新たな星たちと灰色の姫君   作:水甲

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51 私が目指す意味

次の日の学校でも、クラスの子たちにステージは何処にするのかと聞かれ、体育館と答えたら欲がないと言われたかのんちゃん。

 

「どうしよ~?」

 

中庭で私、かのんちゃん、すみれちゃんの三人で話していた。まぁ欲がないのもしょうがないけど……

 

「だから言ったのよ。地味すぎだって」

 

「でもみんな冬休みだし外だといろいろ大変だと思って…」

 

「アンタは気を遣いすぎなのよ。もはやLiellaはこの学校の代表よ?ワガママ言うくらいでいいんじゃないの?」

 

「すみれちゃんはいいよね~そういう性格で」

 

「どういう意味?」

 

「まぁすみれちゃんの言う通り、遠慮しすぎと言うか……と言うかこの同好会は遠慮がちな人が多いんだよね」

 

かのんちゃんはもちろんのこと、ちーちゃん、恋ちゃんも割と遠慮がちだもんな~

 

「私は本当は歌えるだけで…」

 

「そこがかのんちゃんの良いところであり、悪いところでもあるよね」

 

そんなことを話していると、くぅちゃんが木の棒をついて疲れきった姿でやって来た。

 

「うぁ~…ダメだったですぅ~…ぱたり~…」

 

「可可ちゃん!?」

 

「どこ行ってきたの?」

 

「ありとあらゆるライブ施設をあたりましたがスクールアイドルには不向きだろうと皆さん申し訳なさそうに…」

 

「確かにこの周辺はもともとスクールアイドルになじみは薄いし」

 

「でもそろそろ決めないと」

 

「うん。家に帰って一晩考えてみるよ」

 

「仕方ない……私も思い当たるところ探してみるよ。とりあえずかのんちゃん、帰りが遅くなること言っておいて」

 

「分かった」

 

さて、とりあえず候補になるところを探してみるかな。

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず候補になるところを探すけど……うーん、どうにもピンと来ない。

 

渋谷の街を一時的にお借りすると言う手もあるけど……交渉がめんどそうだな……

 

「あの……」

 

ちゃんと明確な利益やらなんやらを上手く伝える必要があるし……

コネとかあれば楽だけどな…………

 

「すみません……」

 

「ん?」

 

あれ?さっきから声をかけられていた?振り向くとそこには……確か昨日お店に来ていた子?

 

「どちら様?」

 

「えっ?あの、覚えてないですか?」

 

うーん、昨日も思ったけど、見覚えはあるけど……名前とか出てこない。誰だっけかな?

 

「あ、すみません、自己紹介がまだでした。私は薊蓮花と言います」

 

「どうしよう……名前聞いてもピンと来ない」

 

「あぅ……そうですよね……相花さんからしてみたら……私なんて……あの時も私の偶然が重なっただけですし……

 

「えっと……」

 

「ふふ、全国でもどうせ初戦敗退……ふふ」

 

何だか面白い子だな……あれ?全国?何だか思い出してきた。この子は確か……

 

「ソロアイドルの大会で優勝した……」

 

「思い出したんですか!?」

 

「まぁ」

 

言えない……あの時はショックが強すぎて、周りが目に入らなかったことなんて……

 

「えっと……それで何か用があったんですよね?」

 

「いえ、今日はこれぐらいで……それでは!」

 

物凄く明るい笑顔で帰っていくけど……本当になにしに来たんだ?まぁいいか。帰ろう。

 

 

 

 

 

 

帰ろうとすると、かのんちゃんがサニパの二人と一緒にいるところを見掛けた私。気になり、影に隠れて聞き耳を立てた。

 

「意味?」

 

「はい。みんなは”優勝だ。勝ったら全国だ”とか言うんですけど私は歌で勝ったり負けたりってあんまり…」

 

「じゃあ私たちに負けても平気ってこと?」

 

「いえ。いい歌を歌いたいって気持ちはあるんです。みんなとたくさん練習して最高のライブを目指したい。でも私ずっと歌えないかもって不安があったから自由に表現できるだけでもう本当はそれだけで幸せで…」

 

「なるほどね」

 

「君の言うことは分かるよ。歌は競うものじゃないかもしれない。自分一人でも楽しめるしねだとしても競い合うことでより高め合うことができる。実際ラブライブが行われることによってスクールアイドルのレベルは格段に上がったと言われてるんだ」

 

「そうですか…」

 

「納得いかない?」

 

「いえまだそこまで気持ちが…」

 

「大丈夫。ラブライブで歌えばすぐ気付くはずよ。なぜみんな勝ちたいか」

 

うーん、やっぱりかのんちゃんの問題は……欲だよね~

 

「気持ちの強さか」

 

欲って言うのは悪い方向に考えてしまうけど、でも気持ちを強くするためには必要なものだし……だとしたら……

 

「様子を見て、考えるか」

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、かのんちゃんからステージの構成について話が出た。

 

「今回のテーマは”星”でどうかな?」

 

「星?」

 

「うん!そのイルミネーション見ながら思ったんだ。満天の星を体育館いっぱいに作り出せたら素敵だなって」

 

「絶対きれいデス!」

 

「結ヶ丘スターってわけね」

 

「いいと思う!」

 

「でもこの規模だとすぐに準備に取りかからないといけませんね」

 

確かに今からなら間に合うはずだけど、すると突然部室のドアが開かれ……

 

「そこまで!」

 

「えっ?」

 

「ステージのことは私たちに任せてかのんちゃんたちは練習に集中!」

 

「でも…」

 

「準備に忙しくてちゃんと歌えなかったりしたら私たちが後悔するの」

 

「私たち1年生だけだからさ他の部活が大会に出たとしてもすぐ負けちゃうんだよね」

 

「その中でかのんちゃんたちはここまで頑張ってる」

 

「かのんちゃんたちはこの学校の希望なんだよ。だから応援させてほしいの」

 

「みんな…」

 

「紗桜莉ちゃんも手伝ってほしいけど……いいかな?」

 

「まぁ私も今回は裏方だからいいよ。と言うわけでかのんちゃんたちは練習頑張れ!」

 

「うん!」

 

かのんちゃんたちを見送り、早速準備をしようとすると……

 

「あ、ごめん。準備する場所は体育館じゃないんだ」

 

「へ?」

 

「実は……」

 

なるほどね……事情を聞く限り、私と同じ考えか

 

「交渉とかお願いできないかな?」

 

「まぁこうやって頼まれた以上はやらないとね……私も同好会の……」

 

一員だからと言おうとしたけど……あることを思い付いた。時間が足りるかわからないけど……やる価値はある!それに……これは……願いでもあったからね

 

「交渉を任されたけど、私からもお願いしたいことがあるの」

 

「え?」

 

「実は……」

 




ようやくオリキャラの名前判明……

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