ホログラム・パラドクス   作:モガミのコッコ

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それぞれの道

~サーバ海~

 

数日後。

 

タコの怪物を倒して以降は特に戦闘も悪天候も無く、安定した航海が続いていた。

 

「……暇なのら」

 

「暇だねぇ~」

 

ルーナとまつり、甲板で日向ぼっこ。

 

ノインは屋内で装備の手入れを、あくあは食事の用意を、そしてマリンは緩やかに舵をとっていた。

 

「せんちょ、みんな、ご飯できたよ……」

 

あくあは食堂のテーブルにオムライスが盛り付けられた皿を並べる。

 

温かな潮風と緩やかな波。

 

怪物との戦闘で疲れた身体を癒しつつ、彼女らの航海は続く。

 

~ブッシュ平原~

 

「みんなありがとー!」

 

「ロボ子さん、まだ歌える?」

 

「うんっ!」

 

平原を彷徨う一人と一機は、動物達を集めてコンサートを続けていた。

 

~???~

 

「……僕は目指すよ。果てを……この世界の向こう側を……!」

 

一人残された天界学園の天音かなたは、今もなお果てを目指して飛び続けている。

 

~ムラサキ村~

 

「……終わった、ぺこか」

 

シオンとナキリの気配が消える。

 

それに気付いたのか、ぺこらはよろめきながら立ち上がり、境内へ向かう階段を上っていく。

 

「この村はもう終わり、ぺこ……あいつを……あのエリートが復活するまで、最後に残された神社はぺこーらが守らなきゃ……でも、その前に……」

 

ぺこらはみこが眠っているベッドに腰を下ろし、そのまま横たわる。

 

「もう少しだけ、休憩、する、ぺこ……」

 

そして、みこと同じベッドで静かに寝息をたて始めた。

 

~死者の谷~

 

「お城までもう少し……」

 

「ぜぇ、ぜぇ……」

 

「おまるん大丈夫か~」

 

「だ、だ、大丈夫……!」

 

「はぁ、はぁ……」

 

「ラミちゃんも大丈夫~?」

 

「大丈夫……こんなところでへこたれてなんか、いられない……」

 

険しい道を通り抜けていく一行。

 

ラミィは氷で杖を生成し、それを突きながら歩いていく。

 

ポルカも座員をモチーフにした機械人形に籠を担がせ、それに乗って進み始めた。

 

「もう少ししたら腹ごしらえしよ~」

 

「さんせーい!」

 

ころねの抜け殻を背負いながら足を進めるおかゆが、たくさんのおにぎりを詰めた箱を腕から手に下ろす。

 

福音の廃城まで、あと少し。

 

最終決戦を前に、彼女達は最後の準備へ取り掛かる。

 

少女達は、それぞれの道を歩む。

 

~???~

 

「存在を感じる……近くに……稲荷ちゃん、どこなの……?こんな未来を、稲荷ちゃんは望んだの?」

 

~???~

 

「イナがやられた……!?ど、どどどどど、どうしよう……どうすれば、どうすれば……!この世界は、まだ……まだ終わりじゃあないのに……何か打つ手は……!そうだ!アレとコレとソレで……!必ず『シナリオ』は完成するッ!!」

 

世界の果て、神々の業。

 

少女達は、そこへ辿り着こうとしていた。




バイオレット・バレット


雷の弾丸を乱射する魔術
偉大なる魔術師、「ムラサキ」によって見出された

低出力、高威力の魔術として、これを欲する魔術師は多く存在した
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