マシュのお兄ちゃん~ENTAKU最強~   作:静かなるモアイ

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馬?俺の旅には必要ない!!

聖杯探索。本来、マーリンが予言した物語のレールではギャラハッド…ややこしいので予言ギャラハッドとしておこう。ランスロットと魔女エレインの息子である予言ギャラハッドが円卓の席に座り、その後直ぐに円卓の中央に万能の願望器であり聖遺物である聖杯が出現。聖杯は中から様々な食材を出現させ、円卓の騎士達に振る舞うと突如として姿を消してしまう。姿の消えた聖杯を探し出す為にアーサー王の名の元に、円卓の騎士は聖杯探索を行い、その中でも童貞……上手く言い換えれば穢れ無き身体をしたギャラハッドが聖杯を見付け、キリスト教信者として最も望まれたとも言って良い純潔のまま神の元に召される事を選んで聖杯探索は終わる。しかし、予言は予言。勿論、予言通りの道筋を歩む世界も有るだろうが、この世界では大きく異なる。

 

と言うのもギャラハッド達はキリスト教ではないし、パロミデスはイスラム教徒ではない。今の時代、キリスト教を信仰してるのはローマ帝国位であり、著書でパロミデスの信仰していたとされるイスラム教は出来たばっかりなのだから。

マーリンの予言が正しい世界では確かにギャラハッド達はキリスト教信者であり、パロミデスはイスラム教からキリスト教に鞍替えしたそうだ。だが、この世界では違う。出発は予言から半年以上遅れ、そしてボールスが脱童貞してしまった為に出発メンバーも変わったのだから。

 

「では王、王妃、ケイ卿、ランスロット卿、ガレスちゃん。行って参ります」

「ギャラハッドの事は私達にお任せください。彼と共に聖杯を見付け出し、彼を救って見せます」

 

白亜の壁が聳える首都キャメロットの城壁前。そこに鎧の上から旅用ローブを纏った青年2人が今正に旅立とうとしていた。長旅に備えてか、2人の側には鞍に旅道具が入った袋を提げられた2頭の馬も居る。

旅に出る青年2人はバーシヴァルとベディヴィエール。2人はギャラハッドと同じく童貞であり、ギャラハッドの命を救うために彼と共に聖杯探索の旅路に向かうのだ。聖杯探索は何が起こるのか分からない。もう、既にローマ帝国に確保されている可能性も有り、中東の何処かに埋葬或いは埋もれてる可能性だって有る。何が起こるか分からない旅路になり、ギャラハッドの寿命が尽きる前に聖杯を発見できる保証も無いのだ。

 

そしてそんな彼等を見送るのは数人の男女。ブリテンの王であるアルトリア、ギャラハッドの保護者であるケイ、ブリテンの王妃であるグィネヴィア、ギャラハッドの実父であるランスロット、そしてランスロットの弟子であるガレスである。

 

「頼むぞ…ベディヴィエール、パーシヴァル。ギャラハッドの旅路に同行出来るのは貴殿2人だけだ」

 

アルトリアが真剣な眼差しでそう告げる。

聖杯はキリスト教の物であり、マーリンの大好きな物。キリスト教関連の為に童貞で無ければ辿り着けず、童貞で無ければ成らない。ベディヴィエールとパーシヴァルの2人は常識人だし円卓の数少ない良心、実力も有りそして童貞!!ギャラハッドと共に聖杯を発見できる資格(童貞)を有しており、今回の探索メンバーに任命されたのだ。

 

「ボールスが童貞だったら、経験を積ませる為に行かせたのですが…」

「アイツ、半年前に女買って卒業したし」

 

史実ではボールスがギャラハッド、パーシヴァルと共に聖杯を発見した。しかし、この世界ではギャラハッドの出発が遅れた事も有ってか、ボールスは残念ながら我慢できずに女を買っては脱童貞。その結果、見事にボールスは今回の探索メンバーから外されてしまったのである。

 

「あれ?ギャラハッドは何処に?」

 

ふと、グィネヴィアがそう告げる。そう、今回の探索の主役はギャラハッドだ。ギャラハッドの寿命問題を解決するために、彼等は聖杯探索へと旅立つが肝心のギャラハッドが此処に居ない。

いや、それは少し違う。ギャラハッドはベディヴィエールとパーシヴァルが出発の挨拶をアーサー王達…見送り組に告げる寸前までは確かに此処に居た筈なのだ。なお、ここのグィネヴィア王妃はアーサー王が少女の為か、予言通りランスロットと不倫しておりグィネヴィアからすればギャラハッドは血の繋がりは無いが最愛の人の息子であり、思う所は多々ある。そこでグィネヴィアはギャラハッドの無事を祈り、嫁入り道具であった四次元空間に繋がる大楯をギャラハッドに授けたのだ。この大楯が聖杯探索の助けに成ることを祈ってだ。

この大楯、四次元に繋がる収納スペースが存在しており、聖杯等のレリックは勿論のこと、日常品も収納できる。グィネヴィアもアルトリアも、ギャラハッドならばこの大楯を使いこなせると思っているのだ。

 

「ギャラハッドはもう行ったぞ。アイツ、飛雷神で飛んで帰れるから、別れの挨拶無しで行ったからな。まあ、アイツらしいな」

 

ケイが空を指差して遥か彼方の空を見上げる。ケイに釣られて他の者も遥か彼方の空を見上げる。上空…それも遥か彼方に彗星のように光輝く青い点が見えており、その点はホウキ星のように青い光りを放出させながら恐ろしい速度で飛翔して遥か彼方に消えてった。

 

「「へ?」」

「アイツ、魔力放出最大出力で行ったな。もう、大陸に着いた頃じゃないか?」

 

ギャラハッド…一足先に大陸に到着する。

 

すると、彼等の目の前に音もなくギャラハッドが瞬時に現れた。ギャラハッドはパーシヴァルとベディヴィエールと違って鎧は纏っていない。実はギャラハッド、魔力放出の魔力操作と結界術を組み合わせ、魔力から鎧を具現化する方法を考案。更に衣類の何処かに雷を示すルーンが刻まれており、それを発生源として電磁メタマテリアルを利用した非対称性透過フィールドを形成する事でバリアーとしてるのだ。

様々な分野に知識を持つ元医大生に魔術とか神秘を覚えさせるとこうなってしまう。なお、ギャラハッドは腰に選定の剣を提げただけだが、ギャラハッドは魔術を応用し大楯を大楯の四次元空間に仕舞う手段を速攻で確立。これにより、瞬時に様々な武装を展開可能なのだ。

 

「飛ぶぞ。大陸にマーキング仕掛けて来た」

「「ギャラハッド!?」」

 

ギャラハッドはパーシヴァルとベディヴィエールに触れる。この状態で飛雷神を使えば、2人も一緒に飛ばされると言うことだ。パーシヴァルとベディヴィエールは瞬間転移の経験が無く、少し慌てる。

 

「王様。終わった後のディナー、お楽しみに」

 

ギャラハッドはそう告げて、2人と共に飛んでブリテンを後にした。馬は置き去りにされ、パーシヴァルとベディヴィエールの心の準備は無しに彼等はブリテンを後にしたのだった。

 

「2人とも…俺みたいに胃を決壊させるなよ!!」

 

麒麟児な教え子に振り回される良心2人を思い、ケイはサムズアップした。

 

 

一方のギャラハッド達が降り立った大陸。東ローマ帝国が統べるヨーロッパを2人の人物が歩いていた。1人は金髪の若い男であり、貴族が着るような立派な装束を身に惑い、腰には宝石で出来た短剣を提げている。

 

「デジャブが崩れるか…はは、ワシが産まれたこの世界は並行世界のワシが居る世界と比べて、愉快な事に成りそうじゃないか」

 

男がそう告げる。

 

「デジャブが崩れる?」

 

男と共に行動する少女がそう問いかける。少女は気味が悪い程にアルトリアに似ており、後ろ髪を2本に分けている。衣類は貴族の少女が旅をする時に纏うような服装をしており、手には剣ではなく何処かマーリンの杖に似た杖が握られている。

 

「そうだ、アルトリア。ワシは魔法で並行世界の事が分かってしまう。だから何が起きてもデジャブるしてしまう。だがな、この世界は違うようだな」

 

男は少女の事をアルトリアと呼んだ。

 

「お前さんを滅び行く並行世界から気紛れでこの世界に招いたのはワシだ。お前さんとは少し違うが、似たような奴がおるな。ソイツがデジャブるを崩してくれたキーマンか」

 

男は空を見上げる。空には青い彗星が飛んでおり、彗星に耳をすませると…

 

『ギャラハッド!!ストップ!!ストップ!!』

『速い!?速い!?速い!?取り敢えず、下ろしてぇぇぇえ!!』

 

男二人の絶叫が聞こえてきた。

 

「行くんですか?魔法使いさん」

 

アルトリアと呼ばれた少女は男を魔法使いと呼んだ。魔法とはどんな資材と時間を擲っても再現できない、現象の事だ。例えばギャラハッドが魔力放出で飛んでも、それは最終的には飛行機を使えば結果は再現できる。魔術を使って相手を倒しても爆弾を使えば再現できる。それらは魔法ではない。

魔法は有り得ざる事なのだ。時を越えたり、並行世界に行ったりと普通は出来ない事なのだ。だが、この男はそれが当たり前のように出来てしまう。故に魔法使いである。

 

「当たり前だろう。ワシの人生は並行世界で初めて魔法に至ったワシのお陰でデジャブの連続だ。だが、それも漸く終わる」

 

魔法使い キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグは青い彗星が飛んでいった方向に向けて歩き出した。

 

「いや、面倒だ。飛ぶぞ」

「魔法使いさん!?」

 

ゼルレッチは指を鳴らし、少女と共に消えた。

 

 

 

 

 

「ワシ、ゼルレッチ。大絶賛就活中の魔法使いで魔法使いの32歳。お前さんの旅に着いていって良い?因みに童貞。此方は知人の弟子だったアルトリアことアルちゃん」

「良いぞ。てか王様そっくりだな」

「お前さんの王様と同一存在だからの。龍じゃなくて妖精だけど」

 

後にパーシヴァルは語る。この冒険は色んな意味で忘れられない事に成ることを。ただ言えたのは、ケイ卿の気持ちが少しは分かった。

 

 




現在の一行。

ギャーさん、キャストリア、青年ゼルレッチ、パーさん、ベディさん。

一行が増え、彼等は素性を旅している医者兼学者として偽り、ローマ帝国に侵入する。

ギャーさん「テルマエは?ルシウスは?何処に!?」
ゼルレッチ「ハドリアヌスの時代は大昔で、今じゃキリスト教が国境でローマ正教は廃れたからの」

しかし、今のローマはテルマエ文化が廃れてしまっていた。風呂?十日に1度に充分!!

ギャー「おっ!テルマエの設計図!?……ニヤリ」

ギャーさん、一大プロジェクトとブリテンの水周り革命を思い付く!?

ギャー「上水道は竹で行い、下水道はローマンコンクリートとレンガを用いて…下水道から汚水が漏れないようにゴムも使ってと」
アグラヴェイン「誰が…此処までやれと言った!?」

ヒロインどうする?期限はブリテンオリンピック開催まで

  • ぐだ子
  • モーさん
  • ガレスちゃん
  • キャストリア
  • 正妻戦争勃発!!
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