ゲーマーと虹色の少女たち   作:一般紳士君

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予定が狂ったので初投稿です。


本来の予定であれば次の回でアニメ6話に突入だったのですが、書きたいことがいっぱいできてプロットが膨れ上がったので完全に予定が狂いました。いつになったら6話に入れるのだろうか……。


第7話

「顔合わせも終わったことだし、早速練習始めよっか」

「俺は何すればいい?」

「村上君は今日は皆の練習を見て回ってもらおうかな。運動できる服は持ってる? 持ってるなら一応着替えて」

「了解」

 

 たまたま今日は体育がある日だったからジャージを持っている。使用済みだけど、まぁ別に問題ないだろう。

 

「俺は外で待っとくから先に着替えてくれ」

「ん? ……あ、そっか。村上君男の子だもんね。うっかりしてたよ」

 

 うっかりしすぎでしょ。俺が言い出さなきゃ高咲はそのまま着替え始めてたんじゃないだろうか。

 

「それじゃあお願いするね」

「ああ」

 

 少し残念だが大人しく部屋から出て、ドアが開いてもうっかり部屋の中が見えないようにドアの横に移動する。やっぱり言い出さなきゃよかったなぁ……。

 

 

 

 スマホでゲームをしながら皆が出てくるのを待つが、さっきから楽しそうな笑い声の中に混じって時折うっすらと聞こえてくる服を脱ぐ音が少しずつ俺の精神を削ってくる。この程度で精神を削られていてこの先やっていけるのだろうか。

 とりあえず、これから部室に入る時はノックしてから入るようにしないと。誰かが着替えてるタイミングで入ったら最悪だ。今日入るときは忘れていたが、今考えればなかなか危ない状況だったな。運が悪かったら人生が終わってた。

 

「おまたせー」

 

 しばらくすると部屋から高咲が出てきた。学校指定のジャージを着ているが、上着は着ずに何故か羽織っている。着ないなら部室に置いてけばいいのに。ジャージを羽織る姿が似合ってるのも謎だ。あなたは海軍大将か何かですか? 仮に海軍大将だとしても、光の速さで俺を生徒会室に連行するのだけはやめてほしいな。

 

「ちゃんと覗かないようにしてるね。えらいえらい」

「いや、何故頭を撫でる」

「ん~、覗きを我慢したご褒美?」

 

 ご褒美って、覗きをしないという人として当然のことをしただけだぞ。そもそも、昨日出会ったばかりで生徒会長に呼び出されるような信用ゼロの男の頭を普通撫でますかね? この子距離感バグってないですかね?

 それにしても、高咲は頭を撫でるのが上手いな。すごく気持ちよくて、なんだか落ち着く。猫もこんな気持ちで撫でられているのだろうか。もっと撫でてほしい。でも、撫でられるとゲームに集中できない。ゲームに集中できないのは非常に困るので、名残惜しいが頭をブンブン振って手を振り払う。

 

「あっ……なんで振り払うのー。撫で心地良かったのにー」

「ゲームに集中できなかったから」

「恥ずかしかったとかじゃないんだね……」

「あー、恥ずかしさは一切感じなかったな」

 

 気持ちよさはめちゃくちゃ感じてましたけどね。

 昨日近江先輩に撫でられたときは恥ずかしくて仕方なかったのに、高咲が相手だと全く恥ずかしくないのは何故だろうか。高咲が海軍大将スタイルだからか? それとも、高咲相手だからとか関係なく、今はゲームをしてるから恥ずかしさを感じないだけか? まぁ多分後者だろう。海軍大将スタイルの高咲も普通に可愛いし。

 

「そっかー。恥ずかしがってる村上君が見たかったのに、まったく恥ずかしくなかったのかー。ちょっと自信なくしちゃうな。私って魅力ないのかな」

「いや、高咲に一切魅力を感じないとかじゃなくて、多分ゲームをしてたから恥ずかしさを感じなかっただけだから。高咲はめちゃくちゃ魅力的だと思うぞ。100人中98人は高咲と付き合ってみたいって言うと思う。だから自信持てよ」

「うーん……魅力的って言われてちょっとだけときめいちゃったけど、やっぱりゲームしながら言われてもなぁ……。あと、そこは100人中100人って言ってほしかったな。なんで中途半端な98人なの?」

「だって世の中には変わった人もいるし」

「村上君はどっちなの?」

「付き合ってみたい派」

「そっか。……さすがに照れちゃうな……」

 

 横目でチラッと高咲を見ると頬が少しだけ赤くなっていた。どうやら本当に照れているようだ。

 

「ちなみに、村上君は私のどういうとこが魅力的だと思うの?」

「まず高咲はすっごい可愛いだろ? ツインテールも女の子っぽくて似合ってるし、緑色の毛先が高咲の良さを引き立ててる。あと高咲って優しいじゃん? 出会ったばっかの俺を心配してくれるし。あと高咲はいつも楽しそうだし、一緒にいて楽しいし。あっ、あと笑顔が素敵だな。昨日俺を捕まえやがった時の満面の笑顔は特にすごかった。正直見惚れた」

 

 あとこれは高咲には絶対に言えないが、高咲のえっちな体つきもすごく良いと思います。お胸も小さすぎず大きすぎずの一番好きな大きさです。それがジャージで強調され、高咲が腕を組むことによってさらに強調されている。破壊力がヤバい。高咲のジャージ姿+腕組みはまさしく破壊兵器だ。

 

「高咲とはまだまだ付き合いが浅いからこの程度しか思いつかないけど、俺が気付いてないだけできっとまだまだ魅力はあると思う」

「え、あ、うん……」

 

 随分と歯切れの悪い返事をする高咲。その顔は茹でたたこのように真っ赤に染まっている。なんかたこ食べたくなってきたな。スーパーで安く売ってたら買おうかな。

 

「もしかして照れてる?」

「照れるに決まってるじゃん! あんな真剣な顔であんなこと言われたら誰だってときめいちゃうよ……。それに、なんで今度はちゃんとこっちを見て話したの?」

「ロード画面だったから」

「そんな理由!?」

「当然」

 

 ロード画面じゃなかったらまたゲームしながら話してたな。その場合だと高咲はどんな反応をしたのだろうか。多分照れてはくれなかっただろうな。照れさせることは元から目的ではないけど。

 

「あ、でも今言ったことに嘘偽りはないぞ。全部俺が心の底から思ったことだ」

「うぅ……そういうのずるいよ……。……もしかして村上君、私のこと口説いてる?」

「いや、全くそんなつもりないけど」

「だ、だよね。付き合ってみたい派って言うからもしかしたらって思って……」

「まぁ確かに付き合ってみたいとは言ったね」

「それに言ってることもそれっぽかったし……」

 

 思い返してみると確かにそれっぽい内容を話した気がする。可愛いとか一緒にいて楽しいとか笑顔が素敵とか。付き合ってみたいとも言ったし、口説いてると思われても仕方ないのか?

 

「でも、村上君って女の子を口説いたりするタイプに見えないし、ゲーム優先だし、そんなことあるはずないよね」

 

 まぁ口説いたりするタイプには見えないわな。実際口説いたことなんか一度たりともないし、ゲーム優先だし。

 

「み、皆遅いね。私ちょっと見てくる」

 

 確かに皆遅い。未だに高咲以外誰も出てきていない。着替えにここまで時間かかるだろうか。

 

「皆何して……えっ?」

「「「あ」」」

 

 高咲が部室のドアを開けると、天王寺、桜坂、かすみんの3人が廊下に倒れ込んだ。

 天王寺の練習着は青緑のパーカーに白の短いスカート。そして黒のストッキング。すごい女の子っぽくて可愛い。おしゃんてぃー。でも下着が見えそうで心配だ。

 桜坂は青のTシャツに水色のズボン。そしてリボンが赤色から黄色に変わっている。天王寺と比べて非常にシンプルだか、逆にそれがいい。可愛い。

 かすみんは黄色のパーカーに先が少しだけフリフリのハーフパンツ。ハーフパンツは紺色をベースに縦に細い黄色い線が入っている。そのハーフパンツすごくいいな。かすみんによく似合ってる。可愛い。

 3人の練習着をじっくりと眺めたところで、3人が倒れこんだ理由について考える。

 普通にドアから出ようとしただけなら高咲がドアを開けても倒れ込むようなことにはならない。ドアにもたれかかっていたとすると仰向けに倒れるはずだ。だが、3人ともこちらを向いて倒れている。となると導き出される答えはほぼ1つ。

 

「さてはお前ら……」

「か、かすみんたち盗み聞きなんてしてないですよ~」

「誰も盗み聞きをしたかどうかなんて聞いてないんだがな」

「うっ……」

「盗み聞きしたんだな?」

「し、してないですぅ」

「怒らないから正直に言っていいぞ」

「うぅ……し、しました……」

「かすみさん、今の友紀先輩の言い方は絶対に怒る言い方ですよ……」

 

 桜坂の言う通り、さっきの言い方をした人は相手が正直に言っても絶対に怒るな。まぁ俺は怒らないけどね。なぜなら俺は正直者だから。あと1年生ズが可愛いから。

 

「ひぇ~……かすみんちゃんと謝りますから怒らないでくださいぃ」

「別に怒ってないよ。聞かれてまずいことを話してたわけじゃないし」

 

 そもそも、聞かれてまずい話ならこんな簡単に盗み聞きできるような場所でしない。

 

「ちなみに、誰が盗み聞きしようって言い出したの?」

「りな子です」

 

 りな子っていうのは天王寺のことか? この子、あだ名の付け方が独特すぎないか?

 それにしても、天王寺が言い出したのはかなり意外だな。あんまりそういうことをするタイプには思えなかったから。

 

「言い出したのは私じゃない。私は『友紀さんと侑さんが面白そうな話をしてる』と言っただけ」

「面白そうな話をしてるって言ってる時点で天王寺は確実に盗み聞きしてるよね?」

「盗み聞きはしてた。侑さんがすごくニコニコして部室から出ていくから、友紀さんと侑さんがどういう関係か気になったから」

 

 天王寺は正直者だな。正直な子は好きだぞ。俺と高咲の関係が気になる理由はよくわからないが。そんな気になることかねぇ?

 

「でも私は2人を誘ってはいない。しずくちゃんを誘ったのはかすみちゃん」

「ちょっ、りな子ぉ」

「そうか、桜坂を誘ったのはかすみんか」

「だってだってぇ、しず子も興味ありそうな顔してたからぁ」

「かすみさん!」

「ケンカすんなって。誰が言い出しっぺでも、誰がどんな理由で盗み聞きしても怒りはしないから。……ちなみに、天王寺はどこから俺らの会話聞いてた?」

「途中から」

「具体的には?」

「侑さんの『おまたせー』から」

「それ一番最初」

 

 俺らの会話全部聞いてるやんけ。何なのこの子。俺らの関係に興味津々すぎない? 何なの? 高咲のこと好きなの?

 

「かすみんと桜坂はどこから?」

「『覗きを我慢したご褒美?』って所からです」

「それほぼ最初」

 

 かすみんと桜坂もほぼ全部聞いてるやんけ。天王寺はどのタイミングで面白そうな話って判断したんだ。そこまでに面白い会話なかっただろ。

 

「侑先輩も友紀先輩も楽しそうでしたね。魅力的だとか可愛いだとか付き合ってみたいだとか、まるで口説いてるみたいでした」

「当然そこも聞いてるよなぁ……。……忘れてくれない?」

「無理ですね。あんな会話簡単には忘れられませんよ。あーあ、かすみんうっかり口を滑らしちゃうかもです」

 

 こいつ、俺を脅すつもりか? さっきまで怒られないかビクビクしてたくせに。この程度の脅しに俺が屈すると思うなよ。

 

「ジュース1本で手を打たない?」

 

 冷静に考えたらこの話が他の人に漏れたら結構ヤバい気がしたので簡単に脅しに屈します。ジュース1本で安全が買えるなら安いもんだ。

 

「いいですよ、それでお口にチャックを付けてあげます」

「私も口が滑るかもしれない」

「わかったわかった。天王寺と桜坂にも奢るよ」

「私は大丈夫ですよ? 言いふらすつもりはないので」

「折角だし桜坂も奢られとけ? 万が一桜坂の気が変わった時に交渉材料に使えるからさ」

「……わかりました。折角なので先輩に奢ってもらうことにします」

「あっ、じゃあ私もジュースほしい!」

「えーなんで」

「だって村上君に散々恥ずかしい思いさせられたし」

 

 元はと言えば高咲が俺を恥ずかしがらせようとしたんじゃないか。やり返すつもりではなかったが、たまたま高咲が恥ずかしい思いをしただけで。これは俺の正当防衛ではないのか?

 

「友紀さん、奢ってあげたら? 私が侑さんの立場になって想像したらすごく恥ずかしかったから」

「う~ん、天王寺がそう言うなら……」

 

 仕方ない、高咲にも奢ってやるか。

 

「璃奈ちゃんの言うことには従うんだ……」

「天王寺は俺のベストフレンズだからな」

「うん、友達」

「私友紀先輩と璃奈さんがお友達というのにすごく驚いたんですけど、2人はどういう経緯でお友達になったんですか?」

「それかすみんも気になります」

「私も」

「後でよければ話してやるよ。それよりも、全員着替え終わってるみたいだし俺も着替えていいか?」

「そうだね、そろそろ村上君にも着替えてもらおっか。じゃないといつまでも練習始まらないもんね」

 

 本当にその通りだ。俺もついつい1年生ズと時間を忘れて話し込んでしまった。

 全員が部室から出たのを確認し、ドアを閉めて着替え始める。さっきまで皆がここで着替えていたおかげか部室がすごくいい匂いがする。この匂いの中着替えるのか……。

 

 いい匂いに精神を削られながらもなんとか着替え終えた。やっと練習が始まるのか。少しだけ楽しみだ。




りなりーの練習着可愛くてすごく好きです。もちろんかすみんとしずくちゃんのも好き。
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