話し合いも終わり、そのまま解散となるのだが、ちーちゃんから2年生だけ残って話したいことがあるらしい。その話は……この間のライブでの1年生のパフォーマンスについてだ
「1年生が?」
「うん。動画見てはっきり分かったんだ。まだ私たちとかなり実力差がある」
「1年生頑張ってるよ?この前のステージだって私たちと一緒のステップできてたし」
「それはもちろん分かってる。でも…」
「できてるのと勝てるかどうかはまた別の話ってことでしょ」
「このままでは決勝進出は難しいデスカ?」
「多分……」
「で千砂都としては1年生に猛特訓させた方がいいってこと?」
「どうするのがいいのかみんなの意見聞きたくて」
「ですが話したら気にしますよね」
「そりゃあね。ただでさえ私たちと差を感じてるって言ってたし」
「話さなくていいと思います。1年生は頑張ってます。今話したらきっと頑張りすぎてしまう気がします。歌うのが辛くなってしまうと思います」
「でもさアンタ…」
「可可はみんなで楽しく歌いたいです!」
「うん。私も賛成」
「じゃあ1年生には言わずに練習メニューの方を少し考え直してみようか」
何も言わずにか……確かにその方が良いかもしれないときがあるけど…………
「私から言わせてもらえば、その事を気付かれたときはどうなるか考えてる?」
『あ……』
「辛いことだよ」
変に気を遣われてる……そう思い始めたら、余計にね。
「ただこの件に関しては一年生たちのことを信じてあげてほしいかな」
「…………分かった。とりあえずそこら辺も頭に入れてメニュー考えてみるよ」
ちーちゃんも分かっている感じだった。本当に気を遣われている時の気持ちを…………
すみれside
かのんの家から別れたあと、私は可可の後をついていく……可可の様子……もしかしたら……
「なんですみれがこっちに来るのデスカ。家は向こうでしょう?」
「寄るところがあるの」
「だったら一人で行くといいデス。可可はこっちから帰りますから」
「いいの?」
「何がデス?」
「ラブライブで結果を出さないと上海に連れ戻されるって話はまだ生きてるんでしょ?去年見逃してもらったってことは今年は絶対結果が必要ってことなんじゃないの?」
「すみれには関係ないデス」
関係ないって……何でそんなことを言えるのよ!
「関係なくない。少なくともLiellaにとっては大きなことでしょ?そんなにみんなのことが信用できないの?可可!」
「嫌いデス」
「みんなにちゃんと話した方がいい」
「できません。可可はみんなと楽しく歌っていたいのデス。それが可可が夢見たスクールアイドルなのです」
雨が降ってきた……可可の顔が見えないけど、雨で泣いてるのが分からない…………何で……こんなに言っているのに…………届かないの…………
可可はそのまま走り去っていく。私は慌てて呼び止める
「可可!待って可可!」
だけど可可はそのまま…………そして可可が落としていったぬいぐるみを私は拾い上げ…………
「どうしたら……いいのよ」
かのんside
お風呂から上がり、ラブライブの記事を見ていると、何かの物音が聞こえ、私は外に出ると……
「渋谷かのん」
階段の上にマルガレーテちゃんがいた。何でこんなところに…………
「どうしてこんなところで歌っているの?」
「えっ?」
「私が本当の歌を教えてあげる。あなたが歌っているステージがいかにちっぽけでくだらない場所か思い知らせてあげる」
「くだらなくなんかない!私たちが歌っているステージは、ラブライブは最高の場所!」
「そう。私の言葉を覚えておいて。当日その意味が分かるから」
意味って……そんなこと…………あ…………
「私の言葉を覚えておいてか…………貴方は私の言葉を覚えてないのかな?」
「!?」
マルガレーテちゃんの背後には紗桜莉ちゃんがいた。紗桜莉ちゃんはマルガレーテちゃんの肩をつかみ…………
「本当の歌ってなんなのかな?当日教えるんじゃなく、今ここで教えてほしいな~」
「ひ、ひぃ」
「それともただのハッタリ?面白いことを言うよね~たかが運良く予選突破出来たくせに調子に乗ってるみたいだけど…………」
「ち、ちが……」
「何が違うのかな?そこら辺ゆっくり話を聞こうか?」
「あ……いや…」
わぁ~雨が上がって良かったな~
マルガレーテちゃん、濡れてないみたいだけど、たまたま近くで雨宿りしてたのかな?
「あぁ本当の歌を教えるってことは……今から貴方に上げさせる……悲鳴のことかな?楽しみだな~いい声で鳴くんだよね?」
「ひ、ひいいいいいいいいい!!!!」
マルガレーテちゃんは泣きながら逃げていくのであった。
「くすくす、本当にいい声で泣いたね」
と言うか紗桜莉ちゃん……いつの間にマルガレーテちゃんの後ろに回り込んだんだろう?いや、気にしない方がいいかもしれない。うん
すみれside
部屋で私は可可から貰ったティアラを見つめた。あの子は一人で抱え込んでいる……私が出来ることは……あの子を帰らせないこと……その為には…………
「私が……悪役になるしかないわね」
一年生には嫌われる……ううん、きっとかのんたちにも…………だけど勝つためには…………
蓮華side
練習の時間になり、きな子ちゃんたちと一緒にストレッチをしているとかのんさんたちがやって来た。あれ?千砂都さんが持ってるのって……
「うぃ~っす!」
「ん?」
「今日から練習メニューが新しくなります」
「いよいよ東京大会に向けてか」
「気合い入るっす!」
「今から筋肉痛が心配ですの」
みんな、やる気満々だな~するとすみれさんがゆっくりと前に出て……
「ん?すみれ?」
「その前に私から話があるんだけど」
「何?」
「次のステージは2年生5人だけで立った方がいいと思うの」
すみれさんからの衝撃な一言が出た。何でまた……
「すみれちゃん…」
「本気なのですか?」
「えぇ。昨日一晩考えたの。あの子に勝つには…決勝に進むにはそれしかないって」
「すみれ……」
突然のすみれさんの発言にみんなが戸惑うけど、紗桜莉さんはベンチに座り、お茶を飲んでいた。
「どうして?そんなにあの子が怖いの?」
「Sunny Passionを倒したのよ?当たり前でしょ」
「ですよね……」
「だからって必ず負けると決まったわけじゃないでしょ?」
「でも5人だけで歌うなんて許されるのですか?」
「えぇ。予選に出ていないメンバーが加わるのは禁止だけどやむを得ず欠員が出るのは構わないって、更に事前に登録しているなら、予選に欠員としていた人物も出れる……紗桜莉と蓮華を入れてもいい。実力なら二人の方が一年生より上よ」
「そんなの!」
「私らが休めば…」
「2年生と蓮華ちゃんだけでより素晴らしいステージがつくれる」
「っていうことっすか…」
「バカなこと言わないで!」
かのんさんが怒るのも無理もない……かのんさんは誰よりもみんなのことを信じているから……
私は紗桜莉さんに助けを求めるが……紗桜莉さんはお菓子を食べている。
「そうだよ!7人だけで出場して勝っても何の意味もない!紗桜莉ちゃんたちを入れても同じだよ!」
「学校のみんなで勝って喜ぶのが目的です!」
「でもさ負けちゃったらどうするんだよ?」
「たくさんの人が悲しむ」
「それだったら少しでも勝てる可能性がある方を…」
「聞いたでしょ。1年生もこう言ってるのよ」
「すみれちゃん」
「勝たなきゃいけないの」
「私だってそう思ってる。でもLiella全員で挑まなきゃ意味がない。だってここにいる全員がLiellaなんだもん!」
「私はねショウビジネスの世界に返り咲きたいの。ここで結果を出して目立って目立って目立ちまくってあの世界に舞い戻らないといけないの。だからこんなところで負けてなんかいられない」
「本気で言ってるの?ねぇ答えて!」
かのんさんもすみれさんもお互いに涙を浮かべていた。かのんさんは信じていたすみれさんからそんなことを言われて、悲しいから分かるけど……どうしてすみれさんはかのんさんよりも……ううん、ここにいる誰よりも辛そうに……悲しそうにしているの?
「本気よ…」
すみれさんの言葉を聞き、かのんさんは怒り…………
右手を振り上げ…………
パァン!
屋上に乾いた音が響いた。
かのんとすみれの言い争い……個人的にも結構辛いものでしたが……もっと辛いものがあった……結城友奈は勇者である 勇者の章の五話……あそこもかなり辛いものですよ
感想待ってます!