【本編完結済】ホロライブ・オルタナティブ~If this is inevitable fate, I will call it a curse~   作:らっくぅ

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まだ就活本番ではないのですが、もう就活辛すぎて配信者になる妄想ばかりしています、末期患者らっくぅです。まぁ僕はネットリテラシーもデリカシーもないので、配信者には全く向いてないんですけどね。

ところで、先日いろはちゃんの3Dお披露目配信があったのですが、胸が意外とぺったん…可愛らしい感じで、素晴らしかったです。ぽこべぇもめちゃくちゃ可愛かったですね。チャキ丸の3Dも見せてもらったので、創作に大いに活かせそうです。ありがとうカバー株式会社。


38話 2人の皇帝

 ぺこらが急いで家を畳む。すると、広々とした草原には異質な機械の大群がよく見えた。

 

「ひっ…アレ、全部敵…⁉︎」

 

「だろうね。…それにしても、ちょっと多いなぁ…。1人何体倒せばいけるかな?」

 

 その総数、数千は下らない。まさに総力戦だ。

 

「なるほど、やはり数で攻めてきたか。持久戦に持ち込まれたら厄介だな…」

 

 流石のあやめも辟易したように呟く。

 

「大丈夫。あっちが数千なら、こっちは十万だ」

 

 そんな仲間たちとは裏腹に、不敵に笑うスメラギは前に出る。

 

 

 

「APRIL」

 

『ようやく出番ですか、マスター。』

 

「待たせて悪かった。だから、頼んだよ」

 

『ではお言葉に甘えて。十万隊長(ミーレ・センチュリオン)召喚(サモン)

 

 APRILの電子音声と共に。

 

 ガチャガチャガチャガチャガチャ!!!!!!! と、次々に機械の部品が電送され、それぞれが複雑に組み上がる。1人でに膨らんでいくシルエットは、10mほどの巨人へと輪郭を明らかにしていく。

 

『センチュリオン、起動(アクティベート)

 

 ヴンッ!! という起動音と共に、巨人──ミーレ・センチュリオンは動き出す。

 

 

 

「うわわ! なにこれぇ⁉︎」

 

 いきなり現れた巨大なロボットに、ラミィは驚く。

 

「これがAPRILの本体さ。今まで修理中で使えなかったけどね」

 

『マスター。命令(オーダー)を。』

 

「君の思うように」

 

 その言葉を聞き終わるや否や。そして同時に。

 

『御意。』

 

 それが決戦の幕開けとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 ズガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!! と。

 

 全身の火器がヘーミッシュの大群に向けられ、夥しいほどの砲撃を容赦なく浴びせる。

 

 大勢のヘーミッシュが破壊の雨に晒されながらも、負けじと一斉にこちらへ向かって突進してくる。

 

「来るっ!」

 

「左右に分かれて戦うぞっ! 余達は左を!」

 

「分かったわ!」

 

「了解、あやめちゃん!」

 

「僕もそっち行くね! 天使の本気見せてあげるっ!」

 

「じゃあ私たちは右を叩こうっ!」

 

「おっけ。前衛は任せたよノエル〜」

 

「いや後衛多いなこのパーティッ!? ラミィもだけど!」

 

「僕は遊撃として頑張るからね〜!」

 

『ぺこら様、私から離れぬようお願い致します。』

 

「わ、分かったぺこ…っ!」

 

 

 

「これだけ奴さんがいりゃあ、準備運動くらいにはなるかもなァ!」

 

「あぁ。負けるわけにはいかない。僕たちの行動に、未来がかかっている!!」

 

 彼らとスメラギ達との、最後の戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突然だが、スメラギ・カランコエは傭兵組織アルヴィアスにおける『エース第3位』である。名だたる猛者の中で、スメラギが邪神の力も使わず、さらに言えば特殊な能力など『超電磁砲』しかないのに、どうやってその名声を勝ち取ったのか。

 

 その答えはこれだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全体としてヘーミッシュという1つの人格を持つアンドロイド達は、有機的にスメラギに襲いかかる。

 

 前衛がスメラギに斬りかかり、その隙を突いて後衛がスメラギを狙撃する。戦術としてはオーソドックスながら完璧なものだ。

 

 

 

 だが完璧だからこそ、一旦その連携が断たれれば一気に瓦解する。

 

 

 

 10体ほどの敵が密集陣形(ファランクス)を作り、スメラギに突撃してくる。それに対し、スメラギは防御も回避もしない。

 

「そこッ!」

 

 スメラギは高出力のプラズマキャノンとリパルサーレイを中央へ斉射し一撃で葬ると、その穴を縫うようにすり抜け、そのまま後衛に飛ぶ。

 

「ッ!?」

 

 計算とは違う形で敵の接近を察知したヘーミッシュ達は一瞬遅れてビームを放つ。

 

 が、そこはもう()()()()だ。

 

「遅いッ!」

 

 スメラギは眼前に雷の槍を生み出し、それを放つ。超高電圧の槍は直撃した個体だけでなく、その周囲のアンドロイドをも巻き込んで全身を丸焦げにしていく。

 

 一瞬にして十数体を撃破したスメラギを囲むように現れたヘーミッシュ達がビームを一斉射するが。

 

 ズザァァァァァァ!!!!!! と、見るものが見れば根源から震え上がるであろう不可視の力によってそれらは薙ぎ払われる。

 

「全く、もう少し待てないのかい?」

 

「テメェだけの見せ場はここで終わりだスメラギ!」

 

「いいか! テメェの技と」

 

「…あぁ! 君の『力』で‼︎」

 

「ハッ! 行くぜぇぇッッ!!!」

 

 その言葉と同時に、スメラギはスラスターを駆使し、彼を狙って放たれるビームを躱しつつ上空へ飛び上がる。そして、そのお返しとばかりに、オーガストが両手から『力』の波動をワイドレンジで放射し、全て返り討ちにする。

 

「データに依存しっぱなしで、俺たちに勝てるわけねぇだろォォッッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「はいッ!!」

 

 ノエルは思い切りメイスを地面に叩きつけ、衝撃波を起こす。

 

「ナイスノエルっ! じゃあ…撃ち抜くよッ! <光陰一矢(こういんいちや)>ッ‼︎」

 

「続きますっ! 〈氷塊爆散大砲(ベルド・マヒャド)〉!!」

 

 大きく体勢を崩したアンドロイド達に、矢と魔法が浴びせられる。

 

 そうして、多くのアンドロイドが彼女たちに釘付けになった所で。

 

「僕のこと、忘れてくれてありがとね…っと!! 

 

 ロボ子が突如敵陣のど真ん中で姿を現した。先程の攻撃に乗じて、ステルスで身を隠しつつ敵陣へ飛び込んでいたのだ。ロボ子は両手の五指から伸びるワイヤーで周囲のヘーミッシュを次々と切断していく。

 

 そのロボ子を守るかのように、ロボ子が対処しきれない敵を弾丸が正確に撃ち抜く。

 

「ししろん助かるっ!」

 

「こちらこそ〜。ロボ子さんのおかげで狙撃がしやすいの何の」

 

 ロボ子にヘイトが高まった所で、再びノエル達がヘーミッシュ達を叩いていく。

 

 全く初対面のはずだった。

 

 即席もいいところ。

 

 だが、こうして完璧な連携を取れている。

 

「ここだけは、神様の運命に感謝だな」

 

 ヘーミッシュの脳天を撃ち抜きながら、ぼたんは思わず独りごちた。

 

 

 

「ッ!」

 

 ノエルの打撃を、正面から受け止める者がいた。

 

「白銀ノエル! 『スターク』につくとはな! 奴を殺す以上に果たさねばならない使命などあるか!」

 

「使命じゃない! これは私自身で決めたこと! 『スターク』を生かしておくのはめちゃくちゃ嫌だけど、あんたの言いなりになる方がもっと嫌だ!!」

 

 だがノエルは腕力にものを言わせ、力づくで防御を解かせる。

 

「愚かな! エゴで世界を滅ぼす気かッ!」

 

 胴体がガラ空きになったヘーミッシュにメイスを思い切り振り抜き、上半身を粉砕する。

 

「使命で人を殺せるほど、私は()()()人間じゃなかったってこと!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おりゃああああッッッ!!!!」

 

 かなたはまるで重力の縛りから解放されたかのように、軽い身のこなしで次々にアンドロイドを殴り飛ばしていく。

 

「天使ってあんな戦い方するのか…」

 

 もっとこう、上品な戦い方を期待していたあやめは拳で戦うかなたを見て少々呆気に取られながらも、愛刀の内の一振り──鬼神刀阿修羅を構え、

 

「だがあんなの見せられたら、余も本気出したくなってしまうなっ! 鬼神刀阿修羅、秘奥が参…〈神立(かんだち)〉ッ!!」

 

 刀の深淵を引き出す。雷を纏い、神速の一撃が薙ぎ払われる。

 

「ッッ!!!?」

 

 その速度に処理が追いつかず、ヘーミッシュ達は避ける間もなく屠られる。

 

 

 

「前衛が2人いると楽だね〜」

 

「そんなこと言って。撃ち落とされないでよ? メル様」

 

「ちょこ先生が守ってくれるんでしょ?」

 

「全くもう…調子のいいことをっ!」

 

 まさにメルに迫っていたビームをちょこは魔法障壁で防ぎ、メルは射手を〈魔黒雷帝(ジラズド)〉で破砕する。

 

 

 

 るしあは魔法陣から漆黒の魔剣──黒蝶獄霊剣(こくちょうごくれいけん)ネクロレンディアを引き抜き、魔法を行使する。

 

「るしあも、本気を出しますっ!! 〈魔装融合(ジェ・イグム)〉!!」

 

 その声と共に、紫の光がるしあから発せられる。

 

 そしてそれが収まると、その中からゴスロリ風の衣装にピンクに変わった髪の少女が現れた。

 

「黒蝶獄霊剣、秘奥が弍」

 

 いつもの儚い印象から一転、妖艶な雰囲気を醸し出するしあはゆったりとした動きで宙に飛び上がり、両腕を水平に大きく伸ばす。

 

「〈死竜赫雷(しりゅうかくらい)〉」

 

 両手に死の赤き雷槍を生み出したかと思うと、るしあはそれをアンドロイドの大群に向けて投擲した。

 

 バリバリバリバリッッッッッ!!!!! と、槍が着弾した周囲に赤い雷が放散され、数十体のアンドロイドがまとめて粉砕される。

 

 

 

 るしあの戦いを見て、シオンが奮起する。

 

「おぉ〜るしあちゃんやるじゃん! んじゃ、あたしもっ!!」

 

 魔力を集中させる。天に描いた魔法陣が、虹色の輝きを増していく。

 

 これだけの敵がいれば、威力を絞る必要もない。シオンは全力で放つ。

 

「〈交響詩篇(セブンスウェル)〉ッッ!!!」

 

 七色の光が収束した瞬間、魔法陣から光の柱が振り落とされ、直下にいたアンドロイドを蒸発させる。と同時に凄まじい音と衝撃が広範囲に撒き散らされる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そらそらどうしたぁ!! このままじゃ数時間足らずと全滅しちまうぞォ!!!」

 

 いくら全ての個体が強化されたヘーミッシュと同スペックだからと言って、こちらは1人1人が一騎当千の戦力だ。戦略上の敗北など、気に留めるものでもなかった。

 

「スメラギ・カランコエ!! 俺は俺の全存在をかけて貴様を殺す!! そうでなくては、俺の存在意義が見出せない!!」

 

 ヘーミッシュの声があらゆる方向から聞こえてくる。

 

「機械が一丁前なこと言ってんじゃねぇよ! テメェは俺の命を狙った。だから滅ぼす! それだけだ!!」

 

「そう簡単に滅ぼされるわけにはいかないのだ! 俺にはもう後がない。俺が滅びれば取り返しのつかないことになるんだぞ!!」

 

 全方位から向かってくるヘーミッシュを、オーガストは身体から『力』を放出し、全て返り討ちにする。

 

「んなこと考えてんのはテメェだけだよ! 俺たちはテメェの思惑にも、あのクソッタレな神の運命にも従うつもりはねぇ!!」

 

「ならば根比べと行こうではないか! お前が世界を救うというのなら! 俺は世界を守ってみせよう!!」

 

 ヘーミッシュは勝負を持ちかける。それは決して、悪あがきとも思えなかった。

 

「…⁉︎」




今回タイトル詐欺ですね…w
スメラギの活躍回にしようと思ったら、フツーに皆を活躍させてしまった…。まぁ、スメラギは単独で戦闘しているので、一応目立たせることはできているのかなと思っております。

ロボ子さんの武器、どうしようかなーと考えていたのですが、「HELLSING」のウォルターみたいにワイヤーで戦わせたらイメージと合うかもということで、トリッキーな戦闘スタイルにしてみました。

さて、一転して窮地に立たされたヘーミッシュですが、次回は起死回生の一手を決められるのか、決められないのか。どっちなんだい!!!
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