先程俺の目の前に突然現れた妖精と名乗る小さな集団。
俺はそいつ等に再び会うべく、痕跡を辿りながら森の中を歩いていた。
彼等余程慌てていたんだろう。
俺の前から消えた時は気配や痕跡は何一つ無かったのだが、暫く周囲を探すと小さな足跡が無数に森の中へ続いているのを発見した。
そして更にその先に小さな道を発見!。
しかし‼︎、
この道、予想以上に小さいし狭かった。
彼等の大きさなら余裕で通れると思うが、
俺は絶対無理だよこれ‼︎。
てな訳で、草を掻き分けながら地道に進む事にしたのだ。
「あいつ等何処まで行ったんだ?。 もう1時間近くは歩いてるぞ。」
彼等の道を確認しながら進んでいるので、間違ってはいないはず。
だがどれだけ歩いても森の中から出る気配がない。
彼等は何処へ向かったのだろう。
そもそも彼等の言っていた、ていとく、とは一体誰なのだろうか。
そんな疑問を抱きつつ、更に歩き続けた。
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「ハァハァ、俺に陸上移動能力なんざ殆ど無いんだよクソが!。」
あれから約1時間が経過。
理由は、妖精の小道を途中で見失ってしまい海に戻ろうにも、どれだけ歩いても一向に森から出られない。
景色が全く変わらないので自分が今どこにいるのかも全く分からないし、
妖精の小道を見失った時、同時に周囲から妙な気配を強く感じ始めていた。
(誰かは知らないけど俺の事遊んでんのか?。 少し脅して様子見でもするか。)
息を整え目を閉じる。
脅すと言っても単に俺が少しキレるだけだ。
しかしこれが意外と聞くらしい。
昔同郷の奴から指摘された事があって、
「君は、力は私達に劣るものの何故か他人に圧をかけるのは1番上手い。 だから無闇矢鱈と周りに当たるのはやめた方がいい。 皆んなビビって、敵は愚か配下の軍勢まで逃げてしまったよ。 やっぱり君は何処か不思議な存在だね。」
、と言われた。
育った場所に居た大半の連中が胸糞悪い趣味や性格だったから、そんな所でずっと一緒に暮らせばそりゃそうなるのも当然だ。
俺は態とキレる時、今までで1番腹が立った時の事を思い出す。
するとものの数秒で、はらわたが煮えくり返る様な怒りの感情が湧き上がってくる。
後はこれを1番視線の感じる方向に飛ばせば‼︎。
「ひっひぃ!。」
そらいた。 少し変わった服装をした女性が茂みに隠れながら此方を覗いていたのだ。
「おいあんた!。 さっきから何かしてるの!ッ「てめえ人ん家の前で何やってんだボケェ!!!」
茂みに隠れた女性に詰め寄ろうとした時、突然頭上から何かが襲来。
俺は思い切り後頭部を強打されその場で意識を失ったのだった。
意識が途切れる最中、ボヤけた視界に薄らと映ったのは2頭身で人の服を着た何処か妖精に似た巨大な化け物だった。
(何なんだよこの場所。 陸には化け物しかいないのか・・・)
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「なあ提督。 本当にここら辺なのか?。 妖精達が変な深海棲艦を見たって言ってたの。」
「ああ天龍、確かにここのはずだ。 現に今見つけたこの黒い布切れ。 君達も見れば分かるだろう?、間違いなく女王の身に付けている服の一部だ。 唯の布がこんなドス黒いオーラを放つわけがない。」
「でも奏さん。 発見出来たのはその布切れだけ。 私の艦載機や妖精さん達に探してもらっても手掛かり一つ見つからない。 もしかしたら、偶然流れ着いたそれに当てられた妖精さんが幻覚を見てしまった可能性も有るかもしれないわ。」
「・・・そうかもね。 加賀さんの言う通り正直そうであって欲しいよ。 じゃなきゃまだ発見されてない女王クラスがこんなに人の住む港町に潜伏しているかもしれない。 それだけは本当に考えたくはない。」
「しょうがねえよ。 俺達が手当たり次第探す訳には行かねえしな。 暫くは様子見ってとこが妥当だろ。」
「そうだね。 帰ったらすぐにこの街の警戒に着いて考えよう。 一刻も早く真実を見つけないと私達がここにいる意味がない。」