目覚める
己の力
名を聞き
名を言い
力は更に昇華する。
溶ける……。
溶けていく……。
……強ぇ。
……届かねぇ。
だけどよ。
段々と動ける様になってるんだ。
眠っていた体が、起きた様に……。
俺は眠っていたのか?
そうか、そうか!
これが戦いか!
なあ更木。
俺はな、今まで満足に斬り合いなんか出来なかった。
強い人は大概味方で。
恩人で、師匠で、同期で。
そりゃあ手加減出来る様な真似も余裕もないけどさ。
でも、命もやり取りでは無かった。
どこか、遠慮があった。
けどよ。
お前に遠慮なんか必要無いだろ?
それに……。
そうか、そうか。
これが剣士の戦いか!
その斬魄刀の能力に眼が行きがちになるが……かつては剣の鬼と称された『歴戦の老兵』
当時を知る者が見れば「随分と丸くなった」と言うが、まだまだその片鱗を見せることがある『死剣』
その二人は『剣士としての狂気』を持ちながら……片やその立場が故にそれを沈め、片やそれをその身に宿しながら押し殺した。
だが、それを持っていることに変わりはない。
そして、そんな二人の愛弟子が……その『剣士としての狂気』を引き継いでいない訳がなかった。
それを自覚出来なかっただけ。
そして……トロール、バジリスク、狼人間に吸魂鬼、アヨン、ヤミー、ヴォルデモート。
今まで彼と戦ってきた者たちは、いずれも剣士ではなかった。
良くも悪くも師匠に恵まれた彼は……剣士として戦う前に倒せてしまう為に、有力な剣士と本気の斬り合いをしてこなかった。
尤も、今戦っている者も剣術が優れているという訳ではないが……。
それでも互角に戦える剣士であることは間違いない。
そして……実戦で斬られるという感触、それを即座に直す回道の技術、敵の剣を容易に弾いて斬り返す剣術、切っても斬り切れない敵。
それらが、彼の心の底に眠っていた『剣士としての狂気』を目覚めさせた。
そして……それをもって刀原という死神はより高い領域へと至る。
元柳斎や卯ノ花など……最上位の死神とも引けを取らない剣術、流刃若火や氷輪丸に対抗できる強力な斬魄刀、瞬神の弟子に恥じない歩法と体術。
山本元柳斎重國以降、彼を超える死神はいなかったが……遂に、彼を超えうる若き死神が誕生したのだった。
「剣士としての狂気』を目覚めさせた刀原。
ようやくたどり着いた
更木はそれについて行けない。
更に斬られ、吹き飛ばされる。
だが……。
「まだまだぁ!」
立ち上がり、刀原に切りかかる。
でも、届かない。
『神斬払い』
「ぐぁあああ!」
ステージが跳ね上がり過ぎているのだ。
多くの瓦礫でも止まらない更木だったが、大きな建物に衝突して止まる。
しかし、頭から血を出し、体は斬り傷だらけの更木は……既に満身創痍だった。
つ、強ぇ……。
勝てねぇ……。
負ける……?
死ぬ……?
この、俺が……?
更木の脳裏に浮かび上がる、敗北の二文字。
「…剣八」
その時、更木の耳にそう聞こえた。
「…更木の剣八」
「…ようやく、届いたのですね」
「私の声が」
「お前を」
「誰よりも長く」
「誰よりも近くで」
「ずっと見てきた私の声が」
いつもなら「誰だ!」だの「うるせぇ!」だの言っていただろうが……そんな気分にならない。
「初めまして、更木剣八」
「私の名は…………」
「……終わったか」
刀原は流石にそう思った。
渾身の一振りを直撃させたのだ。
手ごたえもあった。
死んではいまいだろうが……それでも確実にノックアウト出来たはず。
だが、刀原は警戒を解かなかった。
いや、解けなかった。
倒したはずなのだが……また飛び出してくるのではないかと、思わずにはいられないのだ。
しかし、まだ各地で戦いが続いているのも事実。
後ろ髪を引かれるのを感じながら、刀原は踵を返す。
「……呑め『野晒』」
それを聞けたのは、幸運だった。
瓦礫となり果てた建物から霊圧が溢れ出る。
そして瞬く間に瓦礫は吹き飛び、霊圧の主……更木剣八は高らかに跳躍する。
「呑め『野晒』」
更木が持っていた刃毀れだらけの刀が、彼の身の丈を超える巨大な戦斧となる。
それは、暴力を超えた何かを感じさせた。
「『千刃斬翔』!」
その光景に一瞬だけ目を見開くが……刀原は直ぐに斬魄刀を構え直し、幾千もの飛ぶ斬撃を放つ。
「おりゃあああ!」
更木はそれをもろともせずに弾き飛ばし、斬撃は周囲を斬りながら霧散する。
「でやぁあああ!」
そして大上段に構えた更木は、落下の勢いのままに巨大な戦斧を唐竹に振り下ろす。
並みの死神なら防いだ斬魄刀ごと両断される一撃。
しかし生憎と、刀原はただの死神ではない。
足をどっしり据えて刀を水平に構えた刀原は、そのまま横薙ぎに斬魄刀を振るい、更木を迎え撃つ。
「『神薙』」
爆音と衝撃、それらが周囲に撒き散らされる。
幸いにも巻き込まれた
戦斧対太刀の対決は、戦斧が上回る。
それは刀原が弱かったからではなく、単純に質量と落下の威力が大きかっただけだ。
刀原も最初こそ吹き飛ばされるが、直ぐに身を翻し、地面に着地する。
「来いよ。決着つけようぜ」
「ああ、行くぜ!」
刀原の呼びかけに対し、更木は嬉しそうに答える。
これが最後の一撃になるだろうと思いながら。
「おおおおおお!」
更木は霊圧を上げる。
「ぜりゃあああああ!」
そして戦斧を横薙ぎに振りながら突進する。
刀原は斬魄刀を鞘に納め、瞬歩で加速する。
「奥義『瞬神斬刃』」
そして更木の目の前に現れ、抜刀する。
今度は衝撃も爆音もなかった。
そして、速度が勝負の決め手となった。
更木から血が吹き出る。
「次は、負けねぇ……」
そう呟き、ばったりと大の字に倒れた。
「俺はもう戦いたくねぇよ」
刀原はそう言って、卍解を解いたのだった。
更木が倒れた。
敗北した。
その一報は、瞬く間に戦場を駆け回る。
「流石だぜ」
班目一角との戦いに勝利した黒崎は、ニカッと笑いながらそういう。
「決着がついたのですか……そうですか」
連絡を受けた卯ノ花は、何故か少しだけ残念そうにしたあと……ニヤリと微笑んだ。
「おお!そうか、良かった!」
「これで一安心だね」
浮竹と京楽は安心と喜びが混じった表情でそう言った。
「まあ、だろうな」
「勝つと思ってました」
日番谷と雀部はケロッとした表情で言う。
しかし日番谷の傍にいた雛森は、彼が内心で冷や汗をかいていた事を分かっているし……雀部の傍にいたバンビエッタは、彼女が気が気でない様子だったことを知っていたが。
「そうか……分かった」
藍染は笑みを浮かべつつ、目の前にある二つの遺体を見て暗い表情をしていた。
「相分かった」
元柳斎は一報を聞き、満足そうに頷いた。
彼はまだ甘い部分があり、少し不安な箇所もあったことは否定しない。
だが……更木を打ち倒したこの戦いで、彼は死神として覚醒出来たはず。
……少し気になる報告《初代剣八的仕草が見られた》もあったが。
まさか……
水面下で進めている企みの事もあって、それは大いに困る。
元柳斎は、少し心配になった。
諸悪の根元である綱彌代は……賊軍云々の話以前から、各方面からのヘイトを集めていた。
綱彌代を倒したい……この手で始末したいと思っている人は多かった。
親の仇である刀原。
親友の仇である藍染。
友だった者として斬ることを望んだ刀原の父。
他多数。
無論、そこら辺の有象無象では到底勝てないし……人質や屍を増やすだけ。
そんな観点から……奴と対峙するのは、感情論も相まって刀原と決まっていた。
だが、刀原は更木との戦いで手一杯になってしまう。
ここで逃がすわけにはいかない。
そう判断した藍染は、後で刀原に小言を言われることを承知の上で、綱彌代と戦った。
しかし……崩玉の力を使った綱彌代は、藍染の想定を超える強さを発揮した。
また、綱彌代の斬魄刀『艶羅鏡典』の凶悪かつ強力な能力も相まって……藍染は逃がしてしまう一歩手前まで追い詰められてしまう。
煽る綱彌代。
彼は勝利を確信する。
その余裕もここまでだった。
「逃がしは……しない……!綱彌代、時灘。捕えたり」
「ぐふっ……!まさか、お前は」
逃亡を図ろうとした綱彌代の胸を貫いたのは、刀原の父『将一郎』だった。
「死にかけの分際で……!」
綱彌代は将一郎を刺す。
ただでさえ弱っていた将一郎に、それは致命傷だった。
だが、将一郎は一歩も引かない。
「息子が繋いでくれた命を無駄に使うのか?」
「俺たちの因縁は……俺たちで、終わらせる……!あの子に、引き継がせはしない」
「き、貴様!」
「貴様には……俺と共に、死んでもらう!惣右介、やれ!」
「だが、私は……!君を……!」
「将平の……ためだ。あの子にこれ以上、復讐の道を歩かせる訳にはいかない。……お前にしか、頼めない」
「……いくらでも恨んでくれ」
「それは、俺の言葉だ……」
言葉は尽くした。
「い、良いのかな?親友を手に掛けることになるぞ?……刀原君にも恨まれるだろう」
「その覚悟は、もう出来たさ……」
藍染はそう言って霊圧を高める。
「……破道の九十九『五龍転滅』」
放たれるのは最高峰の鬼道。
迫るのは五つの龍。
綱彌代は逃げようと必死になるが、将一郎は最期の力でそれを抑える。
「……」
将一郎の目に最後に映ったのは。
泣きそうな顔の
「知らねぇ天井だな」
四番隊隊舎にある救護詰所のベッドで目覚めた更木は、柄にもなくそうつぶやいた。
身体は包帯だらけ、起き上がろうとしたら激痛。
更木自身、刀原に斬られた瞬間「死んだな」と思っていた訳だが……どうやら死に損なったらしい。
「なんだ、もう目が覚めたのか。やっぱタフだな」
いつから居たのかは分からないが、傍で何かを書いていた刀原が苦い顔でそう言う。
「てめぇ、わざと俺を殺さなかったな?」
半分恨みを込め、更木は言う。
殺す気だったら、普通にサクッと斬られていたんじゃないかと……戦いの最中に思っていたから。
「お前に死なれると、色々と面倒くさい事になるんでな」
刀原は苦い顔のままそう言った。
「剣八の名はてめぇのもんか」
更木は少し残念そうに言うが、刀原は首を振ってそれを否定する。
「お前に勝てたのは、単純に剣術や斬魄刀、瞬歩の差だと思ってる。それに、
刀原は相変わらずの表情で言う。
卯ノ花や刳屋敷から盛んに襲名を迫られたが……自分は三番隊の方が良いし、それを目標にしていたのだ。
今更それを変えるつもりはない。
「そうかよ」
更木は少し残念そうにしながらそう言う。
刀原が襲名してくれれば、その奪取を名目に、またあの楽しい斬り合いが出来ると思っていたから。
「そうそう、はいこれ」
更木の内心を察した刀原は、さらに苦い顔をしながら懐から紙を取り出し、更木に渡す。
『更木剣八
右の者を護廷十三隊十一番隊隊長に任ずる』
「俺に負けたんだから、「就任しない」は、通用しないからね?」
刀原は睨みながら言う。
「はっ、上等じゃねぇか」
更木はにやりと笑いながら、それに了承した。
更木が隊長職に就くことを了承したことを確認した刀原は、近くにある安置所に向かった。
隊長格や味方として参戦した滅却師に死者はいない。
逆にこちらは更木とその一味を倒した上に味方に引き入れ、敵側の滅却師のほぼすべてを倒した。
そして、賊軍の総大将……綱彌代も倒すことに成功した。
最も、一般隊士には少なからず死傷者を出してしまったし……。
綱彌代を倒す上で、尊い犠牲があった。
安置所に着くと、泣き腫らした顔をした刀原の母『慶花』と俯いた藍染がいた。
二人の傍には、穏やかな顔の将一郎が静かに横たわっている。
「将平……」
最愛の夫の頭を撫でていた慶花は、そう言って刀原の方に向き、抱き締める。
刀原も抱き締め返す。
「……母は、己の不甲斐なさが恥ずかしい。分かっていたのに、行かせてしまった。止められなかった」
慶花はそう嘆きながら更に泣く。
「そんなことないです。僕がその場にいても、多分、止められなかった筈。それに、更木との戦いに夢中になってましたから……」
霊圧を探知していれば……。
少しだけでも奴に目を向けていれば……。
例え、その余裕がなかったとしても。
刀原は様々な思いを抱きながら、そう言った。
「君は更木の対処で精一杯だった。君を責める者は居ない。悪いのは私だ。私が……」
「いえ、僕が……奴を斬るべきでした」
多分、奴にも勝てた筈だから。
藍染の言葉を遮り、刀原はそう言う。
そして、改めて父の顔を見る。
とても穏やかに、未練なんて感じられず。
安らかな顔だった。
「そして、貴方も悪くない」
刀原は藍染の方を向き、きっぱりと言う。
「僕なんて、実の親が亡くなったのに……奴が死んだ事を、敵が死んだことに安心したんです」
そう言った刀原の目には、涙はなかった。
その刀原の言葉を、藍染は首を横に振って否定する。
「下手にも程がある嘘だ。君とて、
刀原は、精一杯の作り笑いをした。
更木が軍門に下り、綱彌代が敗死した。
滅却師達も倒された。
それは『賊軍が敗北した』という事実が確定した何よりの証だった。
元柳斎は、堂々たる『勝利宣言』をする。
その知らせを受けた者達は、それぞれ様々な反応を見せた。
ヴォルデモートは机を叩いた。
そして荒れに荒れた。
あまり期待してはいなかったとはいえ、かの『理性ある殺戮集団』に対抗出来るかもしれない連中だったのだ。
くそが!
使えん奴だ!
一応……置き土産として十刃がいる。
米仏独伊からも過激派が合流している。
巨人だってこちら側だ。
だが……。
ヴォルデモートは部下を更に増やすことにした。
亡命英国魔法省は歓喜の声に包まれた。
あり得ないと思ってはいたが……彼らが億が一の確率で負けてしまった場合、敗北が確定してしまうからだ。
「彼らは期待に応えてくれた。今度はこちらの番だ!」
士気は上がる一方だった。
「そうか!良かった!」
「流石はショウ達だ!」
不死鳥の騎士団の隠れ家になっている『貝殻の家』にて、ようやくその一報を受け取ったシリウス達は、喜びを隠さない。
ここ最近は良いニュースがなかった為、その喜び様は一塩だった。
まだまだ未来はある!
シリウスはそう高らかに言った。
ハリー達は、まだ知らない。
賊軍との決戦に勝利した刀原達だったが、その勢いのまま英国に行く事は無い。
より準備をしてから行くのだ。
「本当に良いんですか?」
日本魔法省の一室にて、刀原はそう聞き返す。
この一件は、悪い方に転がればとんでもない事態に繋がりかねないと、刀原は思っているからだ。
「ええよって言うてるやん。痣城がちゃんと各国に根回ししたし、かのゲストもええって言うてるしな」
そんな思考を知ってか知らずか、市丸はケロッとした表情で言う。
「まあでも……味方になってくれるんかは……君の話術次第やけどな」
「あの人を説き伏せろと?難題すぎやしませんか?」
「出来るんは君しかおらんのや。あの人……平三郎さんの孫だってとこ、見せてや」
「……分かりましたよ」
刀原は渋々の表情でそう言った。
外は灰色の空が覆い、辺りは雪に包まれてる。
その寒い空気の中、刀原は歩く。
監獄となり果てた山の城は、かつては持っていたであろう絢爛さを過去に捨て去っていた。
「ここです」
「ありがとうございます」
案内していた看守にお礼を言った刀原は、牢獄にいる老人を見据えた。
衰えている?これが?
確かにヴォルデモートやダンブルドア程ではないが……やはりただならぬ人だ。
刀原は『かつて最も危険な闇の魔法使い』として魔法界を恐怖のどん底に陥れたこの人物に、内心で冷や汗をかいた。
「珍しい客人だな?日本の死神か」
老人はその年齢を感じさせない堂々たる姿勢でそう言った。
「ああ、その姿。極東の魔術師に似ている。奴の子か、それとも孫か?」
「孫ですよ。ミスター」
「ほう、そうか。奴は私が出会った魔法使いの中でも、最強にして最高の二人のうちの一人だった。だが、君も……その佇まい、その雰囲気。奴以上だ」
「魔法では、僕はおじいちゃんに勝てませんよ」
「ふん、だろうな」
老人はさも当然とばかりに言う。
「さて、世間話は終わりだ。何用で来た。こんな辺鄙な場所に」
「ある人が来ませんでしたか?貴方がかつて持っていた、ある物を訊ねて」
「いや、来なかったが?」
「そうですか。それは……良かった」
「良かっただと?誰が……なるほど、ヴォルデモートか」
「流石、その通り。貴方がかつて持っていた『かの杖』のありかを聞きに、ヴォルデモートが来るかもと」
「ふん、愚かな。私まで行きついたのであれば、必然的に私の次が誰かぐらい分かる筈だ」
「ええ、全く。少し考えれば分かることです。貴方が誰に敗北したか……蛙チョコレートでも分かりますよ」
「フハハハ、違いないな。それで?まさかそれだけを聞きに、わざわざやって来た訳ではないだろう。本来の用はなんだ?」
「……流石はかの魔法使い。全盛期のダンブルドアと戦った人だ」
「世辞は良い。話せ」
「……この監獄、出ませんか?」
「なに?」
「戦力が足りなくなったヴォルデモートが、英国だけじゃなくて仏独伊露西米から馬鹿どもを集めてるんです。なので新旧問わず、手練れが必要なんですよ。魔法使いの手練れがね」
「それで私か。だが……私は」
「ああ、貴方の過去に関しては気にしないでください。各国に根回しは済んでますし……もしそうなった場合は、我々が責任をもって粛清するとね。それに……もう、そんな気、無いんでしょ?」
「……過去の私の行いこそ、正に愚かとしか言いようがない。力に溺れ、まるで王になったかのように……。アルバスが止めてくれなければ、私は……」
「そのダンブルドアが、若き英雄が、助けを求めてます」
「……」
「今度は悪名ではなく……伝説として、名を轟かせてみませんか?」
「確かに……私こそが最強の闇の魔法使いであることを証明する機会だろう。ヴォルデモートとかいうヒヨッコに、まだまだ負けてはおれん」
「それに立ち会うのではなく、横で、背中を合わせて、戦ってみたくはありませんか?」
「……まるでそうしたことがある口ぶりだが?」
「英国魔法省のアトリウムで、実際に」
「フッ……。だが私が出しゃばれば、世代交代とはいかなくなるかもしれんぞ?」
「何を今更。ダンブルドアはまだ現役ですし、
「それもそうだったな」
老人は笑いながら牢を出る。
そしてやって来た看守から杖と服をもらう。
そこには往年の、伝説の魔法使いがいた。
「一応、仮釈放って形ですけど……働き次第では釈放もあり得ます」
「ほう、良いことを聞いた。では、アルバスとの悠々自適な隠居生活を目指すとするか」
老人は既に決定済みと言わんばかりにそう言った。
喜んでこの命を使う
護廷の為
友の為
未来の為に。
お待たせしました。
これにて日本決戦は終了です。
次回からハリポタに戻ります。
覚悟しろよヴォルデモート。
では次回は
戦前
次回もお楽しみに