アスカとシンジは、空の軌跡の世界で本当の幸せを見つけた ~アスカ・ブライト!~ 作:朝陽晴空
第十八話 エステルとアスカのダブル間接キスデート!? ~Shinji Ikari meets girl. 清楚で可憐な少女、クローゼとの出会い~
1
エステル達が関所の休憩室で寝静まった頃、関所の門番の兵士は妙な気配を感じ取っていた。ほどなくしてその正体が分かった。関所を狼の群れが取り囲んでいたのだ!
その数は10匹をはるかに超えていた。関所の兵士たちもこれほどの数の狼の群れを見るのは初めてだった。囲まれないように建物の中に退避して応戦する。当然、関所の建物内は騒がしくなった。
休憩室で寝ていたエステル達も激しい物音を聞いて目を覚ました。アガットは直ぐに部屋を飛び出した。エステル達もあわてて後を追うように部屋を出る。廊下に出たエステル達はボース地方に通じる関所の入口の方が騒がしい事に気が付き、駆け付けてみると、関所の兵士たちとアガットが狼の群れと戦っているのを目撃した。
「あたし達も加勢するわよ!」
「お前らの手出しは無用だ!」
エステルはそう言って棒を構えたが、アガットは大声で叫んで制した。
「食らえ、ドラグナーエッジ!」
アガットが重剣を振り下ろすと、直線状に衝撃波が起こり、狼の群れを巻き込んで行く。その破壊力を目の当たりにしたエステル達は感心するしかなかった。
「ヒヨッコ遊撃士どもは大人しく寝ていろ。明日も朝は早いんだろ」
「アンタこそ、どうなのよ!?」
未熟者扱いされたアスカは堪らずアガットに向かって叫ぶ。しかしアガットは全く意に介さない様子だった。
「お前らとは鍛え方が違うっての」
「そうだ、君たちは休憩室で休んでいてくれ」
関所を守る兵士たちにも言われたエステル達は、困った表情で顔を見合わせていた。このままここに居ては返って邪魔になるかもしれない。そう感じたエステルたちは関所の建物の中に戻った。
「た、助けてくれっ!」
関所の兵士の悲鳴が聞こえて来たのは、反対側のルーアン地方の出口の方だった。エステルたちは廊下を走って救援へと駆け付けた。こちらの方にも狼の群れが同じくらい、いや、こちらの方が数が多い気がした。
瞬く間にエステルたちは狼の群れに取り囲まれてしまった。エステルとアスカ、ヨシュアの三人でシンジと負傷した関所の兵士をを護るように壁を作り、狼とにらみ合う。こんな事なら風の属性魔法を強化しておけば良かったと悔やむシンジ。シェラザードが抜けた穴は大きかった。
一斉に狼に跳び掛かられたら打つ手が無い。それは狼の方も分かっているようで、うなり声を上げながら徐々に包囲を狭めて行く。シンジは回復魔法で負傷した関所の兵士を癒した。しかし一人復帰しただけでは圧倒的に不利な状況は変わらない。
「ドラグナーエッジ!」
狼の包囲の一角を崩したのは関所の建物から姿を現したアガットだった。アガットの思わぬ攻撃に狼たちは怯んだ。そのチャンスを生かしてエステル達は関所の建物内に兵士を連れ込んで撤退することが出来た。悔しそうな狼の遠吠えが聞こえる。勝てないと判断したのか、狼たちは関所から波が引くように逃げて行った。
「ったく、陽動作戦に引っかかりやがって」
アガットはウンザリとした顔で大きなため息をついた。
「でも君のおかげで命が助かった、ありがとう」
「いえ、どういたしまして」
傷を治した兵士にお礼を言われたシンジは、照れた顔でそう答えた。
「敵に釣られたのはアンタも同じじゃない!」
アスカが人差し指でアガットを差して言い放つと、アガットは「そうだな」素直に自分にも非があったと認めた。敵は統率の取れた魔獣を使って、関所を襲ったようだとアガットは話した。
関所の兵士も、関所や街道にある導力灯には魔獣除けの効果があり、魔獣が迷い込んで来る事があってもせいぜい三匹くらいで、こんな大群が襲って来たのは珍しい事だと言った。
「まあ、人を助けたいって勇気は認めてやるぜ」
アガットはシンジにそう声を掛けると、寝直すと言って休憩室の中へと姿を消した。
「アガットさんって、やっぱり良い人なんじゃないかな」
消えたアガットの背中を見つめたシンジはポツリとつぶやいた。
「ちょっと褒められたからって、コロッといっちゃって。アンタバカァ?」
アスカは不機嫌そうな顔でシンジにそう言い放ったが、口角は上がっていた表には出せないが、シンジの事を認めてくれる人間が居るのは嬉しいのだ。魔獣襲撃事件の黒幕とその目的は不明だったが、エステルたちも周囲の警戒は関所の兵士たちに任せて眠りに就くのだった。
2
次の日の朝、と言っても早朝ではなく昼に近い遅い朝の事、エステルたちが目を覚ますと、アガットは関所から姿を消していた。
「アイツ、アタシ達にあいさつも無しに行くなんて、やっぱり失礼なヤツよね!」
アスカは腕組みをして頬を膨れさせたが、なだめるようにヨシュアが声を掛ける。
「アガットさんは急ぎの用事があったみたいだよ。それに、みんな昨日の魔獣騒ぎで疲れているから起こさないであげよう、って言っていたよ」
「ほらほら、新しい土地へ行くんだから、細かい事を気にするのはよそうよ!」
昼近くまでぐっすり眠ったエステルは元気が有り余っているようだった。休憩室を出たエステルたちは関所の通行手続きを行った。関所の兵士は昨日の魔獣襲撃事件についてルーアン支部の遊撃士協会に報告をしたので、報酬が出るはずだと話した。
◆クローネ峠の魔獣退治◆
【依頼者】王国軍
【報 酬】2000 Mira
【制 限】緊急要請
「えっ、あたし達、何の役にも立てなかったけどいいの?」
エステルが驚いた顔をして聞き返すと、関所の兵士は自分の命を助けて貰ったお礼だとシンジを見つめて話した。報酬はアガットと山分けとなったが、後日報酬が2,000ミラしか貰えなかったとアスカは怒っていた。
関所を越えてもクローネ峠の険しい山道は続く。やっとの事で峠道を抜けたエステルたちの目前には青い海が広がっていた。
「わあっ!」
歓声を上げて駆け出すエステルを、三人はあわてて追いかけた。
「みてみて、みんな、海よ、海っ! 海って青くてキラキラ光ってめちゃくちゃ広いのね、それに打ち寄せる波が奏でる潮騒の音と鼻孔をくすぐる潮の香り……海ってすごーい!」
「アンタ、海を見るのって初めてなの?」
エステルのハチャメチャな喜び様に、アスカは不思議そうな顔で尋ねた。
「うん、こんなに近くで海を見れるなんて最高っ!」
「定期船を使わずに歩いて来た甲斐があったね」
ヨシュアも飛び跳ねて喜ぶエステルの姿を微笑ましく見つめながらそうつぶやいた。アスカとシンジにとっては海はテレビなどで何度も見ていたし、二人が出会ったのも太平洋に浮かぶ船の上だった。しかし自分たち二人にとっても、潮の香りは思い出深いものなのかもしれないと感じた。
海岸沿いの解放感にあふれたマノリア間道をエステル達は元気良く進んで行く。道中に魔獣が潜む宝箱もあったが難なく蹴散らして行った。街道の分かれ道でエステル達は困った顔でため息をつく老人と出会った。
老人はこの先のバレンヌ灯台を管理している者だと話した。老人はエステルたちの胸についている準遊撃士の紋章に気が付くと、困っている老人を助けるのは遊撃士の仕事だろうと話し始め、エステルたちは灯台に入り込んだ魔獣退治をする事になってしまった。
◆灯台の魔獣掃討◆
【依頼者】フォクト老人
【報 酬】???? Mira
【制 限】直接依頼
灯台の魔獣を全て倒し、老人に報告をすると、老人は喜んでエステル達にお礼を言った後、遊撃士たるもの気配りが大切だと告げて灯台の中へと入って行った。
「気配りの心……か。アタシたちが忘れちゃいけない初心を学んだ気がするわ」
アスカのつぶやきにエステル達もうなずき、先へと進むのだった。
3
街道を進んだエステルたちは、マノリア村へと到着した。白い木蓮の花が咲き誇るこの村は、懐かしいロレントの街を感じさせた。
「うーん、甘い花の匂いを嗅いでいたら、お腹が空いて来ちゃった」
「全くアンタってば、花より団子ね」
色気より食い気全開のエステルに、アスカは大きなため息をついた。しかし街道を歩いてお腹が空いたのはアスカも同じ、エステル達はこの村でランチを食べる事にした。
マノリア村の宿屋《白の木蓮亭》の主人は、宿の中で食べるよりも、お弁当を持って外で食べる事を勧めた。町外れにある風車の前が、景色の良い展望台になっていると話した。
エステルたちは主人のお勧め、『ハンバーガー』と『パエリア』の二種類のうち好きな方を選んだ。
「ほらほら、みんな早く行こう!」
エステルは勢い良く展望台へと向かうため、宿を飛び出した。アスカとヨシュアも続いて外に出る。優柔不断な所があるシンジはどちらの弁当にするか選ぶのが遅くなってしまい、あわてて外に出た。
「うわっ!」
「きゃっ!」
シンジは宿から飛び出した所で紫色の髪をした、ジェニス王立学園の制服姿の少女とぶつかってしまった。膝を曲げて座り込んでしまった少女のスカートがふらりと舞い上がり、シンジの目は少女の“純白”に釘付けになった。シンジの視線に気が付いた少女は顔を赤くしてスカートの前を手で押さえた。
「ごめん、僕が前を見てなかったから」
「すみません、私の方こそ不注意でした」
シンジと少女がほぼ同時に頭を下げて謝ると、少女は「お互い様ですね」とシンジと目を合わせて笑った。
「何をしてるのよ、バカシンジ!」
見つめ合うシンジと少女の元へと近づいて来たのは、超不機嫌な顔をしたアスカだった。シンジは少女のスカートの中をのぞいた事がばれたら、ただでは済まなかったと戦慄した。
「アタシの連れが迷惑かけて、悪うござんしたね!」
顔付きも悪ければ口も悪い。アスカは自分の顔の筋肉が引きつるのを抑えきれずに少女に声を掛けた。少女には戸惑いの表情が浮かんでいた。
「そうだ、お尻を打ったみたいだけど、怪我は無い?」
「はい、大丈夫です」
心配そうな表情をしてシンジが声を掛けると、少女は穏やかな笑顔でそう答えた。アスカの視線が少女のスカートに動いた。こういう時のアスカの勘はエスパーかと思うほど鋭い。
少女の話によると、村で人捜しをしていて前方への注意がおろそかになりシンジとぶつかってしまったのだと言う。捜しているのは帽子をかぶった10歳前後の男の子。アスカとシンジが見かけていないと答えると、少女は困った表情になってため息をついた。
「では、これで失礼します。お手数をおかけしました」
少女は会釈をしてルーアンの街がある街道の方へと立ち去って行った。
「もう、二人とも遅いってば。それで、今の制服の子って誰?」
「人捜しをしているみたいで、見かけていないか聞かれただけ。名前は聞いてないわ」
アスカはため息をついてエステルに答えた。エステルとヨシュアは、アスカとシンジがやって来ないので引き返して来たようだった。ヨシュアは去り行く制服姿の少女をじっと見ていた。
「ヨシュアってば、そんなにあの子が気になるの? なるほど、そういう事か」
エステルがにやけ顔でつぶやくと、ヨシュアはウンザリとした顔でため息をついた。
「一目惚れって事もあるからね」
「ち・が・い・ま・す」
ヨシュアはハッキリとした大きな声で否定した。
「ただ、昔の知り合いに似ていただけだよ」
そうつぶやいたヨシュアの瞳は悲しげだった。ヨシュアが誰の事を思い出しているのか、それは他の三人には分かるはずも無い。
「加持さんが言いそうな口説き文句だね」
「そうね、セカンドインパクト臭が漂って来るわ」
「……君たちまで勘違いしないでもらえるかな」
ボソボソと感想を述べるシンジとアスカに、ヨシュアは深い大きなため息を吐き出した。
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エステルたちは展望台に着くと、海が一望できる眺望の良さに感動の声を上げた。有名なスポットなのか、ベンチには老若男女問わず肩を並べて座るカップルたちの姿がちらほらとあった。
エステルとヨシュア、アスカとシンジと別れてベンチに座ってから、アスカは不覚を取った事に気が付いた。エステルと同じベンチに座るべきだった。あまりにスムーズな動きでエステルがヨシュアと同じベンチに座るものだから、自分たちは取り残されてしまった。
「……別にそんなに離れて座らなくても良いわよ」
「ごめん」
ベンチの端に腰掛けていたシンジにアスカが声を掛けると、シンジは固い動きで身体を内側にずらした。そんなに緊張していたらせっかくのランチが美味しくなくなるじゃない、とアスカはため息をついた。
「うーん、このハンバーガー、美味しくていい匂いがする」
エステルはさっそくハンバーガーを食べている。アスカもハンバーガーは大好物だ。冷める前に食べようと口に運ぶ。もう魔獣の肉にも慣れた。エステルの言う通りハンバーガーには香りが付けられていた。肉の臭みが消える甘い香りだ。ミサトの家に居た頃、シンジもハンバーグにナツメグを入れてくれたっけ。そんな事をアスカは思い出していた。
ヨシュアとシンジが食べているパエリアからはサフランの香りが漂っていた。エステルはハンバーグを半分ほど食べた後、パエリアを食べるヨシュアを羨ましそうに見て、「一口ちょうだい」と言った。
「それなら、お弁当箱を交換しようか?」
ヨシュアがそう提案すると、エステルはとんでもない事を言い出した。
「手が塞がってて面倒だし、ヨシュアが食べさせてよ。あーん」
そう言ってエステルはヨシュアに向かって口を大きく開いた。さすがにヨシュアも驚いた顔をしながら、パエリアを掬ったスプーンをエステルの口元に運んだ。
「さすがにコレは……恥ずかしいんだけど」
エステルはヨシュアの差し出したスプーンにパクっと食らいついてパエリアを飲み込んだ。
「子供っぽいって笑われたかな?」
「そう言う意味じゃないんだけど……」
まるでわかっていないエステルにヨシュアは深いため息をついた。
「な、何て事してるのよ、エステルは!」
そんな二人を顔を真っ赤にして見ていたのはアスカだった。隣に座るシンジも大胆過ぎるエステルの行動に驚いていた。
「じゃあヨシュアにお返し、えいっ!」
エステルは笑顔でそう言うと、残ったハンバーガーをヨシュアの口に放り込んだ。ヨシュアは息苦しそうにしながらもハンバーガーを咀嚼して飲み込んだ。
「美味しかったけど、いきなり口に突っ込まないでよ」
「ふっふっふ、参ったか」
困った顔で抗議するヨシュアに、エステルは得意げな顔でそう言い放った。
「シンジ、アンタもこのハンバーガー食べてみなさい、美味しいわよっ!」
アスカもシンジの鼻をつまみ上げると、シンジの口に食べかけのハンバーガーを押し込んだ。シンジは苦しそうにしたが、何とかハンバーガーを飲み込む事が出来た。
「これでハンバーガーのレシピを覚えられたでしょう、アタシに感謝しなさい!」
「鼻までつまむ事はなかったじゃないか!」
シンジは少し怒った顔でアスカに言い返した。そんなコントみたいなやり取りを見て周りのカップルからも笑い声が上がる。その後食べたパエリアの味を感じられないほどシンジは恥ずかしかった。
5
「はーっ、美味しかった。ねえちょっと、ここでお昼寝していかない?」
ランチを食べ終わった後、エステルはそんな事を言い出した。満腹感と潮の香りがする風に誘われて昼寝をするのは確かに気持ちが良いかもしれない。そのエステルの魅力的な提案に、アスカたちも反対はしなかった。
エステルとヨシュアはベンチに座ったまま、直ぐに寝息を立ててしまった。席替えのチャンスを逃したアスカは仕方が無いかとシンジの隣で目を瞑る。ほどなくして睡魔に誘われ、しばらく眠ったアスカが違和感を覚えて目を覚ますと、シンジが自分の身体にもたれかかって眠っているのが分かった。
シンジを起こさないでもう少し寝かしておいてあげようか、とアスカが仏心をのぞかせていると、寝ぼけたシンジの腕がアスカの身体をまさぐり始めた。シンジの手がアスカの胸を握った時、アスカは顔を真っ赤にしてシンジの頬に平手打ちを食らわせた!
「ちょっと、どこ触ってるのよっ!」
「痛っ!」
完全に目を覚ましたシンジはあわててアスカの胸から手を離した。アスカの大声で眠っていたエステルとヨシュアも目を覚ました。昼寝どころでは無くなったエステル達は展望台を後にして、ルーアンの街に向けて出発する事にした。
展望台を降りたところで、エステルは駆けて来た帽子をかぶった少年と思い切りぶつかった。少年は人捜しをしていて、よそ見をしていたと謝った。シンジはその少年の姿を見て気が付いたように声を上げる。
「少し前に制服を着た子が帽子をかぶった男の子を捜してるって話していたけど、君の事じゃないかな?」
「そうだよ兄ちゃん、どこで会ったの?」
少年はシンジの言葉にうなずいて、尋ね返した。
「宿屋の前だったけど、もう街道の方に行ってしまったよ。僕達もついて行こうか?」
ヨシュアが代わりに答えて声を掛けると、少年は首を横に振った。
「大丈夫だよ。兄ちゃんたち、ありがとう、バイバイ!」
手を振って元気に走り去って行く少年の姿を、エステルは微笑ましいと思いながら見送った。ロレントに居るルックとパットの二人を思い出したようだ。しかしヨシュアは厳しい表情をしている。
「エステル、何か失くしたものはない?」
ヨシュアに尋ねられたエステルはポカンとした顔をしている。エステルの異変に気が付いたのはアスカだった。
「アンタ、遊撃士の紋章は?」
「あーーっ!」
アスカに指摘されたエステルは自分の胸元を見て驚きの声を上げる。身に着けている準遊撃士の紋章がなくなっていたのだ。
「多分、さっきの子にスリ盗られたんだろうね」
準遊撃士の紋章を子供が持っていても意味が無い、いたずら目的だろうとヨシュアは付け加えた。準遊撃士の紋章をなくてしまったとなったら、ルーアンの街の遊撃士協会に合わせる顔が無い。
エステルたちは村の人々に聞き込みをして帽子の少年の行方を捜した。村の住民の話によれば、帽子の少年は村に住んでいる子供ではなく、『マーシア孤児院』の子供たちだと言う。
「いたずら小僧め、とっちめてやるんだから!」
エステルは拳を握りしめてそう言い放った。エステルたちはルーアンの街に行く前に、マーシア孤児院に寄る事になった。そこではあの少女との再会が待っていた。