魔法先生ネギま! 同室のお兄さんズ 作:ひろやん(すぴ出身)
side パルジ
原作通りネギはエヴァと茶々丸コンビにボロ負けしたようだ。アスナに連れられて泣きながら帰ってきたネギを休ませると俺は今後のスケジュールを思い浮かべた。
学校でのイベントは俺が関わる事は無いだろうが問題はカモだ。オコジョ妖精のアルベール・カモミール。あいつが下着ドロを起こして戦利品の下着を俺達の部屋に持って来たら巻き添えをくってしまう。だから『そこ』だけ干渉して後は傍観するつもりだった。今の時点では。
「熱があるんです休ませてください」
「そうか、じゃあ仕方が無いな」
翌朝、ネギの仮病をユウは信じてネギを休ませようとした。普段ならこんな仮病に引っかからないはずなのに昨夜何かあったのだろうか。仕方が無いのでアスナの変わりに布団をめくり無理やり着替えさせてネギを担いだ。
「おはよう。ああ、やっぱりネギのやつ登校拒否なのね」
「神楽坂さん、迎えに来てくれたの?」
「ええ、昨夜の様子を見るとね」
アスナがネギを迎えに来た以上、後は原作通りに進めるのがいいのだろう。アスナにネギを引き渡すとネギはアスナに担がれて学校に行くのだった。
それから俺は郵便受けをチェックしてネギ宛のエアメールを見つけると、カモに処分される前に鞄に入れた。あとは放課後すぐ部屋に戻りカモを待ち伏せすれば巻き添えはくらわない…はずだった。
「パルジ、これから下着ドロ狩りを行う。手を貸せ」
学校から部屋に戻りカモを待ち伏せしているとユウに呼び出された。どうやら原作通りカモは下着ドロを働いたようだ。だが中等部の女子寮を荒らしたためにユウを怒らせてしまったらしい。
恋人である木乃香や『妹』のなのはが被害に遭ったのでこの反応は当然だった。
「ユウ、少し落ち着いて。それに狩りって」
「下着ドロを見つけるのではない。必ず見つけ出して捕まえるんだ。だから狩りだ」
ユウは完全に切れていた。これで部屋に戻った時カモが盗んだ下着を持ち込んでいたら先に部屋に戻っていた俺が疑われてしまう。だから俺はユウのエアメールを差し出した。
「パルジ、他人宛の手紙を盗るのは感心しないな」
ユウは一言そう言うとGPSを出した。そしてネギが部屋に戻っているのを見ると寮に向かって歩いて行った。そして部屋でカモを抱えたネギと部屋に上がりこんでいたアスナと積まれた下着を見るとネギからカモを取り上げた。
「お前が下着ドロか」
カモを捕獲したユウは静かにそう言った。ユウとの付き合いは2年以上になるが、ここまで冷酷なユウの声は初めて聞く。
「ひぃぃぃ!い、命だけはお助けを!」
そしてユウにつかまれたカモはガタガタを震えて命乞いをした。正直に言うと俺はこのままユウがカモを殺してしまうのでは無いかと思ってしまった。それほどまでに今のユウは恐ろしい。なにしろあのアスナがネギと抱き合ってブルブルと震えているのだ。
このままカモがいなくなると将来ネギの戦力はガタ落ちする。だからなんとしてもユウは止めなければいけない。しかしこの時俺は動く事が出来なかった。そしてこのままカモが処刑されそうになった時、ネギが動いた。
「ま、待ってください。ユウさん」
「ネギか、どうした」
ユウに睨まれたネギは体を震わせた。それでも勇気を振り絞り前に出た。
「カモくんは僕をたよってきたんです。だから僕はカモくんを守ります。カモくんを放してください」
ユウは勇気を振り絞ったネギをしばらく凝視すると息を吐いた。すると今までユウの体から出ていた威圧感無くなった。
「いいだろう。その勇気に免じて話だけは聞こう」
そして始まったカモの身の上話。寒いウェールズでの貧乏暮らし。家族である妹に暖かい寝床を作ろうと行った下着ドロ。その話を聞いてユウは…泣いていた。
「そうか、妹の為に手を汚して追われる身になったのか」
どうやら妹の為にが琴線に触れたらしい。そう言えばユウはシスコンだった。
「よし分かった。カモがネギに雇われる事を認めよう。それと妹もこっちに呼びなさい」
「え」
「兄妹なら一緒に住むべきだろう。それに日本は暖かい、こっちの方が快適に暮らせるはずだ」
「本当ですか、ありがとうございます。これからは旦那と呼ばせてください」
受け入れて貰えるとあっさりとカモは態度を翻した。ユウはそんなカモを苦笑しながら見つつ、しかし釘を刺すのを忘れなかった。
「でもな、今度やったら公開処刑だぞ」
その時だけ恐怖を呼び起こす威圧感を出したのでカモは人形のように首を縦に振るのだった。それから盗まれた下着の返却をアスナに任せて俺達は思い思いの事をした。
そして次の日…
「ユウさん、パルジさん。僕は決心しました。昨日のユウさんに比べたら吸血鬼なんて怖くないです。だから今から決闘を申し込みに行ってきます」
ネギはイベントを2,3とばそうとしていた。
次回ヒロイン登場?