魔法先生ネギま! 同室のお兄さんズ   作:ひろやん(すぴ出身)

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 ヒロイン登場と言って置きながらそこまでいけませんでした。


第3話

 side ネギ

 

 カモくんが僕の使い魔になった翌日、僕はエヴァンジェリンさんに決闘を申し込もうとした。でもその事をパルジさんに話したら決闘を申し込みに行く事を止められた。

 

「ちょっと待て、ネギ。決闘を申し込むのは構わないが勝算は有るのか?」

 

 そう言われて僕は茶々丸さんを相手に手も足も出なかった事を思い出した。

 

「ごめんなさい、無いです」

「そうだろ、時間は有るんだ戦うからには勝つための準備をしないと」

 

 パルジさんにそう言われて僕はエヴァンジェリンさんに決闘を申し込むことを一時中断した。

 

「でも、準備って何をすればいいんですか」

「そうだな、仲間を増やすとか装備を整えるとかいろいろと有るんじゃないか。それにせっかくカモが使い魔になったんだ、一緒に作戦をたてるといい」

 

 パルジさん(とユウさん)は学園長から手出し禁止を言い渡されていたのでこの助言が精一杯だと言った。そんな事を話しているとユウさんが話しに加わってきた。

 

「カモで思い出したんだが、ネギちょっと聞きたいことが有るけどいいか?」

「何ですかユウさん?」

「昨日は頭に血が上って気がつかなかったけど、カモがしゃべっていた時アスナちゃんもいたよな。なのにアスナちゃんはカモがしゃべった事を驚かなかった。もしかしてアスナちゃんに魔法の事を話したのか?」

 

 ユウさんに聞かれて僕とパルジさんはピシリと固まった。僕達から返事を聞けそうに無いと思ったユウさんはカモくんに質問をした。僕はカモくんに話さないでとアイコンタクトを送ったけれども、カモくんには届かなかった。

 

「カモ、お前は何か知っているか?」

「旦那、アスナの姉さんは魔法の事を知っていましたぜ」

 

 僕の願いもむなしく、カモくんはユウさんにあっさりと話してしまったのだ。

 

「そうか、知っているのか。まあいいけど」

「え、いいの?」

 

 怒られると思っていたのに流されたので僕は拍子抜けした。

 

「パルジには可哀想だけどアスナちゃんをパートナーにしたんだろ。まだ早いと思って言わなかったけど学園長からパートナーは例外だと言われているんだ」

 

 そう教えられて僕は自分がだらだらと汗をかいている事に気づいた。もしアスナさんがパートナーでは無いとばれたらどうなるのだろう…

 

「なあユウ、そこでどうして俺が可哀想になるんだ?」

 

 僕が困っているとパルジさんが矛先を変えようとしてユウさんに話かけてきました。

 

「え、だってパルジはアスナちゃんの事好きじゃなかったのか?」

「ええ!そうだったんですか!」

 

 ユウさんがパルジさんがアスナさんの事を好きだと言ったので僕は思わず叫んでしまった。

 

「ちょっと待て、違う。どうしてそんな考えにいたったんだ!」

 

 でもパルジさんはその事を思いっきり否定しました。

 

「いや、俺のケーキをアスナちゃんに貢いでいただろ。てっきりアスナちゃんの気を引くためだと…」

 

 どうやらユウさんはパルジさんがアスナさんにケーキを横流ししていたことに気づいていたみたいです。

 

「ユウさん、横流しに気づいていたんだ」

「横流し?」

「ばか!」

「あ」

 

 その事を思わず呟いてしまい、その事をユウさんに聞かれてしまいました。

 

「パルジ、横流しってどういうことかな?まさか俺のケーキを私利私欲の為に使った訳じゃ無いよな?」

 

 昨日の気迫を再び復活させてユウさんはパルジさんに詰め寄りました。そして僕の方を振り返らずにユウさんは僕に話しかけてきました。

 

「ネギ、先に部屋を出て学校に行け。俺はパルジと話があるから」

「はい!分かりました」

 

 僕はユウさんに言われて急いで部屋を出ました。パルジさんがアスナさんの魔法ばれを上手く誤魔化してくれる事を祈りつつ学校に向かうのでした。

 

 …そして放課後、校舎の屋上で。

 

「ええ!ユウさんに魔法がばれた事がばれたの!」

 

 僕はアスナさんに今朝の出来事を話しました。

 

「じゃあ、もうケーキは貰えないわね」

「アスナさん、もっと他の事を心配してください!」

 

 アスナさんがボケたので僕は思わずそうつっこんでしまった。 

 

「このままだと僕はオコジョで強制送還。アスナさんだって記憶を消されてしまうんですよ」

「大丈夫ですぜ兄貴。おれっちにいい考えがありますぜ」

 

 本当に困っているとカモくんがいい考えがあると言って来た。

 

「兄貴と姉さんが仮契約すればいいんすよ」

「仮契約?」

「仮契約とはパートナーのお試しのようなもです。旦那に兄貴が姉さんと仮契約したといえば何の心配もなくなりますぜ」

 

 アスナさんの疑問にカモくんは自身を持ってそう答えた。

 

「要するにお試し期間中だって誤魔化すのね。本決まりで無いならなってあげてもいいわよ」

「本当ですか!アスナさん、ありがとうございます」

「では早速魔法陣を出しますぜ」

 

 アスナさんが仮契約をしてくれる事になったのでカモくんは仮契約のための魔法陣を出した。

 

「じゃあ、姉さんは兄貴にチューしてください」

「チュー!?」

「あれ、姉さんもしかして初キッスを済ませてないとか?」

「そ、そんなこと無いわよ。それにネギはまだ子供なんだし気にもしないわよ。ほらネギ目をつむりなさい」

 

 アスナさんに言われて僕は目を瞑った。それからおでこに軟らかい感触がして…

 

「ああ、おでこはちょっと中途半端な」

「別にいいでしょ!」

 

 アスナさんは僕のおでこにチューをして僕達は中途半端に仮契約を交わすことになった。そして…

 

「お前達、場所を考えろ」

 

 仮契約の魔法陣が消えて光が収まるといきなりユウさんが現れました。

 

「ユウさん」

「ひょっとして見てました」

「見てたよ。学園長に用事か有ったから近くまで来たら魔力を感じて…。カモが使い魔になったから仮契約するかもしれないとは思っていたけど、何もこんな所で…。これを見てみろ」

 

 そう言うとユウさんは階段へと続く扉を開けました。するとそこにはクラスの皆が倒れていました。

 

「わわ!大変です皆さんが倒れて…」

「お前達の仮契約を覗いていたから眠らせたんだ。あとアスナちゃんがネギにチューしようとしていた光景も不味いと思ったから『封印』した。こういう事をするのなら認識障害はかけておけ」

 

 ユウさんはそう言うと眠っている皆さんの上半身を起こして壁に持たれかけさせました。

 

「ネギ、魔法使いは半ばヤクザな仕事だ。パートナーには自分の背負う厄介ごとを半分背負わせることになる。背負わせる覚悟と背負う覚悟、ちゃんと出来ているのか?」

 

 ユウさんに言われて僕は自分が恥ずかしくなりました。なにしろ僕は自分の失敗を誤魔化すために仮契約をしようとしていたからです。

 

「あとそれと学園長からの伝言。クラスの者なら1人くらいは協力者として魔法の事を教えても問題ないそうだ。よかったなネギ」

 

 ユウさんはそれだけ言うと屋上から立ち去りました。

 

「ユウさん最初から全部分かっていたんじゃ」

「さあ、でも木乃香の彼氏をやれる人だからね」

 

 階段を下りていくユウさんの背中を見ながら僕達はそんな事を話していました。




 次回こそヒロイン登場…できたらいいな。
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