魔法先生ネギま! 同室のお兄さんズ   作:ひろやん(すぴ出身)

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 一挙2話更新です。なのはキャラいよいよ登場。


桜通りの吸血鬼
第1話


 side ユウ

 

 アキバハラにいった日の夜、俺とパルジは学園長に呼び出された。

 

「桜通りの吸血鬼?」

「そうじゃ、2人とも噂ぐらいは聞いたことがあるじゃろう。実はその吸血鬼の正体は魔法関係者でのう、その噂の解決をネギ君の修行の1つにしようと考えておるのじゃ」

「はあ…」

 

 それだけなら俺達を呼び出す必要は無いはずである。呼び出した用件はここから先だと思い身構えると学園長は本題を告げた。

 

「それで今回の一件に関してパルジ君とユウ君は直接的なネギ君の手助けをしてはならぬ。よいな」

「一応確認しておきますけど、危険は無いんですね」

「魔法の修行の一環じゃ危険が無いといえば嘘になる。じゃが命の危険が無い事は約束しよう」

 

 学園長がそう太鼓判を押したので俺は学園長の言葉に従うことにした。

 

「分かりました、でも『身内』が被害に合わない様に『身内』の送り迎えはさせてもらいますよ」

「まあいいじゃろう、もっともユウ君の関係者は襲わぬと思うがな」

 

 学園長は意味深な事を言って俺が『身内』の護衛をする事を許可してくれた。そしてネギ宛に課題と書かれた手紙を持って学園長室を後にした。

 

 そして翌日、放課後俺は1人の少女に呼び出された。呼び出した少女の名前はアリサ・バニングス。俺の『妹』である高町なのはの親友の1人で俺達と一緒にこの麻帆良学園に転校してきた仲だった。

 

「ユウさん、桜通りの吸血鬼って知ってる?」

 

 アリサちゃんは俺に向かってそう聞いてきた。アリサちゃんには『ここの』魔法については秘密なので俺は真相を知らないふりをしながら返事をした。

 

「吸血鬼は見たこと無いけど、話はよく聞くよ」

「ならユウさんが退治して。今朝、私のクラスメイトが桜通りで倒れているのが見つかって、吸血鬼の仕業だって噂になってすずかが気にしているのよ」

 

 すずかちゃんはなのはちゃんとアリサちゃんの幼馴染で『夜の一族』という吸血鬼の一族の出だ。吸血鬼の被害者が身近に出たとなれば心穏やかではないのだろう。

 

 だからとアリサちゃんが俺の所に来たというわけだ。しかしこの件は俺は手出し出来ない。その事も言えないので言える事だけ言ってアリサちゃんを安心させる事にした。

 

「大丈夫、俺が動くまでも無く学園長が手を打つそうだから。あと事件解決アリサちゃん達の送り迎えをしようかと思っていたんだ」

「どうして学園長が手を打った事を知っているのよ。…ああ、先輩がらみか」

 

 アリサちゃんは俺に質問をして、しかし自分で答えを出して納得した。なのはちゃんは俺と同じ菓総研、すずかちゃんはロボット工学研究会(大学のサークルだが特別に参加)、そしてアリサちゃんは中学生になったので図書館探検部にはいる事にしている。だから木乃香さんの事は先輩と呼んでいるのである。

 

「そう言えばユウさんは本当は先輩の事をどう思っているわけ?なのはに対するユウさんの態度見てきた者としては先輩と本気で付き合っているようには見えないんだけど」

 

 吸血鬼の件については納得したのかアリサちゃんはそんな事を聞いてきた。

 

「俺は真面目に付き合っているつもりだけど。まあ、粘着質とか言われたくないからいろいろと考えてはいるけど」

「それが本気に見えない理由だけど…、まあいいわ。これから部に行くけど帰りはちゃんとガードしてよね」

 

 そう言うだけ言うとアリサちゃんは図書館島に向かって行った。それから俺も菓総研に行き部活をして、なのはちゃんとすずかちゃんを先に(なのはちゃんは木乃香さんと一緒にいるのを嫌がるので)女子寮まで送り届けた。

 

 そして俺は図書館島に行き、アリサちゃんとだけ一緒に寮に向かった。

 

「何よ、先輩ったら『彼氏』が迎えに来るのに友達と一緒に帰るだなんて」

「まあ、迎えに行くって言っていなかったからね」

 

 俺が来る前に木乃香さんは迎えに来たアスナちゃんと一緒に帰ってしまっていた。それがアリサちゃんには納得いかないのだろう。そんな事を言いながら歩いていると桜通りの方から悲鳴が聞こえた。

 

「出たわね吸血鬼!」

 

 それを聞いてアリサちゃんは走り出してしまった。課題の手紙は朝ネギに渡したのでおそらく悲鳴の先にはネギもいるのだろう。ネギを助ける事は出来ないが『身内』の護衛は許可されているのでアリサちゃんを守るためという名目で俺は現場に向かった。

 

「ああ、ユウくんいい所に。あ、でも見たらあかん」

 

 俺達が現場につくと、木乃香さんが何故か裸ののどかちゃんを抱きかかえてあたふたしていた。俺は上着をアリサちゃんに渡してのどかちゃんにかけさせると極力のどかちゃんを見ないようにしてのどかちゃんをおぶった。

 

「何があった聞きたいけど、こんな姿ののどかちゃんを一目にさらす訳にはいかない。まずは女子寮にのどかちゃんを運ぼう」

 

 そう言いつつも俺はのどかちゃんから僅かに魔法の力が残っている事を感じてた。おそらく武装解除の魔法が当たったのだろう。後で学園長に連絡を入れてのどかちゃんの制服の変わりを用意して貰う事にした。これはネギ1人に任せた学園長の責任なので、学園長が女子中学生の制服を手配するに当たってどう思われようが知ったことではない。

 

 それから無事に女子寮に着きばれない様にのどかちゃんを部屋に運ぶと俺は早々に女子寮を出た。そしてネギの様子を知るためにGPSを使ってネギの後を追った。

 

 その途中で俺は出合ってしまった。下着姿で闊歩する金髪幼女と…

 

「キ、キティちゃん、そんな格好で何をやっているの…」

「ゲ、ユウさん」

 

 エヴァンジェリン・A(アタナシア)・K(キティ)・マクダウェル、菓総研と深いつながりがある茶道部の部員だ。俺が和菓子を学び始めた時いろいろろアドバイスをくれた恩人であり。また歳の割りに発育が悪いのを心配してよくお菓子をあげていたりもしている妹のような(同じ学年だけど)子である。

 

 そのキティちゃんが…、礼儀ただしくてお菓子を貰っては喜んでくれたキティちゃんが下着姿で堂々と外を歩いていたのである。

 

「キティちゃん、まさか露出狂……」

 

 あまりの出来事に混乱する中、俺は知り合いの露出狂の事を思い出し思わずそう言った。

 

「いや、違う…」

「いいんだよ、否定しなくても。趣味は人それぞれだから。うん、この事は誰にも言わないから。じゃあ俺はこれで」

 

 俺は早口にそう言うとこの場から走り去った。GPSを見るとネギはもう寮に戻ったので俺も寮に帰る事にした。そして俺とネギは無言のまま、不思議に思うパルジに後を任せて俺はベッドの中に潜り込んだ。

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