40,000UAありがとうございます、これもホロライブというネームバリューとこんな拙作を見てくださった皆様のおかげです。
俺は止まらねえからよ…お前らが止まらねえ限り、俺はその先にいるぞ
(訳:これからもどうぞよろしくお願いします)
『はーい、皆〜!彗星の如く現れたスターの原石!アイドルの星街すいせいでーす!すいちゃんはー?』
「「「「今日も可愛いーー!!!」」」」
蒼い髪の女の呼びかけに多数の野郎が応える。
生で見ると迫力あるなぁ。
『よーし!それじゃあ始めるよ!』
暴力のなりを潜めて彼女は歌う。
その姿、その歌声はアイドルそのものであった。
――――――――――――――――――――――――――
『今日約束の日だよ、いってらっしゃい!』
フレアからのメッセージが携帯に表示されていたのを見て、より緊張する。
あー、マジで不安だ。
『頑張るわ』と返信し、電源を落とす。
約束の日というのは、今日がとある場所でお手伝いをすることになっていることからだ。
もちろん、会いたくないわけではない。
むしろその逆だ、逆なのだが…
(本当に大丈夫なのだろうか)
アイドルに会ってアガってしまうことも勿論心配だが、それ以上にテロが怖い。
先日の暴動から、ちょこちょこ発生しているのだ。
以前のような同時多発ではないので、被害は控えめではあるのだが…
人が集まるイベントで狩りに来るというのも考えられる。
だが、このような機会は滅多にない。
もし邪魔をするのであれば殲滅して吊し上げよう(過激派)。
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ライブ会場にてかなり早めにお呼ばれしていたので、向かうとすぐにスタッフの方に声をかけられた。
音楽の道に進み、アイドルとして活動するのであれば皆が夢見るであろうドームに案内される。
その夢へと足を踏み入れると、熱が体に叩きつけられた。
カメラを動かして少しでもよい映像を。
マイクの配置と音量を調整して最高の歌を。
この会場にいるスタッフ全てが、より良いものを求め、実現させ、それでもなお向上させようと動いている。
その熱意が渦を巻き、異様な風圧を錯覚させる。
それはまるで、台風のようであった。
ただ、台風と違うのは――
「じゃあ、次お願いします!」
目にあたる部分が1番勢いがあることだ。
水色の髪を揺らし、白と青の衣装に身を包んだ女性。
その声で人々を魅了し、一挙一動に目を奪わせる。
星に匹敵するその輝きは、まるで――
「まるで、主人公だな」
そこにどんな感情を篭めたのかは、自分にも分からなかった。
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とても貴重な体験をさせてもらった。
ライブのリハーサルというのもそうだが、装置についても色々教えて貰えた。
見えないところで頑張っている人もいる。
その言葉の意味をしっかり噛み締めたと思う。
そんなことを考えながら揚げ物を1口。
部屋があるのでそちらでお待ちください、と言われて入ったらお弁当があったのだ。
他にもポットや電子レンジもあり、インスタントものの準備もされている。
好きに使ってもいいとの事なので味噌汁を作らせてもらった。
あったかいものは美味いなあ。
星街さんは〇時ごろにいらしますので、と言われた時刻の30分前になったのでゴミを片付け、鏡の前で服装などに問題ないがないかチェック。
服については、フブキにセレクトしてもらった。
ファッションセンスが死んでいるのは自覚しているので、適当にネットにあった組み合わせを真似しようとしたら
『アイドルに会うんですよ!?そんな手抜きは私が許しません!』と言われ、一日中服屋で振り回された。
正直マリンと訓練する時と同じぐらい疲れたが、その分会心のできらしい。
メガネをかけてと何度も言われたのでかけたら、鼻を押さえながら走り回っていた。
何故そんな奇行に走ったのかは分からないが、最高、との言葉をいただいた。
一応あくあにも見せて、問題ないことを確認したし、これがよいのだろう。
服問題なし、髪問題なし。
完全無欠を確認したので、部屋を歩き回る。
足を止めたら緊張で二度と動けなくなりそうだ。
心に欠けているものは沢山あるように思えるが無視無視。
コンコン、とノック。
鼓動する爆心と凍えた背筋を抱えてドアへ向かう。
扉を開くと、そこには――
「初めまして、星街すいせいでーす!」
果てまで照らす星がいました。
――――――――――――――――――――――――――
「君がフレアが言ってた人だね。よくお話を聞いてるよ」
「あ、えっと…いい話だと良いのですが」
「そんな緊張しないでよー。大丈夫、惚気話ばっかりだから」
「それは、よかっ…え?」
なんか今、とんでもないことを聞いた気がする。
けれど、音漏れしそうな鼓動と体を駆け回る血流によって頭から弾かれた。
どうしよう、何話せばいいかわかんない。
「ごめんね〜。忙しいだろうに来てもらって」
「ああ、いや、大丈夫、です。全然」
「凝り固まってんねえ」
スーパースターに出会えて平然といられることの方が少ないだろう。
でも早く慣れないと、こんな機会もう無いかもしれないし。
「それで、どうして自分をフレアたちの代わりに?」
「あーうん。その事なんだけど…」
はて、自分は何か彼女にしただろうか。
直接的に、というのであればノーだ。
彼女の1ファンとして、CDや記念グッズを揃えて投げ銭をしているごく普通の存在と言える。
雲の上で光り輝く星には到底手が届かないはずだが――
「姉街を助けてくれてありがとうね!」
「…ん?」
姉街?星街さんのお姉さん?どういうことだ?
「君なんでしょ?テロが起きた時に赤いアーマー着て戦ったの」
「え?ああ、そうですが…」
あの時はメッサーの姿だったから、赤かったはずだ。
「姉街が言ってたんだよ、赤いのと鬼族の女の子がテロリストをやっつけてたって。あん時巻き込まれてたんだけど、その人たちのおかげで逃げられたんだってさ」
「はぁ、そう、なんですか…」
「それで、お礼がしたくてね?私のファンだってフレアから聞いたんで、こーゆー形なんだけど…どう?」
「最高です」
断言できる。
推しに認知されて、1対1で会話できて、リハーサルを見せてもらえる。
こんなに嬉しいことはない。
「あと、関係者席もあるから都合が合うならこのあと見てくれれb「ありがとうございます!」―凄い食いつきだね」
今日あくあは紫の猫の女の子の家に泊まりに行っている。
つまり帰りが遅くなろうとも誰にも迷惑はかからない。
完璧だ、天は俺を味方している。
だが…
「何でそこまでしてくれるんです?」
「え?」
「あや…鬼の娘にするのならともかく、自分は大したことしてませんよ?」
「そっちの子にはまた別の礼をしたけど…その子はそこまで私のことを追ってた訳じゃないからね。君は、こっちの方が嬉しいかな〜って…ちょっと偉そうだけど」
「あ、えっと、決してそういうわけでは!」
「ううん、大丈夫、分かってるから。言いたかったことも、君の性格も」
「…え?」
何を、言っている?
会ったことなかったんだぞ?それで…
「言ったでしょ?フレアから惚気話聞いてるって。君の性格についても知ってるの」
「で、でも…自分は…」
「そだね、会ったことない。けどねぇ、どっかで見た事あるんだよね〜、そういう性格」
宇宙を思わせる紺碧の目に、見られている。
「考えてみなよ。ただの人が、テロリストに立ち向かえると思う?」
「それは…ですが…」
「知ってる?君のこと、ニュースに出てんだよ?」
ほら、と言って見せられた携帯には自分の、正確に言えばアーマーを纏ったものが戦う姿が。
「気づいてないかもだけど、君が先陣切ったことで、周りの奴らの注意がそっちに向いたし、何人か助けてるんだよ?」
読み進めると、街の方のコメントが。
そこには、テロリストに対する批判が大半。
そしてわずかにだが――ありがとう、の文字が。
「君が何を目指しているのかはわかんない。でも、夢を追いかけるのならさ」
瞳を閉じ、携帯をしまった星街さん。
そして――
「前向いて、自信持った方が楽しくない?大きな失敗を引きずるより、小さな前進を喜んだ方が、さ」
閃く彗星が夜空を飾るように。
――――――――――――――――――――――――――
『これ、内緒ね?ゲームするって聞いたし、今度やろーよ、フレアたちも一緒にさ』
そう言って渡された連絡先。
間近で見れたライブ。
彼女との会話。
その全てが、今までの自分を根底から揺らす。
卑屈で、弱虫だった自分を。
(前向きに、か)
最近、研究のモチベーションも下がっていた。
そこまで分かっていた訳では無いだろうが、そのことが余計に言葉に重みをもたらした。
ノエルに、るしあに、会長に――皆に、少しは追いつけたのだろうか。
いや、やめよう。
今はライブの余韻に浸りたい。
そして、携帯の電源を付けると、あくあから電話がきていた。
何かあったのだろうか、こちらからかけると1コールで出た。
『もう、遅いよご主人!』
「悪い、携帯切ってたんだ。それでどうした?」
『あ、そうそう。おかゆがご主人に電話したいって。代わるね』
「は?おい、ちょっと」
待て、という前に初めて聞く声が届く。
『よろしくね〜。猫又おかゆって言います』
「あ、うちの駄メイドがお世話になってます、よろしく」
『そんなこと言うと、あくあちゃん傷ついちゃうよ〜?っと、そうじゃなくて』
「ああ、用件があるって言ってたな。一体何を?」
『うんとね〜、手伝って欲しいんだ。
ホストクラブをね』
「…は?」
ネタは思いつくのに筆が遅いので失踪します。
ごめんなさい星詠みの皆様…私にはこれが限界です…
次はホストクラブギルティ?お嬢のヤンデレ?
今使ってる機種/拙作が読みやすいか
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