ここはとある並行宇宙のウルトラマンのいる地球。
誰もいない無人島にて二体のウルトラマンが相対していた。一体は黒と赤のラインの入ったシルバー族のウルトラウーマン。もう片方はダメージを負い、息を切らして今にも消滅しそうなほどにカラータイマーを鳴らした赤いラインの入ったシルバー族のウルトラマン。
(どうしてこんなことに・・・!)
ウルトラマンの方、個体名【ザクラ】はどうしてこんなことになっているのか今でもわかっていなかった。
ザクラは転生者である。ウルトラの一族として生まれた彼は転生者掲示板を活用しながら前世でみたウルトラマンに憧れウルトラ警備隊養成学校に入学、非常に優秀な成績を収めて警備隊に入隊。
ある日、とある並行宇宙の地球調査へと向かい消息を絶ったウルトラマンの生存確認の任を受けてチームを組んで降り立った。
地球人に擬態して多方に分かれて調査するとそこでお互いに命の危機に見舞われたことで一時的な融合を果たしている地球人とその内で休眠状態のウルトラマンを確認したことで仕事はひと段落した。
彼の身体を治療するためのウルトラコンバーターを取り出して接触しようと物陰から歩き出した瞬間、自身はここにテレポートさせられた。
この無人島には自分以外には殺意を剝き出しにした女性が一人。
《―――世界の手向けとして死んでもらう》
ここへ自身を呼び込んだと思わしき女性はそういうとベータカプセルを点火し、ウルトラウーマンとなって襲い掛かってきた。何か勘違いをしているのか洗脳状態なのか意味の分からないが命を狙ってきた敵と一時的に断定し、ザクラもベータカプセルを点火し彼女に応戦した。
だが結果は一方的。ウルトラ警備隊の中でもニューホープと呼ばれるほどには優秀であったが、それ以上に彼女が強かった。素手でもウルトラランスによる槍術でも何もかもが届かなかった。
「!!」
力尽きかけ膝を付いたザクラにウルトラウーマンがトドメと言わんばかりにM87光線のような光流を放つ。
「こなくそおおおおおおおおおおおお!!!」
ザクラは最後の死力を振り絞り両手からバリアを斜めに張り、なんとか光流をバリアごと後ろへ受け流してカラータイマーを狙ってスペシウム光線を放った。ウルトラウーマンは避ける暇もなくカラータイマーに直撃し爆発に包まれる。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・・ヘヘッ、油断大敵、ざまぁないz———」
ザクラは最期まで言葉を紡ぐことなく背中から貫かれ砕かれたカラータイマーの破片を散らしながら消滅した。
「・・・これは油断ではないのよ?ルーキー」
爆発の中から無傷の姿のウルトラウーマンが現れながら、もう存在しないモノへと告げた。多少身に付いた煤を払って飛び立とうとした瞬間
「ムスクゥゥゥゥゥゥ!!」
空にワープホールが開き、ウルティメイトイージスを身に纏ったウルトラマンゼロがウルトラウーマン、個体名【ムスク】へ強襲をしかけた。
「ハッ、ゼロ。ずいぶん遅かったじゃないか!!」
「チッ、てめぇはここでぶっ倒す!!」
「やれるものならやってみなさい!!」
ゼロの攻撃を受け止めたムスクは地上から空へと戦いの舞台を変えた。ゼロはイージスを解除しルナミラクルゼロへタイプチェンジし受けて立つ。
光線が、ゼロスラッガーが空を彩り、青と黒の身体が何度も激しく交差する。戦闘が続いていくうちにムスクの身体は黒の体積を増やしていき、それに並行するように攻撃の荒々しさも増していく。
「ゼロォォォォォォォ!!!」
ムスクは内からあふれる憎悪を先ほども放った光線に乗せて放つ。槍状の光弾をなんとか回避したゼロだが、ムスクが光線を放ったポーズのまま何かを手繰り寄せるような動きをしたことで咄嗟に翻しながら後方へゼロスラッガーを投擲した。
ゼロスラッガーは後ろから戻ってきた光弾を弾き、ゼロの手の中でゼロツインソードへと変化する。
「チッ、厄介な技を・・・!」
「・・・中身がどうであれ腐ってもウルトラマンゼロね・・・」
弾かれた光弾【ムスリウム・ハープーン】は弧を描きながらムスクの手に収まる。光線を撃ちあう空中戦から地上に降り立ち互いに得物を構えると、お互いに相手の出方を窺う形となってさっきまでの戦いが嘘のような静寂が辺りを包み込む。仕掛けは同時だった。
「ハァァァァァァァァァ!!!!!!」
「ゼアァァァァァァァァァ!!!!!!」
お互いに強く踏み込み振り抜いた一撃は衝撃波を生み、両者一歩も引かない。ゼロは負けてたまるかとゼロツインソードに限界以上の力を込めると徐々にムスクが勢いに押される。
(行ける!!)
ゼロがそう思った瞬間、ムスクは笑みを浮かべた。それに気づいたと同時にムスリウム・ハープーンの先端が炸裂、細かな煌めきを爆音とともに吐き出した。
(しまっ———!?)
細かな煌めきはゼロとムスクの周りを包み込むようにばら撒かれると強烈な閃光を発したと同時に爆発した。
「ぐっ!!」
一瞬、怯みはしたがすぐさま爆発の煙を払うも既に無人島にはゼロしかいなかった。
351:アンチゼロ
と言った感じでムスクには逃げられた
352:ミスターPヘッド
そうか・・・やはり1対1ではルーキーには荷が重かったか・・・
353:機装妖怪
救出対象は?
354:アンチゼロ
ダメだった・・・周囲を探知しても確認できなかった
355:メガトン級レイダー
スレにも反応が戻ってこない・・・これで彼女によって殺されたのは3人目ですか・・・
356:ミスターPヘッド
掲示板の情報開示システムも有事の際にはちゃんと即時承認されるとはいえ、最近のFVsには対応が後手に回らざるを得ないな
357:幻装・カメリア
こっちは無事救出出来ましたけどアンチゼロさんの方はダメだったんですね・・・
358:クロタネ
こっちも救出出来た。
359:メガトン級レイダー
そりゃあ不幸中の幸いだ
360:クロタネ
本当だよなぁ!!デスフェイサーが出てきたときはどうなることかと思ったけども嫁の援護でどうにか相打ちに持って行けた
361:幻装・カメリア
兄さんとの特訓が無かったら煎餅の奴にやられてたかもしれませんね
362:機装妖怪
オイ
オイ二人
363:メガトン級レイダー
ファーーーーwww
めちゃくちゃ修羅場で草も生えない
364:ミスターPヘッド
はいホウレンソウ
365:幻装・カメリア
あっ、はい。と言っても襲撃かけてる煎餅の横っ腹に転送奇襲かけて有利不利をひっくり返しただけですので俺よりもクロタネさんの方が修羅場かと
366:クロタネ
ハハッ、等身大で戦ってトドメ刺したら最後っ屁に80m級のデスフェイサー召喚されただけだわ
367:メガトン級レイダー
なんで相打ちに持って行けたの・・・?
368:クロタネ
嫁のイフ改がランダム機動で翻弄した隙にナギナタで砲口潰して暴発させた
369:アンチゼロ
よくもまあやるな。無茶して嫁残すんじゃねぇよ
370:クロタネ
安心しろ。嫁にはもう泣かれた
371:幻装・カメリア
当たり前では???
372:ミスターPヘッド
当たり前だな
373:メガトン級レイダー
いつも無茶で絶望をぶっ潰して担当アイドルに泣かれてる奴がなんか言ってら
374:ミスターPヘッド
私は無茶してないのだがな・・・
375:アンチゼロ
誰もがあんたのそれを無茶というと思うぜ?っというか助けられなかったのは俺だけか
376:ミスターPヘッド
君の場合は状況が悪すぎたとしか言えないな・・・
377:機装妖怪
よりにもよって女傑ムスクだもんなぁ・・・
378:メガトン級レイダー
女傑ムスク・・・シンフォギア世界の転生者・・・
379:幻装・カメリア
かつてはこっち側の転生者なんでしたよね?
380:ミスターPヘッド
ああ、かつて私たちと一緒にFVsと戦ってきた転生者だった・・・
381:幻装・カメリア
彼女のスレを名無し時代に見てたからここに入り浸るようになって彼女の世界が滅んでFVs側に付いたと聞いた時は驚きましたよ。最後のスレエタって消息不明だったんですもん
382:メガトン級レイダー
大分古参と言っていいのでしょうかね?
383:アンチゼロ
俺の世界が滅びる前から既にここに属してたからもう結構になるな
384:メガトン級レイダー
・・・でもどうして彼女はFVs側に付いたんですかね?
385:ミスターPヘッド
我々の見解では彼女のいたシンフォギア世界が滅んだからとも思ったがその時点でかなりの時が経っていたことや崩壊理由が理由だから可能性は大分低いと見積もってる
386:裂空の旅人
彼女の世界が滅びた際、スレによるリアルタイムでの確認が出来ず、救出後の口頭説明のみだからこそ低く見積もってるとも言えるけどね
387:幻装・カメリア
あっ、お疲れ様です。
・・・そうなんですか?
388:ミスターPヘッド
当時スレ自体は経っていたんだが、視覚共有ライブモードとかの完全なリアルタイムをスレ民に共有する機能が未実装だったこともあり、どういった経緯でそうなったのかはわからないが彼女曰く、「シンフォギア装者死亡の影響で世界が崩壊した」と
詳しく聞こうにもその時、FVsが大々的に活動を始めた頃というのもあって我々もかなり忙しくなってな・・・詳細までは聞き出せなかった。
389:アンチゼロ
聞けたのは第5期のラスボスシェム・ハによってシンフォギア主人公立花響の死亡で対抗手段を失い、そのまま地球の人間がシェム・ハの尖兵となって全て自身に敵対したということとFVsの襲撃があり、それにより世界そのものが破壊されたということだ。
今となってはそれが事実かどうかすらわからねぇが
390:幻装・カメリア
どういうことです?
391:裂空の旅人
そもそも彼女、救助された直後からFVsに対しての復讐心を全く見せてなかったのさ。ちゃんと戦っていたし、きっちり仕留めていたけども
それを考えると彼女は最初からFVs側だった可能性も捨てきれないのさ
392:ミスターPヘッド
まあ、旅人さんの意見も一理あるけども僕とゼロくんはその可能性は100%ないだろうと思っているけどね
393:裂空の旅人
まあ、当時の私はPと同じく過労枠だったからゆっくり顔を合わせて話してないから言える意見でもあるさ。でも確実に言えることは彼女は今はFVsに属していて転生者を殺しているということだ
394:機装妖怪
それは確かなんだが、そもそも何故今回彼が狙われたんだ?彼女は名付きの有名どころの転生者を狙っていて、今までその内の二人を殺害していたのにいきなりスレ建てしたばかりのルーキーを狙ったのが分からない
395:幻装・カメリア
・・・何かしらの秘密を抱えていたのでは?
396:アンチゼロ
いやそれはない。その世界の宇宙警備隊にも問い合わせたが普通の生まれの警備隊員だった。
397:ミスターPヘッド
無差別か・・・はたまた何かしらの理由か・・・
ゼロからまんまと逃げ去ったムスク。彼女は世界を渡り、とある地球に存在するFVsの基地の発着場に人間体で降り立った。そんな彼女を待っていた人物がいた。
「よう、ムスク」
黒のスーツを着た男性はムスクに労いの言葉をかけながら、自身を通り過ぎて基地内へ歩いていく彼女の後ろをついていく。
「そっちはどうだった?ナナ」
「こっちはダメさね。頬っぺた蹴り飛ばされちゃってその隙に獲物には逃げられちゃった」
チラっとナナと呼ばれた男性を見てみると少し頬っぺたが赤く腫れているように見えた。
「獲物には、ねぇ・・・」
「ああ、獲物にはな・・・」
計画通り行ってるようで堪えきれない笑みを浮かべてるナナを見てちょっと距離を取ったムスク。そこに
「それはそれは上手くいったようで何よりです」
言葉と共に奥から青年になりかけの少年が現れてムスクにはゼリー飲料を、ナナには煎餅の袋が投げ渡された。
「お疲れ様です。彼らはまだこちらの思惑には気づいておりませんのでまだ好き勝手に暴れられますよ。どうしますか?」
「なら俺は一度自分の世界に戻ろう。そろそろ夏休みも終わるしね」
「用事がありますのでご一緒させていただきます。ムスクさんは?」
「私は自室で休んだのちに鍛錬だ。自分の世界がある幸せをよく噛みしめるんだな」
「それは重々承知さ。それじゃあ」
「それではまた」
二人が連なって歩いていくのを後目にムスクは基地を歩いていく。自室に着いた頃には貰ったゼリー飲料はすっからかんで、容器を握りつぶしてゴミ箱に投げ捨てる。
上着を脱ぎベットに放り投げる。ようやく気が抜けたのかふぅーっと息を抜き、視線を机の写真立てに向ける。
そこには立花響、小日向未来を始めとしたシンフォギアの主要人物と屈託のない笑顔をした幼さが残るムスクの姿があった
「これで3人・・・まだそっちに行くわけにはいかないのよ・・・響、未来・・・」
アンチゼロ
対FVs対策スレ民のウルトラマンゼロ。イージスを所持自体はしているが自身の世界をFVsに滅ぼされるのを見ていることしか出来なかった。
ムスクには仲間として信頼していたこともあり、敵対している現在複雑な心境であるもののキチンと倒そうとはしている
ミスターPヘッド
かなりの古参でみんなのP頭。
メガトン級レイダー
メガトン級ムサシの世界に転生した男。世界を渡る力を持たないものの戦術眼や読みを買われてここに常駐するようになった。同じ世界にスレ立てしてる転生者仲間がいる。
機装妖怪
幻想郷で植物系の一人一種族の妖怪に転生した男。能力は置換する程度の能力。それで体を主にマクロスのバルキリーなどに置き換えて戦ったりする。以前幻想郷を崩壊させかけた前科があり、世界を渡る際には八雲家に一報を入れなくては行けない。幻装・カメリアの兄貴分
幻装・カメリア
幻想郷生まれの転生者。ただの人間ではあるが幼少期から虐待を受けて育ち、とある妖怪に助けられたことで能力が発現、幻想郷を崩壊させかねないと判断されて博麗の巫女に対峙されかけたが機装妖怪の手により命がけで外の世界に連れ出された。
クロタネ
MSパイロット。連邦のエース部隊にいたがジオン特殊実験部隊の少女を助けたことで追われ身となり、そのまま実験部隊の護衛部隊に身を置いた。終戦と同時に姿を消そうとしたが少女に捕食されたことで共に生きることになり、二人でビルドダイバーズ時空へと転移した。愛機はカスタムされた高機動型ゲルググ
裂空の旅人
デオキシスに転生したので宇宙を旅してたらFVsとやりやったことでなし崩し的に対FVsスレに居座ることになった。普段は宇宙を旅して周っている。人外に転生して孤独に旅してたせいか人の心が分からない時がままある
ムスク
かつてアンチゼロやPヘッドと共にFVsと戦っていたウルトラウーマン。シンフォギア世界でひびみくの第三の幼馴染として生まれ育ち、そして独り生き残った。
FVsに滅ぼされたと語っていたが実際の所はどうかわからない。
ザクラ
宇宙警備隊のルーキー。地球に派遣されるぐらいには期待されていたが単独行動中をムスクに狙われ消滅した。