かのんside
「あれ?かのんだけ?」
「うん、そうだよ」
まだ私しか来ていない部室にすみれちゃんがそんなことを聞いてきた
「可可ちゃんはもう少ししたら来るって、ちぃちゃんは音楽科の用事が終わったらで」
「紗桜莉は?」
「紗桜莉ちゃんは……何か頼まれ事されてたから、今日は来ないかも」
「頼まれ事?」
「クラスではお姫様だって言われてるけど、学校中では便利屋さんみたいな感じで」
「そう言えばあの子……変に何でもできるわね……未だに生徒会長の椅子がマッサージチェアらしいし」
「あ、あはは……まだ直してなかったんだ」
「そもそもあの子って……どんな感じなのよ?」
「え?いい子だよ」
「いや、そうじゃなくって……あんまり過去とか話さないし……私も後々聞いたのは事故の件と足の件とソロアイドル目指してるくらいだし」
そう言えば確かに……紗桜莉ちゃんって一人でいるときって何してるんだろう?
「ねぇ、かのん」
「すみれちゃん、分かってるよ……」
「「紗桜莉ちゃんについて調べよう!」」
こうして今日の活動は紗桜莉ちゃんのことを探ることになった
可可ちゃんに事情を話して、三人で紗桜莉ちゃんを探すと、中庭で何かしていた
「何をしてるデスカ?」
「あそこの木って、毛虫とか多かったよね?」
「あの子のことだから…………伐採?」
いやいや、そんな……でも『毛虫が出る→なら木を切ろう』ってやりそうな感じがするのはなんでだろう?
「…………」
紗桜莉ちゃんは木を蹴ると、上から毛虫が落ちてくる。その毛虫を丁寧に拾うと…………
「えい」
「瓶に入れた?」
「何処かに捨てるのかしら?」
「毛虫でも殺したりせずにか……やっぱり優しいね」
「そうね。ほら、他の害虫とかも…………」
「害虫……集めて……まさか……いやいやまさかそんなことあり得るわけないデス」
何で可可ちゃん、怯えてるのかな?
「まさかと思いますが……紗桜莉は……あの生徒会長を」
「なんでそうなるの!?」
「あんた、考えすぎじゃないの?」
「知らないのデスカ!中国に伝わる恐ろしい……いえ、口に出すのも恐いデス」
一体……なんなんだろう?
「ほら、移動するわよ」
次の場所は……生徒会室?
「中に……入れないか」
「仕方ないわね」
「まさか……毒をもりに」
可可ちゃん、その発想から離れようよ
「何をしてるんですか?」
不意に声をかけられ、振り向くと葉月さん!?
「えっと……」
「ちょっと……」
「今すぐ逃げるデス!じゃないと……紗桜莉に毒を……」
「はぁ?」
「どうかしたの?」
すると生徒会室から紗桜莉ちゃんが出てきた。可可ちゃんは紗桜莉ちゃんの両肩を掴み……
「ダメです!毒殺なんて」
「はい?まぁいいか、生徒会長、毛虫とかとりあえず集め終えたよ」
「ありがとうございます。それで回収したのは……」
「とりあえず殺虫剤で……まぁ可哀想だけど毒性が強いから」
「「「どういうこと?」」」
「中庭に毛虫が多く、調べたら毒性が強い毛虫みたいで、業者に頼もうとしたのですが、彼女がそういうことが得意らしいので」
「まぁあそこは色々とね。人が集まりやすいし、虫が多いと大変だからね。今回は利害が一致したの」
「本当にあなたに頼むのは……」
「はいはい、いいよ。こっちもこっちで許可をもらった上でやれたんだし」
えっと、普通に良いことをしていたと言うことでいいのかな?
「と言うか何でもできるわね。紗桜莉って」
「いやいや、苦手なこともあるよ。ハッキ…………人のパソコンに侵入したりとか…………」
「「「「………………」」」」
紗桜莉ちゃん……何か優しいけど恐いんだけど…………
後々、紗桜莉ちゃんのお姫様の呼ばれ方に……灰色のお姫様とつくのであった
因みに可可ちゃんが怯えていたのは、中国に伝わるあるものです
感想待ってます