紗桜莉Side
場を盛り上げようとしてたのに、蓮華ちゃんにツッコミ入れられてしまった。まぁさっきまでの険悪な雰囲気はなくなったかなと思っていると……
「姉者」
「えっ?」
「姉者は本当に続けるつもりなのですか?スクールアイドルを」
「当たり前ですの!」
「二人とも…どうしたの?」
「四季の歌を聴いて思いましたの。私ももっと輝ける。更に新しい光を見つけることができるんじゃないかって!」
「だから引き続きスクールアイドルという夢を追いかける…と?」
「…ですの」
「分かりました。では私は全力で姉者に思い知ってもらいます。夢を追いかけることがいかに無駄かということを」
冬毬ちゃんはそう言い残して走り去っていく。
「ち…ち…ちょっと!え…速っ」
うーん、これは私が追いかけるのは無理そうだな…仕方ない
「しあちゃん!追いかけて!」
「了解です!おもりも外しますね!」
おもりを外し、しあちゃんは冬毬ちゃんを追いかけていく
「2人ともすごい身体能力ね」
「あれだけ鍛えてるかのんちゃんが見送るしかないなんて……しあちゃんはあれは別次元だけど…」
「それよりも…」
うん、それは気付いたけど、気付いた上で見逃した。
「夏美ちゃんもいないっす!」
「姉妹そろって消えました!」
追いかけていったって事かな?いや、どうなんだろ?
「心配ない」
すると四季ちゃんがスマホであるものをみせた
「これって…」
「まさか発信器!?」
「今ここ」
「地下鉄の…駅?」
「みたいね」
「あの妹のことを追いかけてるのかしら?」
「行ってみよう!」
「探偵みたいだな!」
「ワクワク!」
「きな子もついていくっす!」
「練習中ですよ!?」
まぁこういうときのかのんちゃんたちは止められそうにないよね
「マルガレーテちゃん一緒に行くよ!」
「なんでよ。私は関係ないわ!」
「関係あるよ。冬毬ちゃん同じグループのメンバーだよ?」
「……全く」
一番ごねそうなマルガレーテちゃんも納得してる感じだし…鬼塚姉妹の追跡開始だね。しあちゃんは…大丈夫かな?
しあSide
「……何処まで付いてくるのですか?」
「え?とりあえず冬毬ちゃんの家まで…折角だからそのまま遊ぼ!」
「……」
呆れた顔してるけど、ダメだったかな?
「しあ、遊ぶとしても帰りが遅くなるのでは?ご家族に連絡は?」
「あ、しておくね。もしもし未唯姉?今日友達と遊んでから帰るから!うん、気をつける!うん、ちゃんと電車に乗って帰るよ!流石の私も茨城から東京まで走って帰れないから」
「常識的に考えても走って帰るのは難しいのでは?」
何か冬毬ちゃんにツッコミ入れられた
紗桜莉Side
「あ……ここ…どこ?」
「茨城」
夏美ちゃんを追いかけて着いた場所は茨城だった。てっきり東京に住んでるかと思ってたよ
「うし…ひさし?」
「牛久だね」
「落ち着く景色っす~」
きな子ちゃんはくるくる回って楽しそうだな~そういえばしあちゃんはそのまま冬毬ちゃんの家に行くとの事で鬼塚家で合流することに
「本当に合ってるの~?」
「間違いなく夏美ちゃんはこの町にいる。今ここ」
「とにかく追ってみよう!」
このまま夏美ちゃんを追いかけることに……それにしてもかのんちゃんが先導し始め、バスに乗る。何か道違う気が…?
「でもなんで夏美はこんなところに?」
「それは…これを見に!」
たどり着いた場所には巨大な大仏が!牛久の大仏はその大きさから有名だよね。
「こ…これは何デスカ!?」
「でかっ!」
「怖いかもっす!」
「本当になんでこんなところに来てるの~?あの子たち」
「ここじゃない」
「え」
「でもかのんはこっちだって」
「いや~せっかく久しぶりにみ~んなと一緒だから記念にって!」
「ギャラッ!?」
「んなことしてる場合じゃないでしょ!」
とりあえずかのんちゃんは反省しようか……
「折角だから記念撮影を……」
「私は帰るわよ!あの2人を追いかけるはずなのに寄り道なんて……」
「まぁまぁマルガレーテちゃん、折角だから面白いこと教えてあげるから」
帰ろうとするマルガレーテちゃんにあることを教え始める私
「あの大仏……本当に動くらしいよ」
『えっ!?』
マルガレーテちゃんだけじゃなく、くぅちゃん、きな子ちゃんまで驚いてる……
「う、嘘よね?」
「嘘だと思うよね。でも本当なんだよ。特別な事が起きないと動かせないの」
「も、もしかして…この大仏に乗り込むっすか!?」
「うん、特殊な訓練を受けた人しか動かせないらしい……」
「と、特殊な訓練……デスか!?」
「それに茨城には色々な噂があって、県庁所在地にある湖は巨大な妖怪が作ったって逸話があったり、茨城県庁は一年ごとに色んな怪人に襲撃にあったり、大洗にある絵馬には何故か女の子絵が描かれていたり、お店に戦車がぶつかった跡があったり……」
『そ、そんな事が!?』
「さ、紗桜莉…先輩…嘘を教えないで…下さい…」
「バレた?」
『嘘だったの!?』
蓮華ちゃん、無理してツッコミしなくて良いからね。
「貴方ね…」
「まぁ大仏の話は嘘だよ」
「驚いたっす」
「流石に動かすことは出来ないデスか……」
『大仏の話は?』
とりあえずみんなで記念撮影をすることに……
大仏を楽しんだ後、今度こそ夏美ちゃんたちの所に向かうことに
「今度は本当に向かっているのよねえ?」
「間違いない。その角を曲がった…そこ」
「そこ…って…」
そこには木造建築の商店があったけど、何だかど派手……
「もしかしてここが…」
「夏美さんの家…?」
「ちょ~っと待て!じゃあ二人ともここから毎日通ってるのか!?」
「おじいちゃんとかおばあちゃんの家かもしれないよ」
「とりあえず確認」
四季ちゃんがスマホを操作すると……
『夏美はここですの~!夏美はここですの~!』
大音量でそんな音が鳴り響いた。
『夏美~!うるさいわよ~!』
「こ…これはスマホが勝手に…ぎゃっ!何ですの~!?で~っかい虫がくっついてますのぉ~!」
出てきた夏美ちゃん……と言うかあの発信器、でかすぎない?全く…今度小さな発信器を開発しておこう……蜂型のを
とりあえず色々と夏美ちゃんから話を聞くことになったけど……
「う…うう…狭いデス…」
「そりゃそうですの。11人にいきなり押しかけられたら」
「まあまあ…」
「まさか夏美ちゃんが本当にここから通っていたなんて」
11人で来たけど、しあちゃんは冬毬ちゃんの部屋にいるらしく、話に参加しない。蓮華ちゃんは慣れないツッコミをし過ぎて疲れて夏美ちゃんの部屋で横たわっている。私とマルガレーテちゃんは一応遠慮して部屋の外で話を聞くことに……
「でもなぜ結ヶ丘に?」
「エルチューバーを極めるなら都会の学校に通う方が有利だと冬毬が…」
「冬毬さんが?」
「はい…」
「冬毬ちゃん夏美ちゃんに言ってたよね。夢を追いかけることが無駄だと知ってもらうって」
「はい。それも全部私が悪いんですの」
夏美ちゃんは語った。昔の姉妹の話を……
夢を語る夏美ちゃんに対して、冬毬ちゃんは夏美ちゃんの夢を応援していた。だけど夏美ちゃんはどの夢も叶えようとしても上手くいかず……中学受験の失敗を機に……
「姉者。次はどんな夢を追いかけるのですか?あ…」
冬毬ちゃんはゴミ箱に捨てられていた夏美ちゃんの夢ノートを見つけた
「ばからしい」
「姉者元気を出して」
「ありがとう冬毬。でももういい」
「まだたくさん叶えてみたいことがあったでしょう?1つダメになったからといって…」
「1つではないですの。2つ3つ…いや全部か」
「姉者……」
「私には才能がないんですの。夢を追う資格もきっとない。夢を追うなんて無駄な行為ですの」
「はっ…」
「あっそれならいっそお金でもためて困らないように生きていこう。お金なら裏切らない。そうこれからはマニーが命ですの」
「マニー」
「そう!大切なのは夢なんかより現実!マニーですの!」
「……夢なんかより…現実」
「え?」
「夢なんて…持つものじゃない」
「それ以来冬毬は一切夢を語らなくなった」
「なのにお姉ちゃんは突然スクールアイドルを始めちゃって」
「マニーよりも…」
なるほどね…マニーにこだわる理由はそういうことだったのか……
「夢を追いかけて…」
「冬毬ちゃんは不服」
「ってことっすよね」
さて、当の冬毬ちゃんの本心はどうなんだろうな?と思っていると…隣の部屋から冬毬ちゃんが出てきた
「騒がしいですね」
「冬毬ちゃん!」
「お邪魔してます…」
「遠路はるばるようこそ」
「冬毬ちゃんは夢を追いかけるなんて意味がないって思っているんでしょ?」
「はい」
「夏美さんはすごく頑張っていますよ。Liellaの心強いメンバーです」
「姉者が夢を追いかけても無意味です」
「そんなこと分からないよ!」
「分からない?何を根拠に?」
「夢を持っているから自分が思っていた以上の力を出せる。できないことや大変なことでも乗り越えられる」
「それはかのん先輩に夢を叶える才能があるからです」
「そんなこと…」
「あれだけの歌唱力を持ちラブライブという名の知れた大会で優勝した。才能がなければできないことですよ」
「それだったら一緒に頑張った夏美ちゃんだって…」
「やめて……」
かのんちゃんの言葉を遮る夏美ちゃん……かのんちゃんの言葉……現実だけど理想が含まれてる……それに…夏美ちゃんからすれば……
「冬毬の言うことは分かる。実際私はLiellaに入るまで何一つ夢を叶えてこられなかったんだから」
「その通りです」
「私だってスクールアイドルを始めた時は半信半疑だった。でも…あの決勝のステージの上で私は最高に感動したの。もう一度あそこで歌いたい。今度は自分が中心になっていつかかのん先輩たちが卒業したあとも頼られるような存在になりたいって!」
「夏美ちゃん…」
「私だけではありませんの。きな子、メイ、四季。2年生の思いはみんな同じなんですの。それが今の私の夢なんですの!」
「皆さんがそんな事を…」
「実は…」
「Me too.」
「まったく…恥ずかしいから先輩たちには言うなって話してたのに…」
「私は…スクールアイドルがどんなものなのか直接入部して学ぼうと判断し行動しました。姉者が今言った夢は可能か不可能か?答えるまでもないと思います」
「あ…」
「ひどい…」
「あんまりじゃね~か!」
「いくら努力してもその夢は叶わないでしょう」
「コノヤロー!」
「待って!」
自分の部屋に戻ろうとする冬毬ちゃんをかのんちゃんが呼び止めた。
「冬毬ちゃん言いすぎだよ…」
「すみません」
「決めつけたら終わりだよ。まだ未来なんて誰も分からないんだから」
「だから…続けてもかまわないと言うのですか?ダメだったら?」
「それは……」
「あなたたちと姉者との関係はスクールアイドル活動をしている間だけになるかもしれない。けれど私はこれまでもこれからもずっと見ていくのです。姉者のことを……もう…傷ついてほしくないのです…姉者に……」
冬毬ちゃんの目には涙があった。傷ついて欲しくないからか……
「それに…かのん先輩の言葉……理想でしかありません……その理想は誰しも叶えられるものでは……理想が人を傷付ける…」
「あ……」
部屋の扉を開け、戻ろうとする冬毬ちゃん。私は……
「いくら努力しても夢は叶わないか……そうではないよ」
「紗桜莉先輩……」
「私だって沢山の事が出来るようになったのは努力したからだよ。夢のため……それは才能だと思う?」
「………」
「才能じゃない。努力したから……私みたいな人がいること分かってる……」
「…それは」
「夢でお腹は膨れないかもね…でも満腹になれることもある。それが何処か分かる?」
「……」
「その内教えるよ」
没ネタと言う名の夢ネタ
冬毬「いくら努力してもその夢は叶わないでしょう」
???「そうかな?だって僕は 『自分を信じている』 もん。自分を信じて『夢』を追い続けていれば、夢はいつか必ず叶う!」
冬毬「誰ですか?このおじさんは?」
紗桜莉「夢に関してこの人が思い浮かんだって作者が……フェイスレス司令だよ」
知らない人はフェイスレス司令で検索を
感想待ってます(因みにしあは冬毬と遊び疲れて寝てます)