新たな星たちと灰色の姫君   作:水甲

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何となく思い付いたネタ

ウィーン「渋谷かのん、婚約者としての自覚はあるのかしら?」

きな子「かのん先輩、逃げたら一つ、進めば2つっす」

かのん「よろしくね。花婿さん」




37 ウィーンの理由

みんなで初詣をしに来たけど、流石は元旦……結構混雑しているし……おまけに寒い……

 

「ううっ…さすがに夜中だけ会って冷えるわね」

 

「北海道に比べたらなんてことないっす。それにしてもすごい人っすね」

 

「毎年こうだよ」

 

「かのんは毎年来てるのデスカ?」

 

「まっさか~。人混み苦手だしコタツでゴロゴロしてる方がいいよ」

 

なんと言うか……かのんちゃんらしいと言うか……まぁゴロゴロしたい気持ちは良くわかる。

 

「コタツでゴロゴロ?」

 

「えっ知らないの?コタツ」

 

「はい。実は家にはコタツがなくて」

 

「恋ちゃん、炬燵は言うなれば人をダメにするものだよ」

 

「ダメに!?」

 

「一度入れば……その魔力に抗えないからね」

 

「それは……体験してみたいです」

 

今度恋ちゃんにこたつを体験させるとして、ここまで人混みが多いのも……

 

 

 

 

 

 

とりあえず混雑しているため、かのんちゃんの提案で場所を移動することに、その場所はすみれちゃんの家の神社だった。さっきの神社より割とすいてる

 

「ここの方が空いててよいです」

 

「いちいち言わなくていい」

 

「でも地元民としてはこっちの方が落ち着くかも」

 

「では改めて。今年1年みんな仲良くいい歌を歌っていいライブができるいい年でありますように」

 

『ありますように』

 

みんなでお参りも済ませ、そのまま解散しようとするが……

 

「みんな、こんなときに話すのは……悪いんだけど……」

 

「どうしたデスか?紗桜莉」

 

「改まって何よ?」

 

「何かあったのですか?」

 

「かのんちゃんとちーちゃんには話したけど……私は……」

 

私はみんなにソロ大会に出ないことを話した。みんなは

 

「……あんたはそれでいいの……って今更聞くのもあれね」

 

「そうデスね。紗桜莉が一度決めたことですからね」

 

「ですね。それに紗桜莉さんはそう言う風に諦めたことに理由がありますよね」

 

「うん、2年生になってからみんなとステージに立てる事が多かったから……なんと言うか凄く満足しちゃってるし、それに……」

 

私は蓮華ちゃんの方を見た。蓮華ちゃんは真剣な表情で……

 

「ソロ大会の方は……任せたよ。蓮華ちゃん」

 

「はい、紗桜莉さんの想いも一緒に……頑張ります」

 

「うん、それとかのんちゃんたちも!お願いね」

 

「え?あ、そっか」

 

ステージに立つことは出来ないけど、想いだけは一緒に……

 

「ここまで来たんだから……みんな、頑張って!」

 

『うん!』

 

私はしばらくステージに立てなくなったけど、想いはみんなが連れていってくれる。だから……任せたよ

 

 

 

 

かのんside

 

正月の三ヶ日、私はスマホでラブライブの情報を見ていた。

 

「いよいよ決勝か……マルガレーテちゃんまだ言われてる」

 

未だに色々と言われているけど、紗桜莉ちゃん曰く一度流れた悪評はどうあがいても簡単には消えない。落ち着いたとしても、ずっと言われ続ける。

らしいけど…………私はまるちゃんの名前を検索するとあるものを見つけた。

 

「あっ。マルガレーテちゃんのSNS…」

 

そこに書かれたこと……それは……

 

 

 

 

 

『音楽学校?』

 

SMSを見て、私は思わずちぃちゃんに連絡をした。ちぃちゃんは丁度トレーニング中だった。

 

「うん。マルガレーテちゃんお姉さんのいるウィーンの音楽学校に入ろうとしたみたいなんだけど不合格になって…」

 

『わぁ…』

 

「SNSの投降をお父さんにちゃんと翻訳してもらったらそう書いてあったの」

 

『そうなんだ。でもラブライブにはどうして出場を?』

 

「それは書いてないんだ。不思議だよね。見返すためとか?」

 

『でもウィーンにいたんでしょ?そのためだけにわざわざ日本に?』

 

「だよね…」

 

『気になる?』

 

「うん。不合格になったって聞いて気持ち分かる気がするんだ。こんなに歌頑張ってきたのにどうしてって」

 

『そうだよね』

 

「あ、トレーニング中ごめんね。また何か分かったら連絡する」

 

電話を切り、改めてSMSを見ると、知っている場所の写真を見つけた。

 

「あ、これ今…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここだ」

 

神宮球場に来た私……ここにマルガレーテちゃんが……辺りを見渡すとベンチに座るマルガレーテちゃんを見つけた。

 

「マルガレーテちゃんだよね?」

 

「人違いじゃない?」

 

「ウィーンの音楽学校入学できなかったんだよね?」

 

「えっ?」

 

「お姉さんと同じ学校に入りたかったのに入れなかったんでしょ?」

 

「どこで聞いたの?」

 

「書いてあった」

 

私はマルガレーテちゃんの隣に座り、自分のことを話した。

 

「私もね昔受験失敗したんだ。音楽科目指してたんだけど落ちちゃって」

 

「一緒にしないで!アンタなんかとはレベルが違うんだから!」

 

「でも夢が奪われたように思えたのはきっと同じ」

 

「……」

 

「私ね、小さい頃から夢があったの。世界に歌を響かせたい。自分の歌で世界中の人を笑顔にしたいって。だからいっぱい練習したけどそれが楽しくて何も苦じゃなかった。でも人前で急に歌えなくなった。そのときの私には音楽科なんて夢のまた夢…」

 

「同情してるっていうの?」

 

「違うよ。同情なんかじゃなくて…」

 

「ふざけないで!私に勝って人の夢をあなたは奪ったのよ!?」

 

「夢を奪った?」

 

「何でもない」

 

「どういうこと?」

 

「帰る」

 

「マルガレーテちゃん!私がマルガレーテちゃんの夢を奪ったってどういうこと?どういうこと!?教えて!」

 

私は必死にマルガレーテちゃんの腕をつかみ、理由を聞こうとしていると…………

 

「取り込み中?」

 

「ひぃ!?」

 

「あ、紗桜莉ちゃん」

 

いつの間にかマルガレーテちゃんの後ろにいた紗桜莉ちゃん。と言うかマルガレーテちゃん、怯えすぎじゃ…………

 

「安心して、丸腰だから」

 

「ほ、本当に?」

 

「本当、本当……あ」

 

紗桜莉ちゃんのビリビリペンが地面に落ちた。紗桜莉ちゃんは笑顔で……

 

「ごめんね。丸腰じゃなかった」

 

「ひぃ!?」

 

とりあえず怯えるマルガレーテちゃんを落ちつかせるとマルガレーテちゃんは事情を話してくれた。

 

「条件だったの」

 

「えっ?」

 

「向こうでもラブライブは少し知られた存在でね。受験に落ちた私がそこで優勝できたら推薦で編入を考えてもいいって」

 

「編入…」

 

「私の家は音楽一家なの。家族に推薦してもらえば学校に入れる可能性は上がる。お姉様たちと肩を並べることができるかもしれない」

 

「それでラブライブに…」

 

「当然でしょ。じゃなきゃ私があんなくだらない大会に出るはずない」

 

「くだらなくなんかないよラブライブは」

 

「くだらないわ。私よりあなたたちの方が上だなんて評価を下すステージも観客もみんなくだらない。あなたなら分かるでしょ。どっちの歌が上手かったか。何なら今から決勝を辞退してもいいのよ」

 

「それはできない。だって私たちの方が勝っていたと思うから、私たちは全員みんなに歌を届けたいと思って歌っていた。ひとつになれたらと、その想いはあなたより強かった」

 

「ふんっ。意味分かんない」

 

「…………本当にくだらないし、気に入らないね」

 

話を聞いて紗桜莉ちゃんはそう言ってきた。

 

「気に入らないって……あんたに何が!」

 

「ウィーン、あんたのことじゃない。貴方の家族の話よ」

 

「はぁ?」

 

「貴方がラブライブを……スクールアイドルを知らないからこそ、くだらないって言うのは仕方ないと思うし、ただの世間知らずの子供も戯れ言だと思うけど……一番気に入らないのはラブライブをそんな事のために利用している家族の方よ」

 

「……紗桜莉ちゃん」

 

「私がどう言っても貴方は子供だから意地を張り続けるかもしれないけど、これだけは言える。家族を見返すことしないの?」

 

「!?」

 

「それをしない貴方は……一生……意地を張り続けなさい」

 

紗桜莉ちゃんはそう言って、去っていく。私は紗桜莉ちゃんの後を追うのであった。

 

「紗桜莉ちゃん……」

 

「ごめんね。変なこと言って」

 

「ううん、紗桜莉らしかったよ」

 

「そう」

 

 

 

 

 

 

ウィーンside

 

あの紗桜莉と言う子……何なの……私が意地を張り続ける子供だって、家族を見返すことしない……

 

「見返すからこそ……私はラブライブに……」

 

「貴方もスクールアイドルなの?」

 

不意に声をかけられ、顔をあげるとそこには見知らぬ女性がいた。

 

「スクールアイドルなのかもしれないわね。まぁ今は……」

 

「何かあったか知らないけど……貴方は歌は好き?」

 

「はぁ?」

 

そんなの……

 

「好きだから歌う……その答えをちゃんと見つけた方がいいよ」

 

女性はそう言って去っていく。その後ろ姿は……天使を思わせるような…………

 

 

 

 

紗桜莉side

 

始業式……壇上に私たちは上り……

 

「皆さんのおかげで決勝に進出することができました。生徒会長としてLiellaのメンバーとして改めてお礼を言わせてください。ありがとうございます」

 

「その勢いで優勝だ~!」

 

「Liellaなら夢じゃない!」

 

「結ヶ丘全員の力を合わせて応援しよう!」

 

「皆さん…」

 

「ここまで来たんだもん。次も笑顔で終われるよう頑張ろ」

 

「うん!」

 

「1年生も2年生もいい人ばかりで可可幸せデス」

 

「きっと引き寄せるんだよ。恋ちゃんのお母さんが」

 

「そうね」

 

「その通りかもしれませんの」

 

「2人が言うと微妙に説得力が…」

 

「なんで!」

 

「はわわわわわっ!」

 

「ステージ上だよ」

 

なんと言うかいつも通りって感じだな~

 

 

 

集会を終えると、部室できな子ちゃんはすみれちゃんに頬を引っ張られていた。

 

「さっきの微妙ってどういう意味?」

 

「ふぃぃぃ…人徳というか何というか~!」

 

「そうですの。すみれ先輩の人徳のなさには納得ですが」

 

「待ちなさい!どいつもこいつも!私はあなたみたいにお金に意地汚くなんかないわ!」

 

「意地汚いとはなんですの!グソクムシ先輩でも言っていいことと悪いことがありますの!」

 

「誰に聞いた!?」

 

「既に結構有名ですの!」

 

夏美ちゃんはグソクムシの動画を流した。そう言えばすみれちゃんがそう言われるのも久しぶりだな~

 

「ああああ!やめてぇ~!」

 

「ほっといていいの?可可ちゃん」

 

「はい。遊び相手ができたみたいで清々するデス」

 

「遊び相手ではないんですの!」

 

「紗桜莉ちゃんは足大丈夫なの?」

 

ちーちゃんは私の両足に装着したサポーターを見て、心配そうにしていた

 

「痛みはあるけど、まぁ薬もあるし、本当に春までは無茶をしないようにって言われてる」

 

「そっか、困ったことがあったら、直ぐに言ってね」

 

「うん」

 

「はい。おしゃべりはそこまで!決勝に向けて今日から練習だよ!」

 

かのんちゃんの号令の元、練習が始まろうとしたとき、部室に理事長が訪ねてきた。

 




紗桜莉が段々と某ヘビクラさんに……

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