ホロのまったり日常   作:maximum

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大空スバルさんがフリージアフラグを破壊したので初投稿です


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火照った雪

素敵なお知らせといや〜なお知らせが同時に来た。

 

 

悪い方から言うと、「不知火建設」と名乗るもの達との用事ができたことだ。

決して彼女たちのことが嫌いという訳では無い。

ただ、あの中にいる巫女の不幸さが問題なのだ。

絶望的なまでの運と、その性格が相まってバズるような現象を引き起こしがちなのだ。

ちょいちょいリアクション付きのゲームの動画をネットに上げているが、どれも天文学的数字の確率を引き当てたプレイでそれはそれは素敵な再生数となっている。

何事もないといいんだが…

 

 

素敵な方については、アイドルのライブの裏方を手伝うことになったことだ。

その名は「星街すいせい」、暴言サイコパス系アイドルだ。

ゲーム実況もしているのだが、その時の言動がどう見てもバイオレンス。

だがリスナーとの距離感が程よく、その腕前も目を見張るものがあり、人気を博している。

なにより、彼女の歌声が凄い。

音域や声質は至高の一言に尽きる。

自分もよく見ている方で、まさかこんなことになるとは夢にも思わなかった。

 

 

こうなったのは、先程の「不知火建設」が関わっている。

いつもは彼女たちが手伝うらしいが、今回は用事が重なりできないらしい。

そこで、何故か俺を推薦したそうだ。

しかも本人がそれを承諾したらしく、これが青天の霹靂と言うやつなのだろう。

理由は本人から聞きなとフレアから言われたが、不安で夜しか眠れない。

まあ、警備的な意味だろうし、アレ(液体金属)を持っていけば良いだろう。

 

 

ついでに言うと、重力の影響を受けづらくするエネルギー回路を組めた。

これで、ようやくファンネルが実用できる。

ミサイルのように、当てて終わりなら何もしなくてよいが、ビームでの狙撃などを狙うタイプのやつは、重力下では機動性が死んでおり、宇宙空間でもないとまともに使えない。

 

 

兎狩りはすぐそこだ。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

今日はラミィに誘われて待ち合わせ場所に20分早くやってきた。

特に家でしかできないこともないし、長袖の服装でさっさと目的地へ向かった。

 

 

ちなみに今日、自称メイドは家にいない。

なんでも魔女?魔法使い?の家に2泊してくるそうだ。

普段人見知りを発動し、誰に対してもATフィールドを全開する彼女があれほどの物言いで対応するのだから、かなり波長が会うのだろう。

今度その人に会話のコツでもあるのか聞いてみよう。

 

 

そんなことを考えているとピロン♪と携帯が鳴った。

確認すると、そこにはメールで『ごめんね、今日体調悪くて無理。来週また遊んでくれる?』と書かれていた。

律儀に次の機会を記載するところに彼女の真面目さが表れている。

 

 

とりあえず『わかった。お大事に。』と返信しておく。

ここ最近の薬というかポーションは効果が高くきっと飲んで1日もすれば元通りになるだろう。

戦闘科に入っている以上体調や怪我のための用具や薬は沢山あるだろう。

さて、どうしようか。

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

返信を見て、チカチカする頭痛の原因から目を離す。

 

 

――――最悪だ。

 

 

なんでよりにもよって今日体調を崩すのだろうか。

高熱によって思考をボヤけられ、咳によって断たれる。

 

 

恐らくは典型的な風邪だろう。

この程度の症状で高い薬を使う訳にはいかなかったので、ゆっくりと効果が表れる安めのポーションを飲んだ。

体がダルく、足がおぼつかない。

一人暮らしをしているので、辺りは静かだ。

 

 

だいふくが居てくれて助かった。

体調が悪く、気分がブルーな時にはふとした瞬間に孤独を感じる。

それは、仕方がないことであり、味わいたくないことだ。

勿論、言葉を交わすことができるわけではない。

それでも、こういった時に誰かが一緒なのは嬉しいのだ。

 

 

 

 

 

――すると、インターホンが鳴った。

 

 

(誰?)

 

 

今日は宅配が来る日であっただろうか?

昨日受け取ったから違うはずだが…

とりあえずだいふくに応対するよう頼む。

知人以外だったらドアを開けないでと伝えた。

 

 

(今日、知り合いは誰も来ないだろうけどね)

 

 

そう自虐して、目を閉じる。

だいふくが氷とタオルを使って氷枕を作ってくれたので快適だ。

このまま、もう一眠り――

 

 

 

「…お邪魔しまーす」

 

 

 

小声で、どこか遠慮がちなそれに耳を疑った。

有り得ない。そんなわけが無い。

そう分かっていても、心のどこかで期待していた自分が歓喜する。

まだ決まったわけじゃないと理性は叫ぶが、感情の起伏によって呑み干される。

 

 

そして部屋の扉が開かれると――

 

 

 

 

 

「あー、勝手に上がっちゃった…すまんな」

 

 

 

どこか申し訳なさそうな顔をした、彼がいた。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「どうして…ここに…」

 

 

「お見舞いに行こうと思って、色々買ってここに来たんだよ。ピンポン鳴らしたらだいふくに入れって全身で表現されたけどな」

 

 

そう言う彼の手には、膨らんだ小さめのマイバッグがある。

そこから水のペットボトルを取り出し、ラミィの近くに置いた。

彼が家まで来てくれたという幸運とファインプレーをしただいふくを絶賛したい気持ちを抑えて起き上がろうとする。が、彼に寝かされてしまった。

 

 

「無理するのは体に悪い、まだ辛いだろうしさ」

 

 

「…はやく、かえりなよ。うつしちゃうかもしれないよ?」

 

 

「心配無用。これがあるしね」

 

 

彼は首にかけたネックレスを摘む。

見覚えのあるそれは、確か…

 

 

「ココかいちょうの…」

 

 

「そ。だから大丈夫だよ。今日はあくあも家に居ないし、ラミィさえ良ければここに居られるから」

 

 

「うん…ありがとう…」

 

 

どうやら、今日はそんなに悪い日でもないらしい。

 

 

「ラミィ、キッチン借りていいか?だいふくから今日はまだ何も食べてないと教えてもらったし」

 

 

ありがたい申し出を受諾し、だいふくに着替えとタオルを持ってくるよう頼む。

汗で部屋着が濡れて貼りついてるし、何より気持ち悪い。

 

 

キッチンで奏でられた生活音が孤独を薄め、時が廻りはじめた気がした。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

症状は風邪っぽいし、特に重い病気という感じもしないのでちょっと安心した。

風邪とかで1人だと寂しいよなぁ…

いつでもラミィの近くにいるだいふくは彼女にとって大切な存在なのだろう。

 

 

電子レンジに即席ご飯を入れてボタンをポチポチ。

その間に卵を冷蔵庫から取り出し溶いておく。

冷蔵庫を物色するのも気が引けるのでラミィからあらかじめ教えてもらった。

あんだけカッコつけておいて、作るのは簡単な卵雑炊だ。

 

 

あと必要なのはめんつゆとネギだけだが、ネギは切らしているらしいので彩りは壊滅的。

まあ味にはそこまで影響しないし大丈夫大丈夫。

 

 

ご飯がチン出来たので、鍋に水とめんつゆを入れて火にかけ、そこにぶち込む。

そのまま少し煮て、溶き卵を流し入れる。

軽く混ぜて火を消し、蓋をする。

 

 

今更だが、手抜き感が半端ない。

色々野菜を入れるべきだったか、失敗したな。

 

 

少し待ってから蓋を開け、中身を器に盛る。

念の為味を見て問題ないことを確認する。

ラミィが食べきれない分は自分が食べればいい。

液体金属でトレイを作ってそこにスプーンと一緒に載せる。

 

 

それにしても、手抜き感溢れる品だ。

果たしてこれで喜んでもらえるのだろうか?

ラミィへの謝罪の意や罪悪感に背中を押されて彼女の部屋へと向かった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「失礼しますお嬢様。食事をお持ちしました」

 

 

「なにそれ」

 

 

執事ロールを始めた彼に不意打ちを決められる。

思わず笑ってしまったのは仕方ないだろう。

ゆっくり上体を起こす。

 

 

彼は巾着袋から液体金属を流してベッドの上に簡易的なテーブルを作った。

 

 

「まだ…それにしまってるんだね…やっぱりラミィが…」

 

 

「ラミィのせいじゃないさ。そもそもあれはまだ構想段階だったし、まだまだ時間がかかるんだよ」

 

 

そう言われても、どこか後ろめたさを感じる。

きっと嘘ではないんだろうけど、それでも…

 

 

「それより、すまんな。こんな手抜きを感じさせる品になっちまって」

 

 

テーブルの上に置かれたトレイには、卵がゆと思しきものが。

 

 

「もうちょい野菜とか入れておけば良かったよ」

 

 

「ううん、これがいい」

 

 

わざわざラミィの家まで来てくれて作ってくれたのだ。

そんな思いやりが込められた品に文句があるはずがない。

 

 

「…そうか」

 

 

目を逸らしてぶっきらぼうに言ったのは、照れてるからかな?

そうだと嬉しいなあ…

 

 

「…じゃあ、いただきます」

 

 

スプーンで少なめに掬うと、そこから湯気が溢れる。

 

 

「ふー、ふー…はむ」

 

 

まだちょっと熱いが、これぐらいが美味しい。

卵がゆと思ったが雑炊だった。

ほんのり香るめんつゆと、卵の味がいい。

味付けが若干薄めだが、風邪時にはベストだ。

何より、人が作ってくれたということが心を温める。

 

 

ゆっくり味わっていると、彼が見つめていることに気付いた。

 

 

「なっ、なにみてるの!」

 

 

「美味しそうに食べてくれるなあと思ってな。自分が作ったものを人に美味しく食べてもらえるのってかなり嬉しいからね」

 

 

急に恥ずかしいという感情が込み上げてきた。

今この瞬間だけは風邪に感謝している、どれだけ赤くなっても言い訳が成立するからだ。

 

 

「もう…はずかしいからみないでよ…」

 

 

「ハハッ、そりゃ失礼。なんかあったらだいふくに言ってくれ。自分はリビングに居るからさ」

 

 

そう言って立ち去る彼を見つめて、体が熱くなってくる。

 

 

この熱は恥ずかしさからなのか?風邪からなのか?それとも――

 

 

ラミィには、分からなかった。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

だいふくがトレイを持ってきたので感謝してそれを受け取り、米が1粒も残っていない皿を洗っておく。

トレイを液体にして回収し、テーブルも戻してしまおうと思いラミィの部屋へ行った。

 

 

ベッドの上には安らかな顔をしたラミィが。

だいふくも疲れたのか専用のクッションにてぐっすりだ。

ラミィの額で煌めく汗の珠をタオルで拭き取るとそっと袖を摘まれた。

 

 

「おねがい…ラミィがねるまで、てをにぎってくれない?」

 

 

何とも可愛らしいお願い事をするお嬢様だ。

こんな風に言われて、断るわけがないだろう。

 

 

「どうぞ、こんな手でよければ」

 

 

「もう、またそうやっていって…」

 

 

不満を前面に押し出したラミィが、抗議の意を込めてなのか強く握ってくる。

 

 

「…もし、またかぜひいたら…かんびょうしてくれる?」

 

 

「その時は、もっと美味しいものをラミィに作るさ」

 

 

「ん…ありがとう」

 

 

真っ赤に染まった笑顔を見せたラミィは、まるで太陽だった。

 




ERROR要素を絡めるか否かで迷ったので失踪します。


投稿遅くてごめんよ…受験生にはこれが限界なんだ…

今使ってる機種/拙作が読みやすいか

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