異世界超加速   ~異世界と魔王と超加速~   作:Ryuu65

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第八章   異世界悪夢!
異世界と音とナイトメア


「私にはマサトなんか必要ない!マサトなんて…大っ嫌い‼」

 

「悪いなラフィネ、お前よりも大切なものが出来ちまったんだ。だからお前とは一緒にいられない」

 

「暴れるのをやめろ!シングラがいなくなった今、その知識を魔王軍の為に存分に活かしてもらうぞ」

 

「おいユウナだ、気持ち悪っ!こっち来るな汚い…!」

 

 

 「「「うわあああ‼」」」

「──どうした、火事か⁉」

大きな悲鳴により目が覚めた俺はリビングに走った。

「「「うあああああん‼」」」

声をあげて泣いていました。

三人そろって別々の怖い夢を見たそうです。

「私はっ、お兄様が…ひっく…遠い所に行っちゃって…もう二度と会えなくて…」

「私はご主人様たちが魔王に連れてかれて…無理やり人殺しをさせられて…!」

なるほど…二人の一番嫌なことをピンポイントに射抜いた悪夢だな。

ってことはユウナも……。

「私はバイエルやルイとか、大勢の冒険者ににいじめられて、最終的にはマサトにも見放されてっ!ねえ、あれは夢だよね⁉マサトは本当にそんなことはしないよね⁉」

やはり的中している。

「何言ってんだよ、当たり前だろ」

そう言いながら落ち着いてきた三人の頭を撫でる。

「ナデポとはやるわね…」

 「ご主人様は…何か怖い夢を見なかったのですか?」

怖い夢…?

そういや俺も何か見たような…………あ!

「ユウナにマサトなんて必要ない、大嫌いって言われた夢見たわ」

俺の夢もドンピシャではあるな。

「じゃあ何で驚かないのよ。私にそんなことを言われても気にならないってこと?」

「いやいや、そんなわけないだろ!ただ、同じことを前にも現実で言われたことがあるから…」

俺達が中二の時にそういわれて、めっちゃ傷ついたことを今でも覚えてる。

二回目だし、あんなことがあったからあんまり気にならないな。

「でも、四人揃って自分の一番の悪夢を見るなんておかしいよ。……あれじゃない⁉『ナイトメア』!」

 ナイトメアとは、ラノベやRPGが好きな人は知っている、ピエロのような仮面を付け相手に悪夢を見せることができるというモンスター。

「でもこの世界にナイトメアっているのか?」

「はい、ナイトメアは国に多額の賞金を賭けられている特別指定モンスターです」

特別指定モンスター…基本的にはロールプレイングゲームで有名なモンスターで魔王軍幹部並みに強いらしい。

そんなモンスターが駆け出し冒険者の街にいたらたまったもんじゃない。

「じゃあ他にも悪夢を見てるやつがいないかギルドに行くぞ」

 

 

 四人揃ってギルドに行くと、既に中が騒がしかった。

「おい、うるさいぞ。これは本当にナイトメアなんじゃないか?」

ギルドの作戦会議室に向かうと多くの冒険者と職員が話し合っている。

「やっと来たか。お前さんたちも見ただろ…悪夢を」

「この街にナイトメアが潜伏してる情報を手に入れたぜ。どうやって倒す?」

結局ナイトメアか…。

 ナイトメアはゲームによって種族が違う。

それがゴーストだったり人間だったりと倒し方が違う。

「ナイトメアってゴーストなんですか?」

「いいえ人間です。今わかっている情報では仮面を付けた人間が、持っているベルを鳴すと音を聞いた人のほとんどが悪夢を見ます」

 ほとんどの人って事は見ないやつもいるのか。

多分昨日の夜に聞こえた音は街内放送で鈴の音を鳴らしたんだろう。

ベルの音を聞いただけで悪夢を見るって事は…。

「神器だと思います。ご主人様」

……だよなー。

「今日はマイクの前で待ち伏せして捕まえるしかないな」

「やっぱりそれが一番だよねー」

 俺達を含めた冒険者はナイトメアが来るのを待つべく夜中まで待ち伏せをしていたのだが…。

「…ん?おい、何かいるぞ」

小声で皆にそういうと何もいないという人と赤い光が見えるという人がいた。

「ご主人様、あれはゴーストです。ゴーストは基本、自立行動をしないので近くに指示を出しているものがいるはずです」

「そいつがナイトメアか…!」

赤い光はゆらゆらと俺たちに近づいてくる。

「ゴーストに触られると生命エネルギーを抜かれます!離れてください」

皆急いでその場から離れる。

 その途端に─────

『リ───ン、リ───ン』

ベルの音が鳴った。

「皆、耳を…」

言い終わる前にそばにいた冒険者が倒れていく。

起きているのは俺とバイエルとソニアと数人。

マイクのところに行くと立ち去ろうとしている黒い布を羽織った人影が見えた。

「おい待て!」

あいつ意外に早いな…。

相手は逃げながらゴーストを召喚してくるためかわしながら疾風迅雷で追いかける。

やっと……おい…ついた!

筋力値は上がっているのでしっかり取り押さえることができる。

「…っ!」

やはりピエロの仮面をつけていた()()()は腕をもぞもぞして俺から抜こうとする。

何をするつもりだ……⁉

気づいたときには既に腕は抜けていて、ベルを手に持っていた。

まずい─────!

『リンリン』

さっきよりも短い音色を聞いた俺は、浅い眠りへと落ちた。

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