新たな星たちと灰色の姫君   作:水甲

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今回合間に紗桜莉が……


39 すみれちゃんの良さ

とりあえず準備も終わらせて、かのんちゃんたちの練習を見に来た私。今回の課題に対応できるすみれちゃんがセンターか。それなら安心できるかな

 

「ん?あれ?これってもしかして…」

 

「どうしたの?」

 

「あなたが歌わなければ始まりませんよ」

 

いや、動揺しすぎな感じがするけど…………

 

「ちょ…ちょ…ちょっと待って!」

 

「どうしたの?」

 

「いやその…つかぬことをお聞きしますがこの位置というのはもしかして…」

 

「センターだよ」

 

「今回の課題のところだし一番目立つところで歌ってもらった方がいいと思って」

 

「可可は反対でしたが…」

 

「えっ?えぇぇええええ!?」

 

まぁすみれちゃんが驚くのも無理もないよね。今まで無縁だったし…………でも私的には何で?って思うけど…………

 

「今?」

 

「だ、だって私よ!?私がセンターでいいったらいいの!?」

 

「うん。だからさっき言ったでしょ」

 

「い、いや…でも…」

 

「やはり替えた方がいいのではないデスカ?」

 

「どうしてそう思うのです?」

 

相変わらず……くぅちゃんはもう少し当たりの強さをどうにかできないかな?とりあえず一回叱っておこう

 

「この人は今までも真ん中に立つことができずにここまで来たのデス。それはやはり向いてないからというか…」

 

「それ言ったら私だって歌えなかったよ?」

 

「わたくしはステージに立って歌うことも初めてに近いですし…」

 

「ですが…」

 

「今までは今まで。大切なのはこれからだよ」

 

「そうそう。Liellaと同じでこれからいろいろ始まっていいんじゃないかな」

 

「まぁお二人がそう言うのでしたら…とにかくセンターに立つ以上は真面目にやるのですよ!スクールアイドルを甘く見たら承知しません!」

 

「分かってるわよ!ショービジネスの世界で生きてきた私を何だと…」

 

「それが甘く見ているというのデス!今年のラブライブは特に難しい戦いデス!本気で頂点を目指すつもりでいてクダサ~イ!」

 

「わ、分かってるわよ……」

 

「はいはい、そこまで」

 

とりあえずくぅちゃんの頭を軽く小突いた

 

「紗桜莉さん……」

 

「くぅちゃん、すみれちゃんの実力は知ってるよね?」

 

「…………」

 

「ここ最近……というより前々から思っていたけど……当たりが強いのはどうしてなのかちゃんと話せる?」

 

「…………すみません」

 

理由は話せないと……まぁ注意だけしておけばいいかな?後で何かあったらどうなるかわからないけど…………

 

ちょっと揉めたけど、かのんちゃんたちは練習を再開するのであった。

 

 

 

 

 

 

練習が終わり、すみれちゃんは用事があると言って家に帰り、残った私たちでくぅちゃんから改めて話を聞くことにした

 

「そんなに心配?」

 

「いえ…そういうわけでは…」

 

「すみれさんはセンターを担当したことはないのですか?」

 

「いつも自分が前に出るみたいなことは言うけど実際に任せようとすると私とかちぃちゃんとか可可ちゃんに振ってくるし…」

 

「やりたくないのでしょうか?」

 

「多分自信がないんだろうな。今までのことがあるから……でもこの5人で本当に勝とうと思ったら全員が同じぐらい力を見せて全員がセンターだってくらいの気持ちがないとダメだと思う。だから可可ちゃんも応援してあげてよ。きっと本気になれば誰も敵わない力を発揮すると思うんだ、すみれちゃんって」

 

「応援デスカ?」

 

「うん。ああ見えて気にしていると思う。スクールアイドルのことで可可ちゃんを怒らせちゃったこと」

 

何だかんだ色々と気にしちゃう子だからね……すみれちゃんって…………それにしても何だかここ最近くぅちゃんがスマホを見つめていることが多いけど……どうしたんだろう?

 

 

 

 

 

 

そして次の日、くぅちゃんは昨日までとは違って、何故かすみれちゃんに衣装を作ると言い出した。何か心境の変化?それともすごく努力しているすみれちゃんの姿を見たのかな?

 

一度動画を録って、みんなに見てもらうことになった。私もできる限り協力しつつ、池の掃除をするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

かのんside

 

教室で作詞をしつつ、パートを振り分けていた

 

「うん。やっぱりここもすみれちゃんが歌った方がいいよね」

 

「かのんちゃん」

 

「あっおはよ。どうだった?動画」

 

「うん…それがね…」

 

何故か歯切れの悪いちぃちゃん。何かあったのかな?

 

 

 

 

 

 

すみれちゃんに聞かれないようにと中庭のベンチで話を聞くことにした私。

 

「替えた方がいい?」

 

『あ、錦鯉!』

 

「うん。歌の内容はすごく評判良くてね、みんな”大好き”とか”これなら予選突破できるよ”とか言ってくれるんだけど…」

 

『流石にテレビみたいに外来種とかいないか……』

 

「センターは違う人がいいっていうの?」

 

「うん。かのんちゃんとか恋ちゃんとかの方がいいんじゃないかって」

 

『あれ?何か変な感触が……』

 

「それは今までがそうだったから何となくそう思うだけなんじゃないの?」

 

「私もそう言ったんだけど…」

 

『誰よ!カミツキガメを池の中に放流したのは!?』

 

「”友達に聞いてもみんな同じ意見”、”気負いすぎちゃっててちょっと”、”予選突破を考えたら替えるのも手かなあ”」

 

『と言うかよく見たら、大量にカエルの卵も……これ見たらタピオカなんて……』

 

「どうしたらいいと思う?」

 

「そんなの決まっているでしょ」

 

いつの間にかすみれちゃんが後ろにいた。もしかしなくても……聞かれていた?

 

「すみれちゃん…」

 

「この学校のスクールアイドルなんだからみんなの意見に従うのが当然でしょ。そもそもショービジネスの世界を歩いてきた私がラブライブなんていう素人の大会の予選くらいでセンターやるのはおかしいって思ってたの。私の出番は決勝に取っておくわ」

 

すみれちゃんは悲しそうな顔をして、その場から逃げ出す。

 

「すみれちゃん待って!」

 

逃げようとするすみれちゃんの前に可可ちゃんが道を塞いだ

 

「何逃げようとしてるデスカ!可可は反対デス。一度決めた以上あなたがセンターをやるべきデス!」

 

「はぁ?」

 

「聞こえなかったのデスカ!衣装も作ったのですよ!誰が何と言おうと関係ありません!センターをやるべきデス!」

 

「可可ちゃん……」

 

『何でこうザリガニとか普通にいるのよ……』

 

「無理よ…そんなこと言っても分かってるの!どうせ最後はいつも私じゃなくなるんだから!」

 

「すみれちゃん!」

 

『あ、何か金庫見つけた……』

 

すみれちゃん…………

 

 

 

 

 

 

 

屋上で練習をするけど、すみれちゃんの姿はなかった。

 

「来ないね。すみれちゃん」

 

「うん……」

 

「やはりセンターのことをはっきりすべきなのでしょうね」

 

「恋ちゃんはどう思う?」

 

「難しい問題ですね。すみれさんのレベルは歌もダンスも高いところにあります。ただグループの中で一番かと言われると…」

 

「歌はかのんちゃん」

 

「ダンスはちぃちゃん。優雅さは恋ちゃんが一番だし華やかなところは可可ちゃん」

 

「すみれちゃんにはどれも備わっているけど…」

 

「だからなのでしょうね。今まで希望が叶わなかったのは」

 

「うん。だからこそすみれちゃんがセンターやるべきだと思う。だって実力では全く引けを取ってないんだから」

 

「かのんちゃんが分かってるなら……大丈夫だと思うよ」

 

すると池の掃除を……と言うか気になってたけど何か大変だった紗桜莉ちゃんがそう言って屋上にやって来た

 

「確かにかのんちゃんたちはどれか一つに特化してるけど…………すみれちゃんはそんなかのんちゃんたちを越えるくらいの実力を持ってる」

 

「それって……」

 

「動画を見た人は……と言うより今まですみれちゃんの良さをわからなかった人たちは……気付けてなかった……ううん、悪い言葉に囚われていたんだよ」

 

「それって……」

 

「器用貧乏……悪い言葉に囚われてるけど…………でも別の言い方をすれば……万能型。全部備わっているからこそ実力が高いんだよ。それに気付けているかどうかだね」

 




すみれちゃんは本当に実力が高いと思う

なお、カエルの卵って本当に…………

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