幸福な死に向かって   作:凪@なぎ

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お気に入り登録も60突破です。感謝感謝。

ところでこの作品はパソコン投稿、スマホ確認なのですが、スマホ以外だと見ずらいかもしれません。
できるだけ見やすいように文章は細かく区切りますが、それでも見づらかったすみません。


幼女、添い寝する

なんとか志波さんと引き分けた翌日。

引き分けだったためかちょっと不満そうな志波さんを説得して無事、卒業&護廷に入隊させられました。

もちろん十三番隊ですよ、原作通りにいったぞ。やったね!

 

「……おまえ、ホントに一人で大丈夫かよ」

 

「へいき」

 

「ほんとかあ~」

 

「へいきだもん」

 

「そっか。……おまえもさっさと護廷に来いよな。待ってるからよ」

 

頭をわしゃわしゃしないでください。

髪がぐしゃぐしゃになります。

 

「……これおいわいです」

 

「おっ悪いな、ありがとよ!空けていいか?」

 

「うん」

 

「……なんだこれ」

 

「まんねんひつ」

 

「……まんねんひつってなんだ」

 

「げんせのふで。これ、せつめいしょ」

 

「……高かったんじゃねえかこれ」

 

「そんなでもない」

 

嘘です。結構しました。

おやつのお団子代がぶっ飛んだけど学食があるからセーフセーフ。

いや本当に男の人に贈り物とかほとんどしたことないからさ。

なに送ればいいかわからなくてかっこいいのあったからとりあえずコレで。

 

「よしっ。おまえの入隊祝い期待しとけよ」

 

「しないでまってる」

 

「しとけよっ!」

 

 

うるさい!こっちはまず入隊できるかわからないんだぞ!

だいたい本当は死神になどなりたくないのだ。食っちゃ寝してだらだら生きていきたい。兄さんがなったからなるの。兄さんなんで死神になんてなるんですか!復讐ですか?藍染陣営なんですか?

 

無事志波さんを追い出せたしもうそろそろ具体的な方針を決めていきたい。

 

目標はもちろん兄さんに愛されたまま痛みなく死ぬこと。そのためにできれば鬼道を覚えたい。斬魄刀で首を切り落としてもいいけどやっぱり怖いから。

 

サブ目標は兄さんの心に致命傷を与えないこと。それは今のままだとマズそう。藍染陣営だと救いはないけど藍染の慈悲があるからまあ…。生き残った方が心が死にそうだし、ねえ。

 

できれば瀞霊廷側だと狛村隊長と檜佐木くん、今の感じだと六車さんもかな?いるからケアできそうだよね。いや六車さんはいなくなるけど。だって助けられないし。藍染を出し抜けと?無理。

 

次は対処法。

 

兄さんが瀞霊廷側だった場合、盲目であるから兄さんに鏡花水月は効かない。それを理由に早々に殺される可能性がある。そしたらわたしの心が死ぬ。まあ、藍染のことだからそんな理由で殺すより見逃して遊びそうだけど。もう賭けです。しかして兄さんは五番隊から生還し無事九番隊にいる。今のところ殺す気はなしかな?

とりあえず瀞霊廷側なら成り行きに任せよう。死なない程度に。

あとは檜佐木くん回収すれば勝手に兄さんを敬愛するでしょ。

未来ある若者で小説の主人公まで務めたそのぱわーで兄さんをサポートしてね。

大丈夫そうになったらさよならするのであとよろしく。

 

兄さんが藍染陣営だった場合、最早どうしようもない。説得が成功しても兄さんの心が死にそう。

一緒に堕ちますか?じわじわと罪悪感に蝕まれながら。

負けたら相手に殺されるか捕縛される前に藍染に慈悲をかけてもらって。

勝ったらふたりで最期を迎えましょう。

 

 

病 み す ぎ で は ?

 

 

でも他に手がなくてですね。

兄さん以上に大切な人ができれば話も別でしょうが、可能性低いし。

瀞霊廷の正義?秩序?知らんな。

生きていくうえで守らなくちゃいけないものはあるし、どっちかといえばルールは守る派だけどそれより大切なものを手にしたのです。

最高かよ。

 

なら一緒に生き抜けって?

そんな健全な精神は前世含めてもっていないのですよ。

だいたい今日ある愛が明日もあるなんてどんだけ楽観的なんだ。不変はない。絶対はない。以上。

 

で、今できることは死神になること。なにより鬼道を覚えること。治れよ舌っ足らず!!!

よし!確認完了!!

明日からまた程々にサボりつつ頑張るゾイ!!

 

 

 

 

 

 

 

==

 

 

 

 

 

 

三、四回生と順調に進み、数少ない兄さんを補充できる機会である正月休み。

兄さんの膝枕を満喫中のわたしに無粋で空気の読めない六車(なにがし)はまじめな話を振ってくる。

 

「で、死神になる気なんだな」

 

「……あたりまえじゃないですかぁ」

 

兄さんの腰、細腰、素晴らしいなあ。

撫でまわされて困り顔の兄さんも素晴らしいなあ。

 

「食うに困ってるわけでもねえ。守るモンがあるわけでもねえ。痛いのも努力もイヤダってのになんでそんなに必死なんだ」

 

「じえいしゅだんがあるとないとじゃちがうじゃないですかぁ…。ふふっ。たにんのぜんいにぃ、きたいしたってむだむだあ」

 

おやおやふとももが前より引き締まってますね、ふふふっ。

おっと可愛らしい声があがったぞ。CV.●川とかあまり好きじゃなかったのになあ。

最高じゃないか!!!

 

「……おい。その締まりにない顔をなんとかしろ!あと男を撫でまわすな気色ワリィ!!」

 

「ふへへにいさんにいさんにいさんにいさんすきぃだいすきぃうぇへへへ」

 

「う、うん、ありがとう。……とりあえず腰から手を退けてくれ」

 

「やだあにいさんをほきゅうするうにいさんまじうるわしいふへぇ」

 

「鈴!!いい加減にしろ!!!」

 

「……えぐっ、お、おっきいこえいやぁ」

 

「……六車隊長」

 

「わ、ワリィ。それくらいで泣くんじゃねえ!」

 

あぁ、兄さん!!

もっと!もっと!!撫でて!!!

……泣いたら喉が痛くなってきた。お茶飲も。

六車さんも撫でてくれるのか、ありがと。

 

スマンな、檜佐木くん。君の憧れの人のガシガシ頭撫ではわたしが先にいただいているよ。

なに、君の出番は来るよ。必ず来る。約束しよう。

その時は、どうか。

どんな結果でも兄さんを頼むよ、檜佐木くん。

 

 

 

 

 

 

==

 

 

 

 

 

平穏は突如崩れ去るもの。

そう相場が決まっているとはいえ現実に起こるのはいただけないなあ…。

 

現実逃避するわたしの目の前には崩壊した家屋。

かりそめの我が家、おばあさんの食堂の残骸だった。

 

ここは流魂街といっても一桁台、本来であれば虚はそうそうでないし、出ても瀞霊廷が近いからすぐに対処されるはずだった。通常であれば。

 

今回街を破壊したのはただの虚ではなかった。

貴族が飼っていた虚だったのだ。

 

どうも一部の金持ち貴族の間では賭け事などに使用するために虚を飼っているらしい。

それが逃げ出したというわけだ。

逃げ出してすぐに護廷に報告していれば違った結果になっただろう。だが奴らは報告

なんかしない。そしてこの惨状だ。

護廷隊が知った時には既に被害が出た後だった。

一体や二体ならまだよかったのに。

奴らは群れで行動し、しかも一体が分裂し増殖するタイプの軍勢だった。一体残っていればネズミ算的に増えていった。おまけにサイズが小さくすばしっこい。

 

流魂街にある貴族の別邸から逃げ出した虚は、一夜にしてその別邸の人々を喰らい数を何倍にも増やし流魂街に散り散りになった。

入り組んだ作りであることの多い流魂街に一度入り込んでしまえば霊圧探知が得意な死神でもなかなか捕まらない。あれよあれよという間に流魂街の魂魄は食い荒らされていった。

 

もちろん護廷隊とてなにもしなかったわけではない。

すぐに討伐班が組織され、殲滅が行われたが初動が遅すぎた。

その時点で別邸から逃げ出したことがわかっていればまた違っただろうに。

後手後手に回り続け、殲滅が終わった頃には流魂街に多くの傷跡を残していた。

 

わたしが知った頃にはもうどうしようもなかった。

元々噂なんて気にするタイプじゃなかったし、普通は虚の情報なんて院生には伝わらない。

たまたま情報通の同期がいて、たまたま廊下で噂を聞いて、たまたま食堂でわたしを見かけたらしい同期が近くで噂の虚がでたらしいと教えてくれた。

終業後に寮を抜け出して駆け付けた時にはもう――

 

 

――そこは瓦礫の山だった。

 

 

志波さんの卒業祝いを買ったこじゃれた商店も。

六車さんとお団子を食べた大きな木も。

兄さんと手をつないで歩いた食堂までの道も。

おばあさんと暮らした小さいながら御飯時は活気があった食堂も。

 

全部、なかった。

 

 

いったい何人死んだ。

 

ああ、違うか。

とっくに死んでるんだ。

尸魂界(ソウルソサエティ)にいる時点で死んでいる。

わたしも兄さんもみんなも死んでる。

こっちで生まれた人やご貴族様はどうなんだろう。どうでもいいや。

 

おばあさんはどこにいるの。

いつもならもう寝てるはずだけど、寝る場所、なくなっちゃったから寝れないね。

どこか無事な場所を借りてるのかな。

 

 

ああ、おばあさん。

そこにいたんだ。

おばあさんは姉さんと違ってぐちゃぐちゃだね。

 

 

小さなおばあさんを抱いて歩いた。

わたしより小さなおばあさんなのにときどきこぼれちゃって運ぶのが大変。

おばあさんはあったかいね。

でもすぐ冷たくなっちゃった。

寒いよね、お布団まだ食堂にあるかな。

 

ごめんね、おばあさん。

おばあさんのこと嫌いじゃなかったし、感謝してる。

恩返し、できなくてごめんなさい。

 

 

「……鈴?お主、鈴か。なぜここにっ!?」

 

 

肩をつかまれて振り向いた。

顔は見えないが、その死神はひどく驚いたように息を呑んだ。

どうでもいい。

早くおばあさんを寝かせてあげなくちゃいけないの。

 

「はなして」

 

「……鈴、貴公。…………その、抱えているものは」

 

「おばあさんさむいからどいて」

 

「……そうか。そのご婦人が。…………わかった。ここから少々距離があるゆえ貴公ごと抱えていこう。よいな。」

 

「うん」

 

その腕はあったかくて。

眠い。

ひどく眠いんだ。

おばあさん一緒に寝ようか。

最初で最後の添い寝だね。

 




この世界、貴族クソすぎでは?
護廷にたどり着く前にすずちゃんの心が折れちゃう…!

まあ、あれですよ。
持病の幼児自殺させたい病をごまかす為におばあさんは犠牲になったのだ。
すずちゃんの生の代償はおばあさんに支払ってもらいました。

ほらほらすずちゃん、さっさとしないと周りがどんどんなくなっちゃうよ。

護廷編に向けて加筆修正したいのですが、どこまでなら許せますか?

  • 誤字脱字、行間を詰めるくらい
  • 表現を変えるくらいならok
  • 数行くらいなら付け足しても、まぁ、いいよ
  • 大筋変わらないなら好きにどうぞ
  • ガッツリやれ!話数が変わっても構わん!!
  • 今のままでいいから更新はよ
  • 黒歴史だろうと残しとけ
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