新たな星たちと灰色の姫君   作:水甲

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今回の話はかのんとマルガレーテの成長を感じられる話だったりもします


32  新しい扉を!

マルガレーテちゃんが歌い分けとフォーメーションのチェックをすることになり、早速二班を見ることに…私たちはそれを見ながら、お互いの練習のチェックをしていた

 

「大丈夫でしょうか?」

 

「大丈夫って?」

 

「その…私達は私達で練習してて?」

 

「大丈夫だと思うよ。変に気にしたりして本番で失敗しちゃったらね」

 

「そうなんですか…」

 

それにマルガレーテちゃんの様子を見る限り、根は真面目だからしっかりと見てるからね

 

「あの、私達の大会はいつでしょうか?」

 

「丁度ラブライブ地区予選の前日。1日で終わる予定だけど、ソロアイドルの大会は予選とかなくいきなり全国大会みたいなものだからね」

 

今だとラブライブにソロで出場する事もあるから、ソロアイドルの大会は人数はそこそこだけどその分、レベルがかなり高いからね

 

「しあちゃんも気合い入れていくよ」

 

「はい!」

 

気合い入れての練習が終わり、私達は休憩しながらLiellaの全体練習を見ることに

 

「全員一旦立ち位置は今立ってるところで!じゃあいくよ!」

 

ダンス練習をする中、きな子ちゃんと夏美ちゃんが少し遅れ気味だった。

 

「はぁ~キツいっす~」

 

「大会に向けてとなるとやっぱりハードですの」

 

「みんなで同じ練習って、凄く新鮮だね」

 

そんな中、マルガレーテちゃんだけは何だか迷っていた。あの様子だと……

 

「マルガレーテちゃん、どうだった?気になってるところあったら教えて?」

 

「…そうね。じゃあはっきり言うけど…きな子先輩は目立たないポジションに置いた方が良い」

 

「えっ!?」

 

「夏美先輩も冬毬の隣じゃ力不足」

 

「ナッツ!?」

 

「動きのレベルが違いすぎて悪目立ちしてる」

 

「「………」」

 

「ま、まぁまぁ、じゃあどうしたらいい?みんなが輝ける。マルガレーテちゃんの理想の形を教えて?」

 

「私が決めるなら…こうね」

 

マルガレーテちゃんが見せたのはきな子ちゃんと夏美ちゃんを目立たない後ろにしたフォーメーションだった

 

「これって……」

 

「2人を目立たない位置に立たせるってこと?」

 

「えぇ……別にそうしろって言ってるんじゃない。決めてって言うからそう判断しただけ」

 

ふむ…なるほどね…

 

「受け止めるっす…」

 

「きな子ちゃん…」

 

「何処に立てば良いんですの?」

 

「じゃあ2人は両端に」

 

とりあえずマルガレーテちゃん提案のフォーメーションで行うことに……

 

「あの、喧嘩始まりませんよね?」

 

「大丈夫だと思うよ。マルガレーテちゃんも気を遣いながら提案してたし、かのんちゃんも反論しなかったしね。いやーかのんちゃん、成長したな~」

 

「成長と言いますと……去年までは?」

 

「大体反論して拗れたり…」

 

「去年は色々とありましたからね……」

 

さてここからかのんちゃんはどうするのか?そして、きな子ちゃんと夏美ちゃんの選択はどうなるかな?

 

 

 

 

 

 

それから家でお風呂の後のコーヒーを飲みながらありあちゃんのお菓子作りを見ていると

 

「これはいいかも~」

 

完成した所でかのんちゃんがお風呂から上がった。

 

「出来たの?」

 

「マルガレーテちゃんのお陰で大成功!ザルツブルガーノッケルン!」

 

「ノッケルン?」

 

「スフレみたいな感じ?」

 

「わぁ!食べたい!」

 

「待って!教えてくれたマルガレーテちゃんが先!」

 

「部屋にいるのかな?」

 

「酷いんだよ~マルガレーテちゃん、今日は教える気分じゃないって、部屋に篭もりきりで」

 

多分昼間の件を引き摺ってるんだろうな~

 

 

 

 

 

 

 

かのんちゃんはマルガレーテちゃんの様子を見に行き、私もついて行く。

 

「マルガレーテちゃん、ありあがお菓子、味見して欲しいって!」

 

「……やっぱり私が決めない方が良いと思う。確かに外から来た私の方が冷静な判断が出来るかもしれない。でもそれが良いことなのかしら?」

 

「……」

 

「3人のユニットだった時、歌っていて分かった気がした。技術も大切だけど、スクールアイドルには同じくらい心も大切だって…スクールアイドルにとってみんなの心が1つになることが何よりも大切。誰か1人が優れていても、全員の足並みが揃わないといいライブは生まれない」

 

「マルガレーテちゃん…」

 

「だから私じゃ…」

 

マルガレーテちゃんが何か言いかけた瞬間、かのんちゃんがマルガレーテちゃんに抱き付いた

 

「ちょ!?かのん?」

 

「うーーー!嬉しいよ~」

 

「何泣いてるのよ!」

 

「マルガレーテちゃん、そこまでスクールアイドルの事を分かってくれていたなんて!」

 

「はぁ?」

 

「私達みーんな!マルガレーテちゃんの事大好きだからさ!」

 

「分かった!分かったから!紗桜莉!どうにかしなさいよ!」

 

「うーん、放置で!」

 

「何でよ!」

 

とりあえずマルガレーテちゃんはかのんちゃんにテッシュを渡して落ち着かせる

 

「全く……」

 

『マルガレーテちゃーーん!お客さんだよー!』

 

かのんちゃんが落ち着いた時に、ありあちゃんからそんな呼び声が……私達は下に降りるとそこには……きな子ちゃんと夏美ちゃんの姿があった。訪ねてきた理由は……

 

「練習?」

 

「きな子が年上だとか一切気にせず」

 

「思い切り指導してほしいですの」

 

「今日はもう夜よ?」

 

「関係ないっす!」

 

「きな子先輩…」

 

「地区大会で力になれないこと、想像するだけで悔しくて悔しくて眠れないっす!みんなと平等に……みんなと同じ気持ちで!何より自分に負けない姿でステージに立ちたいんっす!」

 

「だから私達は食らいついていきたい!」

 

「……」

 

「夜は少し冷えるよ」

 

そう言ってかのんちゃんはマルガレーテちゃんの練習着を渡した。

 

「あんたも来なさいよ」

 

「私はいいや」

 

「えっ?」

 

「私はもう行かない」

 

「どういうこと?」

 

「聞くなですの」

 

「かのん先輩がLiellaにいられるのは今年で最後!」

 

きな子ちゃんたちはマルガレーテちゃんを引っ張っていく。それを見届けたかのんちゃんは……

 

「いってらっしゃい」

 

「本当に2人とも成長したね」

 

「紗桜莉ちゃん…」

 

「かのんちゃんは何でもかんでも多干渉せずに見守るようになったし、マルガレーテちゃんもユニットを通してみんなの気持ちを考えるようになって……」

 

「紗桜莉ちゃんだって…」

 

「私は大して成長はしてないよ。まぁ今年は見守ることに徹していたしね」

 

「そうだね!」

 

 

 

 

 

 

 

そして数日後、私、蓮華ちゃん、しあちゃんは舞台袖でLiella!のステージを見届けようとしていた

 

「今年もラブライブが始まる!私達3年生にとっては、最後の大会」

 

「最後……」

 

「今まで大会を連覇できたグループはいない」

 

「私達が初めてになるよう、目指すのは今年も優勝!」

 

『はい!』

 

「マルガレーテちゃん!本番前に一言貰っていい?」

 

「………千砂都先輩は3年生最後の年と言ったけど、私達下級生にとっても最初で最後のラブライブになる!理由はたった一つ!11人で優勝を目指せる瞬間はもう二度とないからです!この11人で歌える唯一の大会……その中でみんな、常に努力を怠らず、全員が手を取り合って前を向いている。その姿勢の大切さを……きな子先輩と夏美先輩から私は学びました!ありがとうございます!私は自分と冬毬が入ったことでLiellaがより一層凄くなったことを感じて欲しい!より繋がった強い気持ちをみんなに届けたい!最高の瞬間を!今ここに!」

 

「さぁ!11人で新しい扉を開いていくよ!」

 

そして始まるLiellaのステージ…対立もない最高の形となった11人のライブ……

 

「凄いです…」

 

「そうだね…そして私達も」

 

「はい!今度は14人で!」

 

 




次回のきな子ちゃん回は、きな子が新部長になるのか?それとも生徒会長になるのか?はたまた別の話になるのか? 感想待ってます
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