あの日、たまたま見つけた1本の動画から俺の日常は少しずつ変わり始めた・・・・・・
乗っていた電車の扉が開き、多くの学生や通勤している大人たちと一緒に前田昴(まえだすばる)はホームに降りた。
階段を下り改札を出ると高校までは歩いて10分くらいだ。自分と同じ学生服を着た生徒たちと一緒に昴は自分の学校へと向かっていく。途中、1年生と思われる女子二人が何やらライブが良かった、出ていた人がかっこよかったというような話をしていた。最近よく耳にするようになったスクールアイドルの話らしい。昴はそこまでスクールアイドルに興味があったわけではないが、自分の学校でもそういえばスクールアイドルをしているという子がいたなと思いだした。
学校に到着し昴は自分の席に向かうが自席の前に座る親友、翔(しょう)に声をかける。
「おはよう、翔」
「おう!昴、おはよう!」
彼は自分の親友である翔。小学生の頃からずっと同じ学校に通っていて、家も近い。翔はずっと陸上をしている。ちなみに自分はテニスをしている。
「ねぇ翔、スクールアイドルって知ってる?」
「スクールアイドル?もちろん知ってるぞ!今時知らないやつのほうが珍しんじゃないのか?昴はあんま興味なさそうだけどな。スクールアイドルがどうかしたのか?」
「いや、さっき来る途中でスクールアイドルの話をしている子がいたから、そういえばうちにもいたなって思って。」
「そういうことか。なに?スクールアイドルに興味出てきたの?」
ニヤニヤしながら翔がそう聞いてくる。そのニヤニヤ顔がちょっとむかつくような気がしたが昴はあえてそこには触れず
「まあ少しね。」
「それなら前に学際でやってたやつの動画送っておいてやるよ。」
そう言って翔はメッセージアプリでうちでやっていたライブの様子を動画で送ってくれた。その動画で初めてスクールアイドルがどんなものなのかを改めて知った。ダンスや歌も自分たちで用意してやってるんだよなぁと思うと、すごいと思うと同時に尊敬できるとも思った。
そんななか、翔はまさか昴がスクールアイドルに興味持つなんてなーとつぶやきながら今はまっているらしいスマホアプリに熱中していた。
長かった授業も終わり、クラスのみんなもそれぞれ部活や家に向かおうとしていた。自分も部活に向かおうとしていたなか、翔が振り返って声をかけてきた。
「すばる、うちだけじゃなくて隣駅の虹ヶ丘学園にもスクールアイドルやっている子がいるから興味あったら見てみるといいぞ。」
そう言って翔は自分の部活に向かっていった。虹ヶ咲学園はこの学校の隣駅にある女子高で、学科が多くあり生徒数も多く学校の規模もうちとは比べ物にならないくらいい大きく、都内だけでなく近隣の県からも多くの女子が通う人気のある高校だ。確かにそんな虹が先学園ならスクールアイドルがいてもおかしくないなと思った昴は今夜ちょっと調べてみるか、と考えながら自分も部活に向かっていった。
部活後、着替えを済ませた昴は部室に残っている仲間におつかれーと声をかけ駅に向かっていた。帰りの電車に乗ると、昴はカバンから小説を取り出しページをめくり始めた。アイドルにはそこまで興味はなかった昴だが、本を読むことは結構好きなほうである。
小説を読み始めて次の駅、虹が先学園に電車は止まった。そういえばここにもスクールアイドルがやっている子がいるんだよなと昴は翔が言っていたことを思い出した。
ドアが開くと複数の虹が先学園の生徒が電車に乗ってきた。昴が座っていた目の前に一人の女子が座った。銀縁の眼鏡で三つ編みをしている女の子だった。いかにも優等生というとこういう人なんだろうなというような雰囲気をしていたが、姿勢もよく顔立ちは整っていてきれいな子だなと昴は素直にそう思った。電車が動き出すと、その子もカバンから本を取り出し読み始めた。自分と同じように通学中に本を読む彼女に昴はちょっと仲間意識のようなものを感じていた。
昴は家に帰ってきてから夕食や入浴を済ませ、自室にある机に向かっていた。今日の授業の復習と明日やるであろう箇所の予習をしていた。昴たちの学校はレベル的にはそこそこの学校ではあるが、昴は学校での成績は優秀なほうで、常にテストの順位では10位以内には入っていた。もとからそこまで勉強はできるタイプではなかったが、高校からは部活が以前よりも多くなって時間が無くなっていたので、とりあえず授業だけはちゃんとやろうとしていたらテストでも高得点をとれるようになっていた。
勉強が一息ついたところで昴は動画サイトで虹が先学園のスクールアイドル同好会の動画を見ていた。9人の子たちの自己紹介の動画がありそれを見ていた昴だったが、素直にみんな可愛いという感想をいただいた。それぞれタイプは違うが9人全員が自分の個性が出ていて魅力的に見えた。
その中で一人だけライブの時の映像が残っており、その動画を見た昴は衝撃を受けた。赤を基調とし衣装に激しいダンスと歌。見るものを引き込むだけの迫力をその動画から感じた昴は何回も同じ動画を再生して夜が更けるのも構わず見続けていた。
「すごい、動画なのにこんなに迫力を感じるんだ。」
昴が持っているスマホの画面越しにもその迫力を出していたのは
「優木せつ菜・・」
それが昴がスクールアイドルにはまるきっかけを作ったスクールアイドルの名前だった。
読んでいただきありがとうございます!せつ菜の好きの方やそうでない方でも楽しんでいただけると嬉しいです!スーバースターも始まってラブライブの勢いは止まりませんね!また、次回もよろしくお願いします。