異世界超加速   ~異世界と魔王と超加速~   作:Ryuu65

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第六章   異世界王様と娘!
異世界と野良と片手剣


 俺はとうとうこの国の王様から直々に招かれた。

思い返してみれば無職で、ギリギリの戦いで偶然にも幹部を二人も倒した。

俺にチート能力は無い。

敏捷性がチートだって思うやつは体験してみてから言え。

皆はハーレムって言うけど、そんな目で見ない大事な仲間も出来た。

幹部を二人も倒したんだから呼ばれちゃうのは分かるけど…。

というか手紙が来てから一ヵ月も経ってしまった。

 俺は強くない。

王様の満足にいくかは分からないけど、呼ばれたら行くしかない。

こっちとしては嬉しいんだけど…嫌な予感がする。

そんなフラグを立ててしまった。いや、実はもっと前から立っていたんだ。

 俺は強くない…だからこそ強くなって、ピンチになりながらも進む。

だけど俺たちはまだ知らなかった、ずっと先の事だ。

神の敷《し》いたレールの上を歩いていただけだった事を───

 

 

「準備はできたな?行くぞ」

「ご主人様が目覚めてくれて本当に良かったです」

 ソニアはこの前の宴会の翌日に全支援魔法を習得して帰って来た。

次こんなことが起きないようにするってのは分かるし支援魔法もありがたいけど一ヵ月間何してたんだ?

初めて会った時のレベルは十だったのに帰って来た時は三十だった。

「私は王都初めてなんだよ!」

「それでしたら私が案内したあげます」

安心する一人と盛り上がる二人を引き連れて王都にテレポートする。

こう何度もテレポート屋に頼むなら早くテレポートの魔法を覚えたい。

「いきますよお客さん、『テレポート』」

目の前の景色が一瞬にてにぎやかに………。

 「早く東門に行くぞ!」

「やべーよ!てか何で魔王軍じゃなくて竜王軍が⁉」

「いいから急げ!」

別の意味でにぎやか…というか騒《さわ》がしかった。

「ご主人様、今の情報を整理すると東門に竜王軍が攻めてきてるようです」

「そうみたいだな、俺たちも行くぞ」

 城門前には一匹で勝手に暴れているドラゴンがいた。

あれがモノホンのドラゴンか!まじかっこええ‼

「あれはドラゴン軍ではなく野良ドラゴンですね。でも一体何故こんなところに…」

「……あれ?ドラゴンになにか刺さってない?ほら、背中のところ」

そう言われたので千里眼スキルを発動させ背中を見る。

「剣が刺さってる」

俺の一言に城門に集まっていた人たちも状況を把握した。

「あれを抜けば帰ってくれるってことか…」

「でもあいつは暴れまわってて近づけないぞ!敏捷力がよほど高い奴じゃなきゃ…」

なんかまた俺が行く雰囲気になってるんですが…?

この人たちとは初対面なのに。

…………俺が行くしかないか…。

電光石火を発動させドラゴンの背中をめがけて走る。

迫《せま》りくる爪をギリギリで回避してドラゴンに摑《つか》まる。

「「「おおお!」」」

でこぼこした背中をよじ登り剣の持ち手を掴む。

ここまで来たら後戻りできないけど、これ俺の筋力値で抜けるのか?

「ぐぐぐぐぐぎぎ‼」

ちょっとしか抜けない……そうだ!

「ソニア、俺に筋力増加魔法を!」

「かしこまりました!『パワード』」

実感はわかないがもう一度剣に手をかけて抜く。

「うおおおおおおおおおりゃああ‼」

「「「「「抜けた‼」」」」」

「おわっ!」

抜いた瞬間俺の体はドラゴンから振り落とされた。

地面に尻をつくとともにドラゴンの鱗《うろこ》に挟まっていた物も落ちてきた。

それは所々に模様のある深い緑色の剣の鞘《さや》だった。

ドラゴンは俺に向けて頭を下げるとどこかへ飛び去った。

「やりましたね!お兄様」

「この剣どうしよ…もらっちゃっていいのか?」

「マサトが抜いたんだし良いでしょ。なんか王道っぽかったよ」

俺の抜いた剣は緑色を白色と言っていいくらいに薄めた色だった。

今じゃ重いだろうけど、いつか使える時が来そうだから持っておこう。

剣を鞘にしまい背中に背負った。

 

 

 「止まれ!お前たちは何者だ?」

「王様に食事に呼ばれたカヤマサトだ。王にとりあってくれ」

言いながら閉まっておいた手紙を見せる。

「カヤ…マサト…あのニートスピーダー!?失礼しました!しばらくお待ちください」

ニートスピーダーって名前王都にまで広がってんの⁉誰だよ広めたやつ…。

「こちらです、どうぞ」

兵士に部屋を案内され中に入る。

「おお!よく来てくれた!座ってくれ。さあさあ、どんな話でも良いから聞かせてくれ」

テーブルに並ぶ豪華な料理。

久しぶりに見るレーナの姿、目が合うと俺に向けて一礼した。

俺たちは椅子に座り王様のお望み通り…!

「お招きありがとうございます。では早速───」

 

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