クソデカ感情抱え込んだ紅魔館組の異変騒動!   作:ライドウ

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今回からフラン編となります。

どうして、八雲 紫が乗っ取られていたのか
どうして、ぬらりひょん達がマリアを邪険にしたのかが分かります!

あと色々とやります。


フラン視点でみる吸血鬼異変
喧嘩別れと小さな女の子


「はぁ、はぁ、ここまで来れば心配いらないっすね。」

 

副メイド長・・・アンナが私を降ろして、座り込む。

私とアンナは、紅魔館から脱出したあと・・・何とか日差しが強くなり始める前に、誰にも見つからなそうな洞窟をみつけ、そこに入り込んだ。

 

「ありがとう、アンナ・・・それにしても。」

 

「・・・レミリアお嬢様の気持ちも分かるっす。マリアを殺しておいて、いい顔をしている相手に不可侵協定を結ぶ。しかも、それは身内がやった事っすよ?」

 

「裏切り者扱いは当然ってわけね。いや、予想はしてたけど。」

 

頬に手をついて、ため息を着く。

レミリアお姉様がああなったのと、私がこんな目にあっているのも全部あの紫のアバズレのせいだ。

 

「あー腹立つ。」

 

「抑えてくださいっす。今ここで私に八つ当たりしてもいいっすけど、血の匂いで獣でも来たら大変っすよ?」

 

「はぁーい。」

 

目線を洞窟の奥に向けながら適当に返答する。

多分だけど、お姉様は私に追っ手を差し向けないだろう。姉妹だからわかるが、だけど・・・もし本当に怒ってるなら。

 

「じゃぁ、どうしろってんのよ。」

 

ただでさえ、紫のアバズレのせいでイライラしていたのに今回のこれのせいで更にイライラし始める。

協定を結ばなきゃ紅魔館は攻められ、結んでもコレだ。

 

「そもそもが、ハンターグリーンとミッドナイトブルーの奴らのせいよ!」

 

アイツらが、お父様に戦争を吹っかけなければ、そもそもが、幻想郷に向かうことなく、マリアが死ぬことは無かった。

マリアが死ななければ、お姉様がああなることは無かったし、私もこんな目にあう必要もなかった。

 

考えれば考えるほど、イライラが増して押さえ込んでいた狂気が顔を見せ始める。

 

「はぁ・・・」

 

やっぱり、マリアの言う通りイライラするのはダメか。

いくらマリアとの特訓で狂気を克服したとはいえ、完全ではない。

イライラが溜まりすぎると、さっきみたいに狂気が顔を出し始めるのだ。

 

「”常に冷静に。”深呼吸、深呼吸。すぅ〜・・・はぁ〜・・・」

 

「マリアの教えっすか?」

 

「ん〜、そう。イライラしたらするようにって言われてた。 」

 

アンナがそう言いながら立ち上がった。

 

「さ、て、と。これからどうするっすか?まさか、紅魔館に帰れるわけがないですし、そもそも幻想郷だと身寄りがないっすよ?」

 

「そうなんだよねぇ。どうしよっかな〜・・・」

 

幻想郷のお金はないし、そもそも幻想郷に知り合いなんて居ない。

 

 

「だぜ?誰かいるのぜ?」

 

 

その声を聞いて、咄嗟にレーヴァテインを作り出し、アンナは双剣を抜剣する。

だけど、入口には誰もいなくて、背後をふりかえっても誰もいない。

 

(どこ!?敵は、どこなの!?)

 

「おーい、下なのぜ。」

 

「「下?」」

 

ちょいちょいとスカートの裾を引っ張れ、その引っ張った張本人を見る。

そこには、金髪金目のかなり幼い女の子が私を見上げていた。

わ、私より身長が低って・・・見た感じ8歳ぐらいだし当然か。

 

「びっ、びっくりしたっす・・・脅かさないで欲しいっす!」

 

「だぜ!?ご、ごめんなさい・・・」

 

「あっああ、怒ってるわけじゃないっすよ!こっちこそごめんっす!!ほーらいい子いい子。」

 

なんというか、8歳の人間の女の子がこんな所にいていいんだろうか・・・手ぶらだけど、いや・・・んー。

 

「そ、そういえば、きれいな羽のお姉さん!」

 

「あっ、私のことか・・・なに?」

 

「さっきの!さっきのひのけん!まほうだよな!!もう1回見せてくれだぜ!」

 

「火の剣?」

 

「多分、レーヴァテインのことっすね。魔力で作り出してるから、魔法って勘違いしてるみたいっす。」

 

「あーなるほどね。はいっ。」

 

女の子の要望通りに、偽物の魔法陣を展開しながらレーヴァテインを魔力で作り上げる。

それを見ただけで、その女の子は大はしゃぎ、とても楽しそうにしている。

 

「お姉さんたち、おうちがないのかだぜ?いえでなのかぜ?」

 

「あーうん。ちょっとお姉様と喧嘩しちゃってね。」

 

「えぇっ!ケンカはダメなのぜ!ちゃんと仲直りするのぜ!」

 

「あー・・・えーと。」

 

さすがにこんな子に、今の私とお姉様との関係を話すのは気が引ける。アンナもそれを理解しているのか、引きつった表情で私を見つめている。

 

(ど、どう説明すれば・・・そ、そうだ!!)

「えっとね、お姉様が私の大切なものを壊しちゃってね。それで喧嘩して家出してるんだ〜。」

 

「そうなのかぜ?ならそのおねえさま?が、ごめんなさいするまでかえらないのぜ?」

 

「う、うん。そういうこと・・・」

 

どうしよう、嘘を教えていると思うととっても心が痛い。

ごめんね、純真なのに嘘ついちゃって・・・

いつか借りは返すから許して・・・

 

 




ガチロリ魔理沙(年齢8歳)登場です。

ちなみにフランが(外見年齢13歳。実年齢■■■歳ぐらい)なので、傍から見るとフランの方が姉のように見えます。

しかし、数年経つと魔理沙の方が勝ち越します。

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