『種』はこの世界で何が実るのか   作:クーゲル・シュライバー

1 / 1
はじめまして、クーゲル・シュライバーです。………ボールペンです。
よくガンダム世界の人物がIS世界に転生するのは見かけますがSEED世界の人物(モブ)が行くのは見てないなーと思い、見切り発車ではありますが書いてみました。少しでも楽しんでいただけると幸いです。


グッバイC.E. ハロー西暦

『宙域のザフト全軍、ならびに地球軍に告げます。

 現在プラントは地球軍、およびプラント理事国家との停戦協議に向け、準備を始めています。それに伴い、プラント臨時最高評議会は現宙域に於ける全ての戦闘行為の停止を地球軍に申し入れます。』

 

「はぁ……はぁ……、停戦命令だって……!?」

 

 

 突如オープンチャンネルによる通信が入る。それはプラント最高評議会の1人、アイリーン・カナーバによるものだった。

 周りを見れば友軍であるザフトのMSだけでなく敵である地球軍のMS、MAも困惑してるのか一応の戦闘は停止してるように見えた。

 これで戦争が終わってくれれば……そう思っていた矢先の事だった。

 

 

『クックック』『ヘッヘッヘ』『フッフッフ』『ハッハッハ』『あげゃげゃげゃ』

 

 

 まるでバカにしてるような……いや、実際にバカにしているであろう気味の悪い笑い声が聞こえてきた。

 それは目の前にいる地球軍、地球連合軍から聞こえてくるものだった。

 

 

『ハッハッハ、ノーサイドってかぁ? …………レフリーは、ここにはいねぇよォ!!!』

 

 

 バァーン!!!

 

 

 突如味方のジンの近くにいた地球軍MS【ストライクダガー】による攻撃で爆発した。また、それに続くように地球軍MA【メビウス】もジンを攻撃し爆散させた。

 

 

「なっ!? 待ってくれ!! 停戦命令だ!!!」

 

『何が停戦だぁ!』

 

『俺達の仲間を…………家族を! 散々殺しておいて!!!』

 

 

 バヒュン! バヒュン! 

 

 

 地球軍は止まることなく攻撃を始めた。突然の攻撃で対応が遅れた者から次々に爆散していく。

 僕は部下に散開と号令してから地球軍に通信を続けた。

 

 

「今更抵抗をする気は───」

 

『うるせぇ!!!』

 

『た、たいちょ───』

 

 

 バァーン!!!

 

 

「ユーグン!? このぉ!!!」

 

 

 それから僕は反撃した。味方の船が戦闘宙域から離脱するための時間を稼ぐ為に。

 

 

「全機、これより我々は友軍艦離脱までの時間を稼ぐ!! 絶対に通してはならない!!!」

 

『『『了解!!』』』

 

 

 撃った。撃って撃って撃ちまくった。

 

 

「お前らだってぇえ!!!! グッ!?」

 

 

 僕の乗っている【指揮官機用ゲイツ】の左足に被弾した。バランスが崩れたが直ぐに立て直し、敵を撃つ。少しでも時間が稼げる様に。

 周りは味方を庇って落とされる者、残った武器で果敢に突っ込んでいく者、いたぶる様にして落とす者、何も出来ず光になる者。敵味方問わず次々と光となって消えていった。

 互いに秘めているのは憎悪。敵を1人残らず殺すのだと言わんばかりの憎悪がそこには満ちていた。

 そして溢れかえる程に感じる『人の死』、こういったものに僕は両親が死んでから何故か感じ取れるようになってしまい今もその身体を貫くような冷たい感覚は吐き気と共に身体を鈍らせる。

 

 

『死ねぇ! コーディネイター!!!』

 

「っ?! ちぃ!!」

 

 

 一瞬の油断を突かれ、ゲイツの頭部を破壊された。その時の衝撃によってコクピット内のパネルや装置にもダメージを受けてしまい破損した。更に悪いことにその破片が自身の腹部や腕等にも刺さってしまった。

 

 

「ガフッゴホッ…………まだだ…………たかがメインカメラをやられただけだ!!!」

 

 

 その時の僕は異常だったと言える。頭の中で何かが弾けたような感覚があったかと思えばいつも以上に敵の攻撃を見切れていたのだ。まるで殺気を感じ取るような感覚に敵の狙いが見える様な感覚。

 僕は撃てなくなったライフルを捨て、既に持ち主の居なくなったジンの剣を拾い無我夢中で敵に突っ込んだ。

 何機の敵を殺ったか分からない、しかし最後は唐突に訪れる。

 意識が薄れながらもダガーと鍔迫り合いをしていた時、拾った剣がビームサーベルとの鍔迫り合いに耐え切れなくなり折れてしまった。その時に見えた自分のもとに向かって飛んでくるビームを避けようとしたが既にボロボロの身体は動いてくれることはなく、ビームの熱によってゲイツ事貫かれたのだった。

 

 

(ごめん皆…………先に地獄に行ってるよ───)

 

 

 

<><><><><>

 

 

 

 その時、彼女───織斑千冬がそこにいたのは偶然だった。彼女はこれから来る『厄介事』に頭を悩ませていたが、気晴らしの為に1杯…………と出掛けようとしていたのだ。そして彼女は所々何かの破片が刺さって血が出ており、全身が火傷している見慣れない服装をした『少女』を見つけたのだ。しかもここIS学園のある人工島で。

 こうなってしまっては飲みに行く所では無くなり、直ぐに学園の医務室に運んだ。

 そしてその少女が治療を受けている間に千冬は同僚の山田真耶と話し合いをしていた。

 

 

 

「侵入者…………でしょうか?」

 

「侵入者にしては酷い怪我だな」

 

「そうですね……、それに服装もどこの組織の物かも不明です」

 

「ああ、束にも聞いてみたが該当する組織は無いとのことだ」

 

「篠ノ之博士ですか? 篠ノ之博士でも分からないなんて…………」

 

「まあ、とりあえずは治療を済ませて生きている様なら意識が戻り次第本人に聞いてみるとしよう」

 

 

 一旦2人は解散、1人になった千冬は頭を抱えたくなった。彼女の弟が女性にしか動かせないハズのパワードスーツ【IS】を動かしてしまったからだ。その身柄の保護の為に急遽IS学園に入学させることになったが、そこに身元不明の怪我人も加わったのだ。

 これまた面倒な予感がする。千冬はそう思わずにはいられなかった。

 

 

 

<><><><><>

 

 

 

 身体が痛いし重い…………そう感じるということは生きている証だ。ただこの重さは怪我で身体が動かないとは別に『重力』を感じる…………つまり今いるのは地球ということになる。

 …………知らない場所だ。

 助かった、とは思っていない。地球にいるということはあの状況を考えるに捕虜になったと見るべきだった。

 しかしどういう訳か普通に治療はされているし、拘束もされていない。それにプラントに比べて技術力に多少の差があるとはいえかなり古い時代の医療器具による治療だと周りを見て思った。

 もしかしたらここは地球軍とは関係無い民間の医療機関なのでは? それならそれで大助かりだった。

 

 

「目が覚めたか」

 

 

 声が聞こえた方に意識を向けると少し気が強そうだが整った顔をしているレディーススーツを着た黒髪の女性がいた。

 顔を見るにアジア系の人だろうか、ならここはオーブ領の可能性もあるなと思いはしたがまずは感謝の言葉を言うことにした。

 

 

「たす…………て……れて…………あ……とう…………ざい……す」

 

 

 かなりカッスカスに掠れてしまっていたが、女性はしっかりと聞き取れたようだ、ハッキリと頷き

 

 

「構わない、後で少し話も聞きたいが今は医者を呼んでくる」

 

 

 と言って部屋から出ていった。

 待ってる間暇なので窓から外を見ようとしたが直ぐに医者を連れて女性が戻ってきた。

 それから診察をして点滴を変えた医者は「お大事に」と出ていった。

 治療をしたのなら俺がコーディネイターだと分かるだろうに、差別意識を一切見せない医者。プロとしてのプライドかそれとも医者もコーディネイターなのか分からないがしっかりと仕事をこなしてくれるのは非常に助かった。

 

 

「さて、診察でも特に異常は見られないとの事だが…………大丈夫か?」

 

「…………あっはい、特に身体に異常は無いと思います。まだ少し重いだけで」

 

「そうか、全身を火傷していた割に完治が早いと思ってな。そういう体質なのか?」

 

「…………? コーディネイターの大体はナチュラルより早く直ると思いますよ。身体も丈夫でしょうしね」

 

「…………こーでぃねいたー?」

 

「…………?」

 

 

 なんだ? 今この女性はまるでコーディネイターが分からないような反応をした。いやいやそんな馬鹿な。例えどんな山奥の辺境に住んでいようと今の時代コーディネイターを知らない奴は常識外れ所じゃない。

 ましてやスーツを着て旧式とはいえこれだけの医療器具がある施設に働いていると思われる女性だ、知らないはずがない。ない…………のだが、何故か嫌な予感がしていた。

 

 

「すみませーん、遅れましたぁ」

 

 

 得体の知れない嫌な予感が付き纏う中、間延びした女性の声が聞こえたと思ったら少々幼さが残る女性が入ってきた。

 入ってきた女性は僕を見ると「本当にもう大丈夫そうですね……!」と驚きながらも良かったですと言ってくれた。

 

 

「いえ大丈夫ですよ山田先生。そういえば自己紹介がまだだったな、私は『織斑千冬』だ、そしてこちらが『山田真耶』。私達はここ『IS学園』の教師をしている」

 

 

 と黒髪の女性───織斑千冬さんから自己紹介をされた。あいえすがくえん? あいえす?? ここは学校??? 

 頭にクエスチョンマークが沢山出てきたが、自己紹介されて返さないのは礼儀がなってないと思い直ぐにザフト式の敬礼をしつつ自己紹介を返した。

 

 

「自分はザフト軍所属の『ケイン・ネーナ』であります。この度は救助、並びに治療の程感謝致します」

 

 

 と自己紹介をするが

 

 

「すみません、あのぉ…………ざふと…………ってなんです?」

 

 

 間延び声───山田真耶さんからとんでもない質問が返ってきた。

 嫌な予感が更に強くなっていった。

 

 

「えっと…………ほら、最近戦争があったじゃないですか? 大きいやつ」

 

「戦争が? いや、戦争は第二次世界大戦以来大きい物は起きていないぞ。紛争をカウントするなら別かもしれないがな」

 

「第二次世界大戦…………? …………は!? あの『西暦』の時の事を言っているのか!?」

 

「西暦の事も何も今は西暦『2015』年だぞ?」

 

「………………は?」

 

 

 なんて言ったんだ織斑千冬さんは? 今が西暦2015年??? 

 

 

「な、何か外の情報が分かるような物を……!」

 

 

 そういった僕に渡されたのは明らかに古い、それこそ旧時代のノートパソコン。

 それに僕はローマ字入力で『何月何日』と打つとしっかりと2015年3月の文字が浮かび上がった。

 それから僕は『ザフト』『プラント』『モビルスーツ』など入力するが一切関係の無い結果が出てきてしまう。

 これは思うに、本当に2015年にタイムスリップしたのではないだろうか……? ましてやIS等という訳の分からない物が存在する世界に。

 

 

 

<><><><><>

 

 

 

 千冬は目の前の苦虫を100匹程噛み潰したよう顔をしながら「本当に2015年に…………」と呟いている少女…………では無く少年『ケイン・ネーナ』を見る。

 どう見てもその顔立ちは少女のそれだが、診察している医者が男性だと告げて来た時は流石に驚いた。

 それと親友でありISの開発者である篠ノ之束にこの少年が着ていた服を調べさせてみたがその素材は作れなくもないだろうが現状作られているものでは無いと言われ、またこれだけの物を作れる組織は知らないと聞かされた時は有り得ないとすら言いたくなった。

 篠ノ之束は正しく天才───天災であり、その能力は今でこそ宇宙開発に向いているが同時に世界の組織という組織がおイタをしないように監視もしている。その束が知らないと言ってきたのだ、千冬はこのケイン少年の発言がまるで未来から来た様な発言をしていると気付きダメ元で聞いてみた。

 

 

「ふむ、もしかしたら君は未来から来たのか?」

 

「…………」

 

 

 そう聞けば眉間に皺を寄せて思考に耽るケイン少年。

 たっぷり1分程沈黙していたので千冬は(寝てるのでは?)等と考えたがケイン少年は「かもしれません」と一言呟く。

 それからケイン少年の世界について色々聞いた。

 コーディネイターの事、戦争の事、部下たちの事。

 驚いたのはこのケイン少年は16という年齢で部隊を率いて戦争の最前線へと赴いていた事だ。

 

 

(まだ高校生の年齢じゃないか!? …………いや、あの子も軍人だったな)

 

 

 千冬は自身を教官と慕ってくれる一人の少女を思い出しながらケイン少年の世界の話を聞いていくのだった。

 

 

 

 

 

<><><><><>

 

 

 

 

 

 ここから主人公紹介

 

 

 ケイン・ネーナ(CV:釘宮理恵───鋼の錬金術師のアルフォンス位を想定)

 

 年齢:16

 

 誕生日:9/6

 

 階級:ザフト軍赤服

 

 搭乗機:ジン、シグー、指揮官用ディン、指揮官用ゲイツ

 

 容姿特徴:163cm、アルビノ(白髪、青みがかかった灰色の瞳)、肩甲骨程の長さの髪、線が細く少女に間違われる(少女にしか見えない)顔、右目下に泣きボクロ

 

 

 アルビノの(少女のような)少年。容姿は産まれる際に両親が『男の子が良い』『女の子が良い』と意見が真っ二つに別れ、共に譲らなかったために『女の子に見える男の子』か『男の子に見える女の子』のどちらかにしようということになり、『女の子に見える男の子』が選ばれてしまった為。アルビノは純粋に遺伝子操作ミスであり、本来ならば金髪赤目の予定だった。

 なお本人は自身の容姿を理解している為に女物の服装をしたりして部隊の人間達にイタズラするなど茶目っ気のある性格をしている。

 両親は血のバレンタイン事件にて死亡しており、それ以来人の死などに敏感になった。(ニュータイプ的要因?)

 種割れ(SEED覚醒)もできる模様。クルーゼやムウのようにドラグーンを搭載した機体を渡せば使える。(が、作者が戦闘描写が苦手な為に今後オールレンジ兵器を搭載した機体に乗れるかどうかは作者の今後次第である。可哀想に)

 本来コーディネイターの大半はナチュラルに対して下に見るものが多いが、ケインは血のバレンタイン事件を起こしたナチュラルも、それに報復するようにオペレーション・ウロボロスなどを立案し実行したコーディネイターも等しく嫌っている。

 が、人はそんなものも乗り越えていける、乗り越えて欲しいという淡い希望も持ってはいるが何か行動を起こすわけでもなすザフトの軍人として戦っている自分自身が1番嫌いである。

 

 

 




読んでくれてありがとうねぇ!(ジャベリンもらって感謝する天才並感)
もし楽しんでいただけたのなら高評価やお気に入り登録などして頂けるとやる気が上がっちゃうんだなぁコレが!!!(失敗作並感)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。