雪乃「比企谷君、どういうことか説明してくれるかしら?」
結衣「そうだよ、ヒッキー」
葉山「雪ノ下さんと結衣は受けてくれると言っているぞ」
戸部「ヒキタニくん、お願いしゃす」
八幡「まず、俺には成功のビジョンが見えない。それに俺は恋愛経験がほぼゼロだ。フラレた経験しかない」
結衣「あ、ごめん」
八幡「そんな俺がなにか出来ると思うか?」
結衣「それは…」
八幡「それに、他人の色恋に口出しすると、ロクなことにならん」
雪乃「いいわ、貴方はこの依頼から外れて結構よ」
八幡「葉山、戸部、力になれなくて悪いな。…って、受けるのかよ!」
結衣「こういうのって、なんか素敵じゃん」
雪乃「方針は後日話し合いましょう」
八幡「おいおい…」
葉山「じゃあ、頼んだよ」
葉山と戸部が部室を出る。
結衣「ねぇ、ヒッキー…」
八幡「雪ノ下、由比ヶ浜、悪いな。俺には無理だ」
雪乃「もう貴方はいいわ。私達だけでやってみるわ」
しばらくすると、告白される側の海老名姫菜が奉仕部にやってきた。BLの話を散々したあとに。
姫菜「美味しいの期待しているね」
と言って部室を去っていった。
八幡「やっぱり、この依頼を受けるのやめてくれないか?」
結衣「ヒッキー、何言ってるの?」
雪乃「そうよ。もう受けてしまったわ」
八幡「いや、失敗すると思うんだが…」
結衣「大丈夫だよ。私が全力でフォローするから」
雪乃「期待しているわ、由比ヶ浜さん」
八幡「はぁ、わかったよ。その代わり、覚悟だけはしておけよ」
二人はその言葉の意味がわからなかった。
修学旅行中、めぼしい成果もなく告白の時となる。
葉山は直前に比企谷に相談した時に『戸部の告白は阻止してやる。その代わり、グループは崩壊するから覚悟しておけ』と言われていた。
戸部が薄暗い竹林の中で、海老名の到着を待っている。見えないところに葉山・大岡・大和、少し離れて雪ノ下・由比ヶ浜が隠れている。
時間になり、海老名が到着した。
姫菜「何、戸部っち。私、用事があるから手短にしてね」
戸部「え、海老名さん!お、俺と…」
すると、戸部の後ろから人影が。
??「悪いヒメ。遅くなった」
姫菜「大丈夫だよ。ハチ」
一同驚愕する。人影は、髪を整え眼鏡をかけた比企谷八幡だった。
海老名は眼鏡を外し、比企谷に駆け寄る。
八幡「悪いな戸部。ヒメは俺の彼女なんだ」
戸部「う、嘘でしょ…」
姫菜「ゴメンね、戸部っち。私達、一年の頃から付き合ってたんだ。知ってるのは優美子だけ。優美子に相談してくれたら、こんなことにはならなかったのに」
八幡「葉山、それに雪ノ下に由比ヶ浜、居るんだろ。こういうことだ。だから断ったんだよ」
葉山「どういうことだ比企谷」
雪乃「私達を騙していたの?」
結衣「そうだよ。恋愛経験ゼロって」
八幡「黙っていたのは悪かった。恋愛経験は『ほぼゼロ』な。ヒメは唯一の成功例で、ヒメから告白されたからな」
姫菜「恥ずかしいよ」
八幡「詳しい話は学校で話す。俺たちは今から修学旅行デートなんでな」
姫菜「ばいば~い」
呆然とする面々を残し、二人は去っていった。
帰りの新幹線の中は異様だった。八幡の肩に頭をのせて嬉しそうな姫菜、呆然と見つめる葉山·戸部·由比ヶ浜、何食わぬ顔で姫菜にお菓子を進める三浦、呪詛のように『リア充爆発しろ』と繰り返し言っている平塚…。
続きます。