仕事を終えた炭次郎は東京に向かったそうだ、矢吹はそれを聞いたのち直ぐに東京に向かった、そこには昔の日の国の姿はなく外国の技術を取り入れた建物が立ち上がり人の服装も着物が中心ではなくなり現代で言う洋服が中心となっている、そんな中に矢吹もいた、服装はいつもの服装であるが中にある隊服を隠すためにいつもあけている着物を閉めている、刀も腰から外し背中に背負い着物の中に隠していた
「すっかり様変わりしてしまったなここも」
そう歩きながら周辺を見渡す、日本の建物はあるがそれでも洋館のような建物が目立ち店も日本食が中心だが所々外国の食べ物を出している場所があった
「こうも人がいては探しにくいが、だいたい裏路地辺りが怪しそうだ」
人盛りを利用して襲うというのは難しいだろうしここでの鬼の被害が多いのは裏路地だ、なら今回も裏路地を中心にして探せばいいだろうと思い静かに屋根に昇ろうと人気のない場所に向かう、周りを確認し誰も見ていないのを見ると屋根に駆け上がろうとすると後ろから気配を感じた
「…誰だ?」
後ろを振り向きそこにいるであろう人を見る、それを見た矢吹は思わず驚いてしまった、そこにいたのは白い髪に茶色の目をし隊服を着込みその上には薄暗い青色の着物を羽織っている男が立っていた
「不破?」
「よぉ矢吹、久しぶりだな」
そこにいたのは不破大桐、矢吹の友人だった
「久しぶりに休んでいたらお前の姿が見えたんでな」
「…歩こうか」
そう言いながら近づいてきて話かけてきた不破と一緒に歩きだし表の通路に出る
「どうなんだ?お館様から任された仕事ってのは?」
「それは言えん、一応極秘扱いだぞ」
「相駆らわず口が固いな」
「だから任された」
内容が漏れたら鬼殺隊の隊士に同様が走るだろう、そうなるのは正直困るし産屋敷の信頼を裏切ったら柱に何されるかわかったもんじゃない
「そっちはどうだ?俺が抜けて何か不憫は?」
「今の所問題はねぇ、不審な動きもなければ隊士もいつもと変わらない、まあ俺は忙しいが」
「よかったじゃないか、酒癖が抜けるぞ」
「酒が飲めねぇから愚痴てんだよ」
そう肘で軽く小突き矢吹も笑いながらそれを受ける、仏頂面には珍しく笑みが浮かんでおりそれを見てみると仲良さそうな友人に見えた
「まあこの仕事が片付けばそっちに戻れる、それまでは待ってくれ」
「酒でも飲みながらまったり待つさ」
「仕事をしろ」
そう軽くやり取りをしていると女性の悲鳴が聞こえてきた、それを聞いた二人は目を合わせる
「聞いたか?」
「女性の声、しかも中央の所だな」
矢吹は歩きだしその場所に向かおうとする、だがそれを不破が止めた
「何する気だ?」
「騒ぎがある場所に向かう」
「アホかこんな人盛りなんだ、巡回している警官が駆けつけるだろうから問題ないだろ…それに俺らこれだぞ?」
そう腰にある刀を掴み上下に小さく揺らす、本来廃刀令が行われている日本で刀を持つ事はご法度でありそれをもし警官に見られたら不味い事になる、二人にとってもなるべく顔は知られたくないし面倒も起こしたくはない
「屋上からなら問題なかろう」
「…はいはい言ったら聞かないよな、仕方ねぇな」
それを聞いた不破は半場呆れながら矢吹について行き裏から屋上に上がる、そして騒ぎが起こっていた場所に向かうとそこには何もなく警官や周りの人間が困惑していた
「…何が起こっていた?」
「見てねぇからわかんねぇな、ただ警官も周りの連中も何かを見失ったって顔してるが」
二人は取り敢えず耳を澄ませる、すると何やら嫌な言葉が聞こえた
「緑と黒の市松模様の着物を羽織った子供?」
「それに男が急に隣にいた女に嚙みついた?」
「こんな所に鬼だと?だがそいつらは何処だ?」
「少なくともそのガキと二人が突然消える訳がない、血鬼術だな」
それを聞いた矢吹は舌打ちし二人で周りに異常がないか探る、だが騒ぎがあった広場以外これと言ったことはなかった
「取り敢えずそのガキ探すか、何か知ってんだろ」
「その事何だが…すまんがこの件は俺に任せてくれんか」
「え?何で?」
「すまん…それは言えん」
矢吹のその言葉を聞いて不破は少し不満の顔を表した、そりゃそうだ一人でする必要がないのに何故か一人でしようとしているのだから、はたから見ても苦しすぎる言い訳だ
「…今度ちゃんと話せよ」
「すまんな」
やや不満があるが矢吹とは古い付き合いでもあるためか彼を信じ任せる事にした、不破はそこで消え矢吹は屋上を伝いながら竈門を探す事にした
「突然消える訳がない、何処かにいる筈だ」
そんな器用な事が出来るたまじゃないし何より箱を持った状態で二人抱えて飛べるわけがない、しかもそのうちの一人は鬼の筈だ
「何故か張り付かせた鴉は読んでもこんし、まったく何処にいったんだか」
一応目を離している時は鴉をつけていて何かあったら矢吹に知らせる手筈になっているのだがその鴉からも連絡が一向に来ない、考えられるとしたら鬼に襲われたくらいだ
「やはり目を離さなかったらよかったか」
かなり目立つ格好をしているからわかりやすい筈なのだが表通りの方ではその姿は何処にもない、意外と探す方は得意な方だから見落としはしていない筈だ
「…外れの方を覗いてみるか」
ここは明るいしもしかしたら少し遠い外れの方に向かったのかもしれない、少し遠いがここよりかなり人は少ないし街灯はあまりないので暗い所もあるから隠すのには持ってこいだ、そう考えた矢吹は口笛を吹いた、すると矢吹に向かって何かが飛んでいきそれが彼の肩に乗っかる、それは鴉ではなく鷹で羽を折りたたみ矢吹の方を向いてじっとまつ
「あの小僧を探せ、近くにいる筈だ」
それを聞いた鷹は声を上げながら飛び立ち何処かへ飛んでいき矢吹方も外れの方に向かった
「アッハハハハ!楽しいのう!」
手元にある手毬を投げる、それは凄まじい速度を出しながら先にいる二人、一人は書生のような恰好をした男ともう片方はあの竈門の妹だった、男の方はその手毬に驚き下がるが妹の方は下がらずその手毬を蹴り返そうとした、だが力が足りなかったのか手毬の勢いに負け手毬は宙を舞う
「キャハハハ!」
だが朱紗丸は手毬を投げる事をやめず自分の血鬼術で出現させながらそれを投げ続ける、妹の方はそれに負けないように手毬を蹴り返し続けた、普通はさっきのを見た後だとまた蹴り負けそうになるだろうがそうでもなかった、蹴り返し続ける事に体制が崩れなくなっていき最終的にはその手毬を蹴り返した
「な!?」
それに驚いたのかそれを増やした方の腕で受け止める、少ししたら回転も止まり収まったため別段何ともなかったがあの短時間で朱紗丸の毬を蹴り返したが驚きだった、ほんの数分前なんか蹴り返す事も出来ず脚がもげたと言うのに
「このガキ、このガキ!!」
それにイラついたのか朱紗丸が手で投げるのをやめ脚で毬を蹴り始めた、妹の方もそれを蹴り返し朱紗丸もそれを蹴り返しそれがお互いに繰り返される、それがだんだんリズムが早くなっていき本人たちの顔もどんどん変わり必死になっていく
「こんのガァァキィィィ!!!」
朱紗丸の方も引かず必死に蹴り返す、だが妹が蹴り返した毬が朱紗丸の顔に迫ってきたためか蹴り返せずそのまま顔を反らす形で横を通り過ぎていった、後ろの方では壁にぶつかったであろう音が辺りに響く
「アッハハハ!面白い娘じゃ…今度はこちらも本気で相手をしてやる…さて、いつまで持ちこたええれるかのう」
だが朱紗丸は余裕の表情を崩さなかった、蹴り返すといっても数で押せば何とかなるし後ろの二人がいる以上恐らく避けはしないだろう、今ある腕六本使って一斉に投げれば必ず仕留められる筈だ、手毬を出現させいざ投げようとすると後ろにいた珠世と呼ばれる鬼の女性が出てきた
「そこの十二鬼月のお嬢さん」
「邪魔だ!引っ込んでおれ!!」
「一つだけお聞かせください、あなたは鬼舞辻の正体を正体を知っているのですか?」
それを聞いた朱紗丸と言う鬼は顔が青ざめ焦りの表情が出てきた
「何を言う貴様!」
「あれは…ただの臆病者です、いつも何かに怯えている」
朱紗丸はそれを聞くと青ざめていき後ろに引いていき珠世はそれを気にせず言葉を進める
「鬼が群れる事ができない理由をしっていますか?共食いをする理由も…鬼に反乱を起こさせないためです」
「そんな筈はない!あの方は…あの方はそんな小物等ではない!」
それを否定する朱紗丸、愈史郎は珠世が術を使っているのに気付いたのか、それと同時にある物が目に映った、それは大きな鳥でその鳥は自分たちの上空を回るようにして飛んでいた
「こんな場所に、鷹?」
(鷹?)
「鷹がどうしたんじゃ、そんな事よりもさっきの言葉を早く取り消…」
「おい」
その場にいた全員は思わず声がした方向を向く、朱紗丸の後ろから声が聞こえる形で聞こえてきたため彼女は後ろを振り向いた、後ろを向いた瞬間銀色の軌跡とともに腕二本と肩事首を跳ねられた
「あ…」
思わず思考が停止し自然と出た拍子抜けの言葉を漏らしながら飛ばされていく、やがて地面に落ちていき数回転がり止まった
「なんじゃ?何が起こったんじゃ?」
朱紗丸の方は何が起こったのかわからなかった、状況を確認しようにも顔は彼らがいる場所とは別の方向を向いているため見えず体もないため首が動かせなかった
「嫌じゃ、こんなの嫌じゃ!!」
何もわからないまま首が消えていく、もう間もなく死を迎えようとするのが怖くて頭の中が恐怖で支配され始め何故か頭の中で走馬灯が走り始めた
「い…や…ゃ、一人に…しない…で…あそ…ぼ」
ああ、何で忘れてたんだろう、楽しかった、皆と一緒に遊べて、楽しかった、なのに、なんで私は
「ご…め……なさ…い、ごめ……な…さ」
瞳から涙を流し誰かに謝罪し続けた、その瞳には後悔の念を感じ彼女は最後まで涙を流しながら塵となって消えていった
「……」
その様子を眺めていた矢吹はそれを静かな目で見届けていた、そしてそれを終えると前を向き珠世たちの方に目を向けた
「あいつが何か見つけたと思ったら…どうなっているこれは?」
鷹が竈門を見つけ知らせてくれたと思ったら何故か鬼が対立しているしいつも通り見守ろうとしたが気になる名前が出たので止めに入ったのだ
「そこの鬼、少し聞きたい事がある」
「止まれ鬼狩り!それ以上」
近づいてくる矢吹をその場で止まるように愈史郎が警告を放とうとすると矢吹の姿が消え愈史郎の前に姿を現した
「!」
「貴様には聞いてない」
それを見た愈史郎は珠世の前にたち唸るように声を上げながら矢吹を威嚇する、矢吹の方はそれをどうでもよさそうに見ながらため息を漏らし腰にある刀に手をかける、それを見た珠世は愈史郎の前に出た
「珠世様!?」
「下がりなさい愈史郎、あなたが前に出てどうこうなる相手ではありません」
「……」
「質問を述べてください、答えられる範囲で良いのなら」
「嘘をついたら殺すだけだ」
その場に嫌な雰囲気が周り始める、愈史郎の方は焦りの表情を出し禰豆子は少し心配そうな目で目の前のやりとりを見ていた
「まあまず少し気になる事だ、他の奴はどれだけ聞いても鬼舞辻の名前はがんにもださんかった、口が軽そうな奴でもだ、だがお前はそいつの名前を出してもそんなに怖がってはいないな、何故だ?」
「それは恐らく呪いがあるからでしょう、鬼舞辻の血には呪いがかかっておりあいつの名前を出すと呪いで死んでしまうからです、だから鬼は決してその言葉を口にしようとはしません」
「気配からしてお前は鬼だろう、今も元気に立っているようだが?」
「私はその呪いは外しています、体を変えたおかげで人を食べずとも血を飲むだけに留めるような体質にしました」
「……」
矢吹は彼女の一つ一つの言動、仕草、表情の変化を見て嘘かどうかの確認をしていた、言葉に震えも無ければ目も泳いではいなかったし口や仕草も何一つ変わらなかった
(こいつこう言うのには慣れているのか?恐ろしい程に演技がうまいな…嘘はついている様子はないな)
「…鬼舞辻の事、知っている事をすべて話せ」
「鬼舞辻を探そうとしても無駄です、常に姿を変えるため見つけようとしても困難です、女や子供にも変わる事ができます」
「なるほど見つからん訳だ、他には?」
「鬼舞辻は何かを探しています、その何かはわかりませんが医療関係である事は間違いありません」
「医療関係?何故?」
「それは私にもわかりません」
「……」
全部信じる気はないが奴が行動をする理由の一つとして置いておくのもいいだろう、実際鬼舞辻の事については何もわかっていない、捜索する理由ができた
(臆病、小物、野生の世界では危機感知能力が高い奴ほど生き残る、それは決して間違いではない、あの時放っていた言葉には私念が入っていた恐らく鬼舞辻に何かされたか…だが医療関係を探しているのは何でだ?実際不死身のような物だし病気になる事もないだろうに…)
日の光は浴びれないがそれを抜きにしても客観的に見れば理想的な体だ、それとも不思議な病に侵されそれを解決するために模索している?それだったら鬼が鬼殺隊を本気で潰しにこず各地で騒ぎを起こさせるようにしている理由もわかる…あり得る話だ
「…」
「他に聞きたい事は?」
「今の所はないな」
「では私からもお願いがあります」
「言ってみろ」
「私を、産屋敷に合わせては貰えませんか?」
「……は?」
その言葉を放った瞬間矢吹から殺気が放たれた、それを目の辺りにした鬼の三人は思わず冷や汗をだしてし一歩下がってしまったが愈史郎の方は珠世の前に立った
「おい!聞くだけ聞いておいてこっちの頼みは聞かない何て都合良すぎないか?」
「さっき助けてやったろ、それの対価だ」
「ふざけるな!わざわざ珠世様が出てこようとしたのにお前が邪魔をしたんだろう!!」
「だが助けたのは本当だろう?」
「貴様!」
「よしなさい愈史郎…産屋敷に会うためにはあなたの部下の警護を潜り抜ける必要があります、ですが私たちでは無理です」
「珠世様!?」
「さっきの戦いは俺も見ていた、俺たちが屋敷の近くで姿を消していた怪しい動物がいた…姿を消していて見つけづらかったが…その隣にいる鬼の仕業だな」
不破たちと俺が交代で屋敷を警護している時よく消えた状態で動く動物がいたため確認作業を怠らなかったが、こいつらのせいだったのか
「舐めた真似をしおって、たかが消えたぐらいで俺たちを出し抜けるとでも?」
「だからお願いしているのです、私たちを産屋敷に会わせてください」
「信用する材料が今消えたのだが?」
「私もあなたたちと同じ目的で動いています、鬼舞辻を倒す事を…それは話ていてわかったのでは?」
「もし手段が違ったら?」
それを聞いた珠世は歩きだした、愈史郎の方は静止させようとしたが珠世がそれを止め矢吹に近づいていく、夜の風が珠世の頬を撫で矢吹の数歩前に止まった
「…あなたが見ていたのは知っていました、だからあなたの前では嘘はついていません」
「そのようだな」
「鬼舞辻を倒すには私一人でも、鬼殺隊だけでは絶対に勝てません、力を合わせなければ」
「……」
矢吹もその事については同意見だった、今まで十二鬼月を倒したと言う報告どころか柱が数人がかりでやっても勝てるかどうかなのにその鬼舞辻は恐らくそれ以上の強さだろう、下弦は大した事はないが上弦六人とその鬼舞辻の事を考えると勝率は…正直薄い
(柱を過小評価している訳じゃない少なくとも俺何かよりは強い…だがこいつらに勝つためには何かが必要だ、鬼殺隊には鬼を消してもらわないと困る…だがこいつを信用するのは)
産屋敷は鬼殺隊をまとめる言わば当主みたいな物だ、そんな簡単に会わせる訳にはいかない、かと言って切り飛ばすにしても殺すのにはおしい、こいつの言う通り会わせるのもあるがはてさてどうしたものか、そう判断に悩み顎に手を当てる、そして思考を巡らしていると自分の肩に鴉が止まった
「何のようだ」
その声には怒りを感じた、恐らく考えるのを邪魔されたのを怒っているのだろう、鴉もそれに少し怯えている
「ホウコク!ホウコク!カマドタンジロウがセッキンチュウ!!」
「っ」
その言葉を聞いた矢吹は舌打ちをしその場っを離れた、そして珠世たちがよく見える場所に向かいそこで見てみると竈門が珠世たちと合流した、それを見た矢吹は自分の鴉を呼び寄せ肩に乗させる
「…お館様に今までのを報告しておけ…詳細を話すために一度の帰還を許してもらいたいともな」
それを聞いた鴉は直ぐに飛び立っていった、雲が開け月日が指したその場所には矢吹の姿は何処にもなかった
急に後ろに立って声かけた瞬間腕ごと首飛ばすとか怖すぎぃ!まあわかる通りこの主人公も中々おかしな人です、だけど仕事の時はまじめで面倒事が嫌いなタイプでもある