魔法先生ネギま! 同室のお兄さんズ 作:ひろやん(すぴ出身)
side ネギ
アスナさんとの仮契約は中途半端に終わったものの、アスナさんの魔法ばれについては咎められないことを知ってほっとした僕は再びエヴァンジェリンさんの件をどうするのかで悩んだ。
そこでカモくんが戦力力増やせないなら相手の戦力を減らせばいいと言いだして、茶々丸さんが1人になったときを狙って茶々丸さんを行動不能にすればいいと言って来た。
最初は躊躇したものの、その助言にしたがって茶々丸さんの後を付回し(茶々丸さんがいい人なので攻撃するのを躊躇ったのだけれども、カモくんに言われて攻撃する事にした)ようやく1人になった所で茶々丸さんに向かって魔法の射手を放った。
カモくんの助言に従い。隠れてこっそりと撃った魔法の射手は茶々丸さんに命中するかの様に見えた。でも茶々丸さんに当たる直前で僕は思いなおして魔法の射手を自分の方に戻した。そして僕に魔法の射手が命中してボロボロになった所でユウさんが現れて思いっきり怒られた。
「ネギ、自分のしたことが何なのか分かっているのか?」
途中で思いなおして茶々丸さんは無傷なのにユウさんがここまで怒ることを理不尽だと思っていたら、考えが顔に出ていたみたいでもっと怒られた。
「どうやら全然分かっていないみたいだな。いくら魔法関係者とはいえ茶々丸ちゃんはネギ、お前の生徒なんだぞ。その生徒を傷つけたら暴力教師で一発アウトだ。もし茶々丸ちゃんがこの事を学園長に話したら未遂でもただじゃ済まないんだぞ!」
「大丈夫です。私は所詮機械ですし、傷つけられても罪にはなりません」
「機械だろうと何だろうとネギの生徒である事には変わりない」
この時になって僕は教師として怒られている事にようやく気づきました。
「だいたいネギは教師としてのミスが多い。図書館島の時も先生なら止めないといけないのに流されて付いて行ってしまった。桜通りの時ものどかちゃんを守れなかっただろ。武装解除とはいえ守るべき生徒に魔法を当てさせてしまったのは教師としても魔法使いとしても失格だ。そして今回後先考えずに茶々丸ちゃんを攻撃した。ネギは考えが足らなさ過ぎる」
ユウさんの言っている事は正しい。でも随分と前の事も含めて叱られる事に感情が追いつかなかった僕は大声で叫んだ。
「ユウさんのバカー!そんなに僕の面倒を見るのが面倒なら出ってやるー!」
僕は今まで溜め込んでいた感情を爆発させると、カモ君を置き去りにして1人で僕はがむしゃらに走り出した。そして気がつくとどこか知らない場所にいた。
いや、今自分が何処にいるのか分かっていても、あれだけの事を言った後なので僕は帰るに帰れなかった。
「ねえ君、大丈夫?」
どうすればいいのか分からなくてさ迷っていると、知らないお姉さんが声をかけてきた。お姉さんといっても僕よりも歳が上なだけでたぶんアスナさんよりも年下だろう。だぶん一年生か二年生……。白いヘアバンドを頭につけた綺麗な人だった。
「そうなんだ、お兄さんとケンカしちゃったの」
お姉さんに声をかけられた後僕は思わず泣いてしまった。そして気がついたらお姉さんと並んで座ってユウさんに叱られた事を話していた。もちろん魔法の事は内緒にしていたけど。
「ねえ、私の友達の話をしてもいい?」
お姉さんは僕の話を聞くとある女の子と男の子の話をしてくれた。
「昔ね1人の女の子がいたの。その子は小さい時にお父さんが大怪我をしてそれが原因で家族から構って貰えなかった時期があるの。それで1人で外に出て…、いろいろあって外が怖くなってしまったの。その時になって女の子の家族はこのままじゃいけないと思ったのよね。でもまだお父さんは入院中で女の子の面倒を見てあげる事が出来ない。だから女の子のお母さんは自分のお兄さんに相談してお兄さんの家庭に女の子を預けることにしたの」
そこまでの話はあまり珍しくない。僕も小さいときは叔父さんの残してくれた家で暮らしていた。
「それで女の子は伯父さんの家に預けられる事になったんだけど、伯父さんには女の子よりも少し年上の男の子の子供がいたの」
そういうのって、やっぱり虐められたりしていたのかな……
「その男の子はもの凄く面倒見がよくて幼い女の子の面倒をよくみてたの。女の子は構って貰って嬉しかったけど、わがままを言うと嫌われるかもしれないと思ってあまりわがままを言わなかったの。そんなある日、男の子は女の子にこう言ったそうよ。『この先怒ったりケンカしたりするかもしれない。でも嫌いになったりはしない。だから俺を信じて』って」
お姉さんが言った言葉を僕はよく考えてみた。
「君もお兄さんとよく話をしたほうがいいよ。君を叱ったお兄さんはきっと君の事を思っての事だと思うから」
お姉さんは僕にユウさんと仲直りさせようとしてくれているようだ。
「ありがとうございます。寮に帰ってあやまってきます」
「うん、それがいいよ。あ、男子寮はこの道を行けばいいからね」
お姉さんが道を教えてくれたので僕は走りだした。
「それともう1ついい事を教えてあげるね」
「何ですか?」
お姉さんと少し離れて、でもまだ声が聞こえる距離で。お姉さんは僕にもう1つあることを教えてくれた。
「さっきの話の男の子の名前は『高町ユウ』っていうのよ。がんばってねネギ先生」
「え?」
ユウさんの名前がでて驚いていると、そのユウさんが僕を探してやってきた。
「ここにいたのか、探したぞ」
「ユウさん、あのユウさんの知り合いのお姉さんにお世話になっていました」
そう言ってお姉さんのいた方を見た。けれどもお姉さんはもういなかった。
「すまないネギ。さっきは言い過ぎた」
「僕のほうこそひどい事を言ってしまってごめんなさい」
お姉さんの姿が見えなくて唖然としているとユウさんがさっきの事を僕に謝ってきた。僕も謝ると決めていたのでユウさんに謝った。
「じゃあ帰るか」
「はい!」
お互いに謝った後、僕達は並んで帰路についた。
さてヒロインは誰でしょう?