新たな星たちと灰色の姫君   作:水甲

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三話は三話で良い話!


13 クーカーとお姫様

くぅちゃんが私たちに見せたいものがあると言い、つれてきてもらった場所には大きな看板があった。

 

「ジャッジャーン!どうデスカ!?」

 

「何これ…」

 

「初ライブを行うにあたって用意したグループ名付きの看板とブレードですぅ!」

 

「ブレードってファンが持つものなんじゃ…」

 

「配りたいと思いマス!私たちを応援してくれそうな人たちに!」

 

と言うかこれを一人で準備したって言うの?それはそれで凄いのだけど…………この『クーカー』ってなんだろう?

 

「この”クーカー”っていうのは…?」

 

「可可が考えたグループ名デス!可可の”クー”とかのんさんの”カー”を合わせてクーカー!」

 

「どうだろう…」

 

「でもトレーニングの合間にこんなもの作るなんて!」

 

「好きですので」

 

好きでここまでか……強い気持ちだね

 

「因みに紗桜莉さんが入ったら、サー!クーカーです」

 

「それもどうかと…………」

 

まぁ現状はクーカーでいいかもね

かのんちゃんはと言うと……

 

「看板はちょっと考えようか…」

 

苦笑いをするのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

それから四人でライブ会場を見に行き、かのんちゃんと一緒に家に帰ろうとするが……

 

「私じゃなかったら可可ちゃんもっと楽だったろうな…」

 

「かのんちゃん……そんなことは……」

 

そんなことはないよと言いかけた瞬間、近くにいた子達の話が耳に入った。

 

『えっ!サニパが!?』

 

『うっそ!』

 

『ほんとだ!急遽参加だって!』

 

なんだろう?と二人で首をかしげてると、さっき別れたくぅちゃんとちーちゃんの二人が私たちのところへと急いで戻ってきた

 

「かのんさ~ん!紗桜莉さ~ん!」

 

「どうしたの?」

 

「大変デス!サニーデス!神津島が生んだスーパースクールアイドル サニーパッション!そのサニーパッションが私たちのフェスに!」

 

「えっ?」

 

これってつまり……ピンチじゃ……

 

 

 

 

 

 

私たちはくぅちゃんの家で少し話し合うことになったけど、大きなポスターを見て、嬉しそうにしていた

 

「はっふぅ~ん!尊い~!ははぁ~!」

 

「家にこんな大きなポスター…」

 

と言うか祀ってるのか…………

 

「当然デス。そもそも可可が日本に来ようと思ったのもこの方々のライブを見たからなのデス!ひまわりのような明るさで心までぽかぽかにしてくれるサニパの太陽 聖澤悠奈様!圧倒的美貌とあでやかな立ち居振る舞いサニパのナイトセクシー 柊摩央様!」

 

「そんなすごい人だったんだ…」

 

「このグループが2人の出るフェスに?」

 

「急遽参加デス!あぁ~サニパ様と一緒のステージに立てるなんて!」

 

「さすが去年の東京代表。レベルが違う」

 

「この人たちが参加しちゃったら1位はきっと…」

 

「当然デス!今回程度のフェスであれば1位は絶対にサニパ!ん?可可とかのんさんがスクールアイドルを続けるためには…」

 

「フェスで1位を取らなきゃだよ?」

 

「あぁぁああああ!」

 

うん、今気づいたんだ…………このサニパに勝たないとダメなのか…………もしもの事を考えて…………

 

「紗桜莉ちゃん、裏工作をしておくか、特に葉月さん辺りにって顔してるよ」

 

ちーちゃん、何で心の声を読むのかな?普通に驚いたけど…………

 

「どうしましょう…」

 

「ライブまであと5日。今から練習をハードにすればいいってわけでもないだろうし。それに可可ちゃんが全部歌うようにしないとだもんね」

 

「ごめん…」

 

「大丈夫デス!かのんさんのフォローはできマス!見ててクダサイ!ほら毎日やっていたら結構できるようになってきマシタ。この調子で続けていればライブの時にはきっと何もかも完璧になっています!」

 

うーん、本当に何とかなるか…………悩みどころだよね~

 

するとちーちゃんがそろそろ帰ると言い、くぅちゃんは電話をしてくるといい、私とかのんちゃんの二人になった

 

「かのんちゃん、背負い込みすぎ」

 

「え?」

 

「さっきから暗いよ」

 

「そりゃ……暗くなるよ…………」

 

うーん、私じゃ届かないか。するとくぅちゃんが戻ってきたので、私はソッと部屋を出て扉越しに二人の話を聞いた。

 

『あの、実はさっきまた千砂都さんを誘ってしまいました。でもやはりダンスがあるからと…でも誤解しないでクダサイ!私はかのんさんと同じステージに立ちたい!その気持ちは変わりません!』

 

『うん。すごく嬉しい。でもね私思ったんだ。このままじゃ1位を取ることってものすごく難しい。そしたら可可ちゃんの夢がここで終わってしまうかもしれない。私のせいで…せっかく上海から来てやりたいことがあってこんな夢に向かって始まったばかりの時に…私のせいで…私のせいで夢を諦めなきゃいけないなんてなったら申し訳なさすぎるよ!やっぱり私は足手まといにしかならない!それが分かってるのにステージに上がるなんてできないよ!ごめんなさい可可ちゃん…ごめんなさい…』

 

『自分のことを悪く言わないでクダサイ。かのんさんに心奪われた私もかわいそうになっちゃいマス。可可の家の人たちはすごく教育に熱心で今までずっと勉強ばっかりでした。可可も特にやりたいこともなくてこれでいいんだろうなこれで正しいことなんだって思ってマシタ。そんな時 出会ったのデス!見た瞬間にこれだって思いました。こんなふうに自分の気持ちや感じたことを自由に歌ってみたい。かのんさんの歌を初めて聴いた時それと同じぐらいワクワクしたんデス。だからもうかのんさんは私にとってのスターなんデス!夢なんデス!元気出してクダサイ。かのんさんと同じステージに立つことは可可にとって夢の一つなんですから』

 

『でも…』

 

『最高のライブにしましょう!』

 

『私…歌ってみる!可可ちゃんがこんなに頑張ってるんだもん!こんな私でも一緒にステージに立ちたいって言ってくれてるんだもん!ギリギリまで自分を信じてやれることを精いっぱい頑張る!』

 

『かのんさ~ん!』

 

『かのんでいい。かのんって呼んでよ』

 

二人の一歩が踏み出せたかな?さて、裏工作をするとか言ってないで……二人のサポートのために…………

 

 

 

 

 

 

もうまもなく本番に近づき、最後の練習

 

「偉い偉い!短期間でここまでできるなんて本当にすごい!」

 

「もうむりぃ~!」

 

「苦しいデス!」

 

「上出来!上出来!」

 

「さぁ二人とも!これに座って!」

 

私はマッサージチェアを二つ並べて見せた。

 

「もうひとつどこから?」

 

「理事長に交渉してね。借りてきた!」

 

肩こりに悩んでたみたいだったしね。

 

「何か紗桜莉ちゃん、学校を裏で牛耳ってる?」

 

「まさか~」

 

「裏で牛耳ってるというより、もっと別な感じが」

 

「裏世界のお姫様デスカネ?」

 

「それ、誉めてる?」

 

「さて、とりあえずいよいよ本番だね!」

 




いい感じに次回へ!

裏世界のお姫様…………後々の話でそこら辺の事を…………

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