ホログラム・パラドクス   作:モガミのコッコ

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天界より、啓示を込めて

〜天界学園〜

 

幻想世界「カバー」の上空には、一つ、大きな「消えない雲」が存在する。

 

その雲の上には神話や伝説に語られる「天界」と呼ばれる国が存在していた。

 

「9996!9997!」

 

そして、そんな天界の中央に位置する天界唯一にして小中高一貫の学校、「天界学園」。

 

その学園の体育館で、今日もトレーニングに励むを少女がいた。

 

「9998!9999!……10000!よし!今日のトレーニング終わりッ!」

 

指立て伏せを終えたこの少女は、天界学園生徒会書記、「天音かなた」。

 

容姿は幼いが、天界警備隊学校へ推薦入学が決定している、高等部の三年生である。

 

「ふぅ。……そういえば、僕も今年で卒業かぁ」

 

かなたは額を垂れる汗を拭き、一人、呟く。

 

指立て伏せを含む日課のトレーニングを終えた彼女の左腕には、金色の布に黒で「生徒会」と書かれた腕章がつけられていた。

 

「よーし、今日も頑張ろっ!」

 

そして、かなたは渡り廊下を伝って、まだ誰も来ていない教室へと向かう。

 

その日の天界では、至る所でトランペットが吹かれていた。

 

〜天界の果て〜

 

前日の夜、「カバー」の空には、一つの「箒星(ほうきぼし)」が輝いていたそうだ。

 

そして朝が来ると共に、天界の最西端に位置する、元は堕天使達の処刑場であった天界の身投げ場。

 

そこに、一つの隕石が落下した。

 

幸い、処刑場跡に寄り付く者など存在しなかったためか、人的被害は出なかったようだ。

 

しかし、身投げ場であった頃から残されている飛び込み台などは、すっかり吹き飛んでしまった。

 

そして、隕石落下から数分後。

 

卵から[[rb:雛鳥> ひなどり]]が産まれるかのように隕石が割れ、中から青髪の少女が飛び出した。

 

「ん〜!ここ、どこ……?」

 

彼女は、雲と処刑場時代の残骸が散らばっているだけの視界見渡しながら、3つの立方体を手の平に生成する。

 

「よし!とりあえず、ここでも匣使い(タクト・キューブ)は使えるみたいだけど……。でも、これからどうすれば良いんだろう?」

 

彼女は数十秒に渡って周囲を徘徊した後、ポン、と手を叩いて、

 

「とりあえず、人が集まってる場所を探すかぁ……」

 

身投げ場とは反対方向、天界学園の方向へと歩いていった。

 

 

 

天界

 

 

カバー上空に存在する、消えない雲

幻想が形を成した、天使達の国

 

しかし、物質・生物の変質が許される世界には、仕える御父も御子も去ない

 

それでも、彼らは天使を名乗るのだ

 

注:天界における「身投げ場」とは、処刑場の側にあることから、殺された罪人の死体を放り投げる場所のことをいいます。




文字数合わせのため、キャプションは本文欄に書きました。
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