星井美希に転生したけど765プロがない件について   作:naonakki

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第五話

 星井美希による学校側を巻き込んだ謝罪動画が配信され、一カ月後に大規模なライブを開催することが決定した頃。

 

 とある休日、太陽がまだ顔を出すよりも前のこの時間帯。

 暗闇と静寂に包まれた室内で私はパチリと目を覚まし、いそいそと起き上がり、家族を起こさないように身支度を整えていく。

 トレーニング用の動きやすい服装に着替えた後は、私が星井美希であることが分からないように、ミキミキの時に使っていた時とは別のウィッグをかぶる。

 これは以前のように大勢の人に囲まれることへの対策用だ。

 

 鏡を覗き込み、茶色がかったショートヘアの爽やかな雰囲気を纏った自分自身の姿を確認する。

 

 ……うん、やっぱり思った通り凄く似合ってる!

 こういうのボーイッシュ系って言うのかな?

 

 自分的にはやはり金色のロングヘアの髪型が気に入っているが、今の自分も思わず見惚れてしまうほど似合っている。

 新たな自分自身の一面の発見に気分を高めさせるとそのままの勢いで家を飛び出していく。

 そのまま私は、ランニングを長時間にわたって行っていく。

 当然、ボイスレッスンやダンスレッスンも忘れない。

 

 A-RISEの存在と、一カ月後に控えたライブのおかげで、今の私は765プロで活躍できる日を夢見ていた頃にも匹敵するほどのモチベーションがあった。

 朝一から夜遅くまでひたすらアイドルとしての腕を磨く時間に費やした。

 しかし、今日は特別な用事があった。

 それは穂乃果さんからの直々のお願いの為だった。

 お願いの内容は、穂乃果さん達のアイドルグループμ'sの指導をしてほしいというもの。

 

 初めてのライブが控えたこの時期。

 通常ならライブに向けてそれのみに専念したいところではあるが、私はこれを引き受けることにした。

 理由は二つある。

 一つは、私がスクールアイドルになることを後押ししてくれた穂乃果さんにいち早く恩返しをしたかったから。

 そして二つ目。むしろ私的にはこの二つ目の方が重要だったりする。

 それは穂乃果さん達九人が結成したμ'sというグループが、どれだけの潜在能力を秘めているのか、それを確かめたかったからだ。

 『ラブライブ!』という作品は、前世の世界で大人気を誇った。その要因は、μ'sにそれだけ魅力があったことに他ならないはずなのだ。

 それを知りたいと思った。

 

 一応、穂乃果さんからは忙しいなら、ライブが終わってからでもいいからと連絡もきていたが、それでも私は行くことを決意した。

 むしろ初めてのライブ前だからこそ、知っておきたいと思ったのだ。

 

 そして今日。

 μ'sとしての初めての練習日であり、穂乃果さんに来てほしいとお願いされている日が来た。

 わくわくするなという方が無理な話だった。

 

 ……学校まで着いたら、練習場所まで案内するから連絡してね、とことりさんからは連絡をもらっているけど、ちょっとサプライズしちゃおうかな?

 

 そんなことを考えながら、私は待ちきれない感情を隠し切れずトレーニングに益々熱を込めていった。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

「……う~ん、やっとこの日が来たよ!」

 

 ここ音ノ木坂学院の校舎の屋上。

 雲一つない青空から太陽光が差し込む中、その太陽にも負けないほどの明るさを持った少女――穂乃果は気持ちを昂らせる。

 

「うんうん! 凛も今日を楽しみだったにゃ!」

「ええ! やるからには全力でやるわよ、あんた達!」

「勿論よ!」

 

 凛、にこ、そして絵里が穂乃果に力強く応える。

 他のメンバーもその表情を見れば、やる気に満ち溢れていることがヒシヒシと伝わって来た。

 μ'sが結成されてから初めての練習。それぞれが内に秘めた想いが彼女たちに高いモチベーションを与えていた。

 

「でも、どうするのですか? 練習メニューについては任せてと、穂乃果は言いましたが、何か考えがあるのですか?」

 

 海未がそう穂乃果に質問を投げかけると、穂乃果は待ってましたとばかりに満面の笑顔を浮かべ、皆を見渡す。それはこれから、とっておきの悪戯を仕掛ける子供のように無邪気なものだった。

 穂乃果の隣に立つことりも、誰が来るか分かっている為、にこにことした表情を浮かべている。

 

「実は、とっておきの人を呼んでいるの! その人は誰よりもアイドルに詳しくて凄い人なんだ! 今日はその人に指導してもらおうと思うの!」

「そう言えば、部活申請に来た時もそんなことを言ってたよね? でも誰なん? プロの先生とか?」

 

 そんな希の質問に対して、穂乃果は「ちっちっちっ、甘いですよ希さん」と、わざとらしく立てた人差し指を左右に振りながら、それを否定する。

 

「年齢で言えば、私よりも年下の女の子なんだけどね~、凄い実力を持った人な」

 

 穂乃果が得意げにそう言葉を続けようとした時だった。

 

「「年下っ!?」」

 

 絵里とにこが驚愕の表情を浮かべて、そう大声をあげる。

 これには穂乃果も驚いてしまい、「――え、う、うん」とたじろいでしまう。

 その答えを聞いたにこと絵里は、その顔に怒りの感情を浮かばせていく。

 

「ちょっと、あんたっ!? 年下ってどういうことよ! あんたより年下って高校一年生以下ってことじゃない!」

「そうよっ! 私たちはお遊びでスクールアイドルを始めるわけじゃないのよ! いずれ美希ちゃんみたいになるんでしょう? だったら、私たちは全力で必死に努力をする必要があるし、それに合わせた環境を用意する必要もあるわ! ……年下の指導者なんて、――――美希ちゃんに指導してもらえるとかでもない限りそんなの認められないわよ!」

 

 穂乃果が依頼した指導役の人物が、自分達よりも年下であることを知り、激昂する絵里とにこ。これは二人が、メンバーの中でも特に強い想いをスクールアイドルに抱き、実際に努力をしてきたからこその反応だった。

 絵里とにこにしてみれば、自分の二個以上も年下の人の指導など、まともな指導になると思えないと思うのは当然だった。

 そして怒りこそしないものの、ことりを除くメンバーの表情にも疑念の念が浮かぶ。

 

「……いいわ。私が皆の練習メニューを考えて指導するわ。元からそのつもりだったし問題ないわ」

「そうね、それがいいわ。私も手伝うわよ、絵里」

 

 絵里とにこがそんな風に話を進めているのを見て、穂乃果は慌てて間に入る。

 

「ちょ、ちょっとタイム! 二人の言いたいことも分かりますけど、今日来てくれるのは、さっき絵里さんも言ってた――」

 

 

 

 穂乃果がそう言いかけたとき、屋上と校舎内を繋ぐドアが『バンッ』と力強く開かれる。

 

 

 

 いきなりのことであり、皆が音のした方へ視線を向ける。

 そこには、スポーツウェアに身を包み、短めに切り揃えた茶色がかった髪を靡かせる女性がいた。直前まで運動していたのか、その額には汗の粒が浮かんでいる。ボーイッシュな雰囲気を纏った彼女は、見ているこちらが引き込まれそうな笑顔を浮かべてこちらを見つめてくる。

 

「ごめんなさいなn……コホン、ごめんなさい、少し道に迷ってたら遅れちゃいました。今日、皆さんの指導役で呼ばれた者です!」

 

 美希が正体がばれないようにそう声色を変え、低めの声でそう言ったことでμ'sのメンバー間に動揺が走る。

 それは目の前にいる女性が、予想していた人物像とあまりにかけ離れていたからである。

 年下の指導者と聞いて、どこか幼さを残す少女の姿を想像していたが、実際はその真逆であったからである。

 モデルさえ逃げ出しそうな完璧なプロポーション、見るものを魅了するその容姿は、むしろ大人だと言われても納得してしまいそうであった。

 

 美希は、皆が驚き固まっているにも構わず、穂乃果とことりの方に歩いてくる。

 穂乃果とことりは、「……え、え?」と、美希が変装をして現れるという事態を把握しきれずに混乱してしまっている。

 そんな穂乃果とことりの目の前まで歩いて来た美希は、自らの小さな顔を穂乃果とことりの顔に近づけていく。徐々に近づいてくる造形美のとれた凛々しいその表情を見て二人は思考が真っ白になり固まってしまう。その顔に熱が籠っていく。

 

「……穂乃果さん、ことりさん、変装してるけど美希だよ」と、周りには聞こえないように小声でそう呟いた。それが穂乃果とことりの耳をくすぐり、二人の顔が真っ赤になってしまう。

 そんな穂乃果とことりの様子に気付くことなく、美希は軽やかに一歩引くと、他のメンバーを見つめる。

 

「皆さん! 本日はよろしくお願いいたします!」

 

 そう元気よく声を発するも反応は無し。皆、等しくポカンとした表情を浮かべ、美希を見つめる。

 驚きからいち早く回復したのは絵里だった。

 

「……あなたが例の指導者の方だったのね? 私は絢瀬絵里よ。あなたの名前を聞いてもいいかしら?」

 

 どこか試すような絵里の言葉を受けて、美希は一瞬凛々しい表情を崩し、動揺してしまう。

 

「……え、自己紹介? ……えーと、私は菊地真といいます! 今は高校一年生です」

 

 名乗るまで間があったことに違和感を覚えたものの、絵里は突如頭を下げると続ける。

 

「――そう、菊地さんね。高坂さんから話は聞いているわ。でも、申し訳ないのだけど、私たちは本気でスクールアイドルに打ち込もうとしているの。年下のあなたに指導を受けるわけにはいかないわ。予定を調整してもらった上に、事前に確認できていなかったこちらが悪いのだけど、今日はお引き取り願えないかしら?」

 

 本気の自分達にお前は邪魔だ、暗にそう伝えた絵里の発言。

 頭を下げているとはいえ、あまりに失礼な物言いだが、周りは絵里を止めることができない。絵里のその様子から、心の底からスクールアイドルに全てをつぎ込む覚悟と熱意が伝わってくるからである。それだけ本気であるからこその発言。

 絵里の熱意と同等以上のものを持つ者でなければ、口を挟むことすら許されない。

 

「え、絵里さん! 違うのこれ」

「穂乃果さん、いいの」

 

 その中でも穂乃果が絵里に説明しようとする。しかしそんな穂乃果を美希は遮る。

 穂乃果はどうしてと慌てたような表情を浮かべる。

 美希はそんな穂乃果に心配いらないとばかりにウインクをすると、そのまま絵里の目を真っすぐ受け止め、寧ろ嬉しそうな表情を浮かべる。

 そして、さきほどまでの明るい雰囲気から一変、絵里にも匹敵――、いやそれ以上のビリビリと刺すような雰囲気を漂わせる。

 突然の変わりように周りが息を吞む。

 絵里も驚くものの、呑まれることなく美希の反応を待つ。

 

「私も穂乃果さんから聞いています。本気でスクールアイドルの高みを目指すんだって。……今の口ぶりだと、絢瀬さんならこのμ'sを導ける自信があると見ていいんですか?」

 

 逆にお前なら大丈夫なのかと問う美希。

 透明な、しかし棘を含んだ声は、シンとしたこの空間によく響いた。

 そんな美希の問いに絵里は答えずに、じっと美希を見つめる。それをまた美希も見つめ返す。

 空気が張り詰めていく。息を吸う事すら苦しいような極度の緊張感が漂う。

 このやり取りだけで、絵里は菊地真と名乗った女性――いや、少女が只者でないことを悟る。

 だが、認めたわけではない。

 だからこそ絵里は提案する。

 

「……いいわ。ならこうしましょう。今から私はある曲を躍るわ。それを見たうえでもあなたが、指導できる自信があるならお願いする。それでどうかしら? μ'sの皆もしっかり見ていて頂戴。そしてこれからのμ'sの指導役として相応しいのが誰なのか見定めてくれるかしら」

 

 その提案に異論を唱えるものはいなかった。

 

 

 

 

 

「……妙なことになったわね」

 

 絵里が着々と準備を進めているのを腕を組みながら見つめるにこがそんなことを呟く。

 ちなみに菊地と名乗った少女はμ'sのメンバーから少し離れた位置に立ち、同じく絵里を見つめている。その表情はこれから起こることを楽しみにしているようにも見えた。

 穂乃果とことりは、こっそりと美希に接触し、何とか場を収められるように頑張ると伝えたが、断られていた。

 美希曰く、「もう少し付き合ってほしいの」とのこと。

 理由は不明だが、そう言われてしまった二人は、ハラハラしながら様子を見守っている。

 

「……あの、生徒会長――絵里さんは過去にスクールアイドルをしていたことがあるんですか? 凄く自信があるようでしたけど……」

 

 おずおずといった感じでにこに問いかける花陽。

 この質問は、一年生と二年生全員が知りたがっていることであり、自然とにこに視線が集まる。

 

「スクールアイドルだったことはないわ」

 

 ここでにこは一旦言葉を止め、「……でもね」と続ける。

 

「絵里は天才よ。世間では美希ちゃんの次にはA-RISEが最も実力のあるアイドルとして認識しているわ。私もそう思っていた。でも、今は違うわ。絵里は間違いなく美希ちゃんの次に実力のあるアイドルよ。私だってそれなりにアイドルとしての実力はあると思っていたけど、絵里の足元にも及ばないわ」

「えぇっ!? さ、流石にそれは言い過ぎじゃあ……。A-RISEの実力は既にプロの領域なんですよ?」

「知ってるわよ。私がどれだけスクールアイドルを見てきたと思ってんのよ? それを踏まえたうえで言ってるのよ」

 

 花陽はそう言うも、にこは訂正することはしない。そう力強く言い切られてしまうと花陽も黙るしか無い。

 そんな花陽の肩に手を置き、「まあまあ、絵里ちの踊りを見よう?」と希がそう言葉を投げかける。その希の表情にも不安の色は無かった。

 

 

 

「さあ、準備はできたわ。それじゃあ、早速始めるわよ!」

 

 絵里がそう力強く言い、曲が流れ始める。

 それは、ミキミキが初めて世の中に動画を配信した際に躍った曲である。

 絵里は敢えてこの曲を選定した。

 自分がアイドルになろうと心から思うことへのきっかけとなったこの曲を。

 

 軽やかな前奏が流れ出し、辺りに響いていく。

 

 そして、絵里は踊り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 予想外の出来事に私は興奮していた。

 μ'sにどんな人がいるのかと楽しみにしていたが、それはいきなり私の期待に応える形で叶った。

 

 絢瀬絵里さん、穂乃果さんと同等以上のスクールアイドルに対する熱意を持っている人物。

 さらにそれと同時に、その立ち振る舞いは自分自身の確かな実力に裏付けされているものだった。確かに絵里さんの体つきを見ると只者でないことが分かる。

 そんな絵里さんの実力を確かめてみたいと思うのは自然なことだった。

 

 ……それにしても、凄く綺麗な人なの。

 

 親が外国人なのかは分からないが、日本人離れしたその真っ白な肌に、蒼い瞳。それに加えて真っすぐ芯が通った、凛としたその態度は見ているこちらが見惚れてしまいそうだった。

 

 その絵里さんは、私が初めて世に配信した踊りの曲を選定してきた。

 これは偶然かあるいは――。

 

 そして、絵里さんは踊り出した。

 

 

 

 私は、目をまん丸に見開いて目の前の光景を見つめていた。

 先日、成長して活躍するA-RISEを見て、私は心が躍った。

 それは、彼女達なら近い未来、私の敵となって現れる可能性を示してくれたから。逆に言えば、現状はまだその段階では無いということでもある。

 

 しかし、目の前で踊り、歌う絵里さんは、既に私の敵になり得るだけの実力を備えていた。まだ実力はこちらの方が上、しかし百回戦ってすべてに勝てるかと言われると確信はできない。

 一朝一夕で身に着けられる実力では無い。幼少の頃から努力を重ねてきた者のものだ。

 絵里さんから目が離せない。絵里さんの一挙一動を目に収めようと、瞬きすら勿体ないとすら思ってしまう。

 

 感覚的に一瞬だった。いつの間にか曲は終わっていた。

 そのことにすら私は気付いていなかった。

 完全に絵里さんに引き込まれていた。

 

「……ふう、どうだったかしら? これが私の全力よ」

 

 シンとした雰囲気の中、絵里の声が皆の耳に届いた瞬間、沈黙が一気に破られた。

 

「す、凄い! 凄い凄い!」

「せ、生徒会長さん……、一体何者?」

「私、アイドルというものをあまり知りませんが、これが凄いというのは分かりました……」

 

 μ'sのメンバーが興奮し、盛り上がる中、私は俯いていた。

 

 

 

 私は、昔からアイドルの事になると周りが見えなくなった。

 凄い実力を備えたアイドルを見ると、それに夢中になった。

 それが同世代の人ならなおさらだ。

 そして、今まさに私は絵里さんに夢中になっていた。絵里さん以外のことが見えなくなっていた。

 

「どうだったかしら菊地さん? 納得してもらえたかしら?」

 

 絵里さんの問いに応える代わりに私は勢いよく絵里さんに向かって駆け出した。絵里さんが何事と驚くよりも先に私は絵里さんに飛び込んだ。

 絵里さんの両手を掴み、鼻と鼻が触れるほどまでに至近距離まで顔を近づける。

 

 絵里は「ちょ、ちょっと!」と、逃れようとするが美希は逃がさない。流石の絵里も同性とは言え、顔の整った大人びた少女にここまで接近されると羞恥の感情が生まれ、その白い肌をほんのりと桜色に染めていく。

 

「凄いの! どうやってここまで実力を身に着けたの? 昔からアイドルを目指してたの? 詳しく聞きたいの!」

 

 声色を変えることも忘れて、口癖の「なの」を連発し、そう矢継ぎ早に言葉を放つ美希。

 突如聞き慣れた声色で話してきたことで絵里も「……え、え?」と戸惑う様子を見せる。

 そして、美希のことをよく知る花陽やにこ、真姫が美希の方を驚いたように見つめる。

 

 元々、早朝から運動をしており、ウィッグが緩んでいたことと、今勢いよく絵里に飛び込んだことで、ウィッグが完全にその支えを失った。

 スルリとウィッグが下に落ちていき、代わりにその下から太陽光を反射させ、キラキラと輝かせる金色の髪が現れる。

 

 見間違うはずもない。それは、今世間を賑わせている星井美希であった。

 その美希のキラキラとした目には絵里だけが映っていた。

 

 絵里は、キョトンとして目と鼻の先にある憧れである存在を見つめる。

 そこには、先ほどまでの凛とした雰囲気はどこにも無かった。

 

 

 

「…………え?」

 

 

 

 絵里の口から発せられた間抜けな声が虚しく音の木坂学院の屋上に鳴り響いた。

 




いや、本当滅茶苦茶久しぶりの投稿になってしまいました……。

早く更新できるよう頑張ります。
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