蓮華side
「後はここのステップを覚えれば、いい感じになると思うよ」
「なるほどね。流石は蓮華ね」
桜花さんは笑顔でそう言うけど……
「またあの子、偉そうに」
「と言うか自分が出来るからって、何だか上から目線な感じがしない?」
心ない声が聞こえるけど、私は気にしないようにしている。前に桜花さんが……
「スクールアイドルと言うより、多人数で集まる活動だとあぁ言う声が聞こえるけど、気にしないでいいわよ」
と言ってくれた。確かにいちいち気にしていても仕方ないことだし……私は桜花さんの言う通りに気にしないようにしたのだった。
そんなある日の事……桜花さんにある頼まれ事をした。それは……ある子の練習を見てほしいだった。
「桃と言います。よろしくお願いします……」
「うん、よろしくね。とりあえず一通りやってみようか」
私は桃の練習を見ていく……
桃はそつなくこなしていく。最初の頃は少しだけ指摘したりしていたけど……ある日の事…………
「ダンス練習をやらないですか?」
「うん、見てて思ったけど、桃は暫くはダンスの練習はしない方がいいよ」
「ど、どうしてですか?」
「オーバーワーク気味だよね?」
「!?」
ここ数日の練習を見てて、私は彼女の動きの悪さに気がついた。なんと言うか……痛みを我慢しているような……桜花さんに確認すると居残り練習をしているらしいとのことだった。だとしたら……
「少し足を休めないとダメだよ」
「…………はい」
私はこの時、もう少し強めに言っておけばと後悔した。
それはある練習の時に桃が足を押さえて倒れていた。
病院に連れ添った桜花さん曰く……無理な練習で足に負荷が掛かりすぎてしまい…………桃は………………
かのんside
「その後、桃はスクールアイドル部を止めたけど……周りの子は蓮華が苛めたからだって言い出したわ。勿論、私や蓮華は否定したけど…………こういう話は事実よりも……ね」
「…………そんな」
「ショービジネスの世界にもそう言う話は聞くけど……ちょっとムカつくわね」
「蓮華さんは……それがきっかけで……ソロアイドルに?」
「蓮華は……もしかしてずっと苦しんでいたデスか?」
「だとしても……これは酷すぎる」
みんな、蓮華ちゃんの過去を聞き、怒っている。私だって……
「だから嬉しかったのよ。結ヶ丘で貴方たちと一緒にライブをしていたのを見て……でも」
「今でも……」
桜花さんは改めて私たちに謝り、そして蓮華ちゃんをお願いと頼んできたのだった。
「きな子ちゃんたちから連絡は?」
「うん…蓮華ちゃんに拒絶されて……」
今どこにいるか分からないらしい……蓮華ちゃん……
「それでどうするの?」
「どうするって……」
「かのん、あんたの事だからどうにかしてあげたいって思ってるみたいだけど……どうにかできるものなの?」
「それは……」
昔の事なんて気にしないで……とか周りの声なんて気にしたらダメだよとかじゃないよね……どうしたら……
「放っておくのが一番じゃないの?」
「すみれ!放っておくなんて……」
「悪いけど、私たちにはどうしようもないじゃない!」
すみれちゃんは声をあらげた……みんなもどうにかしたいけど……何の方法も思い付かない……本当に……どうしたら…………
「ん?紗桜莉ちゃんからだ。もしもし」
ちぃちゃんのスマホに紗桜莉ちゃんから電話がかかってきて、ちぃちゃんは暫く話していると……
「分かった。蓮華ちゃんの事は任せるね」
「ちぃちゃん?任せるって……」
「紗桜莉ちゃんの方に夏美ちゃんが連絡したらしいよ。それで……」
紗桜莉ちゃんが…………
蓮華side
いつの間にかいつもみんなとランニングしているときに通る公園に来ていた…………
「私は…………」
過去の事が私を苦しめる……心配してくれたきな子ちゃん達を拒絶してしまった……私は…………
「もう……どうしたらいいのか……分からないよ」
「分からないんじゃなく、考えるのを止めてるだけじゃない?」
不意に声が聞こえ、振り向くとそこには紗桜莉さんがいた。どうしてここに…………
次回でオリスト終わりです!
感想待ってます!