色々とおかしいアインクラッドに召喚されたので、全力で生き残る事にします   作:カトポン

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 どうも、おはこんばにちは。
 今回は、《はじまりの街》を飛び出した所から始まります。デスゲームとなったSAOもどきで生き残るべく全力で強くなります。
 それでは、第3話をどうぞ。


第3話 《ホルンカ》での初クエスト

 俺は《はじまりの街》を飛び出し、《ホルンカ》へと向かっていた。

 既にレベル4になっているので、進行の邪魔になるモンスターだけ倒して、走り続ける。

 《はじまりの街》の北西ゲートを出て、広い草原を突っ切り、深い森の中の迷路じみた小径を抜けた先に目的地の村である《ホルンカ》に到着した。

 狭いが《はじまりの街》同様、圏内である。宿屋と武器屋、道具屋もあるので拠点として充分に機能する。

 《ホルンカ》に辿り着いた俺はまず、武器屋に向かう。オープニングセレモニーが始まる前まで、1人でレベリングしていたのでストレージにはかなりの素材アイテムが貯まっている。だが、生産系スキルを上げるつもりはないーー上げるとしてもスキルスロットに余裕が出来たらーーので、それらをまとめて売却。レベリング時に稼いだのと、さっき売却した分のコルを使ってそこそこ防御力の高いレザーコートを購入。

 購入時に表示される即時装備ボタンに躊躇わずタッチ。初期装備の白い麻シャツと灰色の厚布ベストの上に、茶革のハーフコートが装備された。

 

「こんなハーフコートでも安心感は増すもんだな」

 

 武器屋の壁に設置された大きな姿見を見ながら呟く。

 鎧とかを装備すれば、もっと安心感があるのだろうが、動きにくそうだし、たぶん絶望的に似合わないのでやめた。短期決戦型ダメージディーラーを目指している理由の一端もそこにある。

 武器屋を後にし、隣の道具屋に駆け込むと回復ポーションと解毒ポーションを買えるだけ買う。

 この買い物で所持金が0になってしまったが、今から受けるクエストで嫌でも所持金が増えていくのでそこまで心配しなくて良い。後、武器を買い換えなくて良かったのかと思う人も居るかもしれないが、買い換えなかった理由は勿論ある。

 《ホルンカ》の武器屋には、《はじまりの街》で買ったスモールソードよりも威力が高いブロンズソードという片手直剣が売っている。しかし、耐久度の消耗が早いわ植物モンスターの腐食液にも弱いわで数を狩るのならスモールソードの方が良いのだ。

 とはいえ、いつまでも初期剣のままではいられない。道具屋を後にし、急いで村の奥にある一軒の民家へと向かう。

 民家に入ると、台所に居た《村のおかみさん》といった感じのたぶんNPCの女性が振り向き、俺を見て言った。

 

「こんばんは、旅の剣士さん。お疲れでしょう、食事を差し上げたいけど、今は何もないの。出せるのは、一杯のお水くらいのもの」

「それでいいですよ」

 

 おかみさんに認識出来るようにはっきりした発音で答える。おかみさんがNPCだったら、はっきりした発音で答えないと認識してくれないからな。今からおかみさんがNPCかどうか検証しても良いのだが、また此処に来るだろうからその時にすれば良いだろう。

 おかみさんは、古びたカップに水差しから水を注ぐと、俺の前のテーブルにことんと置いた。俺は椅子に座ると、カップに注がれた水を飲み始める。これが冷たい麦茶だったらなーと思いつつもせっかく出されたものなのでありがたく飲み干した。

 ほんの少し笑い、おかみさんは再び鍋に向き直る。何かがコトコト煮えているのに、『食事を出せない』というのは疑問に思う人も居るだろう。じっと待ち続けているとら隣の部屋に続くドアの向こうから、こんこん、と子供が咳き込む声がした。それを聞いたおかみさんが悲しそうに肩を落とす。

 さらに数秒待ったところで、ようやくおかみさんの頭上に、金色のクエスチョンマークが点灯した。クエスト発生の証なので、俺はすかさず声を出す。

 

「何かお困りですか?」

 

 これで、クエストを受けられる筈だ。これで駄目だったら、なんかそれっぽいフレーズをひたすら言うしかない。

 ゆっくり振り向くおかみさんの頭上で、クエスチョンマークがピコピコ点滅する。どうやら、無事にクエストを受ける事が出来そうだ。

 

「旅の剣士さん、実は私の娘が・・・」

 

 ざっくり説明すると、娘が重病にかかって市販の薬じゃ治らんから、捕食植物の胚珠から取れる薬を飲ませるしかないから、お前がその胚珠を取ってきたら、先祖伝来の長剣をお前にやるというわけだ。

 これを身振り手振り交えて長々と話している間にとりあえず、今日の事を考えよう。

 まず、このクエストのクリアするにはリトルネペントの胚珠というアイテムをおかみさんに渡さなければならない。で、このリトルネペントの胚珠だが、花つきのリトルネペントからしかドロップしない。そして花つきリトルネペントの出現率は1%以下だ。

 普通のリトルネペントでも、倒し続けていれば花つきの出現率が上がるので、戦闘は無駄ではないのだが、1つだけ注意しなくてはいけない事がある。

 それが、花つきと同じくらいの確率で丸い実をつけているリトルネペントが出現するのだ。厄介な事にこの実つきのリトルネペントは戦闘中に実を攻撃してしまうと巨大な音と共に破裂し、周囲のリトルネペントを呼び寄せてしまうのだ。リトルネペントのレベルは3なのでレベルは上だが、囲まれたらひとたまりもない、というか死ぬ。

 そんな事を考えている内にやっとおかみさんの説明が終わった。視界の左中央のログのタスクが更新された。

 

「分かりました。俺が取ってきますね」

 

 こんな事を言う必要は無いんだが、そこら辺は気分の問題である。

 俺は《ホルンカ》にあると門を潜り、不気味な夜の森へ足を踏み込んだ。

 

「お、居た居た」

 

 森の中を走っている俺の視界に、カラー・カーソルが表示された。スキルスロットにセットした《索敵》によって反応距離が増加しているので、本体はまだ視認出来ないが、カーソルの色はモンスターを示す赤。つまり、敵だ。

 一度、周囲に他のモンスターが居ない事を確認した俺は、《索敵》に反応したモンスターに向かって走り出す。

 小径から逸れ、大きな古木を回り込むと、ソイツの姿が眼に入った。

 ウツボカズラ(ネペンテス)を思わせる動体の下部で、移動用の根が無数に蠢いている。左右には鋭い葉を備えたツルがうねり、頭にあたる部分では捕食用の口が粘液を垂らしながらパクパク開閉する。

 間違いない、今から凄くお世話になるリトルネペントなのだが・・・

 

「ハズレだな」

 

 口の上にあるのは花でも実でもなく双葉なので、普通のリトルネペントだ。

 俺は背中の剣を抜き、リトルネペントに近づくとリトルネペントも俺に気づき、2本のツルを威嚇するように高々と掲げた。

 リトルネペントの攻撃方法は、先端が短剣状になったツタによる切り払いと突き、そして口から吐く腐食液だ。

 

「シュウウウウ!」

 

 リトルネペントが捕食器の口から咆哮を漏らし、右の突き込んできた。瞬時に軌道を見切った俺は左に跳んで回避すると、そのままリトルネペントの側面に回り込んで、リトルネペントの弱点であるウツボ部分と太い茎の接合部に剣を叩き込む。

 充分な手応えと共に、リトルネペントのHPバーががぐっと3割程減少する。

 再度怒りの声を上げ、リトルネペントはウツボをぷくっと膨らませた。腐食液発射の予備動作だ。射程は5mくらいあった気がするので、真後ろに下がっても避けられない。浴びればHPと装備の耐久力が大きく減るうえに、粘着力によってしばらく動きが阻害される。ならば・・・

 

「ここだ!」

 

 ウツボの膨張が止まった瞬間、思いきり右に跳ぶ。

 腐食液は射程距離が長い代わりに効果範囲は狭い。

 ぶしゅっ!と薄緑色の液体が飛沫状に発射されるが、俺に1滴たりとも当たる事なく、地面に落ちて白い蒸気を上げる。

 着地した瞬間に剣を右に大きく引いた。一瞬のタメ動作によってソードスキルが発動し、スモールソードの刀身を薄水色の光が包む。

 

「・・・うらっ!」

 

 激しく地面を蹴り、単発水平斬撃技である《ホリゾンタル》で剥き出しの茎を直撃させた。蹴り足をと右腕の動作で威力を最大限までブーストさせた《ホリゾンタル》は硬い茎に食い込み、一瞬な手応えを残してウツボ部分と茎を切り離し、リトルネペントのHPを0にさせた。

 リトルネペントが結晶片となって四散し、経験値の加算表示が浮き上がるがそれには目も暮れず、周囲を見渡す。

 索敵範囲内に、リトルネペントと思われるカーソルが複数浮かぶが、プレイヤーのカーソルはまだ見えない。

 花つきも早いとこ見つけたいがそんなにすぐ出てくるとは思えない。ならば、誰かが来る前に1体でも多くぶっ倒し、少しでも経験値を稼ぎたい。

 

「次は・・・アイツにするか」

 

 索敵範囲内の中で1番近そうな奴に狙いを定めると俺はそこに向けて走り出すのだった。




 如何でしたか?
 おかみさんからクエストを受けたのですが、果たして彼はいつになったら花つきを見つける事が出来るのか。
 それでは、また次回お会いしましょう。
 
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Takuto LV.4

装備 スモールソード
   レザーコート

スキルスロット 2
装備スキル 《片手直剣》18
      《索敵》16
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