かのんちゃんに近くを案内してもらうことになったけど……
「はい、ここの公園で日向に当たると気持ちいいんだよ」
「そうなんだ。確かに自然も豊かだしね」
「ここの神社、人気がないから一人でボーとするのに打ってつけなんだよ」
「へ、へぇ」
「ここの喫茶店、静かでいいんだよ」
「いや、ちょっと待とうか」
いい加減ツッコミを入れたくなったよ。
「どうしたの?」
「あのさ、案内してくれるのはいいけど、何か色々と片寄ってない?」
なんというかお年寄りの人が行くような場所なんだけど…………
「もっとこう街とかの方で……」
「えっと……その……ね。なんというか人混みが苦手で」
「そうなの?」
「うん、何て言うか疲れちゃうんだよね」
人混みで疲れちゃうか。かのんちゃんのあの問題から来てるのかな?
「だからごめん!ちゃんと案内したいけど……」
「いいよ。無理にやらせたら悪いし……私は人が嫌がることはさせたくないし」
「紗桜莉ちゃん…………」
「まぁさせたくないだけだけどね」
「うん、それを言わなければ良かったよ…………お願いだから犯罪だけは起こさないでね」
「ひどいな~私は犯罪に手を染めたりはしないよ」
「……ピッキングは犯罪にならないのかな?」
かのんちゃんのぼやきを無視して、これからどうしたものか……特にやることない…………部屋の片付けも終わったし…………
「そう言えばやりたいことがあるんだよね?」
「うん、そうだよ」
「その紗桜莉ちゃんが憧れた人ってどんな人なの?」
「どんな人か…………」
会って話したことはないけど…………あくまで私の印象から言うとすれば…………
「天使みたいな人かな?」
「天使?」
「うん、あくまでそう思っただけなんだけど…………歌う姿は神秘的で…………白い翼が見えたかな?」
だから天使という訳じゃないんだろうけど……
「それに笑顔がすごい惹かれるの…………」
「そんな人が本当にいるの?」
「うん……でもその人はあんまり配信とかしないし、したとしても期間限定だから…………違法で動画をあげても直ぐに消されてるし…………」
「そんなに厳しいんだ……」
「厳しいんじゃなく……ただ正しいことをしてる感じかな?」
本当に私のイメージだけど…………でも本当にまた会いたい。ただ今度はスクールアイドルとして…………
「さて帰ろうか……」
「天使みたいな人か…………本当にどんな人なんだろう?」
次の日が入学式ということで、私は早めに寝る。そんなときに見た夢は…………私だけじゃなく……かのんちゃんと一緒にあの人にあっている夢だった。あの人は……変わらない笑顔で私たちを出迎えてくれた…………
流石に夢だよね。あの人が前に見たときより変わってないって…………
夢から覚めて一人でため息をついた。
「明日から始まるんだ…………」
私にとって大きな一歩をようやく踏み出せる。困難はあるけど……それでも私は乗り越えていきたい…………
「それが私が貰ったものだから…………」
あの日、あの人から勇気をもらえた気がする。その勇気を生かさないと!
イマイチスーパースターの時系列が分かりませんが…………紗桜莉ちゃんの憧れの彼女は二十歳位かな?