推しに囲まれすぎててどこを見ても尊死するアグネスデジタル   作:瀧音静

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 かなりふざけて書いてるので気に食わない方はごめんなさい。
 でもデジタルはこんなノリだと思うんですよ。


いっぱいちゅき

「今日も推しが幸せでありますように…!」

 

 毎朝欠かさない日課のお祈り。

 これをすれば、頑張っているウマ娘達みたいにあたしも頑張れる気がする。

 

「よし。……いざ、戦地へ」

 

 玉砕の覚悟を持って一歩踏み出す。

 髪を撫でる風、鼻に届く土の匂い。

 ――そして、

 

「全く、ウララさんが起きないからまたこんな時間になってしまいましたわ!」

「いつもありがとうねキングちゃん!!」

 

 ぐげふぅぁっ!!

 遠くから、聞こえてくるのは、推しの声。

 朝一一歩目から尊さに押しつぶされそうになるが我慢。

 まだ我慢よあたし。ここを乗り越えれば、桃源郷とも見紛う学園に到着出来るのだから……っ!

 

「おや、デジタル君じゃないか。そんなところでうずくまってどうしたんだい?」

 

 こ、この声は……。

 あぁ……神様。朝から押しウマ娘であるタキオン様に会わせていただきありがとうございます。

 同室ではありますがこの尊きご尊顔やお姿を視界に入れることはあまりにも恐れ多いという理由でなるべく確認しないようにはしていましたがそうですか。

 タキオン様もご登校と言う事でよろしいんですね?

 

「あ、え、えと。……何でもないです!!」

 

 ただ、朝から顔を見られるというのは少々刺激が強すぎるというかですね?

 朝からの過剰な尊みを補給しすぎた結果、なりふり構わずに学園を目指したのでしたまる。

 

 

 私立トレセン学園。

 それは、あらゆるスポーツの分野の最高峰とも言える学校だ。

 あらゆる部活は基準がインターハイ出場。

 一回戦負けは皆無と言っても過言ではなく、当たり前のように表彰台に乗り続けるような、そんな異常ともいえる強さのスーパーエリート校。

 また、スポーツ科学や医学分野でも多数の活躍があり、トレーニング理論や器具、リハビリから薬に至るまであらゆるスポーツ関連を網羅するなど、文武両道とも言える全寮制の学園。

 あたしはそこに、自分でも引くくらいの勉強を経て、無事に入学できた。

 入学した動機は……。

 ここの在学生みんな顔が良くて無限に推せるから!

 ていうか普通に自然な形でカップリングされてたりするし、本人たちもそれを楽しんでいる節があるし、もう学園にいるだけでネタ帳が真っ黒になるほど埋まって埋まってもう色々と捗る捗る。

 そんなわけで、入学して入寮し、最初にして最大の試練が……。

 

「アグネスタキオンだ。どうやら君と同室らしい。仲良くしてくれたまえよ」

 

 顔が良すぎる同居人だった。

 え? マジ無理。しゅき。

 しかもアグネスタキオンと名乗った目の前のお耽美な顔立ちの方は、友好の証か握手を求めてきて。

 無理!! こんな綺麗な人と握手なんかしたら死ぬ!! 蒸発しゅる!!

 と、おそらく相手には絶対に共感されないであろう感情を胸に渦巻かせていると。

 

「ふむ。いきなりなれなれしかったかもしれない。だがこうして同室になったのは事実だ。仲良く、とまではいかなくとも、ギクシャクした関係にはなりたくないのでね」

 

 と、私がなれなれしい動作を嫌ったと思われたらしい。

 違うんですぅ~(泣)。そんな綺麗なあなたと握手することが恐れ多すぎて出来ないだけなんです~(泣)。

 推しには触れない、声かけしない、邪魔をしないの三原則を貫いてるだけなんですよ~。

 と、初日はこんな感じであったのだが。

 

「デジタル君」

「ひゃひゃひゃひゃい!!?」

「いい加減名前を呼ばれることくらい慣れたまえよ」

 

 無理でしゅ。あなたの口から私の名前が呼ばれることが尊過ぎて呼吸が……。

 

「これからちょいと野暮用があってね。出来れば、また代返をお願いしたいんだが――」

「承りました!!」

「恩に着るよ。今度何か埋め合わせをするとしよう」

 

 そう言ってどこかへと向かうタキオン様。

 寮制と言う事で、無断外泊する生徒がいないか、夜に寮長が見回ることになっている。

 その見回りの時に、返事を代わりにしてくれないか、というのがさっきのタキオン様のお願い。

 それくらいお安い御用だと毎回受けているけど、タキオン様はその間どこへ?

 そしてそれよりも、もう結構な回数の代返を行ってきているのだが、果たしてその埋め合わせは何になるか――。

 まさかっ!!? 壁ドン!!? ももももっと行って耳元で囁かれたり!!!?

 ダメッ!! ダメなのよあたし!! そこまで行っては推し三原則に背くことに――。

 

「デジタル、タキオン、居るか?」

「はい」「はい」

 

 危ない危ない。危うく妄想が暴走して爆走し思考のコースをアウトして寮長の言葉に気が付かないところでした。

 落ち着きましょう。素数を数えましょう。

 1、2、3、5、7、11、13、17、19、23……。

 ふぅ、少し落ち着きました。

 はぁ……それにしても。

 こんな推しが傍にいる生活、幸せしゅぎる……。

 

「ただいま」

「ん゛ん゛っっっ!!!?」

 

 唐突に耳元で囁かれたタキオン様の言葉。

 それはもう、尊死するには十二分な致命的な致命傷。

 さらば意識。この世に未練は……ない。

 

「さて、埋め合わせの件なのだがね」

「はい」

 

 死ねるかっ!! こんなことを口にされて!! やすやすと死ねるか!!

 

「週末、駅前の喫茶店にでも行かないかい? そこで、用事ついでにくつろごうと思っているのだが、一緒に行かないかい?」

「行きまひゅ」

「そうか! ではそうしよう! ふふ、楽しくなりそうだなぁ!!」

 

 そのタキオン様の言葉が私の記憶の最後。

 この後私は、座ったまま真っ白な灰のように燃え尽きたまま、翌日の朝を迎えるのでした。




 第一話から早速ですが、レースがない世界戦のウマ娘たちが何部に入っているか、委員会は何に入っているかを募集します。
メジロライアンはサポカ(SR)でバスケしてたからバスケ部とか、サクラバクシンオーは学級委員長をしているとか、もしくは妄想でも構いません。
 こんな学園生活してるんだろうなぁ、読みたいなぁ、と言った妄想ある方はぜひ。
 




 ちなみに作者はモルモットなので、タキオンに関する一切の意見は取り入れません。
 どけ!! 俺がモルモットだぞ!!
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