第二次スーパーロボッコ大戦 XD編(if) 作:ダークボーイ
「何あれ!?」
「で、でけえ………」
市街地のノイズ掃討に当たっていたパンツァー達が、自分達の頭上に刺した影にそちらを見ると、そこにある超巨大ノイズに絶句する。
「あれの相手はシンフォギアチームと華撃団に任せて、私達は引き続き市街地の掃討だそうよ」
「そもそもアレとどう戦うんだよ………」
「ブリット何発有っても足りないわよ!」
あかりが指示を伝える中、はさみとのずるは自分達のツールではダメージも与えられるか怪しい巨体を見て叫ぶ。
「ああいうのは出力過多の連中に任せとけ!」
「そっちから来た!」
自分達の役割を割り切り、ねじるとどりすが現れたノイズに向けてドリルを構える。
「行くぞ~!」
どりすを先頭に、パンツァー達はノイズへ向かっていった。
「目標、全長約50m。これは完全に怪獣ね………」
「どうする! これは幾らなんでも…」
上空から援護に当たっていたジオールとエスメラルダが予想外の超巨大ノイズに愕然とする。
「エスメラルダ、ポイニー、エリューはあの超巨大ノイズに行って! こっちは私達でなんとか抑えるわ!」
「了解! 行くぞポイニー、エリュー!」
「OK!」
「気をつけて!」
三機のRVが向かう中、ジオールは改めて状況を確認する。
「ノイズの駆逐は進んでるけど、肝心のフィーネはどこに消えたのか………」
戦闘のどさくさに紛れて消えたフィーネをRVのセンサーで探すが、反応は見当たらない。
「この状況で街の外まで逃げ出せたとは思えないし、どこかに潜伏してるはず………」
更にセンサー感度をあげようとするが、そこで襲ってきた飛行ノイズにジオールは迎撃せざるを得なくなる。
「今逃すわけにはいかない、一体どこに…」
「なんとか撒いたか…」
戦闘のどさくさに紛れ、マンホールから地下に逃げたフィーネは、異臭漂う中でなんとか呼吸を整えようとする。
「何が一体どうなって………とにかくまずはソロモンの杖をどうにか取り戻して」
今後を考える中、突如フィーネの背後で轟音と共に天井が崩落する。
「!?」
崩落は一度で収まらず、次から次へと起きて、その度に瓦礫が地下へと押し寄せていく。
「バレているの!? どうやって!」
それが上からの攻撃だと確信したフィーネが、地下の通路を必死に逃げ出す。
「まだ逃げてます! 多分10時方向にまっすぐ!」
「オーナー、もうちょっと正確にや!」
「10時ってそっち?」
「もうちょっとこっち!」
地面に手をついたひかりが、固有魔法の接触魔眼で地面を透視し、フィーネと思われる反応を這うようにして追いながらパレットチームに伝える。
一緒になって地面を這い回りながらサーチしている寅型MMS・ティグリースが呆れる中、パレットチームは台ごと破壊する物騒なモグラ叩きでなんとかフィーネを追い詰めようとしていた。
「あんまり出るナ! ノイズがまだうろついてル!」
「そっちに二体、近づく前に倒そう」
「まだ出てこない!?」
「これ以上壊すのはまずそう」
エイラとサーニャもサポートに回る中、パレットチームはフィーネをどうにか地下から追い出せないかと思案する。
「確かにこのまま市街破壊続けたらアカンかもな」
「でもどうすれば?」
「だったら、一気にやれば!」
「手加減しないで思いっきりやれって言われてたし!」
『は?』
あかねとあおいの提案に、ウィッチ達が思わず疑問符を投げかけるが、すでに二人は行動に移っていた。
「オペレーション!」「ビビットブルー!」
「ビビットブルー、オペレーション!」
ドッキングして一心同体となった二人が、手に巨大なネイキッドハンマーを構える。
「ちょっと待って…」
「離れよう」
さすがに止めようとするわかばだったが、その手を掴んでひまわりが高速でその場を離れる。
「逃げロ! 手加減無しでやらかす気ダ!」
「何を?」
「いいから逃げい!」
未来予知で何が起きるかを見たエイラがサーニャの手を引いて逃げ出し、首をかしげるひかりを慌ててティグリースが離れるよう促す。
「ビビッドインパクト、セーフティー解除!エンジン出力、120%! 150% 180%!」
『臨界突破! 出力200%!』
『ファイナル・オペレーション!!』
巨大化したネイキッドハンマーの渾身の一撃が地面へと向けて振り下ろされ、地下どころか周辺一区画がまとめて吹き飛び、周辺に凄まじい衝撃波と瓦礫を撒き散らす。
「わああぁ!?」
「堪えロ!」
「掴まって!」
「ネイキッド・コライダー!」
「シールドに集中を!」
ウィッチ、パレットチーム双方が固まって必死にガードし、衝撃波の後に立ち込める粉塵がやがて晴れていく。
「す、すごい………」
「やり過ぎたんじゃ………」
「かもしれない」
「お前ら、もうちょっと加減って物を覚えロ!」
「出力負けしないからって彼女達が選ばれたって聞いたけど」
「これ、跡形も無いんちゃうか?」
完全にクレーターと化している跡地を見ながら、皆が口々にぼやく。
「待って、反応は有る。一応生きてる」
「本当かサーニャ!」
「あ、ホンマや」
「ウソ………」
「あ、あそこ」
粉塵が晴れていく中、クレーターの一角にいるフィーネの姿を皆が見つけるが、その手足はあらぬ方向に折れ、体は僅かに痙攣している。
どう見ても逃げも隠れも戦闘も出来そうにない状態に、皆は顔を見合わせる。
「ありゃ、シールドに全力掛けテやばいとこ守ったんダナ」
「脳波微弱、完全に失神しとるで」
「あの、大丈夫?」
「やりすぎちゃったかな………」
フィーネの状態を確認する中、ドッキングが解けたあかねとあおいが恐る恐るフィーネの方を見る。
「ま、少しとは言えへん被害出とるけど、あんたらの任務は達成や。回収班に報告しとくで」
「じゃあ後は任せタ! サーニャあっちに合流するんダナ!」
「私も行きます!」
周辺に他に敵の反応が無い事を確認したウィッチ達が仲間に合流すべくその場を飛び立つ。
「あの、これ応急処置とかした方が…」
「動かなくなっても下手に近寄るなって言われてた」
「だ、大丈夫かな?」
「多分………」
自分達に出来る事は終わったパレットチームは、完全に失神しているフィーネをどうするか悩みつつ、遠くに見える超巨大ノイズとの戦いを見守る事にした。
「狼虎滅却・天地神明!!」
大神機の渾身の一撃が、超巨大ノイズに叩き込まれる。
超巨大ノイズの胴体が大きく吹き飛んだかのように見えたが、その異常過ぎる巨体の前では大したダメージにならなかった。
「これでもダメか!」
「質量が違いすぎる。ノイズ相手に物理攻撃は効果が薄いが、このサイズに有効なまでに侵食兵器を使用したら、空間がワームホール化しかねない」
大神機の中でプロキシマが相対ダメージを計算し、ただならぬ強敵に対策を思案するがいい手が浮かばない。
「プランHに移行を進言! 一度防戦に徹して体勢を立て直す!」
「防戦って行っても…来る!」
超巨大ノイズから、ビームや肉弾、触手といったありとあらゆる攻撃が一斉に放たれる。
「くっ!」
「うわわ!?」
大神はとっさに双刀をかざして攻撃を受け止めるが、接近してると危険と判断してそのまま後方へと飛び退る。
「手数が多すぎる! 被害状況は!?」
「各部隊、なんとかしのいでるけど、これでは…!」
ハリネズミどころか要塞並みの攻撃力に、どの部隊も防ぐのに手一杯でようやく接近した大神の一撃も致命傷には程遠い状況に、事態は膠着しつつあった。
『こちらパレットチーム、任務完了! フィーネ確保しました、一応…』
「よし、これでこちらに専念出来る!」
「問題はノイズに物理攻撃は通じない、奥の手のミラージュキャノンも効かない、だとしたら…」
「手はまだ有る、だが問題は…」
強敵と判断したのか、大神機に向けて肉弾と触手が文字通り降り注いでくる。
「それを使う隙をどう作るかだ!」
高速の剣さばきで降り注ぐ攻撃をさばきなながら、大神は機体を更に後退せざるをえなくなる。
「大神さん!」
「大丈夫ですか!?」
さくらとエリカがそれに気付いて援護してくるが、超巨大ノイズの攻撃は緩急こそある物の、止む気配は無い。
「攻撃の手を止めるな! 無限に攻撃出来るとは思えない! なんとしても相手に隙を作るんだ!」
『了解!』
大神の号令に華撃団皆が答える中、大神は自ら先頭に立って再度突撃を試みた………