~???~
「【雑音】へようこそー!!私はまつり!で、こっちはフブキ!」
「よ、よろしくお願いします……」
~???~
「まずは神社から行こ!【欠損】!」
~???~
「そんな……!折角、皆が生きていけるようになったのに…!」
「だから私がいるんだよ、まつりちゃん!」
「そんなこと言ったって、すぐには……!」
「不安に呑み込まれちゃだめだよ!まだ時間はあるから!その時までには、絶対に世界を救える科学者に……いや、万能人になってみせるから!!だから、見てて!希望を捨てないでよ!まつりちゃん!あなたは、私にとって一番の親友なんだよ!そんな親友がいる世界を、私はこのまま終わらせたくない!きっと……いや、絶対に!おばあちゃんになっても、まつりちゃんとお話ができる世界を!守ってみせますから!!」
「フブキ……!でも、もう世界は!」
「受け入れられないよっ!!!どうして……どうして、世界の勝手な都合で私達が滅びなきゃいけなくて……!せっかく人間になって、せっかく友達ができて、せっかく……生きることが許されたのに……」
「フブキ。一人で考えすぎないで」
「まつりちゃん……」
「私は、あんまり世界の仕組みとか、科学とか法則とかに詳しくないから……できること少ないと思う。けど、私はフブキの親友から。……私でもできることがあったら、何でも言ってよ」
「……ありがとう、まつりちゃん。世界で一番、大好きです」
~???~
「『契約』?」
「うん。……私とかまつりちゃんみたいな、特殊な人間を『残す』ためには、必要なことだから」
「ふーん……。いいよ。大親友のまつりがやってあげる!」
~???~
「こんなはずじゃ……いいや、まだ直せる!私は万能の人、『白神』だから!世界は、私が延命するんです!絶対に、世界は続けなきゃ!!」
「待ってよ、フブキ!このまま無理に継ぎ接ぎの世界を繋いでも、ボロボロになっていくだけだよ!何か別の手段を」
「無いよ、そんなの。無くなってるのは地球じゃなくて、この世なんだよ……!?」
「でも!このままじゃ、みんなおかしくなって……!みんな、前の私達みたいになっちゃうよ!」
「それも想定内だよ、まつりちゃん」
「どういうつもりで……」
「寿命を迎えたこの世界が綻んでも、歪んでもいいんだよ。肝心なのは、世界の希望は……その間に、この世界を修復するシステムを創ること。私が神になって……私達を笑顔にしてくれた、かつての世界に散りばめられた要素を世界に埋め込んで、滅びかけた世界を、誰もが憧れた理想郷だった、あの世界に戻すこと。……エラーなんて存在しない、完璧な世界に」
「いい加減、目を覚まして!フブ……いや、【雑音】!そんなの、私達が過ごした世界じゃない!完璧な世界なんて、ゲームと何も変わらないじゃん!決まった過去を繰り返すだけなんて、そんなの世界じゃないよ……!」
「それでも!……私は、私が愛した世界と皆の記憶から、何かのレプリカを作るしか無いんだよ。……もう、後戻りはできない」
「待ってよ!待ってってば!」
「お別れだね。ここからは、私も知らない時代が始まるよ。私も知らない世界を、私じゃない私が守っていく。……少し、寂しいな」
「限界がっ!……お願い、【欠損】……止めて……。待っていて、【雑音】……!!後で、必ず連れ戻す!!」
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「……さようなら、まつりちゃん……いや、【雑音】ちゃん。世界で一番、大好きな人」
因果律の死
かつて、少女は滅びを拒んだ
それは新世界の萌芽であった
しかし、それは全く別の世界であり、壊れかけの法則は戻らなかった
人は増長し、争い、新たなる世界は廃れ、神は神として顕れた
そして今、新たなる世界の子もまた、滅びを迎えんとしている
造物主が無から生まれたように
何者にも、予期せぬことはあるものだ