永久機関のアーク   作:岬サナ

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ここはどうしようかと悩んで、こないするか!って感じで書きました。


賭けと着ぐるみ2人との話し合い

『ワァァァァァ!!!!』

 

ギデオンの闘技場による決闘の勝敗が付き歓声が上がる。

 

そんな中でアークは闘技場にあるギャンブル受付カウンターで賭けをしようとしていた。

 

「フィガロは1,2倍か……」

 

フィガロと迅羽の倍率が知っている通りでアークは安心してした。

 

「賭けたいんですけどいいですか」

 

「はい、大丈夫ですよ。幾ら賭けられますか?」

 

俺はこの時に幾ら賭けるかを今まで悩んでいた。この後の劣悪なゲームでの被害を考えるならば多く賭けすぎると受け取りに時間がかかる可能性が高いが、少ない金額でやるならばそもそも賭けをする必要がない。

 

「ここまで来てるからな………6億リルで」

 

6000万賭ける人(予定)もいるし6億くらいなら大丈夫だろう。

 

「御主は鬼畜だな」

 

「鬼畜とは酷い言い草だなディアーチェ」

 

「前もってどちらかが勝つかを知ってる者からしたら勝てる賭けであろうが」

 

賭けの受付を済ませて俺達は集合場所に向かっていた。

 

「確かに前から情報を持ってはいるけど、それは俺が介入してることで何かが変わってる可能性もあるから絶対に勝てる賭けとは言えないな」

 

「だが、あやつが勝つと信じているのだろう?」

 

「当然だよ。なんせフィガロは──アルター王国の決闘王者だからな」

 

「信頼の厚さは変わらないようだな」

 

ディアーチェの言葉に当然といった風にアークは返答を返した。これは知識として知っているからの信頼ではなく実際に接して一緒に過ごしたからの信頼だった。

 

「フィガロは彼が戻ってきて、また決闘するまでは決闘王者であり続けるからな」

 

そう言いアーク達はスタッフオンリーと書かれている場所に入る。

 

 

 

そこでアーク達が見たものはクマの着ぐるみとライオンの着ぐるみを着た2人が──シュウとフィガロがいた。

 

「シュウ。フィガロ」

 

「おー、アークじゃないか」

 

「君も来たんだね」

 

「この決闘を見逃すなんて無理だからな」

 

「それよりもこやつらの格好については言わんのか?」

 

「言っても無駄でしょう。シュウの方はキャラメイクを失敗してしまっているので」

 

「僕は笑っちゃったよ!」

 

「レ、レヴィ~」

 

アークは2人が座っている席の近くに腰を下ろし、ディアーチェやシュテルにレヴィやユーリも近くに腰かける。

 

「アークも来たんだし、話すか」

 

「話し?この場所に来てる他国の≪超級≫の事か?」

 

「あぁ、観客席に2人いたからな」

 

「カルディナとドライフの2人だよな」

 

アークは自身も軽く見かけ、そして元々ここに来るのを知っていた為に驚きはなかった。

 

「カルディナのあいつに──」

 

「もう1人はドライフの【獣王(キング・オブ・ビースト)】で間違いないよ」

 

「アーク達は知り合いなのかい?」

 

「昔、とある理由で戦った事があるくらいだな」

 

「あ~あの時だね~」

 

「面倒なのに目を付けられたわ!」

 

「おいおい“物理最強”と()り合ったのか、お前」

 

アーク達はこの場所に来ているもっとも危険度が高い存在について話す。

 

「色々と大変だったけどね。それはフィガロにも言えるけどな」

 

「確かにね。注目されているようだね」

 

「お前が闘技場で≪超級≫と戦るのは初めてだからな。今度こそ情報が入手できると踏んでいるんだろうさ」

 

「別に隠してはいないのだけどね」

 

「効果自体は地味だからなぁ、お前の〈エンブリオ〉」

 

「更に単独で行動するフィガロだから余計に分かりずらくなってるんだろうな」

 

「墓標迷宮でパーティーでも組んで潜れば誰でも気付けるくらいですからね」

 

「そうかもしれないね」

 

アークとシュウはフィガロの情報を手に入れる為にいる存在たちの事も考えていた。

 

「それと……少し街の熱気に混ざってキナ臭い感じがする。王国所属っぽいのに挙動不審な連中もいるしな」

 

「そういえば、そんな奴らもいたな」

 

「何か陰謀を企んでるのがいるかもしれないから用心しとけよ。お前そういう話に鈍いからな」

 

『あ~』

 

シュウの鈍い発言にアーク達は心当たりがあるように声を出す。

 

「わかった。でも、僕ってそんなに鈍いかな?」

 

「絶対に鈍い」

「確実に鈍いな」

「鈍いです」

「フィガろんは鈍いよ♪」

「え~えっと、その‥‥」

「フィガ公は穏やかな脳筋だからな」

 

「そうかな?そんなことはないと思うけれど」

 

フィガロが自分の鈍さに気付いていなくアーク達とシュウは即答で鈍いと答える。ユーリだけは言葉を濁していた。

 

「なら確かめてみるか?」

 

「ダンジョンで怪しい人影が出てきたらどうやって対処する?」

「中距離から【紅蓮鎖獄の看守(クリムゾンデッドキーパー)】を撃ち込む」

 

アークの確かめてみると言う言葉に最初はディアーチェが聞きフィガロは即答した。

 

「では、PK集団にエリアを占拠されていたら?」

「構成員を皆殺しにしてから退去要求を突きつける」

 

次にシュテルが聞くとまたも即答する。

 

「手元にこん棒1本しかないのにモンスターの群れがいるとどうするの?」

「殴りかかる」

 

レヴィの質問にも即答した。

 

「最後にこん棒さえない状態でモンスターの群れを相手にするとなったら?」

「同じように殴りかかる」

 

最後にしたシュウの確認にも即答したフィガロ。

 

「脳筋ではないか!?」

 

「……そうかもしれない」

 

ディアーチェが指を指しながらの叱責にフィガロも認めた。

 

「ブフゥ……!?」

 

誰かが吹き出した声が聞こえたので、この場に全員がそちらの方を見る。

こちらを覗いていた相手が見た目からレイ・スターリングだとアークは気付いた。

 

「よー、ティータイムぶりクマー」

 

「おや、レイ君にネメシスちゃん。無事にこの街に辿り着けたみたいだね」

 

「シュウ。フィガロ。この子は誰だ?」

 

取り敢えずは面識はないので知っている2人に聞く形を取っておく。

 

「あー、悪いなアーク。俺の弟のレイだ」

 

「あぁ、噂の弟くんね」

 

「このトラブルメーカーの弟か」

 

「同じようにトラブルに愛されているのかもしれませんね。マスター」

 

「ちょっと泣きそうクマー」

 

アーク達の認識のされ方に泣きそうな声を出すシュウ。だけど、ある意味で自業自得だから誰も擁護できない。

 

「貴様のせいであの事件(・・・・)に巻き込まれた我らの気苦労を考えれば当然であろう!!」

 

「言い返せないクマー」

 

「……ハハハ」

 

流石のシュウの弟であるレイでも空笑いが出てしまう。

 

それからアーク達はフィガロの控え室に行き、そこで話しをすることにした。

 

「それで、どうしてライオンの着ぐるみを?」

 

「僕はこの街では有名人だからね。素顔で歩くと大変なんだ」

 

「仮面やマスクでもいいのに着ぐるみを着てる奴だけどな」

 

「どうせなら全身隠した方が楽だろう」

 

アークのツッコミも天然のフィガロは気付かずに躱す。

 

「ちなみにこれはバザーで買ったネタ装備。シュウみたいに〈UBM〉の特典装備ならいいのだけど、MVP特典って要るものしか出ないからね」

 

「むしろ、こいつみたいに特典装備で着ぐるみが出たら大抵がハズレだと考えた方がいいな」

 

「僕もこれまで何体も〈UBM〉を倒したけど、着ぐるみが出たことはないよ。むしろどうやったら出るんだいシュウ?」

 

「〈エンブリオ〉の外部リソースや後付け装備とかもあるのに着ぐるみばっか出るもんな」

 

フィガロの疑問の視線がシュウやアーク達にもありありと伝わった。

 

「……そうは言うがなフィガ公にアーク、出てきたのが1つを除いて着ぐるみとかいう結果は流石に困るんだぞ。着ぐるみは重ね装備出来んし」

 

「逆に凄いよねー」

 

「そうですね。逆に着ぐるみにそこまで愛されている男として売り出したらどうですか?」

 

アークは、むしろその1つが着ぐるみにならなかったことを喜ぶべきだろうなと考えていた。

 

「売り出さないクマ!」

 

「まぁこやつの場合は、そこにいるフィガロと違い特典で武具を出されても意味はないからな」

 

「そうだね。システムからも「彼にはとりあえず着ぐるみ渡しておこう」って空気なんじゃないかな?」

 

ディアーチェとフィガからの止めとも言える言葉をシュウはもらう。

 

「ハンプティの奴……許せんクマ!」

 

「管理AIってそこまで制御してるんだっけ?」

 

「知らぬ!」

 

「さすがにそこまではしてないとは思うけどな」

 

3人の気兼ねない会話を見てレイやネメシスは付き合いはかなり長いのだと感じていた。

 

「しかし御主らは仲が良いのぅ。友人というのはクマニーサンから聞いていたが」

 

「デンドロの初期からの付き合いになるからな」

 

「友人……うん、まぁそうなるかな。知ってるだろうけど僕とアークにシュウもこの国の≪超」

「この国の〈素敵大好き着ぐるみ愛好会〉の仲間クマ!ちなみに会員数は三名クマ!」

 

「っ!?」

 

まさか、その存在しない愛好会に入れられてたアークは驚いたようにシュウの方を見た。

 

「勝手に入れられておるな」

「いつの間に入ってたのアーク?」

「レ、レヴィ~!?」

「そんなことを言ってるとアークが泣きますよレヴィ」

 

この流れからして自身も入れられるのか!?とアークは項垂れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

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