実戦で戦える部隊は多くないです。大半が結界や封印術を主とする後衛が多い。そもそも陰陽師は力も能力も自分たちより優れて妖怪を倒す存在ですから真正面から戦った所で勝てないので騙し、嘘をつき、罠をはる、まともな戦闘などしませんよ。出来るもの者もいますが人間は非力な存在ですから。それでも力をとなれば、手っ取り早いのは式神ですかね」
「式神ね、漫画やらアニメで名前は聞くけど具体的にどんなもんなの」
「妖怪や人外を力で屈服させて従わせるだけです。中には条件を付ける事で従わせる場合もありますが、一日何リットルの血渡すとか、遊び相手になるとか、内容は妖怪や人外の趣味趣向で変わってくるので一概にはなんとも。前者は力が強い相手に勝つ事や自分より優れて者を屈服させなければならないので危険はありますが、一度倒すことが出来ればなんとかなります。後者は条件にさえ気をつければあまり苦労しないので良い点です。今では人造式と呼ばれる、仮初の命を与えた傀儡もありますが、どれも実戦に耐える性能はありません」
陰陽師は基本、後衛がメインで、結界やらの事後処理が多いわけか。
あんまり戦力としての期待はしない方がいいか。
「なので、陰陽師は戦力としては良くて中の下ですね。悪魔からすれば陰陽術という日本一部の者しかつけない陰陽師というのは能力よりも珍しさを理由に眷属にしようとする貴族悪魔も多くいます」
「おいおい、陰陽師って敵にも狙われるのかよ」
「ええ、なので日本神話経由にあった貴方の転生悪魔を元の種族に戻せる、という報告は少なからずありがたいものです。絶対不可能だった事が現状不可能に変わっただけでも進歩ですから。種族やら魂の事に関しては陰陽道は他の勢力よりも一歩も先を行っていますから、自力で方法を見つけますよ。絶対にです」
「随分と力の入った発言だな」
「まあ、個人的にもありますので。これが陰陽師についての話せる大体の事です。蒼燕さんは個人の勢力で動かれてますが今後もそのおつもりですか?」
「ああ、少数精鋭の方が楽だしな」
「ならば、人造式をいくらか持っていかれますか、戦闘には役に立ちませんが情報収集には一役買ってくれますよ」
「いんや大丈夫。いま部下の一人がはぐれ堕天使に潜入してるから。それにそろそろ大きな戦力を一つ手に入れようかと思ってんだよね」
「ほう、部下ですか」
「賞金稼ぎしている時に、俺を狙ってきたフリード・セルゼンって元はぐれ神父。戦力の方は五代龍王のティアマットをちょっと従えようかと思ってさ」
「……はぐれ神父はまだしも五大龍王を従えようとは、なかなかぶっ飛んだお考えですね」
「だから良いんだよ。誰も手を出さないからこそ邪魔も入らない。邪龍やらも仲間にできそうなのはするつもりさ、手っ取り早くて戦力としても申し分なし」
それにこっち来てから暴れられてないしちょっとストレス発散も含めてな。
そういえば、ヒロインなんですけど、現状は黒歌、白音、ティアマットは確定でアーシアを借りと感想でグレイフィアもって話しがきてるんですが、個人的には今回の話はアーシア×フリードを書けたらなって思ってます。
こんな話読みたいなからの二次創作って探してもこれだ!って作品あんまりないから最終的には自分で書けばいいじゃんからの、書くのってめっちゃめんど!に行きつきますよね。
……これは個人的な感想ですよ。自分がそのタイプなので