ふと頭に浮かんだ、他意はない…と思いたい

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無冠の名トレーナー【マヤノトップガン】

ーーー前世の記憶がある

 

 

 凡庸な人間であった、流されるがままに生きた、まあその様な人間でも生き甲斐があったのだから、不幸ではなかったのだろう

 

 

ーーーマヤノトップガン

 

 

 流されるがままに始めたウマ娘と言うゲーム、その中でも一番育てた回数の多いキャラクターで、適性を見た時は困惑したものであるそして自覚してから頭の中で広がるステータスは目を疑いたくなった

 

 

ーーー距離適性オールS

 

ーーー脚質適性オールS

 

 

 最早バグを疑うレベルでの適性であり、なにやら愛嬌とかと一緒くたにされる様に教導◎とある、愛嬌と練習上手◎と合わせたらどんなウマでも育てる名トレーナーの完成だ、自分自身が走るのも好きだが、そんなものは片手間に出来る…ならば

 

 

「ねぇ…お姉さん、かけっこしない?」

 

「ん? いいけど…私速いよ?」

 

「大丈夫、お姉さんは得意な走り方してていいよ」

 

 

 その後お姉さんと並走して、驚いた…まさか並走するだけでおおよその適性が計れるとは思っても見なかった

 

 

「芝A…短距離C…マイルB…中距離A…長距離B、お姉さん…ちょっと走り方変えてみない?」

 

「えっと…さっきの短距離とかって…もしかして」

 

「うん、並走したらお姉さんの得意な距離と走り方がわかったから、だから」

 

 

ーーーちょっと教えたいんだよ、本当のお姉さんを

 

 

 その後お姉さんはメイクデビューを大差で完勝、一度も3バ身差以内に入れずに突き放したらしい、その後あのシンボリルドルフと相対して土をつけたらしい、全てらしいなのは、あの後お姉さんと直接会っていないから、手紙のやり取りのみである、まあその手紙のやり取りってトレーニング表なんだけど

 

 

ーーーその後が問題だ

 

 

 そのお姉さんはトレーナー無しでシンボリルドルフに勝ち、コメントでトレーナーは居るが、トレーナーの資格はない…と言ったことで大慌て、野良でシンボリルドルフに勝てるウマ娘を育成出来るトレーナーを探し回っているらしい

 

 

「まあ…無意味なんだけど」

 

 

 だって私小学生だから調査対象から外れてるんだし、気楽だよね…なんて思っていたらですね、捕捉されたんですよ、誰に? たづなさんに、そんでもって契約することになり、適当なウマ娘を育成してください…とのこと、見事育成を完了すれば全スルーでトレーナー免許獲得らしい…職権乱用では? まあいいやと考えて…思ったのだ…ウマ娘ならば誰でも良いのだなと? 確認したらオーケーを貰ったので

 

 

ーーー自分を育成したのだ

 

 

 勿論他のウマ娘やトレーナーから文句を言われたので、各々の担当ウマ娘をそのウマ娘が得意なバ場…距離…脚質で蹴散らした、ちなみにエキシビションで一緒に走ったシンボリルドルフとゴールドシップは後でしっかり友達になった、シンボリルドルフには勿論「弟子は強かったか?」と言って驚かれたが、同時に納得されたのだ

 

 

「えっと…師匠? 私なんで呼ばれたんですか?」

 

「ん? たまたま近くに居たから」

 

「えぇ…」

 

「これからメイクデビューなんだけどさ、なんか私だけ特例で全距離走るんだよね」

 

「寧ろ当然では? まあ最初が短距離なので、当たる人には気の毒ですが」

 

「ん? なにか勘違いしてないかな?」

 

「勘違い? なにをですか?」

 

「短距離は追込みで行く」

 

「え?」

 

「マイルは差し、中距離は先行、長距離は逃げ」

 

「待って下さい、じゃあ師匠はまさか」

 

「文句なんて言わせない、一番あり得ない勝ち方をすれば全員黙るよね」

 

「うわぁ…本気ですね」

 

「本気だよ、だって仲良くなったの、ルドルフ会長とゴルシだけだもん」

 

「わかりました、頑張って下さい…とは言いませんよ?」

 

「勿論…全部勝つ」

 

 

 ゲートに続々と短距離の逃げや先行のウマ娘が入る、ゲートが開けば私はわざと出遅れ、わざと後ろに着く、そしてそれ見たことかと鼻で笑うトレーナー達の目の前で

 

 

ーーー最終コーナーの立ち上がりからゴールまでに全員を抜いた

 

 

「次…マイル」

 

 

 会場は静かになった、次のマイルでちょっとだけ並走して、差しのウマ娘の後ろに着いた、彼女は中盤以降プレッシャーに当てられたのか順位が急降下したけど、関係はない、短距離の時とは明らかに違う走り方をして、外から悠々と差しきった

 

 

「中距離」

 

 

 逃げウマ娘の後ろを走って、プレッシャーを掛けまくった、具体的に言えば、こちらを意識した瞬間に強く踏み込み、音を出したくらいだ、まあそのくらいでも逃げようとペースを乱し、スタミナ切れで失速していった所を抜かしてゴールした

 

 

「長距離」

 

「悪いが…勝たせないぞ」

 

「普段はこんな勝負…やりたくねーけどさ、それでもおもしれーヤツと走れるからさ、本気出してやる」

 

「会長…ゴルシ…うん、本気出すよ、だから」

 

 

ーーー潰れないでね

 

 

「「上等」」

 

 

 一斉にスタートした、ゴルシはバ群に紛れて姿を消し、きっとその中から虎視眈々と機会を狙うのだろう、会長は私の後ろに着いた、スリップストリームでもやろうというのか、私相手にやろうとは弟子でも思わなかった…なら

 

 

「弟子と同じ様にやろうか」

 

 

 トップスピードに徐々に近付いて行く、会長の気配がどんどんと遠ざかる、そして単独でコーナーを曲がりきった先で…私は最大速度で飛行する戦闘機を幻視した、そこから最後の直線を走りきり、私がゴールした時…コーナーにはまだ誰も居なかった

 

 

「これが私の全力だよ」

 

「まさか…これほどとはな」

 

「おもしれー…おもしれーな!」

 

 

 他のウマ娘は弟子以外だと会長とゴルシ以外は戦意を消失してしまった、私は忠告したし、たづなさんも止めたのだ、彼ら彼女らが聞かなかった、それだけだ

 

 

「失礼ッ! すまないが君をレースに出せない!」

 

「でしょうね、レースが壊れる」

 

「…すまない」

 

「いきなり声のトーン落とさないで下さいよ、わかりきってました、1日に4レース、距離も脚質も変えての連戦に悠々と1位取れるヤツがレースなんてしちゃいけない、それはわかってます、私はこんな才能を持って産まれてくるべきではなかった…まあ感謝はします、何時か私を倒せるウマ娘を育成出来ますから」

 

 

 その日から私のあだ名は【無冠の覇者】となった、ちなみに誰もトレーナーになりたがらなかったハルウララが一番始めに弟子入りして、無事に短距離追込みと言う埒外の戦法を物にして栄冠を飾り、その後もマイル差し、長距離逃げと言った、私がメイクデビューで披露した通常ではしない戦法を取り入れたウマ娘達が活躍していった

 

 

「すまない、マヤノ…彼女を弟子にしてやってくれないか?」

 

「ん? 君は…」

 

「カイチョーみたいに3冠取って、その後無冠を取る!」

 

「無冠を…取る、なるほどなるほど、面白い…やっとだ…やっと来た、歓迎するよ、君の名前は?」

 

「トウカイテイオー」

 

「あぁ…歓迎しよう、教えられることは全て教えよう、短距離を…マイルを…中距離を…長距離を、逃げ先行差し追込み、芝とダートに至るまで全て! 君の尊敬しているであろう会長でさえ無し得ていない、全階級制覇、君なら出来る…確信を持って言える、だから…その後だ、全てを教えた後」

 

 

ーーー私を倒してほしい




どうしてこうなった

いやわかってますよ? ウマ娘のマヤノトップガン見た瞬間に吹き出してこんなストーリー練ったんですから

でも最初はだらだらとした性格だった筈なんだけど、なんで魔王が勇者育てるみたいなストーリーになっているのか

後話に出てきた短距離追込みのハルウララ、実際に作りました、スタミナ最小限でやってみたらなぜか育成で勝てる勝てる、長距離? 死ぬがよいでしたがなにか?

ちなみに友人からは正気を疑われました…ですよね、私もなんでハルウララで作ったんですかねぇ

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