第二次スーパーロボッコ大戦 XD編(if)   作:ダークボーイ

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第二次スーパーロボッコ大戦 XD編(if) EP05

 

「ノイズ出現、更に拡大!」

「今までに無い規模です! このままだと避難区域をオーバーします!」

「避難区域を更に拡大! 全域に避難要請!」

 

 またあちこちに爆発事故の余波が残る地下施設で、風鳴司令が上げられる報告に指示を返す。

 

「被害状況は!」

「各所でNORN、でしたか? そのメンバーと思われる方々が交戦、なんとか防衛線を引いてます!」

「ノイズと戦える人達がこんなにいるなんて………」

「そうとも言い切れないがな」

 

 オペレーター達がシンフォギア装者でしか対処出来ないと思っていたノイズと戦っている者達を見て呆然としていたが、風鳴司令は幾つかの問題点を見抜いていた。

 

「商業区域で戦ってる者達は武装が単一で、集団で防戦に徹してる。おそらく孤立すると危険と認識してるのだろう。そっちの河川で応戦してる者達は、どうやら水上でしか戦えないようだ」

「なんで触っても平気な人達もいるのが………あれ?」

 

 改めてデータを見直したオペレーターが、人間に有るまじき体温の者達も多数混じっている事にようやく気付く。

 

「ひょっとしてこの人達、ロボット?」

「ロボットにノイズの相手って出来るのか?」

「実際、戦えてはいる。ノイズが実体化する瞬間を狙っているのか………」

「理論上は可能ですが、出来るという人は見た事が………」

「そりゃあ、生身で読み間違えたら即死だからな。オレでも出来る自信は無い」

「櫻井…じゃなくてフィーネ、NORNのメンバーと戦闘中! マーチングバンドみたいな子達が、勢い余ってビルを倒壊させてます………」

「こっちはこっちですごいな」

「本当にアレが櫻井先生なんですか? まるで別人ですが………」

「だから別人らしいんですのよ。又聞きですので詳細は知りませんけれど」

 

 困惑しているオペレーター達に、エリカがどう説明すべきか迷う。

 

「データによれば、櫻井 了子はフィーネによって完全に人格が書き換えられていたそうですわよ。そして世界各所で暗躍してたそうですわ」

 

 エリカの肩に現れたHMT型武装神姫・イーダが提供されていたデータを確認する。

 

「うわ!? ロボット!?」

「なんか可愛い………」

「武装神姫というサポートロボットですわ。とにかく、人的被害はなんとか抑えなければ」

「それは分かっている。ここまでノイズが大量発生して、被害者が出ていないのは奇蹟的としか言いようがないが」

「徹底的にシミュレートしましたので。もっともここまでの大量発生はこちらの処理範囲ギリギリかと」

「ノイズがこの地下施設にも侵入してます! NORNの方々が対処してますが………」

「ここの守りはエリカ7にお任せください。今は一刻も早くノイズの被害を抑えませんと」

「だがあまりに範囲が広すぎるし、動きもバラバラだ。各個対処しかないが………」

「問題はあの大型、三体もまとめて出てくるのはさすがに想定外でした………」

「今巴里華撃団と帝国華撃団がそれぞれ交戦中、シンフォギア装者も今交戦に入りましたわ」

「ウィッチはそれぞれ小型相手に交戦中、天使チームはパレットチームと共にフィーネから手を離せませんし、ユナ達はパンツァーチームと合流、手が全く開いてませんね………」

「ノイズ相手にこれ以上増援呼ぶなら、戦闘妖精隊に侵食兵器爆装させるか、蒼き鋼の艦隊に侵食兵器の絨毯攻撃させる事になりますわよ?」

「詳細は聞かない方がよさそうだな」

 

 戦況を確認するエリカとイーダに、風鳴司令は少し眉間にシワを寄せる。

 

「風鳴司令! 装者達の交戦エリアに民間人の反応が有ります!」

「なんだと!」

 

 

 

「だりゃああぁ!」

「おらあぁ!」

 

 先陣を切って、二人のガングニール装者が大型ノイズへと攻撃を叩き込む。

 

「硬い…!」

「デカいだけでなく頑丈か! 翼、援護を!」

「おお!」「ええ!」

「………どっちに?」

 

 手こずりそうな大型ノイズに、奏が援護を求めた所で二人の翼が同時に答え、クリスが思わず突っ込む。

 

「どっちでも構わん! 行くぞ雪音!」

「雪音さん、ですね。後方支援を!」

「………ややこしい」

 

 明らかに雰囲気が違う二人の翼に、クリスは更に困惑するが、まずは目の前の大型ノイズに集中しようとした時だった。

 

『奏さん、翼さん! 近隣に生体反応あり! 逃げ遅れた民間人がいる模様!』

「なんだって!?」

「いけない!」

 

 突然の通信に、奏と翼は慌てて周囲を探る。

 

「私が保護します! 紗羅檀!」

「あちらに! 生体反応3!」

 

 響が紗羅檀のセンサーを頼りに逃げ遅れた相手を探すが、同時に大型ノイズもそれに気付く。

 

「やばい!」

 

 逃げ遅れた相手がいる方向に、ノイズがビームを放とうとしているのに気付いた奏がとっさに正面へと飛び出し、離れたビームをアームドギアで防ごうとするが、予想以上の威力に完全に防げず、散開させてしまう。

 散開したビームの一部が、その先にいる人影へと向かっていくのを見た響は半ば強引に飛び込み、そのビームを拳で叩き落とす。

 

「ま、間に合った………大丈夫?」

「は、はい………え?」

「あ」

 

 なんとか守り抜いた相手に声をかけながら振り向いた響は、そこにいる自分に気付く。

 子犬を抱いた少女をかばっていた自分が、唖然として響を見ていたが、徐々にその顔が驚愕に変わっていく。

 

「わ、私!?」

「え? え? お姉ちゃんが二人?」

 

 かばわれていた少女も、全く同じ顔が2つある事に当惑する。

 

「チ、チガイマスヨ? 私ハ立花 響ジャアリマセンヨ?」

「やっぱり私だ~!」

「バレバレよマスター」

 

 とっさに首元のスカーフを引き上げ、声色でごまかそうとする響だったが、過去の自分はごまかせなかった。

 

「お姉ちゃん、ヒーローだったの?」

「何で? 何で私がヒーローでノイズと戦ってるの!?」

「え~と、話すと色々長くなって」

「後よマスター、こっちは私がどうにかするから」

「お願い紗羅檀!」

 

 取り敢えず紗羅檀が響の肩から降りて過去の響の方に行くのに任せ、響は大型ノイズへと向かっていく。

 

「妖精!? いやロボット!?」

「はいはい、とにかく案内するから逃げましょう」

「すご~い、アニメみたい!」

 

 紗羅檀に促され、過去の響は少女と子犬と共にその場から逃げ出す。

 

「後で記憶処置しといた方いいわね………」

 

 

「おい、聞こえてたぞ! 今のお前か!」

「そうでした………」

「会場から逃げたはずが、こんな所にいるとはな」

「あ、女の子と子犬かばってました」

「助かった! あやうくあの子、というかあんた巻き込む所だった!」

「これくらい………アレ?」

 

 クリスと翼にあれこれ言われる中、そこでようやく響はある事に気付く。

 

「今のを防いだって事は、ここの私は装者にならない?」

「何だ気付いてなかったのか? 奏を助けるって事はそうだろう」

「どういう意味だ?」

「後だ! 今はこいつを!」

 

 首を傾げる響に未来の翼が注釈するが、奏も首を傾げ、答えるよりも大型ノイズの撃滅を優先させる。

 

「先輩、長引かせたら厄介だ! イグナイトモードで一気に!」

「そうだな、奏! 切り札を使う! 少しの間頼む! 立花、雪音!」

「切り札?」

 

 クリスの提案に、未来の翼は一時戦いを預け、胸元のイグナイトモジュールを手に取る。

 

「行くぞ!」「イグナイトモジュール」「抜剣!」

『ダインスレイフ』

 

 未来の装者達が宣言すると、イグナイトモジュールが剣を思わせる形状に変化して胸元へと突き刺さり、装者達の苦悶と共にまとっていたシンフォギアが漆黒の文様へと変化していく。

 

「な…」「それは………」

「これが私達の切り札だ! 行くぞ!」

 

 初めて見るシンフォギアの変貌に、奏も過去の翼も絶句する中、イグナイトモードを発動させた装者達が大型ノイズへと向かっていく。

 

「こっちも負けてられないぞ翼!」

「うん!」

 

 先程とは比べ物にならない出力の攻撃を繰り出す未来の装者達を見た奏が、翼を促しながら自分達も大型ノイズへと向かっていく。

 

(あのイグナイトとかいうの、かなり無茶してるな………長くは使えないかもしれねえ)

 

 変化前の苦悶を見た奏は、内心その危険度を感じていた。

 

「はあぁぁ!」

 

 聖詠を歌い上げた響が、気合と共に渾身の拳を大型ノイズに叩き込み、大型ノイズの側面が大きく吹き飛ぶ。

 

「BILLION MAIDEN!」

 

 クリスがアームドギアをガトリングに変化させ、無数の銃弾を叩き込んでいく。

 

「同時に行くぞ!」

「はい!」

『天の逆鱗!』

 

 二人の翼が、左右から同時に大剣を大型ノイズへと突き刺す。

 

「こいつでトドメ…」

 

 奏がトドメを刺そうとアームドギアを構えた瞬間だった。

 突然、大型ノイズがその巨体に似合わぬ速度でその場から離れていく。

 

「………え?」

「ノイズが、逃げた?」

「まさか………」

「おい、どうなって!?」

「こっちが聞きたい!」

 

 今までノイズと多くの戦闘を行ってきた装者達も、突然の事態に唖然とする。

 

『こちら大神! 目標大型ノイズが逃走した!』

『こちらシスターエリカ! こっちも急に逃げちゃいました!』

 

 同様に各所で大型ノイズと戦っていた帝国華撃団と巴里華撃団からも相手の逃走の報告に、困惑は深まる。

 

「取り敢えず追うぞ!」

「おうよ!」

『待って! 今メイヴから情報が来たわ! 逃走した大型ノイズは、同じ地点に向かってる!』

 

 

 追跡しようとした未来の翼と奏に、紗羅檀が通信である情報を流す。

 

「合流する気か!」

「ノイズにそんな知恵があった?」

「そんなのこっちでも聞いた事が………」

「後だ! とにかく急げ!」

 

 何が起きているのか理解出来ないまま、装者達は急いで大型ノイズの後を追う。

 建物を透過、破壊を繰り返しながら逃走する大型ノイズを追跡する装者達の視界に、同様に周辺を薙ぎ倒しながら迫る他の二体の大型ノイズの姿が入ってくる。

 

「雪音! 合流させるな!」

「了解!」「ARTHEMIS SPIRAL!」

 

 直感的に危険と判断した未来の翼がクリスに攻撃を指示、アームドギアを弓矢へと変化させたクリスが矢を放つと、それは途中でミサイルへと変化して大型ノイズへと向かう。

 大型ノイズの合流とミサイルの着弾はほぼ同時、爆炎が周囲を多い、その姿を隠してしまう。

 

「どうなった!」

「分からん! 追撃準備!」

 

 爆風が吹き抜ける中、奏が煙の向こうを見ようとするが、未来の翼は用心を欠かさなかった。

 

「もう一撃…」

「それともS2CAで…」

「え…」

 

 クリスと響も追撃を準備する中、一番最初に翼がある事に気付く。

 爆煙が晴れていく中、それを上へと突き抜ける物が有った。

 

「なん、だと?」

「おい、冗談じゃねえぞ………」

 

 未来の翼と奏も爆煙を上へと突き抜けた物が何か気付く。

 

「おい、マジか………」

「大っきい………」

 

 追撃準備していたクリスと響も、それを見て思わず手が止まる。

 それは、周辺のビルを凌駕せんほどに高く、巨大になった超巨大ノイズだった。

 

「融合した、だと?」

「このサイズでか!?」

「うそ………」

「ど、どうすれば………」

「決まってる!」

 

 当惑する装者達だったが、すぐに気持ちを切り替える。

 

「こちら大神、目標三体が融合! 巨大化した!」

「こちらシスターエリカ! ものすごくでっかいです!」

 

 そこへ帝国華撃団と巴里華撃団も合流する。

 

「どんな大きくても、ノイズには変わりない!」

「行くぞ!」

「注意してください!」

 

 三人のリーダーが声が飛び交う中、誰もが恐れず、超巨大ノイズへと向かっていった………

 

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