或る小説家の物語   作:ナカイユウ

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scene.56 出会い

 「・・・・・・最初に言っておくけど、この過去(こと)は私たち2人だけじゃどうにもならないようなことだから・・・全部は話せないけど、それでもいい?

 「・・・・・・あぁ、分かった

 

 

 

 

 

 

 「あっぶね~、あと2,3秒遅かったら俺たちずぶ濡れだったな」

 「・・・ほんとにギリギリ間に合った」

 

 撮影が行われている校舎の中に入った瞬間、空が一気に暗くなってポツポツと降り始めていた雨が一気に強まり、あっという間に土砂降りになった。

 

 「すげー雨だな。これ撮影大丈夫か?」

 

 1階の廊下から窓の外で滝のように降る雨を見て、狩生が独り言のように呟く。その言葉に釣られるように、俺も窓の外に視線を向ける。

 

 「多分通り雨だよ、これ」

 

 西の方角の空を見ると、俺たちの上空にいる雲の先は白くなっていて、所々に青空もちらついているのが見えた。

 

 「ホントにそうっぽいな。でもよく分かったな」

 「いつかの理科の授業で“天気は西から東へ流れる”っていうのを教わったことがあるからさ」

 

 授業で教わった知識を基にした俺たちの予想通り雨は2,3分ほどで再び弱まりだした。きっと今ごろ俺たち以外の演者や國近を始めとしたスタッフもひとまず安堵していることだろう。

 

 「そういえばだけど、狩生さんがさっき言ってた“ライバル2号”の意味って何?」

 

 窓の外で地上に降り注いでいた雨が小降りになったのを目で確かめて、俺は聞きそびれていたことを狩生に聞く。

 

 「・・・・・・“そのまんま”の意味だよ」

 「・・・そのまんま・・・もしかしてさっきの“仕返し”?」

 

 すると俺からの問いかけに、狩生はお返しとばかりに中庭で俺が言った言葉と全く同じ言葉を返してきた。

 

 「“仕返し”ってお前・・・物騒な言い方だなオイ」

 「ごめん、言葉間違えた」

 「ほとんど合ってるけどな」

 「合ってんのかい」

 

 案の定それは俺の予想していた通り、“仕返し”を意味していた。

 

 「・・・要は俺ん中じゃセキノが2番目になるってことよ。ライバルとして」

 「・・・それは役者ってこと?」

 「まぁ役者っていうのも間違いじゃねぇけど、俺の場合は何ていうか“シンプルにおもしれーヤツ”って意味な。もっとシンプルに言うとExciting・・・的な感じ」

 「・・・エキサ・・・」

 

 そして狩生は独特な例えで2号の意味を俺に説明する。分かりづらいが何となく言いたいことはわかったけれど、それ以上に気になるところがあった。

 

 「・・・狩生さんって、英語上手いな」

 

 さり気なく狩生が最後に言った英語が、まるで外国人とほとんど変わらないくらいにその発音が流暢だったからだ。

 

 「そりゃあよ、自分で言うのもアレだけど俺って“帰国子女”だし」

 「マジで?」

 「おう。親父の仕事の都合で3歳から9歳までLA(ロサンゼルス)で生活してたからな」

 「・・・それはすげぇ」

 

 帰国子女という言葉を聞いて、俺は納得した。そういえば今日の撮影が始まる前に國近に“あいさつは“LA”でしか習ってこなかった”と窘められていたことを思い出した。その時はこの後の撮影に向けて気分を高めていたタイミングだったから気付けなかったが。

 

 「いや、6年も海外で向こうの連中とつるんでたら嫌でも英語は覚えるよ。てか覚えないと生きてけねぇし」

 「言われてみれば確かに」

 

 てことはこの独特な狩生のノリも、LA(ロサンゼルス)仕込みなんだろうか・・・・・・いや、それはないな。

 

 「で、小4のときに日本(こっち)に戻って来たときに意気投合したクラスメイトが、俺の“ライバル1号”さ」

 「・・・じゃあ狩生さんの“ライバル1号”は同級生の役者ってこと?(話続いてたんか・・・)」

 

 さり気なく話が連続していたことは置いておいて、やはり2号がいるなら1号も別でいるらしい。ロサンゼルスから帰ってきた転校先のクラスで出会った、“ライバル1号”。

 

 

 

 “『“夕野憬”。珍しい名前だね。私もちょっと変わった名前だから、仲間が出来たみたいで嬉しい』”

 

 

 

 “・・・蓮みたいなやつだな・・・

 「・・・蓮みたいなやつだな

 

 そんな顔も名前すら知らない“ライバル1号”を思い浮かべ、何となく転校してきた蓮と初めて会った時のことを思い出した俺は、無意識に心の中の声を呟いていた。

 

 「レン?」

 「・・・えっ?」

 

 しかも、思い切り聞かれていた。

 

 「ひょっとしてセキノにも同じような存在(ヤツ)でもいんの?」

 「・・・まぁね」

 「レンって聞こえたんだけど、そいつって男?女?」

 

 更に名前まで聞かれてしまった。

 

 「女子だよ」

 

 どうしようかほんの一瞬だけ考えたが、俺は素直に女子だと打ち明けた。

 

 「マジで?」

 「うん。あとなんで驚くんだよ?」

 

 狩生にとっては意外だったのだろうか、蓮が女子だと打ち明けると分かりやすくリアクションをとった。

 

 「えっ?そのレンって彼女は可愛い?」

 

 そして何とも反応に困るリアクションが返って来た。

 

 “『・・・憬・・・』”

 

 可愛い?確かに蓮が可愛いかと言われたら俺はそう思う。でもそれ以上に蓮には“華”があった。だから俺は蓮にスカウトキャラバンを受けることを薦めたのは、もう2年以上も前のことだ。

 

 「・・・可愛いってより、があるって感じかな」

 「華か・・・・・・じゃあ絶対可愛いじゃんそれ」

 

 とりあえず今言えるのは、ストレートに蓮のことを狩生に伝えたのは間違いだったかもしれないということだ。こういう場合は何か“掘り下げられそう”なネタが目の前にあれば容赦なく質問攻めしてくるようなパターンだ。帰国子女なのは置いといて、この手の人種(タイプ)は俺の学校にも普通にいる。 どうせ“彼女?”だとか“付き合ってんの?”とでも聞いてくるんだろう。

 

 “・・・って、そう考えてる俺の方がヤバイな・・・”

 

 冷静に考えてみれば、無意識にそうやって偏見で決めつけてしまう自分の思考回路のほうがおかしいことに客観的に気づき、俺は一旦頭の中をリセットする。

 

 「・・・ちなみに俺の“ライバル1号”は男だよ」

 「・・・狩生さんのライバルは男友達なんだ(まさかのスルーしたよこの人・・・)」

 

 だが俺の予測に反して狩生は蓮の話題をあっさりとスルーしてしまった。何だかこれはこれで、もう少し聞いて欲しいようなもどかしい気分に襲われる。

 

 相変わらず、狩生(この人)がどういう人なのかが中々視えてこない。

 

 「しかも超有名人だぜ?」

 「超って・・・マジで言ってんの?」

 

 そんな中で得た手掛かりは、“ライバル1号”が有名人だと言うこと。

 

 「(おお)マジだよ。テレビにも出まくってる」

 

 “・・・それを言うなら蓮だって・・・”

 

 「・・・・・・えっ?誰?」

 

 俺はふと蓮も女優としてドラマに出たことがあると狩生に打ち明けようとしたが、寸でのところでやめることにした。相手から“超有名人”だと言われて蓮のことを引き出しで言うなんて真似は、棚に上げているみたいで嫌だったからだ。

 

 

 

 “『変装しなければまともに街すら歩けない。こんなことになるくらいだったら芸能人(スター)になんてなるんじゃなかったよ』”

 

 

 

 街で偶然出くわした天馬心が言っていたように、有名人になったからといってそれで幸せになれるとは限らない。全部じゃないけれど、親友と離れ離れになったときの感情を体験している俺はそのことを知っている。

 

 

 

 “そもそも俺は有名になりたいとか名声だとか以前に、ただ芝居をしたくてここにいる

 

 

 

 「・・・聞いて驚くなよ・・・

 

 いかにも何か凄いことを言いそうな雰囲気を醸し出しながら、狩生は俺の正面に立って言葉を溜め込め、口を開こうとした瞬間、

 

 「探しましたよ夕野さん!狩生さん!もうすぐ午後の撮影始めますよ!

 

 廊下の向こうから1人のスタッフが走りながら大声で俺たちのことを呼んできた。どうやら話しているうちに“いい時間”になってしまったらしい。

 

 「嘘?マジで?どうするセキノ?」

 「とりあえずダッシュで現場に戻りましょう。國近さんの機嫌が悪くなる前に」

 

 こうして俺たちは駆け足でやって来たスタッフに促されるように、3階にある撮影場所の教室へと走る。

 

 “・・・止んだか・・・”

 

 階段へと続く廊下を狩生と共に走りながらふと窓の外に顔を向けると、さっきまで降っていたはずの雨は完全に止んでいた。どうやらさっきの雨は本当に通り雨だったらしい。

 

 

 

 “・・・雨・・・

 

 

 

 そう。父親から首を絞められた時も、その記憶がフラッシュバックした時も、2日前(おととい)に母ちゃんの口から直接過去のことを打ち明けられた時も、が降っていた。

 

 

 

 「セキノ?階段はこっちだぞ?

 「

 

 隣から聞こえてきた狩生の声で我に返ると、登っていくべき階段を俺は通り過ぎていた。

 

 「あぁごめん。ありがとう」

 「ひょっとしてセキノって方向音痴?」

 「いや、全然」

 「ホントかよ?」

 

 雨が降っていた外の景色に目を向けるうちに、俺は走りながら思わず一昨日のことを思い浮かべていた。もちろんこれは、これから終わりにかけてユウトを演じ切るためには必要な感情だ。

 

 「まぁいいや、急ぐぞ」

 「おう」

 

 その感情を一旦心の奥にしまい込み、憬は狩生の後を追うようにして撮影の行われる教室の階に続く階段を上がって行った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 「・・・・・・最初に言っておくけど、この過去(こと)は私たち2人だけじゃどうにもならないようなことだから・・・全部は話せないけど、それでもいい?

 「・・・・・・あぁ、分かった

 

 深く呼吸をして心を決めた母ちゃんは俺に、ようやく“過去”のことを打ち明けてくれた。

 

 「・・・憬には高校3年の時に女優になる夢を諦めたって言ったけどさ・・・」

 

 まず最初に母ちゃんから明かされたのは、高校3年の時にある映画のオーディションで1人の少女の演技を目の当たりにして女優になるという夢を諦めたという話が、嘘だったということ。

 

 正確に言えば母ちゃんはあのオーディションをきっかけに一度は夢を諦め、駄目だった場合に備えて元々志望していた東京にある“名門”として有名な大学に進学した。もちろんその大学の名前は正月の駅伝などで時折聞く名前だから俺も知っていたが、母ちゃん曰くその大学には数多くの俳優や舞台演出家を輩出している通称、“演研(えんけん)”と呼ばれる名門の演劇サークルがあるという。

 

 その大学でたまたま同じ高校の演劇部で互いに馬が合い親しくしてくれていた1つ上の先輩とばったり再会した母ちゃんは、先輩から演研に入って欲しいと勧められるが、

 

 「無理やり誘われたんだけど、あの頃の私はもう演劇の“え”の字も聞きたくないくらいだったから、最初は何かと理由をつけて断ってたんだよね」

 

 といった具合に最初は全く乗り気じゃなかった。

 

 「じゃあ何で入ったんだよ?嫌なのに?」

 「・・・まぁ結果論で言うと、先輩の言葉に“騙された”・・・みたいな感じかな」

 「騙された?」

 「そう、ある意味ね」

 

 

 

 “『勿体ないよ。江利(えり)ほどあんなにお芝居を心から楽しめるような人がたった一度のオーディションに落ちたぐらいで諦めちゃうなんて・・・・・・騙されたと思って1年だけさ?お願い!』”

 

 

 

 という仲の良かった1学年上の先輩から言われた“1年だけ”という悪魔の説得に根負けする形で、母ちゃんは演研に入ることとなる。

 

 “『・・・1年だけですよ・・・?』”

 

 当然このときの母ちゃんは、本気で“1年だけ”のつもりで入ったらしい。

 

 「それで入って早速、新入生同士だけで演じる新人公演の稽古に入ったわけなんだけど_」

 

 そんなこんなで演研に入ることになった母ちゃんは、入部初日でいきなり新人公演に向けた稽古に同期の新入生と共に取り掛かることとなった。その内容は新入生がいくつかのグループに分かれて、それぞれ30分から40分ほどの劇を先輩からの演出と指導の下、5日間で完璧に仕上げていくというものだ。

 

 しかもその新人公演は演研の団員全員を始め、同演研の出身で実際に演劇界で活躍している俳優や演出家たちも視察にくるなど非公開ながらかなり本格的なもので、高校演劇の全国大会で賞を獲った母ちゃんですら、その5日間の緊張は半端なものではなかった。

 

 「本当にあの5日間はキツくてさあ、ハッキリ言って全然楽しくも何ともなかったわ。多分寝てすらいなかったんじゃないかなあの時」

 「いや5日間ぶっ通しで起きてたら普通死ぬぞ?」

 「死なないんだなこれが」

 「だろうな(そりゃ死んでたら俺生まれてねぇし・・・)」

 

 当然そんな環境なものだから先輩からの演技指導は熱が入ったものとなり、あまりの過酷さに新人公演の本番を待たずに辞めてしまった新入生もいたほどだったという。もちろん母ちゃんはその5日間を無事に乗り切るわけだが、母ちゃん曰く公演までの5日間は寝た記憶すらないという。

 

 あっけらかんとした口調で話している割に、その内容はかなり壮絶そうなのは容易に想像ができた。

 

 「今まで顧問の先生だとか先輩から教わってきた芝居(こと)が全部否定されてさ、最初の1日目はほとんど泣いてた気がするわ・・・でも次の日になったらそれが“今に見てろ”って感じで怒りに変わってて・・・・・・逆に“燃えた”んだよね」

 

 自分の芝居を否定された“悲しみ”が認められない“悔しさ”と見返してやりたい“怒り”に変わって、母ちゃんは寝る間も惜しんで自分なりの新たな芝居と向き合い続けて、新人公演の本番を迎えた。

 

 「本番はどうだった?」

 「・・・もちろん大成功。というより、成功する気しかしなかったわ」

 「すげぇ自信だな」

 「当たり前だよ。本当に“死ぬ気”で頑張ったんだから」

 

 そして肝心の本番は見事に会心の出来だったようで劇が終わりお辞儀をした瞬間、新人公演が行われたアトリエに集った団員と演研出身の先輩たちの全員が他のグループとは“次元が違う”、割れんばかりの拍手喝采で出迎えてくれた。当然、今でもたまに“小芝居”を仕掛けてくる母ちゃんの演技力を知っている俺にとっては特に驚きはない。そりゃあ全国大会の賞を獲ったくらいだから、根本的に芝居勘が周りより優れているのは頷ける。

 

 「最高じゃん。それ」

 「もちろん最高の気分だったよ」

 

 ともあれこうして自分の芝居で拍手喝采に包まれる景色を再び味わった母ちゃんは、一度は諦めていた夢にもう一度挑戦しようと心から決意した・・・・・・

 

 「この後にやっぱり演劇辞めますって言ってみんなを驚かせるには最高の前フリになったからね」

 「マジでか」

 

 はずはなく、母ちゃんの心は5日間の地獄から解放されて完全に清々していて、すっかり演研を辞める気でいた。

 

 「でも言えなかったんだよね・・・・・・結局

 

 

 

 “『“良い芝居”をするじゃないか・・・君』”

 

 

 

 そんな拍手喝采の大成功で締めた新人公演の終わり際、劇場となったアトリエで母ちゃんは1人の青年に声をかけられた。

 

 「いきなり“良い芝居をするじゃないか”って新入生の私を口説きにきてさ・・・もう話しかけられたときは鬱陶しくて仕方なかったよ。こっちはこのまま辞めるつもりでいたのに_」

 

 地獄のような稽古を乗り切り拍手喝采ですっかり完全燃焼していた母ちゃんに話しかけて来た1人の青年。当然ながら辞める気しかなかった母ちゃんは“面倒くさい男”に絡まれたとしか思っておらず、素っ気ない反応でやり過ごそうとした。

 

 “『相手が誰であろうと物怖じしない我の強さ、僕は嫌いじゃない』”

 

 しかしその青年は母ちゃんの素っ気ない態度に諦めるどころか、グイグイとその距離を縮めてきた。

 

 「ホントあの瞬間は本気で“襲われる”かと思ったよ。演劇を辞めたいのに無理やり連れ戻されるどころか、あんな訳の分からん男に初めてを奪わ」

 「母ちゃん、その話はいいから続きを教えてくれ」

 

 ついでにその青年の話をしていた母ちゃんの話が“変な方向”へと脱線しかけたので、俺は無理やり話を止めて“軌道修正”した。

 

 「えっ?もしかして憬って“そういう感じ”のノリ全くダメなの?ホントにガキんちょねあんた?」

 

 どうでもいいことだが14年も生きてきて俺は、“そういう類”の話に抵抗がないという母ちゃんの新たな一面を垣間見てしまった。別に悲観的な意味じゃないけれど、俺は何とも言えないショックを受けた。

 

 「いやダメって訳じゃねぇしガキでもねぇから・・・てか今はそのことはどうでもいいんだよ」

 

 

 だがそんなしょうもない衝撃も、この後に母ちゃんが言い放った一言で全部吹き飛んでしまったのだが。

 

 「どうでも良くないわよ。だってその男の人が最終的に(あんた)の“お父さん”になるんだから

 「あーはいは・・・・・・えっ?

 

 なんと母ちゃんに話しかけて来た謎の青年こそ、俺の父親にあたる人だという。

 

 「・・・・・・とりあえず話を戻してくれ」

 「あれ?動揺してる?」

 「してねぇわメンドクセェ」

 

 母ちゃんが言いかけていた例え話があながち間違っていなかったことが分かってしまいあまりに衝撃的すぎて動揺したが、俺はそのまま話を戻すように促した。

 

 「・・・まあ色々と嫌なこと考えてどうやってその男から逃れようかってことで頭がいっぱいになって周りのみんなに助けを求めようとしたわけ・・・そしたらさ_」

 

 いきなり初対面の訳の分からない男に口説かれで周りに助けを求めた母ちゃんだったが、その思惑に反して周囲のみんなはまるで“有名芸能人を偶然見つけた野次馬”のように一定の距離を取って見守るだけだった。そして偶々、自分を演研に誘った先輩と目が合ったが、先輩は母ちゃんを見るや否や“この人に付いていけ”と言わんばかりに身振り手振りでジェスチャーをしてきたという。

 

 それを見た母ちゃんは、目の前で自分のことを口説く男が“只者じゃない”ことを察した。らしい。

 

 

 

 “『君の芝居が必要なんだ・・・・・・だから“僕の劇団”に入ってくれないか?』”

 

 

 

 「・・・それって実質プロポーズじゃね?」

 「そうね。ま、映画とか舞台のオーディションも要は演出家から気に入られた(モン)勝ちだから、ある意味オーディションはプロポーズだよ」

 「何となく母ちゃんが言いたいことは分かったわ」

 

 そんな感じである意味“プロポーズ”とも捉えられかねない言葉で母ちゃんをスカウトしたのは演研を母体として存在する小劇団(アンサンブル)のうちの1つであり、その中でも新進気鋭な結成2年目の劇団を主宰していた大学4年生の舞台演出家の青年だった。ちなみにその青年は強者や曲者揃いの演研の中でも一線を画す唯一無二なカリスマ性を持っていて、先輩後輩関係なく周囲から特に“一目置かれた”存在だったという。

 

 そんな“絶対的な存在(カリスマ)”であった彼から入団5日目の新入りがいきなりスカウトされたわけだから、演研中にただならぬ衝撃が走った。らしい。

 

 「・・・けどすぐには決められなくて、その場では保留にしてもらったわ」

 

 だが母ちゃんはその青年からのスカウトを “保留”にした。せっかく演劇をきっぱり辞めようと思っていたはずの心が揺れ、どうしたらいいのか分からなくなった末の“保留”だった。案の定、周りの団員たちからはせっかくのチャンスをフイにしたことによるどよめきが巻き起こった。

 

 “『騒ぐなら今すぐ出て行ってくれないか。僕は彼女と話をしているんだ』”

 

 どよめきを一身に受ける形となった母ちゃんに、後に俺の父親となる青年は鶴の一声で半ば野次馬となりかけていた団員たちに向け静かに怒り、混乱を一瞬で鎮めた。

 

 

 

 “『期限は決めない。でもその代わり、もし君の心に“芝居を()りたいと願う瞬間”が訪れたら、迷わず僕のところに来てほしい・・・・・・君は君にしか出せない“芝居”を持っているから・・・』”

 

 

 

 周りを一声で鎮めた後、青年は母ちゃんに芝居がかった捨て台詞のような激励の言葉を送ると、そのまま颯爽と劇場のアトリエを後にしたという。

 

 

 

 これが、母ちゃんと父親の最初の出会いだった。

 

 

 

 「すげぇロマンチックな人だな」

 「ロマンチストっていうより、超が付くほどの個性の塊みたいな人だったわ」

 

 この時点で思ったことは、俺の父親は相当なロマンチストだったようだということ。でもフラッシュバックした光景に浮かんだ父親の姿は、少なくとも“ロマンチックでカリスマ性のある演出家”の面影は全く感じられなかった。

 

 「・・・でも初めて話しかけられた時から、本当に心の底から“演劇のために生きている”人なんだなっていうのは伝わってきた。そんな人から“君が必要だ”って言われたから、この人だったら騙されても後悔しないだろうなって感じてついていこうって思ったのよ」

 

 そしてこの捨て台詞の言葉を通じて“この人はちゃんと私のことを視てくれている”と直感した母ちゃんは翌日、青年が主宰する小劇団の門を叩き、女優としての夢を再スタートさせた。

 

 「今思えばあの頃が私の人生のピークだったかな・・・」

 「いやまだ人生終わってねぇからわかんねぇだろ」

 「おっ、たまには嬉しいこと言ってくれるじゃん憬」

 「・・・そういう意味で言ったわけじゃねぇよ」

 

 それから母ちゃんは学業と喫茶店のアルバイトをこなしつつ主宰の青年の劇団が本拠地としているテント小屋で稽古と公演を重ねる日々を送りながら芝居に磨きをかけ、かつて先輩と約束をしていた1年が経った頃には劇団の看板俳優の1人になっていた。

 

 そして母ちゃんが看板女優として再び舞台に上がるようになった頃から、その劇団は本拠地のテント小屋を飛び出して外部の劇場で公演を打つようになった。元から演劇通の人たちからは知る人ぞ知る程度には知られていたこともあってか、都内の劇場で上演を行うたびにチケットも飛ぶように売れていき次第に演劇界からも注目されるようになり、更に1年が経った時には劇団は当時ムーブメントを巻き起こしていた小劇場演劇において“中心的存在”として数えられるほどになっていた。

 

 「母ちゃんが看板女優・・・・・・1ミリも想像できねぇな」

 「うわっヒドいこと言うねぇ~、これでも演劇雑誌に載せてもらったことがあるんだからね」

 「その雑誌はあんの?」

 「そんなものとっくの昔に捨てたわよ」

 

 もちろん母ちゃんは劇団の看板女優だったこともあって、雑誌にも載ったことがあったというが、残念ながらその雑誌は横浜(こっち)に引っ越した時に捨ててしまったらしい。ちなみに俺の頭の中では、母ちゃんが劇団の看板女優をしているイメージは残念ながら全く浮かばなかった。

 

 「でも外で公演を打って劇団の名前が有名になってきた時に、私が演劇をしていることが両親にバレちゃってね・・・」

 

 ともあれこうして順調に劇団の看板女優として舞台に立ち続けていた母ちゃんだったが、大学3年の冬に自分が一度は辞めたはずの演劇を続けていることが両親に知られてしまった。母ちゃん曰く、元々“演劇は高校までで、そこからは1人の大人としてちゃんとした大学を出てちゃんとした会社に入りなさい”と厳格だった両親から口うるさく言われていて、高校3年の時に受けたオーディションも両親には内緒で受けていた。

 

 当然ながら演劇という“将来が保証されない道楽”を続けているとは知らず大学で将来のための勉学に励んでいると思っていた両親は激怒し、母ちゃんに“援助を続ける代わりに今すぐ劇団を辞めるか、劇団を続ける代わりに縁を切るか”という究極の二択を押し付けた。

 

 「・・・ひでぇ話だな・・・役者を続けるなら縁を切るなんてよ・・・」

 「私も最初はちゃんと話したらきっと分かってくれると思ってさ、それで私が演者で出演してた舞台のチケットを持って正月に実家に日帰りで帰ったわけ・・・」

 「・・・それで?話し合いはどうだった?」

 

 今の俺たちを考えれば何となく予想はついたが、念のため俺は聞いてみた。

 

 「・・・持ってきたチケットを見せるや否や父さんが中身も見ずに破り捨てて、それで私も堪忍袋の緒が切れて恨み言の限りを尽くしてそのまま実家を出たわ。滞在時間はざっと30分ってとこね・・・もちろんそれからは一度も実家には帰ってないし、連絡すら取っていないわ

 

 すると母ちゃんは俺の祖父母にあたる両親と絶縁するまでの顛末を自慢げに話してくれた。時折笑みすら浮かべて明るく話していたが、掘り下げたらかなり壮絶そうなのは明らかだった。

 

 「・・・だから俺には爺ちゃんと婆ちゃんがいなかったんだな」

 「そゆこと」

 「じゃあ俺の“父ちゃん”だったその人も似たような感じ?」

 「そうね。あの人も演劇で食っていくために家族との縁を切ったって言ってたし」

 

 とりあえずこれで、夕野家に祖父母がいない理由が分かった。それと同時に、これだけの過去を背負っていることをこれまでずっとおくびにも出さずに俺の面倒を見てきた母ちゃんの強さを思い知った。

 

 「・・・なあ?母ちゃん?」

 「ん?」

 

 そんな母ちゃん“過去”を知ったからこそ、俺は話を一度中断させて“俺が役者になることに反対しない理由”を聞くことにした。

 

 「何で母ちゃんは俺が“役者”になることを止めなかったんだ?」

 「えっ?反対して欲しかったの?」

 「そういうことじゃなくて・・・・・・あれだ、嫌だとか心配だとか本当に思わなかったのか?」

 

 スターズのオーディションの時も、突然プロデューサーを名乗る大男にCMの現場に連れていかれる形で勝手に“芸能界デビュー”した時も、母ちゃんは反対や心配をする素振りすら全く見せず、二つ返事で受け入れてくれた。

 

 「私の言うことがそんなに信じられない?」

 「だからそういう意味で言ってねぇっつの」

 

 俺は別に母ちゃんのことを信用していないわけじゃない。

 

 「俺はただ知りたいだけだよ・・・単純に母ちゃんが何を考えてんのか

 

 ただ、この後に待ち受ける父親との出来事を経ても俺のことをここまで信じてくれている。その理由を知りたかった。

 

 「・・・そうねぇ・・・」

 

 俺からの言葉に、母ちゃんは少しばかり考え込むと俺の目を真っ直ぐ見つめながら本当の理由を初めて教えてくれた。

 

 

 

 「・・・憬には私とかお父さん(あのひと)みたいに“辛い”思いはして欲しくない・・・だから憬がどんな選択をしたとしても、私は“家族”として憬が自分で選んだ道をとにかく信じて支えようって、(あなた)と“ふたりだけ”になったときから決めていた・・・・・・それだけかな・・・

 

 

 

 

 

 

 「・・・・・セキノ?大丈夫か?

 

 カメリハ開始5分前。隣から聞こえてきた狩生の声で、俺は意識を再び2日前から“”に戻す。

 

 「大丈夫だよ。これからユウトの感情に入っていくために“過去のこと”を思い出していただけだから」

 「俺はほんのちょっとだけ心配しちまったぜ。ずっと一点を見たままだからまた“フラッシュバック”を起こしちまったかと思ってよ?」

 

 ほんの数秒前まで“感情(いしき)”は完全に2日前にあったが、隣に立つ狩生の声で瞬時に戻ることができた。別に話しかけてくるのは誰でも良かったけれど、これでこの後の撮影はもう大丈夫だ。

 

 

 

 “・・・ありがとう・・・・・・母ちゃん・・・

 

 

 

 「・・・心配はいらないよ。ちゃんと“俯瞰”できてるから

 「・・・・・・Awesome(すげぇな)

 

 

 

 自らの冗談半分の問いかけに“ユウト”の感情に入り込んだまま答えた憬を見て、狩生は“ライバル2号”に出会えたことへの歓喜の独り言を呟いた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 同日_午後8時35分_新宿_

 

 「十夜さん。到着しました」

 

 夜の8時35分。自らが主演を務める日曜ドラマ『学園探偵・ケイト』の撮影(ロケ)を終えた十夜を乗せた車が、新宿にある十夜の自宅マンションの前に着いた。

 

 「zzz・・・」

 「・・・・・・十夜さん?」

 

 マンションの前に車を停め、運転席に座るマネージャーの藤井(ふじい)は後部座席の十夜に声をかけるが、当の本人は足を組んだ姿勢のままアイマスクを付け爆睡していて起きる気配もない。

 

 「・・・十夜さん。起きてください

 

 そんな全く呼びかけに応じずに爆睡を続ける十夜にしびれを切らした藤井は、少し語気を強めながら十夜の名前を呼んだ。。

 

 「z・・・・・・ん、なにどした?」

 

 3回目の呼びかけで十夜はようやく起き上がり、気怠そうにアイマスクを外す。

 

 「十夜さん。マンションに到着しました」

 「・・・えっマジ?もう着いたの?全然寝てないんだけど」

 

 ドラマの撮影が終わって藤井の車に乗り込み、アイマスクで視界を遮りちょっと目を閉じていたらあっという間に藤井から声をかけられ、アイマスクを外して窓の向こうを眺めると、すっかり見慣れ始めた俺の住処が左隣にあった。

 

 「撮影現場からここまで約2時間、気持ち良さそうにずっと爆睡されてましたよ」

 「嘘でしょ?だってまだ“瞬き”しかしてないよオレ?」

 

 体感時間、マジの数秒。それぐらいの速さで俺は2時間の道のりを瞬間移動した。はっきり言ってそんな感覚だ。

 

 「・・・ほんとだ。ちゃんと2時間経ってる」

 

 すぐさま左腕にはめているデジタル式の限定品(腕時計)に表示された時刻をチェックすると、時計の時刻は20:35 40を指していた。文字通り俺は、夢すら見ることなく爆睡していた。

 

 「いつもに増してお疲れのようですね?」

 「そんなの4時起きだから疲れるのは当たり前じゃん。オレだってれっきとした人間だぜ?」

 

 考えてみれば当たり前だ。『学園探偵』の撮影が始まってからはスケジュールの過密さに拍車がかかって、ここ2,3ヶ月で丸一日オフを満喫できたのは尋と遊んだ3日前だけだ。今日も今日とて朝の4時に起きて10分ほどのシーンを撮るために房総半島まで行き、悪天候のせいで最大2時間半まで押した撮影をどうにかタイムリミットの日没ギリギリまでで終わらせてきた。

 

 「とにかく今日は部屋に帰ったら早めに寝ることをお勧めします」

 「あぁ・・・さすがに今日はそうさせてもらうわ。明日も緑山で撮影だからな」

 

 冗談抜きで今日は、久しぶりに7,8時間は寝たい気分だ。でも明日は6時に迎えが来るから、7時間以上の睡眠を確保するとなると自由時間は取れそうにない。

 

 “・・・仕方ない、毎度おなじみの移動時間で残りを確保するパターンで行くか・・・”

 

 「じゃあおつかれ」

 

 頭の中で朝6時までのスケジュールを立てた十夜は、そのまま車を降りて一直線に自宅マンションのエントランスへと向かう。

 

 ピーーピーーピーーピピピピーーー

 

 するとエントランスが目と鼻の先まで来たところでポケットに入れていた携帯電話から弦楽セレナードの着信音が鳴り、十夜は携帯を取り出し連絡先を瞬時に目視して電話に出る。

 

 ピーピーピッ

 

 「Hey、おつかれ」

 

 無論、電話の相手は今朝方に十夜が撮影現場へ移動中の車内からモーニングコールを送った狩生だ。

 

 「へぇ~良かったじゃん、1日で撮り終えて」

 『そっちはどうだ?』

 「あぁオレ?オレは“雨にも負けず風にも負けず”だよ」

 『どういう意味だよそれ』

 「ヒロだったらそれぐらい少し考えれば分かるだろ?」

 『・・・・・・天気が悪かったけど無事に今日撮れる分は撮り終えた、的な?』

 「まぁそんなところさ。それにしてもよく分かったな、天気のこと?」

 『こっちもこっちで今日は天気があまり良くなかったからな。ま、屋内だったから雨風は全然関係なかったけど』

 「やっぱ建物の中は天気に左右されないからいいよなぁ」

 

 エントランスを通り、ロビーの一角にあるソファーに座った十夜は小学校時代からの友人との“仕事終わり”の電話に花を咲かせる。

 

 「・・・ていうかさ、さっきから随分と機嫌がいいよな、ヒロ?」

 『えっ、そうか?』

 

 電話に出てからの第一声で、尋の機嫌が“すこぶる良い”ことに俺は一瞬で気が付いた。

 

 「・・・もしかして今日の撮影で何か良いことでもあった?

 

 “もしや”と思った俺はつかさず話題を絞り、尋の反応を探る。少なくともここまで話してきた限り、尋が憬のことを“完膚なきまでに負かした”ということはなさそうだ。

 

 

 

 “少なくとも今の(あいつ)には、(あれ)に勝てるだけの力はまだ持っていないだろうから

 

 

 

 『・・・・・・聞きたいか?

 「うん、聞かせてくれ

 

 耳元に当てたスピーカーから聞こえてきた心の興奮を理性で抑えていることがすぐに分かる思わせぶりな尋の口調で、俺は大体のことを把握した。

 

 『・・・久しぶりに“おもしろいヤツ”に出会えたわ・・・・・・“トーヤの次”ぐらいにな・・・

 

 どうやら憬は、“クソ雑魚メンタル”の状態からちゃんと脱してくれたみたいだ。4日前がどうだったかは知らないが、尋のリアクションの差からして“漫画みたい”なことが本当に起こったことは想像できた。

 

 「・・・・・・そっか」

 

 初めて(あいつ)の芝居を見たときの衝撃は1日たりとも忘れたことはない。

 

 

 

 “『世の中には、技術だけじゃどうすることもできない“領域”を隠し持った役者がいるのよ』”

 

 

 

 そういう類の役者のことを、ほんの2年前まで同じ類の女優(やくしゃ)だったアリサはそう言っていた。自分の感情や立ち位置を完璧に俯瞰する技術(テクニック)や必死の努力で手に入れた“メソッド演技”を持ってしても辿り着けない“領域”。

 

 そんな領域を持つ“人間”が魅せた“糸のない芝居”をこの眼で視たことで、常に背中に付いて回る“一色家”という看板(ブランド)で腐りかけていた俺の心に消えることのないが灯された。そして俺の心は相手の“自我”が強くなればなるほど、“自分も人間でありたい”とかき乱され、より確たる“自我”となって俺をどこまでも突き動かしてくれる。

 

 やっぱり“脅威(ライバル)”として立ちはだかるような奴は、“味わい尽くしても尽くし切れないくらいじゃなければつまらない”と思ってしまうのが、“環境に恵まれすぎてしまった人間”の(さが)だ。

 

 

 

 “・・・だから俺と“出会う”瞬間(とき)まで、(おまえ)は絶対に腐るなよ・・・・・・俺はショートケーキの上に乗っている苺を、一番最後に食べるって決めているから・・・

 

 

 

 「・・・それは良かったよ。ヒロに新しい友達ができて

 『友達が少ねぇみたいな言い方すんな』

 

 身体の中で渦巻いた“歓喜”に似た感情を心に留めながら、十夜は普段と変わらぬテンションを貫いたままロビーで狩生との電話越しの会話を10分ほど交わし、自分の部屋へと戻った。

 




【おまけの後日談】

 ちなみにこの日の『ロストチャイルド』の撮影を順調に終わらせた憬だったが、肝心の“ライバル1号”の正体についてはユウトを演じることで夢中になり、無事聞き忘れた模様。


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【人物紹介】

・狩生尋(かりうひろ)
職業:俳優
生年月日:1984年1月5日生まれ
血液型:AB型
身長:175cm
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