時を越えて繋がる双子の魔王 ~史上最強の魔王の兄と史上最恐の魔王の妹の二人が転生して子孫達の学院に通う~   作:龍姫★サキ

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さてさて、第一話です。
一応ですが、オリジナルストーリーとなっています。
そして、その原作の改編により、その場所に付け加えるようにキャラも設定しております。

違和感無いように配慮して書いていますので、良ければ読んでください。
そして、原作と指し比べられても意味もないので、其処を指摘されてもどうしようもないので、それだけは書いといておきます。


魔王学院入学試験

夜中に梟(ふくろう)が二人の元を訪れ魔王学院である、元魔王城であるデルゾゲートに入学出来る資格を得たその当日…

 

─とある場所で魔王学院の入学試験の為に少年少女が出歩き、一点の場所へと向かう光景を目にする。

 

「これは、なかなかに面白い光景だな?クレハよ」

と、黒と白のメッシュの髪をした長髪のクレハと呼ぶ黒色の髪をした少年の問いに呆れながらも口を開く…

「面白いも何も…今日は私達も入学の為に同じ道を行くんだよ?判って言ってるの?アノス…」

 

─とアノスと呼ばれた黒髪の少年は、クックッ…と静かに笑った後、クレハと呼ばれた少女の質問にこう答えた。

「…まぁ、そんなに呆れる事はなかろう?俺とてお前の質問の意図も判らずにこうも笑った訳では無いのだ。もうこんな光景をみるのも最後なのだから一度位は、共に学び競い合う仲間になるであろう学友と呼ばれる者の姿を一目でも見ようと思っただけだ」

 

その回答に不満ながらも納得したようで、はぁ…と、ため息を一つついた後、呆れながらもクレハはアノスに話しかけた。

 

「全く…お兄ちゃんったら…そんなカッコ良い台詞を言っちゃってさ…。本当はそんなつもりなんて元々無かったんじゃ無いの?ただ単に、いつもの考え事していたんでしょ?そしたらたまたまこんな光景が広がってた。だから話を変えたんでしょ?」

 

アノスは、クレハの実の兄だ。

─二千年前から常に一緒に行動しており、噂によるとその兄妹は隙すらなく刃向かえばたちまち滅ぼされてしまう恐怖の象徴だったらしい。

 

更に妹のクレハは、異常過ぎる位に兄を溺愛しておりアノスの隣をとろうとするならば無差別に攻撃するまでに発展してしまうちょっとした問題児なのだ。

 

もし、付け加えるのなら今の時代となっては、その性格がより極まりアノスまで戦わないといけない大喧嘩に発展することも稀にある。

…しかし、それでも兄妹仲はとても良く、喧嘩したとしてもその日の内に仲を取り戻し、何時ものような関係になる様で、家族以外の人もたまに見かけるらしいが、その兄妹仲は華やかであり入れない位にだ。

 

本当に羨ましい限りと言える位に、強い絆で結ばれており血も運命も繋がっている様にも見える。

 

「ほう?そんな風に見えたか?そんな風に見えたとしたのなら間違っているな。…確かに俺は考え事はしていたが、いままでで一度たりとも、話の内容を変えたことなんて一つもないぞ?平和なこの光景が二千年前にはあり得なかったのだ。平和過ぎるこの光景を見てつい考え事を放棄して純粋に見入ってしまっていたのだ」

 

俺は、この様に通う異様な光景を見るのは、生まれて初めてだ。

 

二千年前には『こんな学院に通って魔法などの勉強をする』…などと言うふざけた理由で、学ぼうとする馬鹿はあの時代には全く居なかった。

 

戦乱が続く中でいつ死ぬかわからぬそんな状況で、つまらぬ私情にて間抜けに堂々と通って勉強するなどと…本当に無駄すぎる時間を浪費する時間は無い。

 

必ず独学で学び、力を付けていた。俺やクレハもそうだ。

だから二千年前に生きていた魔族は、独自の考え方が可能であり、それぞれに得意な技術が生まれ、それを究極に極める思考が可能となったのだ。

 

「それでは、そろそろ行くとするか?クレハよ」

「うん。それじゃいきますか」

 

 

俺達が暫く歩いていると、目の前で奇妙な事をやっている男性を見かけた。

 

その行動はまるで俺達の親とそっくりなまでに溺愛しているように見えた…

 

「頑張れ~!!ミーシャぁ~っ!!!」

 

ふむ。ミーシャと呼ばれる少女は、その声援を後ろから受けて一度立ち止まり男性の方を見る。

 

少しの間振り替えるもすぐに歩きだす…が。

 

─ガツッ!!

 

突然と言わないばかりなのか、ミーシャと呼ばれた銀髪でショートヘアの少女にまるで見えていないかの如く、正面から堂々とぶつかった少年がいた。

 

しかし、その少年はぶつかったことを気にも止めず、更にはそのまま立ち去ってしまった。

その瞬間にミーシャと呼ばれた少女の手元から何かが落ちる…。

俺達は、その少女の手元から落ちた物を拾いに向かった。

 

クレハは相変わらず近すぎると言わないばかりにベッタリとくっついている。

 

…歩きづらくて埒が空かないが、それをクレハに告げても一向に改善しない。

─今ではもう好きなようにさせている。

だが…俺としても嫌では無いので別に気にしないがな。

 

「…。ミーシャ…ネクロン……お前で間違いないな?」

 

俺は、その落ちたもの宛先人の名前を見るとミーシャ・ネクロンとかかれていた。

恐らくこの娘の事だとは思うが、一応聞いてみる。

たまに、違う時もあるらしいのでな。

 

「…ん。そう」

 

目の前の少女はミーシャ・ネクロンで間違いないようだ。

 

現に静かにだが、頷いているのが判る。

俺は、その『手紙』をミーシャにへと、渡す。

 

ミーシャは恐る恐るという感じに受け取った…。

「…え、あ、あり、がとう…」

 

少しの間、無言が続いた。

 

「ねぇ?…えと、ミーシャちゃんと呼んでも良いかな?」

 

次に口を開いたのはクレハだった…

 

「…ん」

 

ミーシャは静かに頷いた。

 

「よかった…。えっと…ミーシャちゃん。私は、クレハ・ヴォルディゴード。…気軽に私の事は、クレハと読んで構わないからね?」

 

「うん。 宜しく」

 

兄よりも先に挨拶を済ませるとは…礼儀がなっていて良いな。さて、俺も名乗らないとクレハが先陣を切ったのに申し訳ないからな。

 

「…続けて俺も名乗らせてくれ。俺の名前はアノスだ。暴虐の魔王…アノスヴォルディゴードだ。気楽にアノスと呼び捨てるが良い」

 

「…あ、そ、その…。よ、宜しく。…アノス」

 

…?

クレハの反応とは違い物凄く引いている感じに見えるな…?

 

その答えをクレハが若干呆れながらで俺に説明してくれた。

 

「お兄ちゃん?…幾らなんでもさ…上から唐突に名乗られちゃうと…此方の時代の人からみて、頭がおかしな変な人と思われちゃうよ?現にさ…ミーシャちゃんから物凄く可哀想な目でみられるし…」

 

クレハはこの時代のコミュニケーション方法を知っているようだ。

何処でその様な情報を仕入れてくるか知らぬが、俺にとっては、全て役に立つ情報である。

 

「ふむ。そうなのか…。ありがとな」

「全く…」

 

クレハが呆れながらも納得してくれて、ミーシャに事情を話し始める。

 

「私のお兄ちゃんは、ちょっと今の歴史やら情報に疎くて…たまにこうやってヘマをやらかす事があるの…。気を悪くさせちゃったらゴメンね?」

 

「ううん。気にしてない」

 

「そっか…。良かったよ~」

 

「…早く行こう?」

 

「…う、うん」

 

…完全に俺がはみ出てしまったな。

 

 

まぁ、良い。挽回の時はいくらでもあるだろう。

そのときがくるまで、暫し待つとしよう。

 

だが、近い将来何かで挽回する必要が有りそうだな?

このままでは、やっていける感じがしない。

 

俺がそう思いどのように挽回するかを、考えていると急にその考え事を邪魔するかの様に大きく喧嘩を売るような口調で此方に話しかけてくる男がいた。

 

 

「親同伴で入学試験か?…何時からこの魔王学院は子供の遊び場になったんだ?」

 

…ふん。雑魚が。

 

身の素性も知らない奴に喧嘩を吹き掛けるとは。

吹き掛ける相手を間違えたらきっと死んでいるだろうな?

 

…全く、本当にこいつは馬鹿で付き合ってられん。ただでさえ入学前に俺がやらかして、評価が下がった状態なのに、こいつに付き合ったら最も悪くなりかねん。早急に立ち去るべきか…

 

俺は、そう考え、目の前にいる金黒色の髪を持つ馬鹿を無視して立ち去った…

 

「…親をつれてくるくらいならもっと別な場所へ入学するんだったな?…ハハハッ!!…って、オイィッ!!貴様だ!貴様ァッ!!其処の貴様に話しかけているんだァ!!」

 

─その行動を激情して此方に向かって怒鳴る。

 

何をそんなに怒るのだ?

 

…全く。

この状況の理解が追い付かぬ事が一番悔しい。

 

何故なら、相手を詳しく知らないと、もしもの状況で俺が手を出すのなら、大被害にも繋がりかねん。

 

…仮にも俺は、二千年前に生きていた魔族の王だ。

 

二千年前までずっと本気で相手をしていたせいで、力を調整させる意識や雑魚にすら本気をだして潰した事くらいしかない俺が力ずくで解決するとなると、最悪根源すら滅ぼしかねん。

 

…何も情報こそ俺にとっては一番貴重だ。

 

…仕方無い。少々面倒だが早急に片付けるとしよう。

 

「…あぁ。悪いな?今更お前の存在に気付いたぞ?…全く魔力が小さ過ぎるのだ。危うくお前を完全無視して通りすぎるところだった…。一応、礼を言おう」

 

「なぁァッ!!?お、俺のま、魔力が小さ過ぎるだとぉォッ!!…チィィッ!!舐めやがってェェッ!!!その発言をこれを見て、後悔しなぁァッ!!」

 

全て本当の事を言ったはずなのだが…更に逆上して此方に魔法を使用脅してきた…。

 

こいつの使用した魔法の術式は…

ほう?弱そうに見えたが、中々手慣れでは無いか?

 

この魔法は…俺が良く使う炎属性魔法の内、一番上…俗にいう『最上級』と言える魔法より一つ下の魔法…名は《灼熱炎黒(グリアド)》だ。

 

これを使える位に魔法技術は凄まじいのだな…。

しかし、本当に惜しいな…。

 

この様な使い手…他にもいない事はあり得なくも無いが、そうそうこの時代にあのように使いこなせるように者は居ない筈だがな。

 

もしも、この様な馬鹿げた性格をしていないのなら本当に称賛に値して、俺からの直々の指導をしようと思ったが…。

 

生憎…却下だ。

 

─まぁ、この時代に居るものとしては強いとは思う俺も心底そう思うのだが性格が芯まで腐っている。

 

本当に残念だが、指導も欠点すらも教えるか価値も無い。

つまり、俺との決着は既についたのも同然なのだ。

 

「ほう?確かに、お前の使用した魔法は並大抵の物ではないな?」

 

俺の指摘に上機嫌になったのか、此方に見下したように提案してくる。

 

「ハンッ!解ったようだな?俺とお前の格差を…。今の俺は先程よりも気分が良い。その様な気分にさせてくれた礼にお前等の命は助けてやる…」

 

「─ただし、俺に対して発現した言葉を直ぐに撤回して謝るのなら助けてやっても良いがな?」

 

これは、マウントをとっているって奴なのか?

それとも俺に対して脅してるのか?

どちらにせよ、この俺を下にずっと見られて会話するのはもう些か不愉快になってくるな。

 

「…ハハハッ!!…さぁ?どうする?もし、死にたくないなら、とっとと顔を下につけ俺に対して謝罪しなァ!」

 

─全く。

 

これ以上は、話を聞く価値も答える価値も無い。

 

こんな雑魚に、ここの時代の情報を、遠回りぎみで深く知ろうとしたのが、そもそもの間違いだったか…。

 

「ふん。…どうも、俺はお前にかけもしない情けをかけられるのは、尺に触るらしい。…言っておくが」

 

「…あぁ?何だと?」

 

「お前に脅されたとして、この俺が、素直に従うと思ったか?」

 

「くっ!!命が惜しくないのだなぁっ!!調子に乗りやがって!!ただてすむと思うなァッ!!」

 

見てて滑稽だ。

 

俺がこうやって泳がせていたことにまだ気付かぬのか?

…調子に乗っていたのは貴様の方だろう?

 

「…はぁ」

 

俺が魔力を込めたため息を少量吐いた。

それだけで、こいつが使った魔法を相殺させた。

 

こいつご自慢の魔法が、俺のたった一息だけで消されて流石に動揺の顔を見せる。

 

「…っはぁ?」

 

「き、貴様ァ!!何をしたァ!!」

 

「お前の付けた微量過ぎるマッチの炎程度における魔法をみるのも不愉快だったから手始めに吹き消しただけだ。…簡単な理屈だろう?」

 

この程度で消える代物…俺の世界にも合ったが、こいつの魔法は正にそれだった。

 

「俺の上級魔法の《灼熱炎黒(グリアド)》をマッチの炎だと…ォッ!!ふざけるな!貴族を馬鹿にした罪にして万死に─」

 

「『待て』」

 

俺はこいつと会話するのは面倒になった為、声に魔力を込め格下及び反魔法

耐性が無い者に限り必ず言った事に従うちょっとした魔法。

俗にいう『言霊』を利用した。

 

「ヴグゥッ!?か、体がァ…?」

 

案の定。簡単に俺の指示に強制される。

 

「…お前が使用した灼熱炎黒(グレステ)を吹き消しただけで逆上するなどでは、既にお前は勝負に負けていたのだ」

 

正論を言われて怒る奴など、力無き者が言う負け惜しみと言われる、敗者の戯れ言に他ならぬ。

 

そいつの末路は相手の策略にハマり、ペースを崩され、あっという間に叩きのめされ、圧勝されるのだから。

 

これこそ弱すぎる三下の理なのだ。

 

「…たかが魔法ごときで俺に勝てると思ったか?この俺が、仕方無くお前に暫く付き合ってあげたのだ。調子に乗った?俺に謝罪しろ?…クハハッ!それは逆だ。お前こそ、俺に対して謝罪をするが良い」

 

「丁度、潮時だな。三下の貴様に…手土産だ。…調子に乗り過ぎたお前に相応しすぎる罰だ。俺が直接手を掛けてやらぬことをありがたく思うが良い」

 

「…何を……っ!?」

 

「恥を知らぬだろう『お前は、暫く其処で反省でもして学習でもしているが良い』」

 

俺は、魔力を込めた言葉を目の前の少年に指示を出す。

 

直後そいつは、自分の行いを悔い改めるように地面に手を着けた後、反省をする様に大きな声で嘆き始めた…

 

─これも言霊の効果だがな。

 

それを見ていたクレハは…

 

「流石にやりすぎじゃない?」

 

「そうか?あの者にピッタリな恥を、かかせる舞台だとは思うのだが?」

 

「そういう問題じゃないと思うけど…?」

 

「アノスって…やり方が非道」

 

そう思われても仕方無いな。

 

これまでの行いもこのように言われることは絶えなかったからな。

 

俺は、そう言われても気にはしない。

 

思うも思われずとも最後は自分がどう思ったのかだけだしな。

 

「…済まぬな。悪い思いをさせてしまったか?」

 

しかし、合ったばかりの者にこういう光景を見せる事になるとは、流石に俺は謝らないと…

 

そう思い謝ったのだが…。

「…ん。違う。…助ける為にやむを得ず行った行動。…気にしてない。お礼を言う…ありがとう」

 

 

…ほう?

 

俺の心理を読み取るとは、

こいつは先程の奴よりも中々に面白そうだ。

 

「いや、礼には及ばぬ。俺の私情にて行った行動だ。気にするな」

 

「…そうする」

静かに此方の話を理解し答える。

 

─そろそろ入学試験だ。

どんな試験だろうとこの俺が落ちる可能性は一つたりともない。

 

「さてさて、お兄ちゃん?試験だけど…カッコ悪く落ちないでよ?」

 

突然クレハが俺に意地悪っぽく話しかけてくる。

 

「お前こそ。俺の自慢の妹だ。落ちるなよ?」

 

俺は、クレハに対し試験に落ちるなと問いかける。

 

「アハハッ!大丈夫。大丈夫。アノスと同じように良いところ見せて軽~く圧勝して見せるから期待してねっ♪」

 

クレハは、自信があるように八重歯を少々だして笑う。

 

「ほう?では、その言葉通り必ず合格してみせろ。当然俺は、既に合格したのも同然に圧勝して見せよう。例え、どんな惨状になろうともな」

 

クレハは、その言葉に若干引きつつ、俺の言葉に答えた。

 

「…お兄ちゃんの事だし心配はしないよ?…でもさ、やり過ぎちゃ駄目だよ?…私も人の事は言えないけど…頑張って、お兄ちゃんに、振り向いて貰うため…」

 

クレハの声は次第に小さく聞こえ辛くなっていくが、表情から見ると手を抜く事はなく本気でやるらしい。

 

「フッ。…あぁ。クレハよ。共に合格と言う勝負に勝つとしよう!!」

 

「うん!!当然だよっ!!」

 

そう、俺はクレハと一緒に固く宣言したのだった…。




次は二話になります。
次回を楽しみにどうぞ。
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